孤独な賞金稼ぎと「ヨーダの種族」の幼児が出会い、辺境の銀河を旅しながら一つの家族になっていく――ディズニー+立ち上げ作にして、新共和国時代の銀河を描いた最重要シリーズ。
ジョン・ファヴロー創案、ルーカスフィルム製作の実写連続ドラマ。ディズニー+のローンチ作品としてサービス開始日の2019年11月12日に配信が始まり、シーズン2(2020)、シーズン3(2023)と続いた。
舞台はヤヴィンの戦いから約9〜13年後、エンドアの戦いから約5〜9年後にあたる新共和国時代。銀河帝国崩壊で力の空白が生まれた外縁星域を、賞金稼ぎとフォース感受性の幼子の旅で見せる。
プライムタイム・エミー賞では撮影、視覚効果、音響、衣裳、特殊メイクなどの技術部門を中心に多数受賞。シーズン1・2はドラマ・シリーズ部門にも複数年にわたりノミネートされた。
シーズン1〜3の全24話のあらすじ、登場要素、人物、StageCraft撮影や音楽を含む制作背景、評価、テーマ、見る順番までを網羅する。モフ・ギデオン討伐とディンとグローグーの正式な親子関係に至る結末まで踏み込む。
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概要
『マンダロリアン』(The Mandalorian)は、ジョン・ファヴローが創案・脚本・製作総指揮を務め、ルーカスフィルムが製作した実写連続ドラマ・シリーズである。2019年11月12日、ディズニーが新たに立ち上げたストリーミング・サービス〈ディズニー+〉のローンチ作品として全世界へ配信が開始され、続くシーズン2が2020年10月30日、シーズン3が2023年3月1日から配信された。スター・ウォーズで初の実写連続ドラマであり、サービスの命運を背負って始まったタイトルでもある。
舞台は、エンドアの戦いで銀河帝国が崩壊してから約5〜9年後、すなわち新共和国時代初期の辺境星域である。中央政府はまだ再建途上で、外縁の惑星では帝国残党、賞金稼ぎギルド、犯罪シンジケート、独立系勢力が入り乱れている。物語の中心は、ヘルメットを脱がぬ戒律を守る孤独なマンダロリアン〈ディン・ジャリン〉と、彼が出会った「ヨーダの種族」の幼児〈グローグー〉。二人の交流が銀河の片隅で一つの家族の形を育てていく、というのが大きな縦軸である。
ジョン・ファヴローはシリーズの企画段階から、黒澤明の時代劇とセルジオ・レオーネの西部劇を意識する旨を繰り返し語っており、孤独な使い手・辺境の集落・外部からの脅威・依頼と恩義という構図が一貫している。デイヴ・フィローニ(『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』)はクリエイティブの中核として並走し、シーズンを重ねるにつれて〈マンダロリアン〉〈ボバ・フェット/ザ・ブック〉〈アソーカ〉といった一連の実写シリーズを「マンドベース」と呼ばれる共有宇宙へ束ねていった。
撮影技術面でも本作は画期的な存在となった。LEDウォールの巨大ヴォリュームに事前レンダリングした背景をリアルタイム投影し、その中で俳優を撮影する〈StageCraft〉が大規模に採用され、ロケ撮影の説得力とCGの自在さを同時に獲得する手法は、以後のハリウッド全体の仮想プロダクションを牽引した。本記事では、シーズン1〜3の全24話のあらすじ(結末まで)、登場要素、主要人物、制作、公開と評価、テーマ、見る順番までを順に追いながら、本シリーズが新共和国時代の銀河を描く要となった理由を整理していく。
- 原題
- The Mandalorian
- クリエイター
- ジョン・ファヴロー
- 主要監督
- ジョン・ファヴロー/デイヴ・フィローニ/リック・ファムイーワ/ブライス・ダラス・ハワード/タイカ・ワイティティ ほか
- 音楽
- ルドウィグ・ゴランソン
- 主演
- ペドロ・パスカル(ディン・ジャリン)
- 全エピソード数
- 24話(シーズン1:8話/シーズン2:8話/シーズン3:8話)
- 配信
- ディズニー+
- ジャンル
- スペースオペラ/SFアドベンチャー/西部劇/サムライ映画調
配信履歴とエピソード構成
シーズン1は2019年11月12日に第1話と第2話を同時配信し、以降毎週金曜日に1話ずつ追加される運用で年末まで全8話が公開された。シーズン2も2020年10月30日から毎週金曜配信で全8話、シーズン3は2023年3月1日(水曜)からシーズン1・2と同じく毎週1話ずつ配信で全8話という形を取った。
各話には通し番号〈Chapter(第◯章)〉が付され、一話完結のエピソードと連続的に展開する縦軸を交互に編む構成になっている。冒頭の3エピソードでディンとグローグーの関係性を立ち上げ、第4話〜第7話で銀河各地のエピソードを並べたうえで、終盤2話に大きな縦軸の決着を集中させる――というリズムは三シーズンを通して共通している。本ガイドでも、この章番号に沿って物語を追っていく。
あらすじ
以下は全3シーズン・全24話の主要な物語を、結末まで含めて時系列に追ったあらすじである。物語の前提は「賞金稼ぎが幼子と出会う」というシンプルな出発点だが、各シーズン終盤で銀河規模の縦軸――ダース・ベイダー没後のフォースの行方、マンダロアの運命、帝国残党による暗躍――が大きく立ち上がっていく。重大な驚きを残しておきたい場合は本編視聴後に読むことを勧める。
シーズン1・第1〜3章:賞金稼ぎと「資産」
第1章「マンダロリアン」では、雪原の酒場で賞金首を捕らえた覆面の戦士〈ディン・ジャリン〉が、惑星ナヴァローの賞金稼ぎギルドへ姿を現す。長官グリーフ・カルガから示される依頼は通常の手配書ではなく、帝国残党を名乗る上品な「依頼人」と元帝国の科学者ドクター・パーシングが提示する、出所不明の「資産」の生け捕り。報酬としてベスカール(マンダロリアン鋼)の塊が一枚渡され、ディンの覆面下の素顔と過去――幼少期に故郷の村を分離主義者のドロイドに襲われ、両親を失う寸前にマンダロリアンに救われ、戒律と装甲のなかで育てられた孤児であること――が回想で示される。
ディンは未踏惑星アルヴァラ7で、IG-86型暗殺ドロイドの一機〈IG-11〉と一時的に組み、「資産」を確保するため傭兵のキャンプを襲撃する。揺り籠の中で待っていたのは、ヨーダと同じ種族に属する緑色の幼児だった。標的を殺す指示を受けたIG-11を、ディンは即座に撃ち抜いて止め、揺り籠ごと幼児を抱えて惑星を脱出する。第1話のラストで提示されるこの選択が、シリーズ全体の出発点となる。
