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能力・戦闘

魚人柔術|使い手・技一覧・魚人空手との違い

魚人柔術は、魚人族が用いる武術の一つで、投げ技と水流操作を中心とする。水を布や身体のようにつかみ、海流そのものを背負い投げの要領で動かせる点が特徴である。代表的な使い手はジンベエ。

魚人柔術は、魚人族が用いる武術の一つで、投げ技と水流操作を中心とする。 水を布や身体のようにつかみ、海流そのものを背負い投げの要領で動かせる点が特徴である。

代表的な使い手はジンベエ。 ホーディ・ジョーンズ、ハックも修得者で、TVアニメではアラディンが技を使用する。 魚人空手と同じ魚人族の武術だが、打撃を中心にする体系と、組み・投げ・流れの操作を中心にする体系として区別される。

基本情報

  • 名称:魚人柔術
  • 読み:ぎょじんじゅうじゅつ
  • 分類:魚人族の武術
  • 中心動作:組み技、投げ技、水流操作
  • 主な使い手:ジンベエ、ホーディ・ジョーンズ、ハック
  • アニメでの使い手:アラディン
  • 初出:原作第546話、TVアニメ第449話
  • 関連武術:魚人空手

初出では、ジンベエがインペルダウン外の海中で海流をつかみ、脱獄者の筏を海軍軍艦へ運ぶ。 敵を倒す技としてではなく、仲間を船へ移す大規模な輸送へ使われた。

水を「つかむ」技術

魚人柔術の根本には、水心がある。 使用者は水中で両手を構え、周囲の流れを物体のように引き寄せ、方向を変える。

通常、水は手で握れば形を保たず、指の間から抜ける。 魚人柔術では、大量の海水を一つの流れとして捉え、肩や腕の動きへ同期させる。

ただし、水を固体へ変える能力ではない。 投げた後は海流として動き、相手や物体を押し、運び、衝撃を与える。 水の性質を残したまま、武術の対象として扱う。

悪魔の実ではない

魚人柔術は、悪魔の実による固有能力ではない。 複数の魚人が修得し、技名と型を共有する武術である。

能力者でないジンベエが使い、海中で最も力を発揮する。 悪魔の実能力者が海へ入ると力を失う規則とは反対に、海が技の材料と活動領域になる。

水を操作する見た目だけで、自然系の能力や超人系の遠隔操作へ分類することはできない。 どのように水へ力を伝えるかの物理原理は完全には説明されないが、作中では修練可能な魚人族の技術として扱われる。

覇気との関係

ジンベエは武装色と見聞色の覇気を使えるが、魚人柔術そのものが覇気の別名ではない。 水心や海流一本背負いを使う場面で、必ず武装色硬化が示されるわけでもない。

敵の身体を直接投げる技では、腕力、体格、覇気が成功へ影響する場合がある。 しかし、水流操作の成立条件まで覇気だけで説明する根拠はない。

「ジンベエが覇気使いだから使える」とすると、ホーディや武術家ハックが同じ体系を修める意味を失う。 武術の型と、使用者が追加で使える覇気は別の層として整理する。

水心

水心は、魚人柔術で水をつかむ基礎となる構えと操作である。 使用者は両手を器のように重ね、水中の流れへ力をかける。

ジンベエはインペルダウン外の海で、水心から巨大な海流を作る。 小さな水球を飛ばすのではなく、周囲の海そのものへ方向を与える準備になる。

ホーディも水心を使い、群鮫へつなげる。 同じ基礎操作から、輸送用の水柱と、相手を襲う鮫形の水流へ分岐する。

海流一本背負い

海流一本背負いは、水心でつかんだ海流を、一本背負いの動作で海上へ投げ上げる技である。 海面から巨大な水柱が立ち、筏や船上の対象を持ち上げる。

インペルダウン脱獄時、ジンベエはルフィたちが乗る筏を海軍軍艦へ移すために使う。 海軍の包囲を突破するには、泳いで一人ずつ運ぶより、集団を乗せた足場ごと投げる方が速い。

続けて複数の水柱を発生させ、軍艦の火薬を濡らして砲撃を妨害する。 同じ技が輸送、消火、武装解除へ応用できる。

紅茶一本背負い

ホールケーキアイランドの結婚式では、ジンベエが大量の紅茶を投げる変形技を使う。 技名の「海流」に「紅茶」の字を当て、液体が海水でなくても流れとして扱えることを示す。

カタクリのモチに捕らえられたルフィを、紅茶で濡らして脱出させる目的がある。 水分を与えることでモチの粘着と拘束へ対処し、その液体自体を投げ技で届かせる。

魚人柔術が「海でしか使えない」のではなく、十分な量の液体と操作空間があれば地上でも応用可能だと分かる。

群鮫

群鮫は、ホーディ・ジョーンズが使う攻撃技である。 投げた水が多数の鮫の形となり、相手へ連続して食らいつくように襲う。

名称は「むらさめ」と読み、雨を表す言葉と、群れた鮫の字を重ねる。 魚人島でルフィへ使用され、単一の水弾ではなく、複数方向から圧力をかける。

ホーディの矢武鮫も水滴を高速で撃つが、群鮫は魚人柔術の水心から水の塊を投げ、形と数を持たせる点で規模が大きい。 アニメではルフィの象銃と衝突する場面が長く描かれる。

