Anna Movies

スター・ウォーズ / 登場人物

ビックス・カリーン

Bix Caleen

初登場:ドラマ『アンドー』シーズン1種族:ヒューマンの女性
🪐 時系列ガイド 👤 登場人物一覧 🎬 全作品一覧 📚 出典

ビックス・カリーンは、ドラマ『スター・ウォーズ/アンドー(Andor)』に登場する惑星フェリックスの女性整備士である。スクラップ工房を営みながら、キャシアン・アンドーと反銀河帝国の組織者ルーセン・レイルをつなぐ闇取引の仲介役を担う。帝国保安局による音響拷問とそこからの回復を通じて、反帝国側が払う犠牲のコストを体現する中心人物である。

01来歴

来歴

フェリックスでの初登場

ビックス・カリーンは、ドラマ『アンドー』シーズン1で初登場する惑星フェリックスの女性整備士である。キャシアン・アンドーの旧友・恋人で、スクラップ工房「カリーン工房」を切り盛りする労働者階級の中心人物として位置付けられる。冒頭では、モルラナ・ワンから帰還したキャシアンに、富裕な蒐集家を装う組織者ルーセン・レイルの闇取引を仲介する。取引の内容は、帝国海軍から盗まれたスターパス装置の売却であった。

恋人の密告と帝国の標的化

初登場時点でビックスは現在の恋人ティム・カーロと関係が破綻しており、ティムがプレオックス=モルラナ社にキャシアンの居場所を密告したことが破滅の引き金となる。ビックスは中盤を通じてルーセンとの連絡役を続けつつ工房の経営を継続するが、帝国保安局(ISB)監督官デドラ・ミーロの調査対象として標的化される。

拘束と音響拷問

ビックスはフェリックスで帝国保安局により拘束され、同局のドクター・ゴーストが考案した音響拷問にかけられる。これは死刑判決を受けた異星人種族の苦痛の音声録音を聴き続けさせる心理的拷問である。本シークエンスは同作で最も陰惨な場面のひとつとして広く知られ、銀河帝国の暴力構造を細密に描くという作劇方針を象徴する。

葬列暴動での救出

ビックスは拘束状態が続いたのち、シーズン1最終話のフェリックス葬列暴動で救出される。これはキャシアンの育ての母マーバ・アンドーの葬列が反帝国蜂起へ転化する場面である。エンディングでは、キャシアン、シニタ・カズ、ヴェル・サーサ、ブラッソと共にフェリックスから脱出する場面でシーズン1が幕を閉じる。

シーズン2の遍歴と別れ

シーズン2でビックスは、音響拷問のトラウマと薬物依存に苦しみながら、キャシアンと共に農業惑星ミーナ・ラウへの潜伏生活、コルサントでのデドラ・ミーロ襲撃、ヤヴィン4の反銀河帝国同盟基地での活動を経験する。シーズン後半、ビックスはキャシアンが劇場版『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(Rogue One: A Star Wars Story)』2016年12月16日米国公開で完遂する任務に集中できるよう、自ら身を引いて別れる結末を迎える。これは同映画にビックスが登場しない設定上の整合性を取る作劇上の選択である。

02能力・特徴

能力・特徴
  • メカニック技能とネットワーク:「カリーン工房」の女主人として、帝国軍の中古機材から旧共和国期の遺物までを扱う整備士技能と、惑星間の盗品流通網を把握する。この職能がルーセンとキャシアンをつなぐ仲介役の基盤となる。
  • 暗号通信の運用:工房の奥にあるルーセン直通の暗号化長距離通信端末を運用する。秘匿通信の作業手順と帝国保安局の盗聴を避ける熟達が、反帝国側ネットワークでの中核的役割を支える。
  • 音響拷問からの回復力:帝国保安局の音響拷問を受けた後、薬物依存とフラッシュバックに苦しみながらも、反銀河帝国の活動家として再起する精神的回復力を示す。
  • 労働者コミュニティの統率力:「カリーン工房」を独力で経営し、ブラッソや工房従業員ウィルモン・パーケッタら労働者階級コミュニティに深い信頼を築く。葬列暴動の場面では反帝国蜂起の要となるネットワーク・ハブとして機能する。
  • 潜伏・偽装行動力:フェリックスを離れた後も、ミーナ・ラウでの偽装身分による農場労働者としての潜伏、コルサントでの非公然活動、ヤヴィン4での合流など、銀河規模で帝国保安局の追跡を躱す潜伏行動を継続する。