第2章「子供」ではディンの船〈レイザークレスト〉が惑星アルヴァラ7でジャワに襲われ、内装と部品を剥ぎ取られる。彼を介抱した先住種ウグノートのクイールが、ジャワとの物々交換を仲介する。指定された対価のためディンが土着の怪獣マッドホーンを討ち取ろうとして瀕死になる場面で、揺り籠の中の幼児が初めてフォースを使い、巨獣を空中に持ち上げてみせる。観客はここで、この子が単なる珍しい異星人ではなくフォース感受性を持つ存在だと知らされる。
第3章「罪」では報酬と引き換えに幼児を「依頼人」へ引き渡したディンが、ナヴァローの酒場で罪悪感に押し潰され、依頼人の隠れ家に押し入って幼児を奪い返す。脱出を阻もうとする他の賞金稼ぎたちと町中で銃撃戦になるが、潜伏していたマンダロリアンの〈隠れ里(covert)〉のメンバーが一斉に空から舞い降りて援護し、ディンと幼児の逃亡を助ける。鎧職人〈アーマラー〉はディンに、彼がこの子の「氏族」となったことを認め、別離まで保護する責務を負うと告げる。
シーズン1・第4〜6章:辺境の依頼
第4章「聖域」では、追跡を逃れて辿り着いた森林惑星ソーガンで、ディンは元反乱軍ショック・スカウトの〈カラ・デューン〉と出会う。クラトゥイニアン族の盗賊と帝国の置き土産である歩行兵器AT-STに脅える村人のため、二人は短期間の防衛訓練と地雷罠で迎え撃つ。穏やかなエピソードに見えるが、幼児が他の子どもたちと触れ合い「家族」の温度を初めて味わう一方、賞金稼ぎの追手がすぐそこまで来ていることが終盤で示され、ディンは彼をこの村に置いていく案を取り下げ、再び旅へ出る。
第5章「ガンスリンガー」では砂漠惑星タトゥイーンのモス・アイズリーで、新人の賞金稼ぎ〈トロ・カリカン〉とともに伝説的な暗殺者〈フェネック・シャンド〉を追う。フェネックを捕らえたカリカンは、ディンと幼児自身に巨大な懸賞金が懸かっていることを知って裏切るが、ディンに射殺される。倒れたフェネックの体に近づく謎の人影のカット(後にボバ・フェットだと判明する)で、シリーズの大きな伏線が静かに置かれる。整備士〈ペリ・モットー〉と幼児の交流もここから始まる。
第6章「囚人」では旧知の傭兵団がディンを巻き込み、新共和国の刑務所船から仲間を奪還する作戦が組まれる。仲間のはずだったマイフェルド、シアン、ベリン、デヴァロニアン族のヌウ、巨大なクァレン船員〈Q9-0〉らは全員がディンを裏切るが、ディンは閉鎖回路と密室の罠を逆手に取って一人ずつ無力化し、彼ら自身を独房に閉じ込めて逃れる。船には新共和国の遭難信号が残され、X-ウィング隊が彼らを回収しに向かう描写が、新共和国というもう一つの権力の存在を観客に印象づける。
シーズン1・第7〜8章:ダークセイバーの出現
第7章「清算」では、グリーフ・カルガから「ナヴァローの依頼人を倒せば賞金は取り下げる」という共闘の提案がディンに届く。ディンはカラ・デューン、クイール、修復したIG-11(無害な乳母として再プログラムされている)を率いてナヴァローへ向かう。だが砂漠で休む間にディン以外の全員がカルガに撃たれかける罠が発動し、その引き金は「依頼人ではなく、彼の背後にいる人物」が引いていることが示される。クイールとともに幼児を運ぼうとした使い魔の偵察ドロイドが彼を殺し、ナヴァローの町は帝国の地下部隊に包囲される。
第8章「再生」では、町の貯水池の溶岩流の上を駆けるクライマックスが置かれる。包囲する歩兵を率いるのは、黒い装甲の特殊部隊と一人の士官――TIEファイターから降り立つ〈モフ・ギデオン〉である。彼は名前ごと隠れ里のメンバー全員の正体を見透かしてみせ、隠れ里が皆殺しに近い損害を出していることをほのめかす。アーマラーが瓦礫の下から幼児を救出して脱出経路を確保する一方、地下水路で死を覚悟したIG-11は内蔵された自爆装置で帝国部隊を巻き込み散る。
TIEファイターで追ってきたモフ・ギデオンをディンが地表へ撃墜すると、その残骸から立ち上がったギデオンが黒い柄のライトセーバー〈ダークセイバー〉を抜く――マンダロアの王権を象徴する伝説の武器である。ナヴァローを発つディンは、ヨーダの種族の出自を探るためという当面の目標を得て幼児と二人旅を再開し、シーズン1は閉じる。観客は同時に、「依頼人の上にいた本当の脅威」と「マンダロアの再興という縦軸」を初めて目にする。
シーズン2・第9〜10章:タトゥイーンとフロッグ・レディ
第9章「保安官」ではタトゥイーンへ戻ったディンが、辺境の町モス・ペルゴで町長兼保安官の〈コブ・ヴァンス〉と出会う。ヴァンスはなんとボバ・フェットの装甲を着込んでおり、町を脅かす巨大なクレイト・ドラゴンを倒すのと引き換えに装甲を返す取引が成立する。タスケンレイダー族と共闘する大掛かりな砂漠決戦の末、火薬と巨大バンサの遺体を使った荒業でドラゴンは仕留められ、ディンは装甲を回収する。立ち去るディンを遠くから見つめていたのは、長らく死亡したとされていたボバ・フェット本人であることが、最後のカットで示される。
第10章「乗客」ではディンが、両生類種の「フロッグ・レディ」を、夫が暮らす惑星トライスクへ運ぶ依頼を引き受ける。彼女が抱える金属容器の中には、種の存続を懸けた最後の卵が満ちており、グローグーがそれを生卵のように次々と食べてしまう描写が物議とユーモアを呼んだ。氷の惑星で不時着した一行は、卵を狙う巨大な氷の蜘蛛の群れに襲われるが、新共和国のX-ウィング二機が辛うじて救援に駆けつけ、ディンと「囚人事件」の追跡が一度切り上げられる――新共和国の取り締まりが辺境にも及び始めたことが、観客には改めて意識される。
シーズン2・第11〜12章:ボー=カタンとマンダロアの伝承
第11章「跡継ぎ」では、トラスクの港町でディンとグローグーが、ヘルメットを脱いだ三人のマンダロリアン――〈ボー=カタン・クライズ〉、アックス・ウォーヴス、コスカ・リーヴス――に救われる。ボー=カタンは、覆面を絶対に脱がぬディンの〈チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ〉派閥が、現代のマンダロアでは少数の宗教的原理主義者扱いされていることを語り、自分たちこそ正統な氏族だと主張する。共闘して帝国の貨物船を襲い、武器庫を奪う代償として、彼女はディンにジェダイの所在の手がかり――惑星コーヴァスのカリダンの森に居る〈アソーカ・タノ〉――を伝える。
第12章「包囲戦」では、ディンは船の修理のためナヴァローへ立ち寄り、市長になっていたグリーフ・カルガ、保安官になっていたカラ・デューンとともに、町の郊外に潜む旧帝国の研究施設を制圧する作戦に参加する。施設内では帝国残党が幼児の血液から採取した「Mカウント高値」のサンプルを使って何らかの実験を行っており、被験体の屍が並ぶ培養タンクの映像と、モフ・ギデオン宛の動画メッセージ――「与えられた血清は唯一のドナーから採取されたもので、被験体は受け入れず死亡する。ドナーがいなければ三世代の作業は無に帰す」――が見つかる。観客にはここで初めて、グローグーが帝国に追われる本当の理由が示される。同時に、ディンの船にはギデオンの追跡用ビーコンが仕掛けられている。
