本文へ移動
ONE PIECE百科事典ANNA MOVIES

事件・歴史

天暦

天暦は、『ONE PIECE』の世界で現在も使われている紀年法の一つである。読みは「てんれき」。原作第203話で、ニコ・ロビンがアラバスタ王家の地下聖殿にある歴史の本文を読み上げる場面に初めて登場する。

天暦は、『ONE PIECE』の世界で現在も使われている紀年法の一つである。 読みは「てんれき」。

原作第203話で、ニコ・ロビンがアラバスタ王家の地下聖殿にある歴史の本文を読み上げる場面に初めて登場する。 ロビンは天暦239年、260年、306年、325年の出来事を語るが、石碑に実際に記されていたのは古代兵器プルトンの情報であり、その年代記が石碑の翻訳として正しかったわけではない。

長く実在性と現在年が不明だったが、コミックス第113巻のSBSで、現在は天暦4131年であり、海円暦1541年と併用されていることが明かされた。

天暦とは何か

天暦は、年を「天暦○年」と数える暦である。 名称に「天」が含まれるが、空島だけの暦、天竜人が制定した暦、月の民の暦だとは確定していない。

作中で確認できるのは、アラバスタの古い年代を語る形式としてロビンが使ったことと、現在も世界のどこかで海円暦と並行して使われていることである。 誰が制定し、何を紀元とし、どの国が公文書へ採用しているかは説明されていない。

日本語の「暦」は、日付を定める仕組み全体と、年数を数える紀年法の双方を指し得る。 天暦については月の日数、閏年、季節の区切りが公開されていないため、現時点では紀年法として説明するのが正確である。

初登場は第203話

天暦が出るのは、アラバスタ編第203話「ワニっぽい」である。 場所は、王都アルバーナの王家の墓にある地下聖殿。

クロコダイルは、古代兵器プルトンの在処を知るため、コブラに石碑の場所を案内させる。 古代文字を読めるロビンへ翻訳を命じるが、ロビンは兵器の情報を渡さない。

代わりに、アラバスタの歴史らしい複数の年代を読み上げる。 クロコダイルは王国史に興味を持たず、求めていたプルトンの情報がないと判断する。

この場面で天暦は、秘密を守るロビンが即座に組み立てる偽の翻訳へ現れる。 したがって、天暦という暦の存在と、彼女が語った全事件の史実性は分けて検討する必要がある。

ロビンが語った四つの年代

第203話でロビンが挙げた年代と出来事は次の通りである。

  • 天暦239年:カヒラによるアラバスタ征服。
  • 天暦260年:テイマーのビテイン朝支配。
  • 天暦306年:エルマルにタフ大聖堂完成。
  • 天暦325年:オルテアの英雄マムディンに関する出来事。クロコダイルが途中で遮ったため文は完結しない。

原作日本語では地名、人名、王朝名が短い文で並ぶ。 翻訳版では固有名詞の綴りが異なることがあるが、日本語記事では原作表記を基準にする。

最後のマムディンについて、何をした英雄なのかは読み上げられない。 後世の年表が空欄を推測で埋めても、確定した事件として扱えない。

語られた歴史は石碑の本文ではない

地下聖殿の歴史の本文に記されていたのは、プルトンに関する情報である。 ロビンはそれを読めたが、クロコダイルへ教えなかった。

このため、天暦239年から325年の王国史は「石碑に書かれていた史実」として引用できない。 ロビンが相手を欺くために口にした内容である。

一方、全てを無意味な作り話だと断定することもできない。 考古学者であるロビンが既知のアラバスタ史を並べ、偽の翻訳として利用した可能性は残る。

確定できる範囲は、彼女がこれらの名称と年代を発言したこと、石碑の真の内容とは異なることまでである。 カヒラやビテイン朝が実在したかは、独立した資料で再確認されていない。

第113巻SBSでの再確認

天暦は第203話から長い間、物語内でほとんど説明されなかった。 第113巻のSBSで読者が天暦と海円暦の時期、現在年を質問し、作者が回答する。

回答では、現在は天暦4131年、海円暦1541年であり、二つとも使われている。 片方が古代に廃止され、もう片方へ完全に置き換えられたわけではない。

天暦の数字が海円暦より大きいことから紀元は早いと考えられるが、何の事件を元年としたかは答えられていない。 「天暦の時代が終わって海円暦の時代になった」という区分は、SBSの併用説明と矛盾する。

現在は天暦4131年

日本語版第113巻SBSで示された現在年は天暦4131年である。 一部の英語圏の転載や翻訳には4141年とする表記があるが、日本語の回答と国内資料に合わせ、本記事では4131年を採用する。

数字が十年異なると、アラバスタの古代史を「何年前」と換算した結果も全てずれる。 百科事典では、一次言語のコミックスを優先して表記を固定する必要がある。

現在年は、麦わらの一味が二年間の修業を終えた後の本編時点を指す。 ルフィ出航時の年や、物語中の年越しの有無を個別に算出した回答ではない。

海円暦との関係

海円暦は、モンブラン・ノーランドの航海日誌で使われる別の紀年法である。 第286話では、海円暦1122年5月21日にノーランドの船がヴィラを出港し、同年6月21日にジャヤへ到着したと読める。

第113巻SBSでは現在が海円暦1541年と明かされる。 同じ現在を天暦4131年と数えるため、年数の表示には2590の差がある。

ただし両暦の元日、月日構成、閏年が同じとは説明されない。 ある日付を機械的に2590足せば必ず正確な天暦日付になるとまでは言えない。

同じ世界で二つの紀年法が現役であることは確定しているが、どの地域がどちらを主に使うか、国際的な標準暦があるかは不明である。

天暦239年を現在から換算する

現在を天暦4131年とし、単純に年数だけを引くと、天暦239年は3892年前に相当する。 同様に、260年は3871年前、306年は3825年前、325年は3806年前となる。

