Anna Movies

スター・ウォーズ / 登場人物

マーヴァ・アンドー

Maarva Andor

演者:フィオナ・ショウ初登場:『スター・ウォーズ/アンドー』シーズン1第1話
🪐 時系列ガイド 👤 登場人物一覧 🎬 全作品一覧 📚 出典

マーヴァ・アンドーは、Disney+配信ドラマ『スター・ウォーズ/アンドー』に登場する惑星フェリックス出身の女性労働者で、主人公キャシアン・アンドーの養母である。孤児のキャシアンを引き取り育て、その死後に再生されるホログラム葬列演説がフェリックス住民の蜂起を発火させる重要人物として描かれる。

01来歴

来歴

ケナーリでの出会い

マーヴァ・アンドー(旧姓マーヴァ・カラーシ・アンドー)は、トニー・ギルロイ製作総指揮のDisney+配信ドラマ『スター・ウォーズ/アンドー』シーズン1(2022年9月21日〜11月23日Disney+配信全12話)本編開始の数十年前、亡夫クレム・アンドーと共に惑星ケナーリで起きた銀河共和国側の事故現場から幼児期のキャシアン・アンドーを発見し、フェリックスの労働者街リックス・ロードの自宅に連れ帰った。少年時の名は『カッサ』であった。この来歴は複数の回想場面で断片的に提示され、亡夫クレムは本編開始時点で帝国による絞首刑により既に死亡している。

フェリックスの母としての導入

シーズン1第1話『Kassa』(2022年9月21日Disney+配信、第1〜3話同日一挙配信)で初登場する。惑星モルラナ・ワンでセキュリティ職員2名を殺害した事件の後にフェリックスへ急遽帰還したキャシアンを、介護ドロイドB2EMOと共に自宅で出迎える家庭場面が描かれる。フェリックスの労働者世帯の日常感と、実子同然に育てた母子関係の質感を提示する導入である。

フェリックス残留の選択

シーズン1中盤では、キャシアンが反帝国網の総帥ルーセン・レイルから差し出された惑星アルダニの帝国給与施設襲撃への参加と引き換えに、フェリックスを離れて潜伏することを母に告げる。マーヴァは共に避難することを拒み、B2EMOと共に自宅に残留する意思を示す。隣人ブラッソが事実上の家族として日常を支え、『動かない母』と『動き続ける息子』の対比軸が確立される。同時期のフェリックスでは帝国保安局(ISB)の摘発が強まり、現場監督サルマン・パークが広場で公開処刑される。

老衰による他界

シーズン1終盤、マーヴァはB2EMOとブラッソに見守られながら、フェリックスの自宅で老衰により静かに他界する。彼女の死は主人公の母を退場させる定型を採りつつ、生前にホログラム葬列演説の録画を遺していたことで、葬列場面そのものを物語的クライマックスへ昇格させる構造を準備する。本人不在のまま物語が彼女の言葉によって動かされる構成は、本作が描く『個人の意志の継承』というテーマを最も直接的に体現する。

葬列演説とリックス・ロード暴動

シーズン1最終話『Rix Road』(2022年11月23日Disney+配信)のクライマックスでは、リックス・ロード沿いの住民全員参加の葬列パレードの中央で、マーヴァが生前録画したホログラム演説『フェリックスの娘マーヴァ(A Daughter of Ferrix)』が再生される。彼女は帝国への沈黙と忍従の終焉、共同体としての蜂起『Fight the Empire(帝国と戦え)』を呼びかける。演説終了と同時にウィルモン・パークが父サルマンへの私的復讐として手製爆発装置を起爆し、集団蜂起『リックス・ロード暴動』が発火する。

本人不在のまま継承される意志

シーズン2(2025年4月22日〜5月13日Disney+配信全12話)には、マーヴァ本人は新規場面では登場しない。隣人ブラッソ、B2EMO、ビックス・カリーン、ウィルモン・パークら『マーヴァが残したフェリックスの家族』が反帝国残党として行動を続け、彼女の葬列演説の影響がシーズン全体の倫理的支柱として機能する。シリーズはこのシーズンで完結し、劇場版『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年12月16日日本公開)本編へ接続する最終章となる。