シーズン2・第13〜14章:「グローグー」という名と試練
第13章「ジェダイ」では惑星コーヴァスの石化した森を、いまや銀色の二刀流ライトセーバーを携える〈アソーカ・タノ〉が、町を抑圧する魔女〈モーガン・エルズベス〉とその護衛部隊に対して単身戦いを挑んでいる。ディンの介入を経て、アソーカは町を解放し、幼児に直接「グローグー」という本名と、彼がコルサントのジェダイ・テンプルでフォース修行を受けていたが大粛清の混乱から救い出されて生き延びてきたこと、そして長らく自身の力を抑え込んできた経緯を語る。アソーカはグローグーを弟子にすることを断り、「彼を本当に望むなら、惑星ティトンの古い〈見る石(シーイング・ストーン)〉で意志を確かめさせよ。受け入れたフォース感受性者がいれば応えてくれる」と告げる。モーガンに渡されかけていた古文書からは、〈ティローン提督〉という、まだ姿を見せていない大物の名前がこぼれる。
第14章「悲劇」ではティトンの山頂の石にグローグーを座らせると、彼はフォース・トランス状態に入り、見える形のエネルギーを放ち始める。そこへ降り立つのが、装甲を取り戻したボバ・フェットと相棒の〈フェネック・シャンド〉である。ボバはディンに「装甲を返してくれれば、私と父の血盟(chain code)に従い、その子を必ず守る」と取引を持ち掛ける。直後、モフ・ギデオン配下の輸送機からダークトルーパーが降下し、レイザークレストは軌道上のクルーザー〈エグゼクター級〉ではなく〈軽巡洋艦〉から撃ち落とされて消滅、地上ではダークトルーパー隊が突入してフォース・トランスから戻れぬグローグーを連れ去る。ディン、ボバ、フェネックは打ちひしがれ、グローグー奪還を新たな目標として立ち上がる。
シーズン2・第15章:信仰と仮面の選択
第15章「信奉者」ではグローグーを取り戻すために、ディン、ボバ・フェット、フェネック、カラ・デューンは、新共和国の囚人輸送船から旧知の傭兵〈ミグス・メイフェルド〉を脱獄寸前で連れ出す。メイフェルドは旧帝国の弾薬補給基地の内部にしかない端末から〈光巡洋艦〉の位置情報を割り出せると証言し、一行は帝国仕様の輸送機と装甲を盗用して基地に潜入する。
基地の食堂では運悪く、メイフェルドのかつての上官バルダー・ディーン中佐が、別任務の打ち上げにやって来ていた。顔を覚えられているメイフェルドの代わりに、端末入力にはディンが自ら向かう――ところが端末は顔認証式で、ヘルメットを脱がねば光巡洋艦の位置は出ない。ディンは戒律を破って覆面を取り、グローグー奪還のための座標を入手する。直後、ディーンに正体を見抜かれかけたメイフェルドが彼を射殺し、一行は基地の燃料庫を爆破して脱出する。物語のこの瞬間に、ディンは「絶対に脱げないはずのヘルメット」を、グローグーのために自らの選択で脱いだ――シリーズの哲学が変わった節目である。
シーズン2・第16章:ダークトルーパー部隊とジェダイの来訪
第16章「救出」では、ディン、ボバ、フェネック、カラ、ボー=カタン、コスカ・リーヴスの混成チームが、モフ・ギデオンの旗艦である新共和国型の〈軽巡洋艦〉を強襲する。劇中世界初登場となるシャトル偽装作戦から始まり、艦内ではダークトルーパー部隊が起動する直前にディンが一人で気密モジュールへ閉じ込め、深宇宙に投棄する。
ディンは奥のブリッジで一人、ダークセイバーを構えて待つモフ・ギデオンと一騎打ちになる。ベスカール製のスピアでセイバーの一閃を弾き、最後はギデオンを取り押さえて拘束する。橋の制圧後、ディンは戒律に従い「セイバーは戦闘で勝ち取った者のもの」とボー=カタンへ渡そうとするが、ギデオンの嘲りによって「ボー=カタンは奪い返さねば正統性を得られない」というマンダロアの掟が浮き彫りになり、譲渡は宙づりのまま保留される。
そこへ艦外で再起動を完了した数十体のダークトルーパー部隊が船内へ突入し、橋まで迫る。絶体絶命となった次の瞬間、艦の格納庫に黒装束の人影がX-ウィングで降り立つ。緑のライトセーバーを抜いた彼は、廊下に詰まったダークトルーパー隊を一切の手加減なく次々に切り伏せ、橋まで到達する。ヘルメットを取った彼は若き日のルーク・スカイウォーカー(顔と声をデジタル技術で再構成)であり、グローグーを正式に弟子として連れて行くために来たと告げる。
別れの直前、ディンはヘルメットを脱いで素顔をグローグーに見せ、別れの言葉を交わす。グローグーが弟子入りを選んでルークとR2-D2のX-ウィングで飛び去る場面で、シーズン2の本編が幕を閉じる。そして本編の後、ポストクレジット・シーンとして、ボバ・フェットとフェネック・シャンドがタトゥイーンのジャバ・ザ・ハットの宮殿に乗り込み、ビブ・フォルトナを射殺してジャバの玉座に腰を下ろす映像が流れ、スピンオフ『ボバ・フェット/ザ・ブック』の予告となる。
シーズン3・第17〜18章:マンダロアの泉での贖罪
第17章「背教者」ではグローグーがディンの元へ戻ってきた状態でシーズン3が始まる(その経緯は『ボバ・フェット/ザ・ブック』第5・6話で描かれる)。ディンは戒律を破った身を清めるため、汚染されたとされる故郷惑星マンダロアの〈生ける水の泉〉に身を浸す必要があると考えている。アーマラーは「水は神話の中だけだ」と取り合わないが、ディンは古いマンダロアの惑星地表へ向けて旅を進める。途中、彼は氏族姉妹バー=カタンの隠れ家を訪ねるが、シーズン2の出来事ののち弟子に見限られたボー=カタンは荒れた屋敷に一人座り、戦意を失ったまま彼を冷ややかに迎える。
第18章「マンダロアの坑道」ではディンとグローグーが惑星マンダロアへ降下し、地表が「ガラスの大粛清」で焼き払われたあと、坑道に残された生体機械の都市と先住生物が残存していたことを発見する。ディンは捕獲され、IG-11を改造した小型歩行ユニット〈IG-12〉に乗ったグローグーがボー=カタンへ救援を求めに飛ぶ。再びパワー・アーマーを身につけたボー=カタンはマンダロアへ降り、ディンを救出した先、伝説の生ける水の泉に辿り着く。ディンは戒律に従って一度水に身を浸し、続いてボー=カタンも飛び込んだ際、地下水の中で目覚めた巨大生物――伝説の〈マイソサウルス〉――が二人を見下ろす。マンダロアは生きており、王権の象徴も生きている――それを目撃したのは彼女一人である。
シーズン3・第19〜20章:コルサントの恩赦と養子の決意
