01来歴

前史とサイボーグ改造
アウター・リム惑星カリー(Kalee)出身のカリーシュ族戦士として育った。カリー惑星と隣星ユヴェルニア人の星間紛争で名を上げたが、シャトル墜落事故で瀕死の重傷を負い、ドゥークー伯爵およびインターギャラクティック銀行のサイボーグ技術によって全身義体に再構成され、CIS軍最高司令官に就任した。改造の過程でジェダイ・オーダーへの強い敵意を植え付けられ、ジェダイ殺害術をドゥークーから伝授された。
クローン大戦での初登場
アニメ『スター・ウォーズ:クローン大戦』2003マイクロシリーズのチャプター20〜25でシリーズ初お披露目を果たす。ドゥークー直属の新任サイボーグ将軍として登場し、コルサント襲撃で複数のジェダイ・マスターを討ち取り、共和国議会最高議長パルパティーンを誘拐する一連の作戦を指揮する。同マイクロシリーズのクライマックスは、実写『エピソード3』冒頭のコルサントの戦いへと連結する構成となっている。
コルサントの戦い
『スター・ウォーズ/エピソード3 シスの復讐』(2005年5月19日米国公開)冒頭のコルサントの戦い(Battle of Coruscant)で実写本編に初登場する。CIS旗艦『Invisible Hand』のブリッジを指揮し、コルサント上空でパルパティーン最高議長を誘拐して艦内に幽閉する作戦の現場指揮官として描かれる。救出に来たオビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーがブリッジに到達すると、ガラス窓を割って軌道上へ脱出し、脱出艇でウタパウへ向かう。
ウタパウ最終決戦
本作中盤、ジェダイ評議会の判断でオビ=ワンがアウター・リム惑星ウタパウ(Utapau)の地下都市ポー・タウン(Pau City)へ追討に派遣される。高層階で対峙したオビ=ワンに対し、奪ったライトセーバー4本を4本腕で同時に振るって対抗するが、第三型(ソーレス)防御技に押されて崩される。終盤、爬虫類車両ボガ(Boga)に乗ったオビ=ワンの追跡を受け、自身のブラスターで胸部火炎袋を連射されて炎上死する。オビ=ワンが呟く『So uncivilized.(実に野蛮な)』は本作屈指の有名台詞である。
クローン・ウォーズでの展開
アニメ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』劇場版(2008年8月15日米国公開)からTVシリーズ(2008-2020)にかけて再登場し、シリーズ主要悪役の一人として継続的に描かれる。シーズン1ではプロ・ククーンとの空中戦、シーズン2ではイース・コスとの会談・捕虜エピソード、シーズン5ではアディ・ガリアとの肉弾戦、シーズン7ではマンダロアでのダース・モール/オビ=ワンとの並行戦線などで、ジェダイハンターとしての立場が多角的に深掘りされる。
死後とCISの消滅
ウタパウでオビ=ワンに討たれた直後、CISは軍事指導者不在となる。これがダース・シディアスがダース・ベイダーにムスタファーでの分離主義評議会皆殺しを命じる場面の前提となり、評議会自体もベイダーに殲滅されてCISは消滅する。本キャラクターは実写シリーズのタイムラインで最後まで戦闘によって死亡した数少ないCIS最高幹部として位置づけられる。以後の続編三部作に本人が再登場することはない。
メイス・ウィンドゥの圧潰事件
『クローン大戦』2003マイクロシリーズ最終チャプター25で、ジェダイ・マスター メイス・ウィンドゥがコルサント上空のCIS旗艦『Invisible Hand』乗り込み時に、胸部装甲をフォース・テレキネシスで圧潰する場面が描かれる。この事件は、実写『エピソード3』本編で頻繁に咳き込む描写の起源となる補完設定であり、マイクロシリーズと実写本編の連続性を保証する伏線として繰り返し言及される。
02能力・特徴