この計算は同じ年の基準日を無視した年単位の差である。 出来事の月日が示されていないため、「満3892年前」と日単位で確定するものではない。

また、ロビンが語った出来事自体が真の碑文ではない。 換算値は発言された年代の位置を理解するためのもので、事件の実在を証明しない。

天暦306年のタフ大聖堂完成が事実なら、アラバスタには現在から約3800年以上前に都市的な宗教建築があったことになる。 この含意が大きいからこそ、発言と史実を区別する必要がある。

アラバスタの古さとの整合

アラバスタ王国には、約4000年前に建てられたとされるアルバーナ宮殿がある。 ロビンが挙げた天暦239年から325年も、現在から約3900年前から3800年前の範囲に入る。

年代の規模は、王国と宮殿が非常に古いという別の設定と大きく矛盾しない。 しかし整合していることは、個別のカヒラ征服やビテイン朝支配を立証しない。

ロビンなら、聞き手が信じる程度に現実の年代と固有名詞を組み合わせられる。 クロコダイルも王国史そのものを検証せず、プルトンの所在だけを求めていた。

アラバスタ史の記事では、発言された古代年代、ネフェルタリ家の世界政府創設時の判断、現在の王統を一本の確定年表へ無理に連結しない。

空白の100年との関係

空白の100年は現在から約900年前から800年前の歴史が消された時期である。 天暦に単純換算すれば、おおむね3200年代前後になるが、作中はその年号を明示していない。

天暦が空白の100年以前から現在まで継続しているなら、暦の存在自体は世界政府の成立をまたぐ。 それでも、紀元が古代王国、月の民、天竜人、世界の沈没のどれに由来するかは不明である。

天暦という名称だけから「天竜人が作った」と断定すると、世界政府成立よりはるか前の年代を説明できない。 反対に、古代王国の暦だったとする証拠もない。

年号は歴史考察の座標になるが、名称の語感を史実へ変換しないことが重要である。

空島の「約400年前」との関係

空島編では、ノーランドとカルガラの物語が「約400年前」とまとめて語られる。 一方、海円暦1122年から現在の1541年までは、単純差で419年ある。

第113巻SBSは、空島に関する「400年前」という表現を区切りよく丸めたものだと説明する。 したがって、物語の語りにある約400年と、航海日誌の年号が完全に一致しなくても設定矛盾にはならない。

この回答は天暦の計算にも注意を促す。 作中の「○年前」は読みやすさのため概数となる場合があり、暦年の差をそのまま人物の正確な経過日数へ置き換えられない。

天暦と「神典ハーレイ」は別情報

エルバフの神典ハーレイは、世界が複数回壊れたという詩と壁画を伝える。 天暦の大きな数字と結びつけ、第一世界の開始を天暦元年、第二世界の開始を海円暦元年とみなす考察がある。

しかし第113巻SBSは、二つの暦が現在も併用されていると答えただけで、ハーレイの三つの世界へ年号を割り当てていない。 天暦元年に月の民が降りた、海円暦元年に赤い土の大陸ができた、といった説も未確定である。

考察として比較する価値はあるが、暦の基本説明へ確定事項として混ぜない。 今後、元年の出来事が原作で明かされた場合に初めて年表へ固定できる。

翻訳で生じる表記差

天暦は英語で Age of Heaven、Heaven Calendar、Year of Heaven などと訳される。 海円暦も Age of the Sea Circle、Kaien Calendar など複数の表記がある。

固有名詞のカヒラ、テイマー、ビテイン、タフ、エルマル、オルテア、マムディンも翻訳ごとに綴りが変わる。 日本語サイトでは原作の片仮名表記を採用し、英語名は検索補助へ回す。

とくに現在年の4131と4141は翻訳上の誤差ではなく年表全体へ影響する。 一次資料の日本語版へ戻って確認し、記事内で併記して曖昧にしない。

年表へ使う際の注意

天暦を使えば、古代の発言を現在からの概算年へ変換できる。 ただし次の三段階を区別する必要がある。

第一に、作中またはSBSで実際に示された年号。 第二に、現在年との差から計算した年数。 第三に、その年に起きたとされる事件が史実かどうかである。

天暦239年という発言は確認できる。 現在の4131年との差が3892という計算もできる。 しかしカヒラによる征服は、ロビンが真の碑文を隠すために語った内容なので確定史実とは限らない。

この三つを一つにまとめると、推測が公式年表として再流通する。

現時点で確定していること

  • 天暦は『ONE PIECE』世界の紀年法で、読みは「てんれき」である。
  • 第203話でロビンが天暦239年、260年、306年、325年を口にする。
  • その発言は地下聖殿の石碑の真の内容ではなく、プルトンの情報を隠すための読み替えである。
  • 第113巻SBS時点の現在は天暦4131年である。
  • 海円暦1541年と天暦4131年は、どちらも現在使われている。
  • 天暦と海円暦の元年に何が起きたかは未公表である。

未確定の事項

  • 天暦を制定した人物、国家、文明。
  • 天暦元年の基準となった出来事。
  • 月、日、閏年、季節を含む暦法の全体。
  • 現在どの地域と組織が天暦を主に採用するか。
  • ロビンが語ったカヒラ、ビテイン朝、タフ大聖堂、マムディンの出来事が実在するか。
  • 神典ハーレイの第一世界・第二世界と二つの暦が対応するか。

関連項目