03関連人物

関連人物
キャシアン・アンドー(Cassian Andor)
フェリックス出身の旧友・元恋人。シーズン1ではルーセンとの闇取引仲介役、シーズン2では惑星を共に渡る同伴者・恋人。終盤、ビックスはキャシアンの『ローグ・ワン』本編に向けた任務集中のために身を引く。
ルーセン・レイル(Luthen Rael)
コルサントの富裕な蒐集家を装う反銀河帝国の組織者。ビックスはフェリックスでルーセンとキャシアンを結びつける仲介役で、スターパス装置売却の仕事を皮切りにルーセンとの暗号通信を運用する。
ティム・カーロ(Timm Karlo)
シーズン1初登場時のビックスの恋人。キャシアンへの嫉妬からプレオックス=モルラナ社にキャシアンの居場所を密告し、武装部隊のフェリックス強行突入を招く破滅の引き金を引いた。同話で死亡する。
デドラ・ミーロ(Dedra Meero)
ビックスを標的化し、音響拷問の指揮を執る帝国保安局監督官。シーズン2のコルサントの一連の場面で、ビックスとデドラの直接対決が描かれる。
ブラッソ(Brasso)
フェリックスのレンガ工場で働く労働者で、ビックスとキャシアンの共通の旧友。フェリックス・コミュニティの代表的人物として描かれ、葬列暴動でフェリックスからの脱出組の一員となる。
マーバ・アンドー(Maarva Andor)
キャシアンの育ての母にあたるフェリックスの長老格の女性。葬列ホログラム演説が反帝国蜂起の直接の引き金となる。ビックスはコミュニティの一員としてマーバと近い関係を持つ。
ヴェル・サーサ(Vel Sartha)
モン・モスマの従妹で、アルダーニ強奪戦のチームリーダーを務める反銀河帝国の工作員。葬列暴動でビックス、ブラッソ、キャシアンらと共にフェリックスから脱出する一団に合流する。
シニタ・カズ(Cinta Kaz)
アルダーニ強奪戦に参加したヴェル・サーサのパートナーである反銀河帝国の工作員。葬列暴動でフェリックスから脱出する一団にビックスと共に合流し、シーズン2でも反帝国側の作戦に関与する。
ドクター・ゴースト(Doctor Gorst)
帝国保安局所属の尋問担当官。ディザニア人の子どもの苦痛の音声録音を聴かせる音響拷問をビックスに実施した。銀河帝国の組織的暴力を体現する加害者として造形される。
モン・モスマ(Mon Mothma)
シャンドリラ系貴族でコルサント銀河元老院議員、ルーセンと連携する反帝国の政治的中核。ヤヴィン4の同盟基地パートで、ビックスとキャシアンが合流する反帝国組織のトップとして位置付けられる。

04登場・関連作品

05名場面

名場面
シーズン1第1話:「カリーン工房」でキャシアンと再会し、ルーセンとの闇取引仲介を持ちかけるビックスの初登場シーン。

シーズン1第9話:帝国保安局のドクター・ゴーストによる音響拷問を受ける、シーズン1屈指の凄惨なシーン。

シーズン1最終話:マーバ・アンドーの葬列暴動の最中、キャシアンやヴェル、シニタ、ブラッソと共にフェリックスから脱出するクライマックス。

シーズン2前半:ミーナ・ラウの麦畑に偽装身分で潜伏し、音響拷問の後遺症であるフラッシュバックと鎮静剤依存に苦しむ姿が描かれる。

シーズン2終盤:ヤヴィン4の同盟基地で、キャシアンの『ローグ・ワン』本編に向けた任務を守るため、自ら身を引いて別れを告げる別離シーン。

06制作背景

制作背景

ビックスを演じるのはアドリア・アルホナ(Adria Arjona)。1992年4月25日プエルトリコ・サンフアン出身、メキシコシティ育ちの米国の女優で、サルサ歌手リカルド・アルホナを父に持つ。スティーヴン・S・デナイト監督『パシフィック・リム:アップライジング(Pacific Rim Uprising)』2018年3月23日米国公開、マイケル・ベイ監督『6 Underground』2019年12月13日Netflix配信、ゲイリー・ロス監督『Father of the Bride』2022年6月16日HBO Max配信、リチャード・リンクレイター監督『Hit Man』2024年6月7日Netflix配信のマディソン役などで知られる。

アルホナはHBO『True Detective』シーズン2 2015年のエミリー役、Amazon Prime Video『Good Omens』2019年のアナテマ・デヴァイス役でTV・配信ドラマ界での認知を確立し、ラテン系の主演級女優としてキャリアを積んできた。『Hit Man』で米国批評界の高い評価を得た直後にシーズン2へ主演しており、その批評的成功の中核を担った。

本作はルーカスフィルム製作で、トニー・ギルロイ(Tony Gilroy)が製作総指揮とシーズン全体のショーランナーを兼任する。シーズン1の脚本陣にはスティーヴン・シフ、ベオ・ウィリモン、ダン・ギルロイらが参加した。撮影は英国バッキンガムシャー州のパインウッド・スタジオと周辺ロケで行われ、シーズン2冒頭のミーナ・ラウの麦畑シークエンスは英国の麦畑ロケで撮影された。全24話は当初から『ローグ・ワン』本編へ接続する2シーズン構成の前日譚として設計されており、シーズン1第75回プライムタイム・エミー賞で作品賞・脚本賞ほか複数部門にノミネートされた。

