01来歴

宇宙港の独立整備士
ペリ・モットーは惑星タトゥイーンのモス・アイズリー宇宙港で、3-5番ハンガー(Hangar 3-5)を独立経営する整備士である。劇中で過去の経歴は語られないが、3体のピットドロイドを相棒に日常作業を回す描写から、宇宙港の小規模独立業者として長くハンガーを切り盛りしてきた人物像が一貫して示される。
初登場と臨時保育
ペリは『マンダロリアン(The Mandalorian)』シーズン1第5話『Chapter 5: The Gunslinger』(2019年12月6日Disney+配信/監督デイヴ・フィローニ)で初登場する。ディン・ジャリン(マンダロリアン/演ペドロ・パスカル)がレイザークレスト(Razor Crest)を駐機させると、ペリのピットドロイド3体が機体に群がり、ハンガー使用料の交渉とチャイルド(グローグー)との初対面が描かれる。
トロ追討中の子守
同話では、賞金稼ぎ志望の青年トロ・カリカン(演ジェイク・カネン)と組んだディンが暗殺者フェネック・シャンド(演ミン=ナ・ウェン)の追討に出る間、ペリが格納庫でチャイルドを預かる臨時保育の役を担う。ピットドロイドとともに片隅でチャイルドを寝かしつける場面は、シリーズ屈指の名場面のひとつである。
タトゥイーン再訪の窓口
シーズン2第1話『Chapter 9: The Marshal』(2020年10月30日Disney+配信/監督ジョン・ファブロー)では、タトゥイーンに再着陸したディンの窓口としてペリが再登場し、モス・ペルゴの保安官コブ・ヴァンス(演ティモシー・オリファント)の情報を提供する。第5話『Chapter 13: The Jedi』(2020年11月27日)や第6話『Chapter 14: The Tragedy』(2020年12月4日)でも、到着シーンの窓口としてレギュラー的に登場する。
N-1スターファイター改修
派生作『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』第5話『Chapter 5: Return of the Mandalorian』(2022年1月26日Disney+配信/監督ブライス・ダラス・ハワード)は、ペリを中心に据えたエピソードである。シーズン2終盤に喪失したレイザークレストの代替として、ペリはタトゥイーン在野のナブー王立航空隊N-1スターファイター(『スター・ウォーズ/ファントム・メナス』1999年5月公開で初登場)の改造体をディンに提供する。ピットドロイドとともにレース仕様へ改修する工程を主導し、ディンの新たな愛機を作り上げる。
ベスカー鎖帷子の見送り
第6話『Chapter 6: From the Desert Comes a Stranger』(2022年2月2日Disney+配信/監督デボラ・チョウ)でも、ペリは3-5番ハンガーでディンを迎える。新装のN-1スターファイターで、ルーク・スカイウォーカー(演マーク・ハミル)の元へグローグー宛のベスカー鎖帷子を届けに発進するディンを見送る。
縦糸キャラクターとしての続演
シーズン3第1話『Chapter 17: The Apostate』(2023年3月1日Disney+配信/監督リック・ファミュイワ)では、N-1スターファイターの整備で再登場し、グローグーとも再会する。続く『アソーカ/Ahsoka』第1話(2023年8月22日Disney+配信)にもカメオ出演し、ファブローとフィローニの『マンダロヴァース』を縦糸でつなぐレギュラー的存在として位置付けられる。
02能力・特徴

- 宇宙船整備:モス・アイズリー宇宙港3-5番ハンガーを独立経営し、ディン・ジャリンの愛機レイザークレストの本格整備を一手に引き受ける確かな整備技術を持つ。
- ドロイド管理:3体のピットドロイドを日常的に統率し、整備作業の分担と格納庫運営を効率化する。
- 希少機体の調達:タトゥイーンの裏ルートを通じ、在野のN-1スターファイターを調達・改造してディンの新たな愛機を仕立てる人脈と技量を備える。
- 情報仲介:保安官コブ・ヴァンスの情報をディンへ渡すなど、賞金稼ぎや無法者、辺境保安官らタトゥイーン裏社会の情報網と接点を持つ。
- 保育・育児補助:チャイルドの臨時保育に示されるように、未知種族の幼児にも柔軟に対応する面倒見の良さを持つ。
03関連人物

04登場・関連作品
05名場面

初登場:3-5番ハンガーにピットドロイド3体とともに現れ、ディンとハンガー使用料を交渉する。
臨時保育:トロとディンの不在中、片隅でピットドロイドとチャイルドを寝かしつけるシリーズ屈指の名場面。
情報提供:タトゥイーン再着陸後のディンへ、保安官コブ・ヴァンスの情報を伝える格納庫の対話。
N-1改修:在野のN-1スターファイターを提供し、ピットドロイドとレース仕様へ改修する整備モンタージュ。
見送り:グローグー宛のベスカー鎖帷子を届けに発進するディンを、格納庫から送り出す。
06制作背景

