本文へ移動
ONE PIECE百科事典ANNA MOVIES

人物

キャロット

キャロットは、『ONE PIECE』に登場するミンク族のうさぎの戦士である。象主(ズニーシャ)の背にあるモコモ公国の住人で、昼の王イヌアラシと夜の王ネコマムシの間を行き来できる「王の鳥」の役目を持つ。

キャロットは、『ONE PIECE』に登場するミンク族のうさぎの戦士である。象主(ズニーシャ)の背にあるモコモ公国の住人で、昼の王イヌアラシと夜の王ネコマムシの間を行き来できる「王の鳥」の役目を持つ。初登場は原作第804話、TVアニメ第753話。サンジ奪還のためサウザンド・サニー号に密航し、ホールケーキアイランド編からワノ国の鬼ヶ島決戦まで麦わらの一味と行動を共にした。ワノ国編の終盤ではイヌアラシとネコマムシの指名でモコモ公国の次の王に就き、エッグヘッド編では在位する姿が描かれている。

基本情報

  • 名前:キャロット
  • 種族:ミンク族(うさぎ)・戦獣民族
  • 所属:モコモ公国。元イヌアラシ銃士隊、元「王の鳥」
  • 立場:モコモ公国の王(第1056話で指名、第1115話で在位を確認)
  • 出身:偉大なる航路・ゾウ(象主ズニーシャの背)
  • 年齢:15歳 身長:161cm 血液型:F型
  • 誕生日:5月24日
  • 能力:エレクトロ、月の獅子(スーロン)
  • 武器:うさぎの足を模した爪付きの篭手
  • 声優:伊藤かな恵
  • 初登場:原作第804話/TVアニメ第753話

白い体毛に金髪、長いうさぎの耳と大きな尻尾を持ち、体格は人間の少女に近い。初登場時の服装はオレンジのワンピースに侠客団(ガーディアンズ)の緑のマントという組み合わせで、銃士隊員でありながら師のペドロが属した夜側の装いを身に付けている。好物は名前の由来になった人参で、航海の食料をすべて人参で賄おうとしたほか、チョコレートも好む。うさぎらしく相手の耳を噛む癖があり、頭を撫でられると機嫌を直す。

好奇心が強く、外の世界への憧れが行動の原動力になっている。ビッグ・マムの結婚式を潰すというルフィの計画を危険と思わず面白がり、海の広さを知らずに半日分の食料で乗り込むなど、世間知らずな面が目立つ。海上の落雷をエレクトロと勘違いし、ブルックの魂の姿に怯えるなど、島の常識が通じない場面で年相応の反応を見せる。一方で絵を描くのが得意で、記憶だけでサンジ奪還チームの似顔絵を描いて見せたほか、地図を描くのが上手いと自称している。ただし人物を美形に描きすぎる癖があり、鏡の世界で仲間を探すために描いた肖像は本人とかけ離れていた。トニー・トニー・チョッパーには「チョニキ」というあだ名を付けて懐いている。

モコモ公国と「王の鳥」

キャロットの故郷モコモ公国は、千年以上歩き続ける巨大な象・象主(ズニーシャ)の背に築かれた国である。昼を統べるイヌアラシ公爵と夜を統べるネコマムシが入れ替わりで国を守り、昼間はイヌアラシ銃士隊、日没後はネコマムシ側の侠客団が警備を担う。二人の王が顔を合わせないため、昼と夜の両方で動ける者が連絡役を務める。これが「王の鳥」で、キャロットはその一員だった。昼夜を問わず動き続ける役目で培われた体力は、後の長時間の航海と連戦を支える土台になっている。

戦士としての経歴は挫折から始まった。イヌアラシ銃士隊に入った彼女はシシリアンに剣術を学んだが、刀の才能がなかった。見かねた侠客団団長のペドロが彼女を預かり、剣の代わりにうさぎの足の形をした爪付きの篭手を贈った。以後、この篭手は彼女の武器となり、エレクトロを流し込む媒介にもなる。剣士になれなかった少女に別の戦い方を教えたペドロは、彼女の人生で最も重い存在になる。