共演にはキャシアン役のディエゴ・ルナ、ルーセン役のステラン・スカルスガルド、デドラ・ミーロ役のデニーズ・ゴフ、ドクター・ゴースト役のジョシュア・ジェームズらが名を連ねる。ティム・カーロ役のジェームズ・マッカードルは英国王立シェイクスピア・カンパニーと国立劇場の主要俳優で、舞台俳優を主要キャストに据える本作の方針を象徴する人選である。マーバ・アンドー役はフィオナ・ショウ、モン・モスマ役はジェネヴィエーヴ・オライリーが演じた。

07評価・考察

評価・考察

ビックス・カリーンは、『アンドー』が描く「反銀河帝国の側で身を切られていく市井の人物」を最も体現するキャラクターのひとりである。シーズン1の音響拷問の場面以降、彼女のトラウマと回復の過程が、反帝国側が払う犠牲のコストを描く主要装置となる。第9話のドクター・ゴーストによる音響拷問は、銀河帝国の組織的暴力を抽象的な政治悪ではなく具体的な人体への侵害として描く代表場面であり、ビックスの造形のシリーズ的重要度を決定づけている。

ビックスとフェリックス・コミュニティの関係は、地元労働者の集合的ネットワークが帝国の組織的暴力に集団的レジスタンスで対抗する構造として描かれる。ブラッソやウィルモン・パーケッタら労働者階級の人物群、葬列でブリックを叩く独自儀礼、住民が集まる「時計の塔」集会など、フェリックス独自の社会描写の中心にビックスが置かれる。この作劇は、最終話のマーバ・アンドーの葬列ホログラム演説を引き金とする反帝国蜂起へ収束し、ビックスの拘束と救出のアークがその物語的駆動装置として機能する。

ビックスとキャシアンの関係は、『ローグ・ワン』本編にビックスが登場しない設定上の整合性を取るため、シーズン2終盤で「ビックスが自ら身を引いてキャシアンの任務を守る」結末で締めくくられる。これは前日譚シリーズが結末を本編へ接続するための作劇上の必然として広く論じられている。

08トリビア

  • ビックスを演じるアドリア・アルホナは、プエルトリコ出身のサルサ歌手リカルド・アルホナを父に持ち、メキシコシティで育った米国の女優である。
  • 本拠地の惑星フェリックスは、レンガ工場と整備工房を中心とする手仕事の文化、住民が集まる「時計の塔」、葬儀でブリックを叩く儀礼など、フランチャイズでも特に細密な社会描写が施された惑星である。
  • 第9話の音響拷問で使われる「死刑判決を受けたディザニア人の子どもの苦痛の音声録音」という設定は、ギルロイ脚本陣がフランチャイズに導入した心理的暴力描写の代表例である。
  • ティム・カーロ役のジェームズ・マッカードルは英国王立シェイクスピア・カンパニーと国立劇場の主要俳優で、舞台俳優を主要キャストに据える本作のキャスティング方針を象徴する。
  • シーズン2冒頭のミーナ・ラウの麦畑シークエンスは英国のパインウッド・スタジオ周辺の麦畑ロケで撮影され、ビックスとキャシアンの非戦闘的な日常を描く稀有な場面である。

09よくある質問

ビックス・カリーンはどの作品に登場しますか?

ドラマ『アンドー』に登場する。シーズン1に主要キャラクターとして初登場し、シーズン2では再起と別れを描く完結篇に主演する。

ビックス・カリーンの女優は誰ですか?

米国の女優アドリア・アルホナ(Adria Arjona)が演じる。『Hit Man』のマディソン役や『パシフィック・リム:アップライジング』などで知られる。

ビックス・カリーンの立場は?

惑星フェリックスの「カリーン工房」の女主人にして整備士である。当初はルーセンとキャシアンを結ぶ闇取引の仲介役を担い、シーズン2では反銀河帝国の活動家として描かれる。

ビックスが受ける「音響拷問」とは何ですか?

第9話で帝国保安局のドクター・ゴーストが実施する心理的拷問で、死刑判決を受けたディザニア人の苦痛の音声録音を聴き続けさせるもの。ビックスはこの後遺症に長く苦しむ。

ビックスとキャシアン・アンドーの関係と結末は?

フェリックス出身の旧友・元恋人で、シーズン2では同伴者・恋人として描かれる。終盤、ビックスはキャシアンが『ローグ・ワン』本編の任務に集中できるよう自ら身を引いて別れる。

10出典

  1. StarWars.com 公式: Andor シリーズ紹介
  2. IMDb: Adria Arjona
  3. Wookieepedia: Bix Caleen
  4. Wookieepedia: Adria Arjona
  5. Wookieepedia: Andor (TV series)
  6. Wookieepedia: Ferrix
  7. IMDb: Andor (TV Series 2022–2025)
  8. Wookieepedia: Cassian Andor
  9. Wookieepedia: Luthen Rael
  10. Wookieepedia: Dedra Meero
  11. Wookieepedia: Mina-Rau
  12. Wookieepedia: Imperial Security Bureau
  13. Wookieepedia: Rogue One: A Star Wars Story
  14. Wookieepedia: Mon Mothma
  15. Wookieepedia: Tony Gilroy