02能力・特徴

能力・特徴
  • 労働者共同体内の人望:フェリックスの労働者街リックス・ロードに長年暮らす古参住民として近隣に強固な人望を築く。最終話の葬列に主要労働者層がほぼ全員参加する場面は、その人望が惑星規模の集団蜂起の核に据えられる根拠となる。
  • ホログラム演説による継承能力:生前に録画した遺言ホログラム演説『フェリックスの娘マーヴァ』により、本人不在のまま自らの言葉で惑星規模の蜂起を動かす。『個人の意志の継承』というテーマを最も即物的に体現する造形である。
  • 養育者としての包摂能力:亡夫クレムと共に惑星ケナーリの事故で孤児となった幼児期のキャシアンを引き取り、実子同然に育てた。主人公の人格形成の根底にある『動かない母の家』という参照点を提供する。
  • 家庭運営と長年の蓄え:亡夫の死後もB2EMOと共に自宅を維持し、自らの葬列で運ばれる『塗り煉瓦(brick)』を生前に自作するなど労働者共同体の伝統に則った家政を担う。ドアフレームと玄関扉に隠した蓄えの所在をB2EMOに引き継ぐ。
  • 倫理的判断と非妥協性:キャシアンから他惑星への避難を提案された際、フェリックスから動かないという選択を倫理的判断として明示する。遺言演説に至るまでこの非妥協性は一貫し、『沈黙と忍従への異議申し立て』を簡潔に体現する。
  • 演劇的話法による集団動員力:録画演説は本人不在のホログラムでありながら、リックス・ロード沿いの全住民を即座に蜂起へ向かわせる強度を持つ。台詞量の少ない人物像の中で爆発的な集団動員力を成立させる造形である。

03関連人物

関連人物
キャシアン・アンドー(Cassian Andor)
マーヴァが亡夫クレムと共に惑星ケナーリの事故現場から連れ帰り、フェリックスの自宅で実子同然に育てた養子。本シリーズの主人公。葬列演説は彼が反帝国側へ完全に踏み出す最終的な引き金となる。
B2EMO(ビーツー)
マーヴァが自宅で共に暮らす介護ドロイド。全12話を通じて彼女の日常を支え、死後はキャシアンらフェリックス出身者と共に惑星から退去する。労働者世帯の日常描写の中核を担う。
ブラッソ(Brasso)
マーヴァの隣人で事実上の家族。葬列ではマーヴァの遺骨を生前作った『塗り煉瓦(brick)』に練り込み運ぶ。シーズン2でも反帝国残党として『フェリックスの家族』の縦糸を担う。
クレム・アンドー(Clem Andor)
マーヴァの亡夫。本編開始時点で既に死亡し、帝国による絞首刑で他界した来歴が回想と会話で示唆される。ケナーリからキャシアンを連れ帰り育てた原点を共有する人物。
ビックス・カリーン(Bix Caleen)
同じフェリックスの修理工場に関わる女性労働者でキャシアンの幼馴染。最終話の葬列場面ではISB監督官デドラ・ミーロに拘束され不在で、フェリックスへの帝国の圧力を象徴する。
ウィルモン・パーク(Wilmon Paak)
現場監督サルマン・パークの息子。葬列演説終了直後に父の公開処刑への私的復讐として手製爆発装置を起爆し、『リックス・ロード暴動』を発火させる青年労働者。

04登場・関連作品

05名場面

名場面
フェリックス帰還場面:モルラナ・ワンから急遽帰還した養子キャシアンを、マーヴァがB2EMOと共にリックス・ロード沿いの自宅で出迎える導入場面。労働者世帯の日常感と母子関係の質感を提示する。

ケナーリ回想場面:マーヴァと亡夫クレムが惑星ケナーリの事故現場で幼児期のキャシアン(カッサ)を発見し、フェリックスへ連れ帰る判断を下す回想場面。『動かない母の家』の起点を提示する。

フェリックス残留場面:帝国の圧力を受け避難を提案するキャシアンに対し、マーヴァがB2EMOと共に自宅に残ると静かに告げる場面。『動かない母』と『動き続ける息子』の対比軸を確立する転換点となる。