ゾウでの出会いとジャックの襲撃

キャロットが最初に登場するのは、崩壊したモコモ公国への侵入者を探す場面である。ロロノア・ゾロたちが国に入るのを見た彼女は、外の門番バリエテが倒されたと判断して襲いかかる。ゾロの斬撃を空中に浮いて躱し、篭手にエレクトロを込めて打ち合ったが、間に入ったワンダに「本当の侵入者はくじらの森にいる」と止められた。短い接触戦だったが、麦わらの一味の剣士の一撃を紙一重で避ける身のこなしが最初に示された描写である。

ミンク族は人間を毛のない同族と見なし「下等なミンク」と呼ぶが、これは敵視ではなく独特の呼び方である。キャロットが攻撃したのは人間だからではなく、侵入者と判断したからであり、誤解が解けると彼女は案内役を務めた。くじらの森でロディと揉めていたルフィのもとへワンダとともに駆けつけ、ひらひらする布を与えて気を逸らす方法で争いを収めている。象主が一日二度浴びる海水の放水がミンク族の食糧を運ぶ仕組みをルフィへ説明し、ジャックが磔の刑に使った十字架の横を通る場面では表情を曇らせている。歓迎の宴では、ミンク族が毛のある動物の肉を食べない掟をウソップに教える場面もあった。

百獣海賊団の大看板ジャックが雷蔵を求めて侵攻したとき、ミンク族は昼の銃士隊と夜の侠客団で五日間戦い抜いたが、ジャックがシーザー・クラウンの毒ガス兵器KOROを使い、国は壊滅状態になった。瀕死のミンク族を救ったのがサンジたちであり、キャロットが一味に恩義を抱く理由はこの一件にある。侍たちが到着して雷蔵の無事が明かされたとき、秘密を守り抜いた仲間として誇らしげに振る舞い、因縁のあったイヌアラシとネコマムシがモモの助のために手を結んだ場面では他のミンクたちとともに歓喜している。

サニー号の密航

外の世界を見たい一心で、キャロットは出航直前のサウザンド・サニー号に忍び込み、門番バリエテへバナナを渡して口止めした。ゾウを離れてから姿を見せると、ペドロは船を戻すよう言い、モンキー・D・ルフィは既に乗っているのだからと同行を許す。ところが次の瞬間、彼女はルフィに噛みついた。自分の人参を勝手に食べていたからである。半日分しか用意していなかった食料がすべて人参だったことも含め、海の広さを知らない無鉄砲さがよく出ている場面だ。激怒しながらも、ナミに促されたルフィに頭を撫でられるとすぐに落ち着いた。この一件を見たペドロが戦力として十分だと保証し、彼女はサンジ奪還チームの一員に加わった。

ホールケーキアイランド、ペドロの死

トットランドでは誘惑の森で敵と交戦する。ミンク族に似た姿のランドルフがエレクトロを使えないのを見て、彼がミンクではないと見抜いた。鏡の能力者シャーロット・ブリュレに捕らえられ鏡の世界へ閉じ込められたが、チョッパーと組んで敵の能力を逆用する作戦を立てる。蛙を自分の身代わりに仕立てて油断させ、茹でたスープの鍋を蹴り倒してブリュレを倒し、さらに電撃で追手をまとめて感電させた。その後は鏡の世界を自由に移動してペドロ、ナミ、ジンベエを救出し、ビッグ・マムの寝室からブルックを奪還する作戦にも加わっている。

結婚式の襲撃では、崩れたケーキの中で仲間とともに待機し、ビッグ・マムの覇王色の覇気にも気絶せず耐えた。敗走の末、追撃してきたペロスペローがキャンディでサニー号を固定した場面で、ペドロは体に巻いた爆弾を爆発させて道を開いた。直前にペドロはキャロットへ「いつか分かる」と、麦わらの一味が世界の夜明けを呼ぶという確信を伝えていた。恩師の死を目の当たりにした彼女は泣き崩れ、居合わせたカタクリへ向かうも一蹴され、ナミに止められて脱出を優先した。ペロスペローへの遺恨は、この時からワノ国まで続く。