渦潮一本背負い

渦潮一本背負いは、ジンベエが敵の身体を直接つかみ、肩越しに投げる技である。 海流ではなく、相手の重心と勢いを利用する柔術としての側面が前面に出る。

ワノ国でビッグ・マムへ使用し、ロビンの能力と連携して戦場の外へ転がす。 ジンベエよりはるかに大きく重い相手でも、正面から持ち上げ続けるのではなく、進行方向を変えて投げられる。

倒し切る攻撃ではない。 強敵の位置を動かし、味方への攻撃を中断させ、次の連携へ渡す制御技である。

引潮一本背負い

引潮一本背負いは、相手の攻撃を受け止め、身体の一部をつかんで肩越しに投げる。 ジンベエはフーズ・フーとの戦いで、牙をつかみ、巨体を地面へ叩きつける。

「引潮」の名は、水が海へ戻る動きと、敵を自分の間合いへ引き込んでから反転させる動きを重ねる。 遠方から水流を投げるのではなく、接近戦で相手の攻撃を投げの起点へ変える。

牙を受ける危険があるため、単に力が強ければ成立する技ではない。 攻撃線を読み、つかむ位置と身体を回すタイミングを合わせる必要がある。

肩車

肩車は、味方を肩へ乗せ、目的の位置へ投げ送る技である。 エッグヘッドでジンベエがゾロを運び、イーザンバロン・V・ナス寿郎への攻撃へつなぐ。

日本語の日常語では、子供を肩へ乗せる行為を指す。 戦闘では、仲間の跳躍距離と速度を増やす補助技になる。

敵を投げる柔術だけでなく、味方の剣士を最適な攻撃線へ送り出す。 使用者が直接最後の一撃を担当しなくても、戦場の位置関係を作ることが魚人柔術の役割だと分かる。

海雲一本背負い

エルバフでは、ジンベエが海雲を材料に海雲一本背負いを使う。 大量の海雲を流れとして投げ、火災を消す。

海雲は通常の海水と状態が異なるが、空島の環境で海のように振る舞う物質である。 ジンベエはその性質を読み、魚人柔術の型へ当てはめる。

紅茶、海雲という応用から、魚人柔術は物質名ではなく、液体または流体の量と方向を操作する技術だと分かる。 ただし、煙、砂、炎まで同じように投げられると一般化はできない。

使い手

ジンベエは魚人空手と魚人柔術の双方を高い水準で使う。 直接打撃、空気中の水分を通す衝撃、海流操作、投げ技を場面に応じて切り替える。

ホーディ・ジョーンズは、水心と群鮫を攻撃へ用いる。 エネルギー・ステロイドで身体能力を上げている場面が多いが、魚人柔術自体は薬の効果ではない。

ハックは魚人柔術の武術家として紹介される。 コリーダコロシアムなどでは魚人空手の打撃を見せるが、魚人柔術の固有技を原作で多数披露したわけではない。

アラディンはTVアニメで海流一本背負いを使い、ダイフクの魔人と戦う。 これはアニメでの使用例として分け、原作漫画で同じ技が描かれたと書かない。

魚人空手との違い

魚人空手は、突き、掌底、正拳、蹴りなどの打撃を中心とし、水中だけでなく地上でも相手の体内の水分へ衝撃を伝える。 相手へ直接触れず、水滴や空気中の水を利用して攻撃する技もある。

魚人柔術は、相手や水流をつかみ、投げ、位置を変える。 倒すための衝撃だけでなく、筏を船へ運ぶ、味方を射出する、火を消す、敵を戦場外へ送る用途が多い。

実戦では二つを厳密に交互使用するわけではない。 ジンベエは打撃で相手の姿勢を崩し、投げで位置を変えるなど、一つの戦闘へ統合する。 分類は技の系譜を理解するためのもので、使い手の戦法を二分する壁ではない。

地上と水中

水中では周囲の海を大量に使え、魚人族自身の泳力も高いため、魚人柔術の規模と自由度が増す。 海流一本背負いのように、海そのものを足場・武器・輸送路へ変えられる。

地上では液体の量が限られるが、紅茶、散水、海雲など、その場にある資源を利用できる。 敵の身体を投げる技なら、大量の水がなくても使える。

したがって「水中専用武術」ではない。 環境によって選べる技が変わり、水が多いほど本来の特徴を広く発揮できる武術である。

戦闘以外の価値

インペルダウン脱獄では輸送と砲撃阻止、ホールケーキアイランドでは拘束解除、ワノ国では強敵の排除、エルバフでは消火に使われる。 魚人柔術は、相手へ損傷を与える回数だけでは評価できない。

大量の水を短時間で移動できれば、船の救助、洪水の方向転換、火災対応、重量物の運搬へ応用できる。 作中で未使用の用途を確定技として列挙はできないが、既知の例だけでも戦場の地形と救助経路を変える力がある。

ジンベエが操舵手であることとも相性がよい。 海流を読む技術と、海流を力として扱う武術が、船の進路判断へ同じ環境理解を要求する。

まとめ

魚人柔術は、魚人族が水流や相手をつかみ、投げる武術である。 水心を基礎に、海流一本背負い、群鮫、渦潮一本背負い、引潮一本背負い、肩車、海雲一本背負いなどへ展開する。

悪魔の実ではなく、複数の魚人が修得できる技術である。 魚人空手が打撃と衝撃伝達を中心にするのに対し、魚人柔術は組み技、位置の変更、水の大量操作を中心にする。

ジンベエは戦闘だけでなく、輸送、救出、消火へ使う。 水中で最大の材料を得ながら、地上でも紅茶や海雲を利用し、環境に応じて流れを作る武術である。