ペリ・モットーを演じるのは、米国の女性コメディアン/女優エイミー・セダリス(Amy Sedaris/1961年3月29日米国ニューヨーク州エンディコット出身)である。Comedy Central『Strangers with Candy』(1999〜2000年)やtruTV『At Home with Amy Sedaris』(2017〜2020年)で主役・共同脚本を務め、Netflixアニメ『ボージャック・ホースマン』(2014〜2020年)ではプリンセス・キャロリンの声を担当した。兄は米国の作家デイヴィッド・セダリスである。
セダリス特有のテンポの良い独白型コメディ演技は、張り詰めた西部劇トーンの本編に独立した息抜きの場面を確立した。寡黙なディン・ジャリンと非言語表現のグローグーという二大主役の沈黙を相対化する第三の声を提供し、シリーズの長期続演に必要なトーンの均衡を支えている。
シリーズはジョン・ファブロー(Jon Favreau/クリエイター・脚本・製作総指揮)とデイヴ・フィローニ(Dave Filoni/製作総指揮・監督)の共同統括体制で製作され、ペリはファブローの企画体制で創出された。登場回はフィローニのほか、ファブロー、ブライス・ダラス・ハワード、リック・ファミュイワ、デボラ・チョウらが監督した。製作はルーカスフィルム(Lucasfilm Ltd.)で、ILMのLED Volumeによるバーチャル・プロダクション『ステージクラフト』を活用して撮影された。
音楽はシーズン1〜2をルドウィグ・ヨランソン(Ludwig Göransson/第71回・第72回プライムタイム・エミー賞音楽部門受賞)が、シーズン3をジョセフ・シャーリーがヨランソンの主題を継承して担当した。
07評価・考察

ペリ・モットーは、シリーズ初期に投入された数少ない女性レギュラーの非戦闘キャラクターである。ディン・ジャリンの『戦士/父親』のアークと並行して、日常生活と整備・育児を担う後方支援者の位置を一貫して占め、辺境タトゥイーンの再構築というテーマ的縦糸を体現する。
シリアスな西部劇/父子もののトーンを基調とする本編において、ペリはコメディ・レリーフの役割を一身に担い、物語全体のトーンの均衡を保つ。寡黙なディンと非言語のグローグーという二大主役の沈黙に対し、饒舌な第三の声を差し込むことで、長期続演に必要なダイナミクスの一翼を担っている。
ペリと3体のピットドロイドの組み合わせは、『スター・ウォーズ/ファントム・メナス』のポッドレース整備ドロイドのデザインを再活用するファン・サービスでもある。プリクエル三部作の意匠を現代へ引き継ぐ姿勢の一例として位置付けられる。
08トリビア
- 相棒のピットドロイド3体は『スター・ウォーズ/ファントム・メナス』のポッドレース整備ドロイドと同系統で、コルサント条約後に民生整備用へ転用された機体という設定。
- 演者エイミー・セダリスは、随筆集『Me Talk Pretty One Day』で知られる米国の作家デイヴィッド・セダリスの妹である。
- 拠点の3-5番ハンガーはモス・アイズリー宇宙港のレギュラー・ロケーションとして定着し、本編で繰り返し映る数少ない『主人公の常宿』に相当する。
- ピットドロイドの原案は、ダグ・チャンが手掛けた『ファントム・メナス』のデザイン資産で、彼は『マンダロリアン』の世界観設計にも継続的に関与している。
- モス・アイズリー宇宙港は初代『スター・ウォーズ』(1977年)でルークとオビ=ワンがファルコンと出会う宇宙港と地続きで、9 ABYの時代設定で再訪される。
09よくある質問
『マンダロリアン』シーズン1第5話で初登場し、シーズン2・3、派生作『ボバ・フェット』、『アソーカ』にも続演します。
米国の女性コメディアン/女優エイミー・セダリスです。『Strangers with Candy』や『At Home with Amy Sedaris』の主役、『ボージャック・ホースマン』のプリンセス・キャロリン役で知られます。
タトゥイーンのモス・アイズリー宇宙港3-5番ハンガーです。ディンがタトゥイーンに着陸する際の固定の窓口として、シリーズで繰り返し登場します。
『ファントム・メナス』に登場したナブー製単座戦闘機N-1スターファイターの改造体です。レイザークレスト喪失後、ペリがピットドロイドとレース仕様へ改修し、以降のディンの愛機となります。
初登場回の臨時保育を最初の接点に、複数話でグローグーの保育・遊び相手を担う縦糸キャラクターです。シーズン3でも再会場面が描かれます。
10出典
- StarWars.com 公式キャラクターデータベース: Peli Motto
- StarWars.com 公式テレビページ: The Mandalorian
- StarWars.com 公式テレビページ: The Book of Boba Fett
- StarWars.com 公式テレビページ: Ahsoka
- IMDb: The Mandalorian (TV Series 2019- )
- IMDb: Amy Sedaris
- IMDb: Jon Favreau
- IMDb: Dave Filoni
- IMDb: Ludwig Göransson
- Wookieepedia: Peli Motto
- StarWars.com Episode Guide: Chapter 5: The Gunslinger
- StarWars.com Episode Guide: The Book of Boba Fett Chapter 5: Return of the Mandalorian
- Wookieepedia: Hangar 3-5
- Wookieepedia: Pit droid