エレクトロと月の獅子

ミンク族は生まれながらの戦士で、体から電気を流すエレクトロを全員が使う。キャロットは篭手を媒介に電撃を相手へ流し、近距離では「エレ爪」で拳や爪へ集中させる。跳躍力と素早さを組み合わせた接近戦が得意で、見た目よりずっと打たれ強く、スイート将星カタクリに踏みつけられても体を起こせる耐久力を持つ。

切り札は満月を見て発動する「月の獅子(スーロン)」である。髪と尾が白く伸びて電気を帯び、目は赤くなり、身体能力が一段階上がる。ホールケーキアイランドを脱出する海戦では、この姿でダイフクの艦隊へ単身で切り込み、あっという間に兵を薙ぎ払って舵輪を引きちぎった。サニー号の見張り台から遠く離れた敵船へ滑空して届く機動力も、この時に描かれている。ペドロを失った直後の変身だけに、悲しみと怒りを力へ変えた場面として強く印象づけられた。

ただし条件は厳しい。満月を直視する必要があり、雲に隠れれば解除される。長時間の使用は激しい消耗を伴い、制御を失えば暴走して命に関わる。解除するには目から月光を遮ればよい。ワノ国では他のミンクと同様に自分の意思で変身しており、修練を経た扱いになっている。

ワノ国編、鬼ヶ島の戦い

ワノ国編では錦えもんの能力でくのいちや百獣海賊団の変装を与えられ、仲間とともにカイドウ支配下の国へ潜入した。潜入中は銃士隊の仲間とともに百獣海賊団から食料と武器を奪ってアシュラ童子一派の仕業に見せかけるなど、攪乱の役割も担っている。火祭り当日の鬼ヶ島ではナミたちと行動し、マルコとともに現れたペロスペローを見つけると、恩師の仇を討つため追跡を決める。

満月の下、ワンダとともにスーロンへ変身してペロスペローを襲撃し、傷を負わせた。しかし決着の直前に雲が満月を覆い、変身が解けた二人は逆に敗れてしまう。師の仇を自らの手で討つには至らず、その役目はスーロンのネコマムシが果たした。仇討ちの結果は他人に譲った形だが、「次の世代を担う者が外の世界を見るべき」というペドロの意志を背負って戦い抜いた経験が、後の指名へ直接つながる。

モコモ公国の王へ

戦いが終わり、イヌアラシとネコマムシはモモの助に仕えるためワノ国に残ることを決め、モコモ公国の後継者としてキャロットを指名した。選んだ理由は、サンジ奪還チームとともに外の世界を見てきた経験が新しい時代に必要だという判断と、彼女がペドロの受け継がれた意志を持つことである。自分より適任の戦士がいると驚きながらも、族全体がこの人事を支持して力を貸すと申し出たため、彼女は王位を受け入れた。

エッグヘッド編の第1115話では、モコモ公国でベガパンクの世界放送を聞く支配者としての姿が描かれ、装いも王のものへ変わっている。15歳の戦士が大国との戦いを経て国を継ぐ流れは、彼女が師の意志と外の世界への視野を併せ持つ存在として位置づけられたことを意味する。

アニメでの描かれ方

TVアニメでは第753話から登場し、声優は伊藤かな恵が務める。月の獅子への初変身は第862話「月の獅子 キャロット神秘の大変身」で描かれ、白く膨れ上がる毛並みと海上を走る機動力が映像化された。アニメ独自の描写として、海軍超新星編(第780話〜782話)でフロン島の海軍基地に潜り込むエピソードがあり、海兵ザッパに気に入られる一幕がある。また、原作ではナミの雷撃にまとめて倒された追撃部隊の処理が、第846話ではキャロットがタブレットを倒す場面に置き換えられている。

キャラクター人気は原作の読者投票でも高く、第6回人気投票で26位、第7回で8位を獲得している。第7回ではミンク族の中で最上位、女性キャラクターでは4番目の人気という結果になった。

関連項目