第19章「コンバート」ではカミーノ陥落後の旧帝国科学者〈ドクター・パーシング〉のその後が、舞台をコルサントの新共和国へ移して語られる。新共和国の〈恩赦プログラム〉のもとで生活する元帝国人員のなかで、彼は内部の同志〈エルシア・カーソン〉――かつて第7集団の通信士エルシア・カインらしき影――に唆され、自分のクローン研究を再開しようと闇市場の機材を探す。だが計画は罠で、新共和国当局に発覚した彼は反逆者として記憶抑制装置〈マインド・フレイヤー〉にかけられる。装置の出力を密かに上げたエルシアこそが帝国残党〈シャドウ・カウンシル〉の二重スパイであり、パーシングを実質的に廃人化したうえでクローン研究を裏で続けるための駒に変えてしまう、という冷たい結末になる。視聴者は同時に、新共和国の中にも明確な腐敗と内側からの侵食があることを知らされる。
第19章後半と第20章「拾い子」では、舞台がふたたびディンとグローグーへ戻る。マンダロアでの体験を経たボー=カタンは、隠れ里に戻って〈水を浴び、生けるマイソサウルスを目撃した〉ことを語り、〈チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ〉から正式に「我らの仲間として歓迎する」と告げられる。彼女は徐々に氏族の精神的指導者の位置へ歩み出す。第20章では幼いマンダロリアン〈ラグナル〉が巨大鳥に攫われ、その救出作戦が展開される。ディンはグローグーに向き合う中でフォースを「学び損なった」彼にどう向き合うか考え始め、二つの世界――マンダロリアン戦士の道とジェダイの道――が同居しうる可能性を、視聴者に静かに示す。
シーズン3・第21〜22章:海賊王と諸氏族の結集
第21章「海賊たち」ではナヴァローを治める高官グリーフ・カルガが、海賊王〈ゴリアン・シャード〉の襲撃に直面する。新共和国はナヴァローを「未承認の独立惑星」として援軍を拒否する官僚的態度を取り、カルガは旧友ディンに援軍を求める。ディン、ボー=カタン、隠れ里の戦士たちは海賊艦隊に正面から立ち向かい、最後はゴリアン・シャードの旗艦をボー=カタンが艦橋ごと撃墜して、町を救う。戦いの後、ボー=カタンは公式に「諸氏族統合の代弁者」としての立場を引き受ける覚悟を固める。
第22章「雇われ用心棒」ではボー=カタンとディンが、惑星プラジール15で〈アックス・ウォーヴス〉率いる元配下のマンダロリアン傭兵団と接触する。表向きの依頼はクァレン族とモン・カラマリ族の貴族のあいだの政略結婚を巡る陰謀の調査で、町中ではドロイドの暴走事件まで絡む小気味よい謎解き調のエピソードが展開する。最終的にボー=カタンは、アックス・ウォーヴスら旧ナイト・アウルズ部隊に対し「ダークセイバーはもはやない(戦いで失われた)が、私とともに闘う者はいるか」と問い、彼らは膝を屈して再び彼女に従う。マンダロアを取り返す戦力が、ここで初めて一つに束ねられる。
シーズン3・第23〜24章:シャドウ・カウンシルと最終決戦
第23章「スパイたち」では、シリーズで初めて〈シャドウ・カウンシル〉――フェイデン・グリッド総督、ヒュクス准将、ブレンドル・ハックス艦長らが連なる帝国残党の影の評議会――の会議が描かれる。その中央には黒い装甲を再びまとった〈モフ・ギデオン〉が座っており、ナヴァローでマンダロリアン同盟が完全復活したことを把握したうえで、本拠地マンダロアの坑道で待ち伏せの罠を仕掛ける。
ディンとボー=カタン率いる連合軍が惑星マンダロアへ降下し、地表の廃墟を進む。先発隊が坑道で迎え撃たれ、ボー=カタンと一部の戦士たちはディンが守備する地表施設に拘束される。地表で姿を現したモフ・ギデオンは、ベスカール装甲を上から覆う形で組み上げた個人用パワーアーマー〈プレトリアン・スーツ〉を装着し、加えて自身の遺伝子から作った複数の〈プレトリアン・ガード〉と、新型のダークトルーパー部隊を引き連れている。連邦的な戦力差で連合軍は窮地に追い詰められる。
第24章「帰還」では、まずディン・ジャリンが単身ギデオンの作戦本部へ侵入し、ベスカール製スピアとブラスターでプレトリアン・ガードを次々に倒していく。ボー=カタン解放後の戦闘では、地表に降り立った全氏族のジェットパック部隊が一斉に旗艦級巡洋艦へ突撃する。終盤、ディンはギデオンとの一騎打ちで再び苦戦するが、いつの間にか別の小隊と合流していたグローグーが、フォースで巨大なネイティブ生物の群れを退け、戦場へ駆けつけて加勢する。クライマックスではモフ・ギデオンの旗艦の中央炉が暴走し、ディンとグローグーは爆発寸前の艦内でひとつになり、ボー=カタンが残るプレトリアン・ガードを片づけ、艦は地表ごと崩落する。生身のままギデオンと最後の組み合いに挑むディンの背中を、グローグーがフォース・シールドで包んで救う。
戦闘後、生けるマンダロアの泉でディン・ジャリンはアーマラーの前で正式にグローグーを「ディン・グローグー」として養子に迎える――マンダロアの古い儀礼に従い、保護者は子の名乗りに自らの姓を貸すこととなる。新共和国の地方長官〈カルロ・テクサノ大尉〉とも合意のうえ、ディンとグローグーは「賞金狩りギルドの外注として、新共和国の最辺境で帝国残党の残務処理を請け負う」という新しい身分を得る。エピローグでは、ナヴァロー郊外の海辺に建てた小さな家で、グローグーが新しい呼び名と〈チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ〉の徒弟印を背に、IG-12のスペアパーツを直すディンの隣でくつろぐ。シーズン3はここで幕を閉じ、物語の続きは劇場版『マンダロリアン・アンド・グローグー』へと持ち越される。
登場要素
本シリーズに登場・言及される主な要素を分類して示す。新共和国時代の銀河を多くのスピンオフへ橋渡しする結節点として、本作には実に幅広い人物・種族・組織が登場する。
キャラクター
- ディン・ジャリン
- グローグー
- モフ・ギデオン
- グリーフ・カルガ
- カラ・デューン
- クイール
- IG-11/IG-12
- アーマラー
- パズ・ヴィズラ
- ボー=カタン・クライズ
- アックス・ウォーヴス
- コスカ・リーヴス
- アソーカ・タノ
- ボバ・フェット
- フェネック・シャンド
- コブ・ヴァンス
- ペリ・モットー
- ドクター・パーシング
- ミグス・メイフェルド
- ルーク・スカイウォーカー(カメオ)
- R2-D2(カメオ)
- モーガン・エルズベス
- フェイデン・グリッド総督
- ブレンドル・ハックス艦長
- カルロ・テクサノ大尉
- ラグナル
- エルシア・カーソン
種族
- 人間(マンダロリアン)
- ヨーダの種族
- ウグノート
