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実写版

実写版『ONE PIECE』シーズン2第2話「Good Whale Hunting」

「Good Whale Hunting」は、Netflix実写ドラマ『ONE PIECE』シーズン2「ONE PIECE: Into the Grand Line」の第2話である。

「Good Whale Hunting」は、Netflix実写ドラマ『ONE PIECE』シーズン2「ONE PIECE: Into the Grand Line」の第2話である。

2026年3月10日にシーズン全8話の一つとして配信され、麦わらの一味がリヴァース・マウンテンを越え、双子岬と巨大クジラのラブーンに出会うまでを描く。

原作のリヴァース・マウンテン編を基礎にしながら、ルフィをラブーンの外、残る一味を体内へ分け、両側から仲間を救おうとする一時間の物語へ再構成した回である。

基本情報

  • 原題:Good Whale Hunting
  • シリーズ:Netflix実写版『ONE PIECE』
  • シーズン:2
  • 話数:第2話
  • 配信日:2026年3月10日
  • 尺:約64分
  • 監督:エマ・サリヴァン
  • 脚本:アシュリー・ウィグフィールド
  • 主な舞台:リヴァース・マウンテン、双子岬、ラブーンの体内、ローグタウン
  • 原作対応の中心:リヴァース・マウンテン編

題名は1997年の映画『Good Will Hunting』を思わせる言葉遊びだが、本作でhuntの対象になるのは敵として狩るクジラではない。

ルフィが巨大な生物を殴って排除する発想から離れ、ラブーンの痛みと約束を知って対話へ向かう構造を題名が皮肉に包む。

あらすじ

ゴーイング・メリー号は、激流が山を駆け上がるリヴァース・マウンテンへ進入する。

ナミの航海術、ウソップの操舵、ゾロとサンジの力仕事、ルフィの伸びる腕を合わせて難所を越えるが、下りきった先には島ほど巨大なラブーンが待ち受けていた。

メリー号はラブーンの口へ入り、モンキー・D・ルフィだけが外へ放り出される。

双子岬へ流れ着いたルフィは、灯台守のクロッカスと出会い、ラブーンが何年も赤い土の大陸へ頭を打ち付けていることを知る。

一方、体内に残ったナミ、ゾロ、ウソップ、サンジは、胃酸に侵食される船を修復しながら出口を探す。

そこへMr.9とミス・ウェンズデーが現れ、メリー号を奪おうとするため、脱出作業はバロックワークスとの最初の衝突へ変わる。

内と外に分かれた一味

この回の中心的な改変は、ルフィと一味をラブーンの内外へ分けたことである。

原作ではクロッカスの説明とルフィの行動が比較的近い場所で進むが、実写版は船長だけを外に残し、互いの安否が分からない時間を長く取る。

外のルフィはラブーンを敵だと思い、力で仲間を取り戻そうとする。

内側の四人は、壊れた舵、胃酸、沈没船、侵入者に対処し、ルフィがいない状況でも役割を分担する。

ルフィが仲間を信じることと、仲間が船長の助けだけを待たずに動くことが並行し、シーズン1で築いた一味の結束をグランドライン最初の試験として見せる。

ラブーンの体内セットも、単なる暗い洞窟ではない。

制作陣はシーズン1でバラティエに使った大規模水槽を、骨と胃酸に囲まれた空間へ作り替え、酸の光と蒸気を照明の理由として利用した。

リヴァース・マウンテン周辺は南アフリカのケープタウンで冬に撮影され、シーズン2の撮影順では最初期の場面になった。

屋外には実物大のラブーンの一部も造られたが、巨大すぎて屋内へ収まらないため、口内の上部や広がりはCGで補完されている。

現場で俳優が触れられる岩場、船、口内の構造を残しながら、山と海とクジラの規模だけを視覚効果で拡張する方法が採られた。

実物セットと視覚効果を組み合わせることで、船が生物の内部に閉じ込められた大きさと、時間とともに侵食される危険を同時に示す。

ラブーンとクロッカス

クロッカスは双子岬の灯台を守りながら、傷だらけのラブーンへ鎮静剤を打ち、赤い土の大陸への激突を止めている。

薬は次第に効きにくくなっており、ルフィは彼の無愛想な態度の背後に、長い世話と諦めきれない責任を見る。

ラブーンは西の海でルンバー海賊団の音楽に引かれ、幼いまま彼らを追ってグランドラインまで来た。

船長ヨーキたちは危険な航海へ連れて行かないため、世界を一周して戻るという約束を残し、クロッカスへ預ける。