- 4本ライトセーバー同時操作:前腕が各々2本に分裂する4本腕の義体を活かし、倒したジェダイから奪った最大4本のライトセーバーを同時に振るう固有の戦闘スタイル。ウタパウ最終決戦の中核をなす。
- ジェダイハンター戦術:ドゥークーから伝授されたジェダイ殺害術を基盤に、機動力・分断・武装解除を組み合わせてジェダイの集団行動を破壊する戦術運用を得意とする。
- CIS艦隊指揮:プロヴィデンス級『Invisible Hand』を旗艦とするCIS艦隊の最高司令官として、コルサント直接襲撃とパルパティーン誘拐作戦を成功させた艦隊・地上戦力の統合運用能力。
- サイボーグ全身義体機動:胸部装甲内にカリーシュ族の生身の肺・心臓・眼球・脳を残しつつ、二足歩行に加え四足走行・壁面登攀・天井走行が可能な高機動の立体機動能力。
- Soulless One操縦:専用の小型戦闘機『Soulless One(ソウルレス・ワン)』を自ら操縦し、CIS艦隊と惑星間を移動する独立行動能力。
03関連人物

04登場・関連作品
05名場面

コルサントの戦い/ブリッジ強襲:CIS旗艦『Invisible Hand』のブリッジで誘拐したパルパティーンを背景に、乗り込んだオビ=ワンとアナキンと対峙し、観測窓を破って軌道上へ脱出する実写初登場シーン。
ウタパウ最終決戦:地下都市ポー・タウン高層階でオビ=ワンと対峙し、奪った4本のライトセーバーを4本腕で同時に振るう本作屈指のアクション。ソーレス防御に押され2本を切り落とされる。
So uncivilized 退場:発着場で、落とした予備ブラスターをオビ=ワンが拾い、胸部火炎袋を連射して炎上死させる。『So uncivilized.(実に野蛮な)』と呟き実写を退場するクライマックス。
『Lair of Grievous』本拠地:シーズン2で個人要塞ヴァサル・プライム(Vassek 3)が初公開。奪ったライトセーバー多数と専属ドロイドEV-A4-Dが描かれる、プライベートの代表場面。
メイス・ウィンドゥ圧潰:『クローン大戦』2003マイクロシリーズ チャプター25で、旗艦に乗り込んだメイスが胸部装甲をフォースで圧潰する。咳き込み描写の起源となる伏線シーン。
06制作背景

本キャラクターは、ジョージ・ルーカス監督がプリクエル三部作(1999-2005)の『エピソード3』脚本作業中に、ドゥークー処刑後の中盤メインヴィランとして設計したオリジナル・キャラクターである。実写本編登場前に、ジェンディ・タルタコフスキー監督のアニメ『スター・ウォーズ:クローン大戦』2003マイクロシリーズ(2003-2005、Cartoon Network、エミー賞アニメーション・プログラム部門受賞)のチャプター20〜25で先行登場させ、観客が既にアクション・パターンを知っている状態で実写にデビューさせる段階的導入が採用された。
サイボーグ造形のコンセプトデザインは、当時ILM/LucasArtsのコンセプトアーティストだったウォーレン・フー(Warren Fu)が担当した経緯がStarWars.com公式ブログで公開されている。フーはその後ミュージック・ビデオ監督へ転身し、Daft Punk『Get Lucky』『Instant Crush』等の監督として知られる。
声は、Lucasfilmのサウンド編集監督マシュー・ウッド(Matthew Wood、1972年生まれ、米国カリフォルニア出身)が、実写『エピソード3』および2008-2020年のアニメ『クローン・ウォーズ』を通じて一貫して担当する。ウッドは『エピソード1 ファントム・メナス』(1999年)以降の音響編集を統括するスタッフで、バトル・ドロイド(B1)の声も多数兼任する。エピソード3製作時、ルーカスフィルムが候補者を伏せた匿名形式の社内オーディションを実施し、応募したウッドが採用された経緯が同作DVD特典ドキュメンタリーで紹介されている。2003-2005年マイクロシリーズではジョン・ディマジオ(John DiMaggio)/リチャード・マクゴナグル(Richard McGonagle)等が初期版の声を担当した。
アニメ『クローン・ウォーズ』はデイヴ・フィローニが監修し、劇場版からTVシリーズへ展開した。実写プリクエル三部作唯一のフルCGメインヴィランとして、機械音・生身の肺による咳き込み・4本腕の物理的存在感を、ユアン・マクレガー演じるオビ=ワンと同一画面で成立させた点は、2005年当時のCG・実写合成技術の代表事例として研究対象になることが多い。
07評価・考察