- ジャワ
- タスケンレイダー
- クァレン
- モン・カラマリ
- ウィークワエ
- アンザール
- ミラルア
- イトリアン
- ロディアン
- デヴァロニアン
ドロイド
- IG-86/IG-11/IG-12
- BD-72
- プロトコル・ドロイド(C-3PO型/TC型)
- アストロメク(R2-D2、R5-D4等)
- 暗殺ドロイド
- プラジール15の自治ドロイド群
- 新共和国の囚人輸送ドロイド
クリーチャー
- マッドホーン
- クレイト・ドラゴン
- 氷の蜘蛛
- ブラーグ
- ミソサウルス
- シリックス(プラジール15の蝶)
- ロー・タイル・ガード
- ガン・コ(飛行竜)
- アンザリー(外縁の海洋生物)
場所
- ナヴァロー
- アルヴァラ7
- タトゥイーン(モス・アイズリー/モス・ペルゴ)
- ソーガン
- トラスク
- コーヴァス
- ティトン
- マンダロア(地表・坑道・生ける水の泉)
- コルサント
- プラジール15
- 新共和国軽巡洋艦/囚人輸送船
- モフ・ギデオンの旗艦
組織・称号
- 銀河帝国
- 帝国残党
- シャドウ・カウンシル
- 新共和国
- 新共和国アムネスティ・プログラム
- 新共和国レンジャー
- 賞金稼ぎギルド
- マンダロリアン諸氏族
- チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ
- ナイト・アウルズ
- デス・ウォッチ
- ジェダイ
- シス(言及)
乗り物・宇宙船
- レイザークレスト
- ナブー製N-1スターファイター(改造機)
- スレイヴI/フィレモン(ボバ・フェットの船)
- ファイアスプレー級
- 新共和国X-ウィング
- TIEファイター/TIEブースト・インターセプター
- シエンナー級軽巡洋艦
- 輸送機シャトル(アウトランド・タイブリン等)
- スピーダー・バイク
- AT-ST/AT-AT
テクノロジー・武器
- ベスカール(マンダロリアン鋼)製の装甲・武器
- ダークセイバー
- アムバン式フェイズパルス・ライフル
- ウィップコード
- ジェットパック
- ベスカールスピア
- 炭素冷凍装置
- 新共和国の囚人ドロイド
- ダークトルーパー(試作型/第3世代)
- プレトリアン・スーツ
- マインド・フレイヤー
- クローン技術
フォースと概念
- フォース
- Mカウント
- ジェダイ修行
- シーイング・ストーン(ティトン)
- フォース・トランス
- フォース・ヒーリング
- フォース・チョーク
- テレキネシス
- ダーク/ライトサイドの均衡
- 「これがウェイだ(This is the Way)」
- 氏族(クラン)の伝承
主要登場人物
本作の人物造形は、シーズンを重ねるごとに「孤独な戦士」と「フォース感受性の子供」のあいだに置かれていた緩衝を一段ずつ取り払い、最終的に両者が「父と子」「氏族の徒弟と師」という二重の関係に到達するよう設計されている。以下、物語の中心に立つ人物たちを順に整理する。
ディン・ジャリン/マンダロリアン(ペドロ・パスカル)
主人公〈ディン・ジャリン〉は、外縁星域アクィヴェルで両親を分離主義者のスーパーバトル・ドロイドに殺された孤児であり、間一髪のところをデス・ウォッチ系の戦士〈フォウンドリング・マスター〉によって救出され、マンダロリアンの〈チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ〉派閥に拾われて育てられた。覆面を他者の前で絶対に外さぬ厳格な戒律のもと、彼は寡黙な賞金稼ぎとしてアウター・リムを渡り歩く道を選んだ。
シリーズの長い時間軸のなかで、ディンは三度大きく変わる。まず第1〜3章でグローグーに出会い、依頼の踏み倒しと引き換えに彼を保護する道を選ぶ。次にシーズン2終盤で、グローグー奪還のために自ら覆面を外して座標を入力するという、自分の信仰を一度引き裂く選択をする。最後にシーズン3でマンダロアの生ける水を浴び、〈チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ〉に復帰したうえでグローグーを正式に養子(ディン・グローグー)として迎える。「孤独な掟の徒」から「氏族と共にあるマンダロリアンの父」へという変化は、シリーズ全体の中心線である。
演じるのはペドロ・パスカル。本作以降『ザ・ラスト・オブ・アス』『グラディエーター II』『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップス』など主役級の作品が続くハリウッドの最重要俳優の一人だが、本作では多くの場面で顔も口の動きも見せないという制約のもと、声と身振りだけで人物像を成立させている。アクション場面ではブレンダン・ウェイン(ジョン・ウェインの実孫)、ラティーフ・クラウダーらスタント俳優がスーツに入っており、ペドロ・パスカル本人の身体演技と組み合わされている。
グローグー/ザ・チャイルド
「ヨーダの種族」(公式には種族名は伏せられている)に属する幼児で、本編時点で約50歳。コルサントのジェダイ・テンプルでフォース修行を受けていたが、共和国の終焉と〈オーダー66〉の混乱のなかで匿名の保護者によって救い出され、長らくその力を抑え込んで生き延びてきた。第2章のマッドホーン戦で初めて視聴者に大規模なフォース技を披露して以降、フォース・ヒーリング、フォース・チョーク、巨大物体のテレキネシスと、シーズンを追って能力の幅が広がっていく。
シーズン2終盤でルーク・スカイウォーカーに弟子入りするが、続編『ボバ・フェット/ザ・ブック』終盤で「マスターヨーダのライトセーバー」か「ディン・ジャリンが贈ってきたベスカール製のマンダロリアン胴甲(チェインメイル)」のどちらかを選ぶよう問われ、後者を選んでルークの元を去る。シーズン3では小型ベスカール胴甲を身につけ、IG-11を改造した二足歩行ユニット〈IG-12〉に搭乗して戦場に立つ。
演出面では、レガシー・エフェクツ社による精巧なアニマトロニクス・パペットを軸に、表情の細部や激しい動きにのみデジタルCGを併用する手法が一貫している。シーズン1配信開始から数か月で「ベイビー・ヨーダ」の通称とともに世界的なポップ・アイコンへ昇り詰め、ディズニーの版権商品で過去最高クラスの売上を記録した。本シリーズ最大の発明は、結局のところこの幼児の造形だったとも言える。
モフ・ギデオン(ジャンカルロ・エスポジート)