若きブルックも再会を誓うが、一団は戻らず、ラブーンは山の向こうに仲間がいると信じて身体を傷つけ続けた。

実写版はこの過去でブルックの姿と「ビンクスの酒」を早い段階から提示する。

原作読者には将来の麦わらの一味との関係が見える一方、実写版だけを見る視聴者には、ラブーンを待たせた音楽家として謎を残す配置である。

殴る代わりに歌うルフィ

原作ではルフィがラブーンと正面から戦い、再戦の約束を新しい生きる理由にする。

実写版はその解決を変更し、ルフィが「ビンクスの酒」を歌ってラブーンを呼び戻す。

力で黙らせるのではなく、ルンバー海賊団との記憶に通じる歌を選ぶことで、ラブーンの行動を止め、仲間を吐き出してもらう。

Netflixの公式インタビューで尾田栄一郎は、この歌の場面を原作から変えたシーズン2の印象的な場面として挙げている。

変更の核は、ルフィが急に説得上手になることではない。

人が去る痛みを否定せず、これから残る仲間と予想外の場所へ行けると自分の言葉で伝え、ラブーンへ新しい関係を差し出す。

最後に頭へ麦わらの一味の海賊旗を描き、消えるほど山へぶつかるなと約束させる点は、原作の印を別の感情的な結論へつないでいる。

Mr.9とミス・ウェンズデー

ラブーンの体内では、Mr.9とミス・ウェンズデーが船を奪おうとして一味と衝突する。

実写版では二人をラブーンの捕獲者として登場させず、体内から脱出する手段を求めるバロックワークスの工作員に置き換えた。

ナミの方位磁針を盗み、グランドラインで通常の羅針盤が役に立たないことを示す役割も担う。

ミス・ウェンズデーを演じるのはチャリスラ・チャンドランで、本話がシーズン2での初登場になる。

この時点ではアラバスタ王女ビビという正体を伏せ、刃を用いる危険な工作員として一味と向き合う。

ルフィたちは二人を次の島まで乗せることになり、ラブーンの物語がウイスキーピークとアラバスタの危機へ直結する。

海軍側の並行場面

本話は双子岬だけで完結せず、ローグタウンに残るスモーカー、たしぎ、ガープ、コビー、ヘルメッポの動きも挟む。

スモーカーはルフィを追ってグランドラインへ入ろうとし、ガープは海軍支部を襲うバロックワークスを、より広い脅威として示す。

ミス・オールサンデーの姿、アラバスタの内乱、革命軍、ドラゴンの情報が同じ会話へ集まり、麦わらの一味が知らない場所で次の追跡と陰謀が進む。

原作では別々の時点で開く情報を、シーズン全体の連続性を作るため早めに結び付けた構成である。

たしぎが自分の正義と剣への関心を語り、スモーカーへ同行を申し出る場面も、二人を単なる追手ではなく、異なる判断を持つ海兵として立たせる。

ログポースと次の航路

ラブーンを落ち着かせた後、クロッカスは通常の方位磁針がグランドラインの磁場では使えないことを説明する。

島ごとの磁気を記録して次の島を指すログポースを受け取り、一味は航海術の前提を更新する。

東の海で通用した知識だけでは先へ進めず、上陸して記録がたまるまで待つ必要があるため、旅の速度も島の性質に左右される。

Mr.9とミス・ウェンズデーを乗せて出航する決定により、親切な寄港ではなく、秘密結社の作戦地域へ自ら入る形になる。

第2話はラブーンとの別れで感情的な一区切りをつけながら、航海規則と敵組織を同時に提示し、次話への推進力を残す。

シーズン第1話が東の海からグランドラインへ踏み出す助走だとすれば、本話はそこで使う航海規則、追手、次の同乗者を一度に確定する回である。

怪物に見えたラブーンを倒すのではなく、事情を知って友人になる結末によって、未知の海では外見だけで敵味方を判断できないというシリーズの基準も置かれる。

原作・TVアニメとの主な違い

  • 一味はカームベルトへ迷い込まず、リヴァース・マウンテンの障害物を協力して突破する。
  • ルフィだけがラブーンの外へ出され、残る一味は体内で船を修復する。
  • Mr.9とミス・ウェンズデーはラブーンを狩るのではなく、体内から脱出するためメリー号を狙う。
  • ラブーンを止める手段が拳での決闘から「ビンクスの酒」へ変更される。
  • ブルックとルンバー海賊団の回想が、この時点で姿と音楽を伴って示される。
  • 海軍とバロックワークスの捜査を並行させ、シーズン後半の脅威を前倒しで接続する。

これらの変更は、原作の設定を無視した別物というより、シーズン2の八話という長さに合わせて、友情、航海、陰謀を一話へ集中させる編集である。

同時に、実写版独自の勝敗や開示順を原作正史へ持ち込まず、媒体ごとの物語として区別する必要がある。

関連項目