ホログラム葬列演説場面:葬列パレードの中央で生前録画の演説『フェリックスの娘マーヴァ』が再生され、蜂起『Fight the Empire』を呼びかける最大のクライマックス。終了と同時に暴動が発火する。

ブラッソの煉瓦の場面:マーヴァの遺骨を生前自作の『塗り煉瓦(brick)』に練り込み葬列で運ぶブラッソの場面。フェリックスの独自葬送儀礼と、家の日常の仕事が蜂起の物理的核へ変化する瞬間を描く。

06制作背景

制作背景

マーヴァ役を演じるのはアイルランド出身の俳優フィオナ・ショウ(Fiona Shaw/1958年7月10日アイルランド・コーク州コーヴ出身)である。英国王立演劇学校RADA出身の舞台・映画俳優で、クリス・コロンバス監督『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001年11月23日日本公開)からデイヴィッド・イェーツ監督『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011年7月15日日本公開)のペチュニア・ダーズリー役、BBC America『キリング・イヴ/Killing Eve』(2018〜2022年放送)のキャロリン・マーテンズ役で世界的に知られる。台詞量の少ない場面でも惑星規模の蜂起を成立させるに足る人物の重さを実現し、マーヴァ像を決定的に形作った。

本シリーズの創案・ショーランナー・主要脚本家・製作総指揮はトニー・ギルロイ(Tony Gilroy/1956年9月24日米国ニューヨーク州出身)で、マーヴァが登場する第1話『Kassa』と最終話『Rix Road』の脚本を自ら手掛けた。キャシアン・アンドーを演じるディエゴ・ルナは製作総指揮も兼任する。シーズン1第1〜3話の監督はトビー・ヘインズ(Toby Haynes)、第4〜6話はスザンナ・ホワイト(Susanna White)、第7〜12話はベンジャミン・カロン(Benjamin Caron/Netflix『ザ・クラウン』第2〜4シーズン)が担当し、マーヴァの老衰と他界、葬列演説、暴動のクライマックスはすべてカロン監督ブロックで撮影された。第10〜11話の脚本はボー・ウィリモン(Beau Willimon)が担当した。

音楽は米国の作曲家ニコラス・ブリテル(Nicholas Britell)が全12話の劇伴とメインタイトル・テーマを担当し、葬列演説場面の劇伴も手掛けた。介護ドロイドB2EMOの声はデヴィッド・ヘイマン(Dave Chapman)が務める。製作はルーカスフィルム(Lucasfilm Ltd.)、Disney+独占配信で、製作総指揮にはルーカスフィルム社長キャスリーン・ケネディ(Kathleen Kennedy)らが名を連ねる。撮影は英国Pinewood Studiosを拠点に新型コロナ禍下の2020年11月から2022年9月にかけて行われ、フェリックスの労働者街リックス・ロードのセットは英国バッキンガムシャー州リトル・マーロウに大規模実物大セットとして建設された。本作はStageCraft/The Volumeに頼らない実セット・実ロケーション撮影の比率が高い。

シーズン1は2022〜2023年の批評賞レースで高く評価され、第75回プライムタイム・エミー賞(2023年9月授賞式)でドラマシリーズ部門ほか8部門にノミネートされた。葬列演説場面はシーズン最大の見せ場としてフィオナ・ショウの演技が広く取り上げられ、決め台詞『Fight the Empire』は本作全体のキャッチフレーズとして広く引用された。ブリテルのメインタイトル・テーマもオリジナル・メイン・タイトル・テーマ音楽賞にノミネートされ、シーズン2ではブリテルがメインテーマを、ブランドン・ロバーツ(Brandon Roberts)が各話劇伴を担当した。

07評価・考察

評価・考察

マーヴァ・アンドーは、本シリーズが描く『動かない母の家』と『動き続ける息子』の対比軸を成立させる中心的造形である。惑星ケナーリの事故現場から幼児期のキャシアンを連れ帰った来歴と、シーズン1全編でフェリックスから動かない選択を貫く一貫性は、劇場版『ローグ・ワン』本編冒頭で兵器開発技術者ゲイレン・アーソ(Galen Erso)の所在情報を追うキャシアンの行動原理の起源として、シリーズ全体の意味構造を支える。