本シリーズの主たる敵対者〈モフ・ギデオン〉は、銀河帝国時代に保安局(ISB)の高官を務め、マンダロアの〈ガラスの大粛清〉を直接指揮した冷酷な軍人である。帝国崩壊後はシャドウ・カウンシルの中核として動き、グローグーの血液(Mカウントが極端に高い)を素材にした次世代のクローン兵造成計画――最終的にはパルパティーンと自身の遺伝子を継ぐ「強化されたヒト型クローン」を作る計画――を密かに推進している。
ダークセイバーの保持、ベスカール装甲、複数の遺伝子コピーから成る〈プレトリアン・ガード〉、新型ダークトルーパー部隊と、第1話の上品な「依頼人」の背後に居た真の脅威に相応しい装備と布陣を、シーズンを追うごとに明らかにしていく。シーズン2終盤で一度はディンに打ち負かされ、新共和国の取り調べを受けるが、移送中の事故で姿を消し、シーズン3で復活する流れである。
ジャンカルロ・エスポジートは『ブレイキング・バッド』のガス・フリングで世界的に知られる名優で、抑えた発声と威圧的な静けさで、新時代のスター・ウォーズに「これまでの帝国の悪党とは違う、人間的に怖い」敵を持ち込んだ。
ボー=カタン・クライズ(ケイティ・サッコフ)
もとは『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』のアニメで描かれてきた、マンダロアの王位継承者であり、サタイン公爵夫人の妹である。本作で初めて実写化された彼女は、シーズン2第11章で初登場し、ディンの〈チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ〉派閥とは異なる正統派マンダロリアンの立場を代表する。
ダークセイバーをめぐる戒律の縛りで、シーズン2終盤に彼女は「ディンが勝ち取った剣をそのまま受け取れない」という袋小路に陥る。シーズン3はその彼女が、マンダロアの泉に身を浸し、生けるマイソサウルスを目撃し、〈チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ〉に正式に迎え入れられ、最終話で諸氏族統合の代弁者として戦いの先頭に立つまでの物語の弧として読める。
演じるのはケイティ・サッコフ。『バトルスター・ギャラクティカ』のスターバック役で知られ、『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』からアニメ版ボー=カタンの声を演じ続けてきた経歴を持つ。実写化されたボー=カタンの容姿が、アニメ時代の姿そのままに調整されている点は、サッコフ自身の長年のシリーズへの献身に対する敬意でもある。
ナヴァローの面々と賞金稼ぎたち(カール・ウェザース/ジーナ・カラーノ/タイカ・ワイティティ ほか)
ナヴァローの賞金稼ぎギルド長から市長・大公へと出世していくグリーフ・カルガを、カール・ウェザース(『ロッキー』のアポロ・クリード)が演じた。彼は本作のレギュラー・ディレクターも兼ね、シーズン2第12章「包囲戦」の演出も担当している。2024年2月に逝去したため、本作は彼の生涯における最後の主要シリーズの一つとなった。
元反乱軍ショック・スカウトの〈カラ・デューン〉を演じたジーナ・カラーノは、シーズン1で人気を集めたが、ソーシャルメディア上の発言を理由に2021年2月にルーカスフィルムとの契約が打ち切られ、シーズン3には出演していない。本作では「新共和国レンジャーとして昇進する」という形で書面上の去就が処理されている。
ウグノートの賢者〈クイール〉をニック・ノルティが声で演じ、台詞「私は語った(I have spoken)」が視聴者の口癖になった。改造されたIG-11/IG-12の声を担当したタイカ・ワイティティは、シーズン1第1話「マンダロリアン」の監督でもあり、シリーズの基礎にいるクリエイターの一人である。鎧職人〈アーマラー〉のエミリー・スウォロウ、賞金稼ぎ〈フェネック・シャンド〉のミン=ナ・ウェン、〈ボバ・フェット〉のテムエラ・モリソン、〈モフ・ギデオン〉のジャンカルロ・エスポジート、〈ペリ・モットー〉のエイミー・セダリス、〈ミグス・メイフェルド〉のビル・バー、〈ルーク・スカイウォーカー〉のマーク・ハミル(撮影現場の身体演技はマックス・ロイドジョーンズ)など、客演陣も豪華である。
舞台と用語
舞台は新共和国時代初期の銀河、とくに〈アウター・リム〉(外縁星域)である。中央政府たる新共和国はミラリン、ハネイ、シャテル、ナブーといった候補首都を巡回しながら再建を進めているが、辺境では帝国残党、軍閥、賞金稼ぎ、犯罪シンジケート、独立勢力が入り乱れ、法の空白地帯が広がっている。本作はこの過渡期の銀河を、賞金稼ぎ稼業と幼児の保護というシンプルな視点から立体的に描き出した。
鍵となる用語は数多い。マンダロリアン本人たちのアイデンティティを支える〈ベスカール(マンダロリアン鋼)〉、王位の象徴〈ダークセイバー〉、戒律の標語〈これがウェイだ(This is the Way)〉、隠遁派〈チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ〉、地表が焼き払われた故郷惑星〈マンダロア〉、新たな政体〈新共和国〉、敵勢力の総称〈帝国残党〉、ジェダイ修行に必要な〈シーイング・ストーン〉、フォース感受性を示す指標〈Mカウント〉、自我を破壊する尋問装置〈マインド・フレイヤー〉、巨大兵器〈ダークトルーパー〉――シリーズはこれらの用語を、説明的な台詞ではなく、登場人物が場面のなかで何を選ぶかという行動の連続から、自然に理解させる作りになっている。
用語をあらかじめ整理しておくと、シーズンを跨いだ伏線がより明確に追える。下記の用語ページも合わせて参照したい。
制作
本作は、ルーカスフィルム初の実写連続ドラマであり、同時にディズニー+というストリーミング・サービスのローンチ・タイトルでもあった。技術的にも制作体制的にも、それまでのテレビ作品の常識を組み替える試みが、シリーズの随所に詰まっている。
企画とショーランナー体制
本作の企画は、ディズニーがルーカスフィルムを買収し、自社ストリーミング〈ディズニー+〉の立ち上げ準備を本格化させた2017〜2018年にかけて具体化した。ジョン・ファヴロー(『アイアンマン』『ジャングル・ブック』)が企画段階から創案・脚本・製作総指揮を一手に引き受け、デイヴ・フィローニがクリエイティブ・コンサルタントとして合流する体制が組まれた。ファヴローはアクション・コメディとSFを行き来できるショーランナーであり、フィローニはジョージ・ルーカスの直弟子としてアニメ世代のスター・ウォーズを長く牽引してきた人物で、二人の組み合わせが「世代を跨いだファン双方に通用するスター・ウォーズ」を制作するための要となった。