グリーヴァス将軍は、実写プリクエル三部作唯一のフルCGメインヴィランとして、ILMが構築したCGキャラクター演出の到達点を示す存在である。同時に、先にアニメで先行登場させて印象付けてから実写にデビューさせる異例の段階的導入を経た悪役でもある。2003-2005年のマイクロシリーズで2年間先行視覚化され、観客が既にアクション・パターンを知る状態で実写に登場した点は、後年の『アニメ→実写』導入の先駆的事例として位置づけられる。
ウタパウ退場でオビ=ワンが呟く『So uncivilized.』は、ライトセーバーとブラスターのどちらが文明的な武器かを反転させ、シリーズの武器観・倫理観を象徴する台詞である。旧三部作『新たなる希望』(1977年)でオビ=ワンがルークにライトセーバーを『より文明的な時代の武器』と説明した場面と対をなす配置として、繰り返し引用される。
本キャラクターは、マイクロシリーズからフィローニ監修『クローン・ウォーズ』へと続くアニメ路線の連続性を象徴する継承キャラクターであり、マシュー・ウッドが両シリーズの声を一貫担当することでその連続性を担保した。公開当時は『なぜ最高司令官が病弱なのか』と批評を呼んだ咳描写も、後年アニメでジェダイ狩猟戦績が蓄積されたことで、『メイス・ウィンドゥにすら一度敗れた歴戦のジェダイハンター』という人物像へ説得力をもって統合された。
08トリビア
- コンセプトデザインを担当したウォーレン・フーは、その後ミュージック・ビデオ監督へ転身し、Daft Punk『Get Lucky』『Instant Crush』の監督として知られる。
- 声のマシュー・ウッドはLucasfilmのサウンド編集監督で、バトル・ドロイド(B1)の声も兼任。主要悪役と主要モブ双方の声を一人が担った代表例として知られる。
- 咳き込みの設定は、メイス・ウィンドゥが胸部装甲をフォース・クラッシュで圧潰した後遺症という補完設定で後年明示され、シリーズ内整合性が確保された。
- 専用機『Soulless One(魂なき者)』はBelbullab-22級スタークラフトの個体名で、サイボーグ義体としての存在を象徴するネーミングとして繰り返し引用される。
- 声優選考は候補者を伏せた匿名オーディションで行われ、応募したルーカスフィルム社員のウッドが採用された。社員が主要キャラクターの声に起用された異例の事例である。
09よくある質問
実写初登場は『スター・ウォーズ/エピソード3 シスの復讐』(2005年)である。冒頭のコルサントの戦いから中盤ウタパウでの決戦まで、CISドロイド軍最高司令官として本作前〜中盤のメインヴィランを務める。実写に先立ち『クローン大戦』2003マイクロシリーズで先行登場した。
実写『エピソード3』と2008-2020年のアニメ『クローン・ウォーズ』の声を、Lucasfilmのサウンド編集監督マシュー・ウッドが一貫して担当する。同氏はバトル・ドロイド(B1)の声も兼任する。2003マイクロシリーズではジョン・ディマジオ等が初期版を担当した。
CIS軍最高司令官として倒したジェダイからライトセーバーを戦利品として奪い、前腕が各々2本に分裂する4本腕義体を活かして最大4本を同時に振るう。ウタパウでオビ=ワン相手に実演される本作屈指のアクションの中核である。
『エピソード3』クライマックスの惑星ウタパウ地下都市ポー・タウンで、オビ=ワンに追討されて死亡する。落とした予備ブラスターをオビ=ワンが拾い、胸部火炎袋を連射されて炎上死する。オビ=ワンは『So uncivilized.(実に野蛮な)』と呟く。
咳き込む描写は、『クローン大戦』2003マイクロシリーズ最終チャプター25でメイス・ウィンドゥが胸部装甲をフォースで圧潰した、という補完設定に由来する。これにより、実写での病弱な描写は歴戦のジェダイハンターの傷跡として整合的に説明される。
10出典
- StarWars.com 公式キャラクターデータベース: General Grievous
- StarWars.com 公式映画ページ: Revenge of the Sith
- StarWars.com 公式シリーズページ: Star Wars: The Clone Wars
- IMDb: Star Wars: Episode III – Revenge of the Sith (2005)
- IMDb: Matthew Wood
- IMDb: Star Wars: Clone Wars (2003 microseries)
- Wookieepedia: General Grievous (canon)
- Wookieepedia: Confederacy of Independent Systems
- Wookieepedia: Utapau
- Wookieepedia: Invisible Hand (Providence-class)
- Wookieepedia: Soulless One (Belbullab-22)
- Wookieepedia: Battle of Coruscant (Clone Wars)
- Wookieepedia: Kaleesh
- StarWars.com Databank: Obi-Wan Kenobi