最終話のホログラム葬列演説『フェリックスの娘マーヴァ』は、本シリーズ最大のクライマックスであると同時に、本人不在のまま自身の言葉によって惑星規模の蜂起を動かすという『個人の意志の継承』のテーマを最も即物的に体現する。遺骨を生前自作の『塗り煉瓦』に練り込み葬列で運ぶブラッソの役回りも含め、フェリックスの労働者共同体の集合的記憶のあり方を象徴する場面となっている。

演出面では、マーヴァが物語の核を担う第7〜12話の全6話をベンジャミン・カロンが連続して演出することで、老衰と他界、葬列演説、暴動の一連のシーケンスが一貫した呼吸で成立している。フィオナ・ショウの演技とニコラス・ブリテルのメインテーマの回帰が一体となり、『沈黙と忍従への異議申し立て』という主題をクライマックスで最も強く提示している。

08トリビア

  • マーヴァの登場は『スター・ウォーズ/アンドー』シーズン1のみで、プリクエル・オリジナル・シークエル三部作の実写映画群や他の実写ドラマ群(『マンダロリアン』等)には登場しない。
  • 旧姓は『Carassi(カラーシ)』で、最終話の葬列演説では『マーヴァ・カラーシ・アンドー』としてフェリックスの娘である出自を語る。古参住民として育ち夫クレムと結婚した来歴を持つ。
  • マーヴァの遺骨はフェリックスの伝統に従い彼女が生前自作した『塗り煉瓦(brick)』に練り込まれ、隣人ブラッソが葬列で運ぶ。惑星の自治色の強い葬送文化を最も具体的に示す設定である。
  • 葬列演説で繰り返す『Fight the Empire(帝国と戦え)』は本シリーズ全体のキャッチフレーズとして広く引用され、シーズン2や『ローグ・ワン』を結ぶ宣伝物でも繰り返し参照される。
  • フェリックスのリックス・ロードの屋外セットは英国リトル・マーロウに大規模実物大セットとして建設され、葬列パレード場面も多数のエキストラを動員してこのセットで撮影された。

09よくある質問

マーヴァ・アンドーはどの作品に登場しますか?

『スター・ウォーズ/アンドー』シーズン1(全12話)に登場する。他のスター・ウォーズ実写映画・ドラマには登場せず、シーズン2にも新規場面では登場しない(シーズン1中盤で死亡のため)。

マーヴァとキャシアン・アンドーの関係は?

亡夫クレムと共に惑星ケナーリの事故現場から幼児期のキャシアンを連れ帰り、フェリックスの自宅で実子同然に育てた養母である。主人公の人格形成の起点となる人物として描かれる。

マーヴァは劇中で死亡しますか?

する。シーズン1終盤、B2EMOとブラッソに見守られ自宅で老衰により他界する。死後、生前録画のホログラム葬列演説が最終話のクライマックスで再生される。

ホログラム葬列演説『フェリックスの娘マーヴァ』とは?

最終話の葬列パレードで再生される生前録画の演説で、帝国への蜂起『Fight the Empire』を呼びかける。演説終了と同時に集団蜂起『リックス・ロード暴動』が発火する。

マーヴァの演者は誰ですか?

アイルランド出身の俳優フィオナ・ショウ。『ハリー・ポッター』シリーズのペチュニア・ダーズリー役、『キリング・イヴ』のキャロリン・マーテンズ役で知られるRADA出身の舞台・映画俳優である。

10出典

  1. StarWars.com 公式: Andor シリーズ紹介
  2. StarWars.com 公式: Maarva Andor キャラクター紹介
  3. Wookieepedia: Maarva Carassi Andor
  4. Wookieepedia: Rix Road (episode)
  5. Wookieepedia: Andor (TV series)
  6. IMDb: Andor (TV Series 2022– )
  7. IMDb: Fiona Shaw
  8. IMDb: Tony Gilroy
  9. IMDb: Benjamin Caron
  10. IMDb: Nicholas Britell
  11. IMDb: Toby Haynes