脚本陣にはファヴロー、フィローニのほか、リック・ファムイーワ、ジェニファー・カイティン・ロビンソン、コリン・ウィルソンらが参加し、エピソードごとの担当監督に対しても本人たちが密に並走するやり方が取られた。ルーカスフィルム側のリーダーであるキャスリーン・ケネディの製作総指揮のもと、シリーズは初年度から一貫したトーンを保ったまま着地している。
キャスティング
ディン・ジャリン役には、当時『ナルコス』『ゲーム・オブ・スローンズ』で頭角を現していたペドロ・パスカルが起用された。覆面を脱がぬ主人公という難題に対して、声優としての演技と、スーツに入って身体だけで芝居する別の俳優を組み合わせる二重キャスト方式が採用された。アクション場面や長時間の現場演技はブレンダン・ウェイン、ラティーフ・クラウダーらスタント俳優が担い、ペドロ・パスカル本人は声と素顔のシーン、そして要所の身体演技を担当する形に整理されている。
敵役モフ・ギデオンには『ブレイキング・バッド』『ベター・コール・ソウル』で世界的評価を得ていたジャンカルロ・エスポジートが配された。脇を固める面々――グリーフ・カルガにカール・ウェザース、クイールにニック・ノルティ、「依頼人」にヴェルナー・ヘルツォーク、アーマラーにエミリー・スウォロウ、カラ・デューンにジーナ・カラーノ、コブ・ヴァンスにティモシー・オリファント、ボー=カタン・クライズにケイティ・サッコフ、アソーカ・タノにローザリオ・ドーソン、ボバ・フェットにテムエラ・モリソン、フェネック・シャンドにミン=ナ・ウェン、ミグス・メイフェルドにビル・バー――と、ハリウッドの中堅以上のキャラクター俳優を惜しみなく集めた配役が、本作の語り口に厚みを与えている。
本作のなかでも特異な存在はヴェルナー・ヘルツォークである。ドイツ出身の伝説的なドキュメンタリー/劇映画監督である彼が、自ら出演交渉を打診し、第1話でグローグーの容姿を初めて目にしたとき即興で「君がこのキャラクターを CG にすると言うのなら、私はこの映画から去る」と述べ、アニマトロニクス・パペットを軸にする方針が決定的になったという有名な逸話が残っている。
撮影とStageCraft(仮想プロダクション)
本作の最も大きな技術的遺産は、ルーカスフィルム傘下のインダストリアル・ライト&マジック(ILM)が中心となって運用された〈StageCraft〉である。これは、半円形に組み上げた高解像度LEDウォールに、ゲームエンジン〈Unreal Engine〉でリアルタイムにレンダリングされた背景映像を投影し、その内側で俳優を撮影する大規模ヴォリュームの撮影手法である。
従来のグリーンバック合成と異なり、俳優は実際の光環境の中で芝居をしていることになるため、装甲表面の反射、目線、雰囲気の温度が嘘なく画面に乗る。さらに、背景映像はカメラの位置・画角・動きにリアルタイムで連動して視差が補正されるため、引きや長回しでも背景が「絵」として平面に貼り付かない。本シリーズはこの方式を実用規模で運用した最初の本格的なドラマであり、以降『ザ・ブック・オブ・ボバ・フェット』『オビ=ワン・ケノービ』『アンドー』『アソーカ』をはじめ、ハリウッド全体の仮想プロダクションを牽引する基盤となった。
撮影はカリフォルニア州マンハッタン・ビーチの〈Manhattan Beach Studios〉のヴォリュームを中心に行われ、惑星表面のロケ撮影は最小限に絞られた。LEDヴォリュームでは砂漠、氷原、深い森、サドル状の山道、酒場、戦場のクレーターまで再現されており、配信ドラマの予算規模を大きく超える映像の説得力をもたらした。
造形・視覚効果・グローグーの作り方
視覚効果はILM、造形・特殊メイクはレガシー・エフェクツ社が中心となった。ベスカール装甲、武器の重量感、IG-11の関節、各種クリーチャー、宇宙船はミニチュア、実物大プロップ、CG、アニマトロニクスを役割分担しながら造形されている。なかでもグローグーの造形は、レガシー・エフェクツが製作したアニマトロニクス・パペット(複数人のオペレーターが目、口、耳、頭部を遠隔で操作する)を主とし、ごく一部の激しい動きと表情の補強のみILMがデジタルで足す方針がシーズンを通して維持された。
結果として、グローグーは観客に「実在する存在として撮影されているもの」として伝わり、その手触りはシーンの感情の重さに直結している。20世紀末から続いていたCG中心の特撮の流れを、本作はあえて「現場の物体」へ振り戻し、デジタルが補佐する組み合わせを示してみせた。シーズン1のプライムタイム・エミー賞ではこの視覚効果と特殊メイクが受賞対象となり、技術部門での評価が早くから確立した。
宇宙船についても、レイザークレストの実物大プロップ、N-1スターファイターのCG+プロップ混在モデル、シエンナー級軽巡洋艦のミニチュア+デジタル合成など、各タイプで最適な手段が選ばれている。サウンド・デザインはスカイウォーカー・サウンドが担当し、ベスカール製装甲のぶつかる重く乾いた音、ブラスターの硬質な発射音、ジェットパックの吹き上がり、ダークセイバーの不規則な発光音といった「マンドベースの手触り」を一貫して提示している。
音楽(ルドウィグ・ゴランソン)
音楽は、スウェーデン出身でクリストファー・ノーラン作品『TENET テネット』『オッペンハイマー』、ライアン・クーグラー作品『ブラックパンサー』などで国際的評価を確立したルドウィグ・ゴランソンが担当している。彼が本作のために書き起こしたメインタイトル・テーマは、リコーダー、ホイッスル、低音パーカッション、エレクトリック・ベースを軸とする、ジョン・ウィリアムズ時代のシンフォニック・スター・ウォーズとは一線を画すミニマルな楽曲である。
この主題は2019〜2020年のアメリカ社会の文脈で広く拡散し、結婚式の入場曲やスポーツのウォークアウト・ミュージックにまで使われるほどの人気を得た。第71回プライムタイム・エミー賞ではメインタイトル・テーマ音楽部門ほか、本作の音楽関連で複数の受賞・ノミネートを獲得している。
ゴランソンは劇伴でも、各キャラクター・各場所に対して独自のモチーフを与えた。ヘルメットを脱がぬ主人公の感情を音楽が代弁することが多いため、本作の音楽は「説明する音楽」ではなく「人物の内面を提示する音楽」として機能している。彼は続編劇場版『マンダロリアン・アンド・グローグー』でも引き続き音楽を担当する。
監督陣とエピソード制
本作は各話に独立した監督を起用するアンソロジー型のエピソード制を採用している。シーズン1ではタイカ・ワイティティ、デイヴ・フィローニ、デボラ・チョウ、リック・ファムイーワ、ブライス・ダラス・ハワード(ロン・ハワードの娘)らが、シーズン2ではジョン・ファヴロー、フィローニ、ピヨー・パルメザニ、カール・ウェザース自身、ロバート・ロドリゲスらが参加した。シーズン3ではリック・ファムイーワ、レイチェル・モリソン、リー・アイザック・チョン、カール・ウェザース、ブライス・ダラス・ハワード、ピーター・ラムジーらが各話を演出している。
監督ごとに少しずつ画作りやリズムの感触が変わる点を、シリーズはあえて押し殺さず、各話の個性として活かしている。ファヴローとフィローニが脚本と演出方針の中央で軸を貫くことで、エピソードの色合いの違いが「ばらつき」ではなく「銀河の広さ」として観客に伝わるよう設計されている。
公開と配信、興行
シーズン1は2019年11月12日、ディズニー+のサービス開始日と同時に第1話と第2話が配信され、以後毎週金曜日に1話ずつ追加された。サービス自体のローンチと連動した配信は、ストリーミング史上もっとも初週の話題を集めたタイトルの一つとなり、ディズニー+の加入者数を急増させる主要因となった。
シーズン2は2020年10月30日から、シーズン3は2023年3月1日から、いずれも週次配信の形で公開された。シーズン2終盤のルーク・スカイウォーカー登場や、シーズン3最終話の終盤展開はソーシャルメディアで世界的な話題となり、各話の配信日は SNS のトレンドを毎週占有した。
配信ドラマのため劇場興行収益は存在しないが、関連商品の販売規模は早くから大きく、グローグー関連グッズはディズニー+初年度のライセンス商品売上の中心となった。プライムタイム・エミー賞でも、シーズン1とシーズン2がドラマ・シリーズ部門でノミネートされ、撮影、衣装、視覚効果、特殊メイク、音響編集、音響ミキシング、特殊効果といった技術部門で多数の受賞を獲得している。
批評・評価・文化的影響
本作はディズニーがルーカスフィルムを買収して以降のスター・ウォーズのなかで、もっとも幅広い層から肯定的な評価を得たタイトルの一つである。続三部作(2015〜2019)で生じた賛否両論をクールダウンさせ、新規ファンと旧来ファンの双方に支持される作品像を提示してみせた点が、長期的にも大きい。とくにシーズン1〜2は批評家集計サイト Rotten Tomatoes でも高水準のスコアを維持し、技術部門のエミー賞を中心に多くの受賞を獲得した。
文化的な影響としては、何より「ベイビー・ヨーダ」――公式名グローグー――が、配信時代の最初のグローバル・アイコンとなったことが挙げられる。彼を主役級に押し出したマーチャンダイズはディズニー+初期の収益に大きく貢献し、Tシャツ、フィギュア、絵文字、ミーム文化の隅々まで広がった。続三部作で焦点が分かれていたファンダムにとっても、彼の存在は世代を超えて共有できる中心となった。
シーズン3には、縦軸が複雑化したことや、ボー=カタンに焦点が移行したことに対する一部ファンの戸惑いといった批判もあり、評価は分かれた。だがこの賛否を踏まえた上で、シリーズ全体が描こうとしたものは、特定の一人の英雄譚ではなく「氏族・家族・所属の意味を取り戻していく集団の物語」だった――という捉え方も、現在では広く共有されつつある。続く『ボバ・フェット/ザ・ブック』『アソーカ』『マンダロリアン・アンド・グローグー』へと連なる「マンドベース」全体の入口として、本作の位置はゆるがない。
舞台裏とトリビア
「This is the way(これがウェイだ)」というマンダロリアンの戒律語は、第1話で複数のキャラクターに繰り返し言わせる仕掛けとして書かれ、シリーズ全体の合言葉となった。同じく第1話のクイールの口癖「I have spoken(私は語った)」も、ニック・ノルティの低い発声と相まってミーム化した。
グローグーの第1話登場時、正式名称は伏せられたまま「The Child(ザ・チャイルド)」とだけ呼ばれ、視聴者のあいだで「ベイビー・ヨーダ」という愛称が爆発的に広まった。彼の正式名〈グローグー〉が初めて明かされるのは、シーズン2第13章「ジェダイ」でアソーカ・タノが告げる場面である。
シーズン2終盤のルーク・スカイウォーカー登場は、撮影現場では別俳優マックス・ロイドジョーンズが身体演技を担当し、顔と声をマーク・ハミルの過去映像と最新の声優素材から、ILMとディープ・フェイク技術専門集団(ファンメイドの動画作家を後にILMが採用した経緯がある)が組み合わせて再構成した。同様の手法は『ローグ・ワン』のレイア姫の場面でも採られているが、本作のルーク表現は当時の最高水準として広く取り上げられた。
シーズン1第7・8章でディンが当初の依頼を裏切るに至る重要な相棒であるIG-11は、撮影現場では実物大プロップが演技し、首から先の細い動きはCGで足す混合方式で作られた。タイカ・ワイティティの声と、彼自身が監督した第1話のテンポが、後の本シリーズの色合いを大きく決定づけている。
シーズン3でディンが乗る黄色いN-1スターファイターは、『ファントム・メナス』の若きアナキンが操縦したナブー王室の機体を、賞金稼ぎ仕様に改造した設定である。レイザークレストがシーズン2第14章で破壊された後、ペリ・モットーの整備士たちが余り物のジャンクパーツから組み直したという経緯がそのまま画面で見せられる。
カール・ウェザースは2024年2月1日に逝去した。本シリーズはグリーフ・カルガとして長く彼の存在感を借り、彼自身もエピソード演出を手がけており、ハリウッドの黄金期と現代スター・ウォーズを繋ぐ橋として記憶されている。ジーナ・カラーノの降板(2021年)と『ボバ・フェット/ザ・ブック』への波及、続く実写シリーズの相次ぐ立ち上げなど、本作の周辺事情はこの先のスター・ウォーズ史を語るうえで避けて通れない節目を多く含んでいる。
テーマと解釈
本作の中心テーマは、血のつながらない者同士が選び取る家族のかたちである。ディン・ジャリンとグローグーは、どちらも本来の家族を失い、別々の戒律と運命のなかで孤独だった者同士であり、互いに偶然の出会いから「保護者と被保護者」を経て、最終話で「父と子」として正式に名乗り合うところまで行き着く。スター・ウォーズが伝統的に扱ってきた「血の宿命としての父子関係」を、本作は意図的に逆方向から書き換えた――血ではなく、選択が家族を作る――作品である。
もう一つのテーマは、戒律と自由の往復である。マンダロアの掟は「装甲を脱がぬ」「戦士として生きる」「孤児を拾って育てる」など、具体的な戒めの束として主人公の行動を規定する。だが彼はグローグーを救うために自ら戒律を破り、その後マンダロアの泉で再び戒律へ戻る――この往復の運動こそが、外から課された規範を、自分自身が選び直す生き方へと内面化していくプロセスである。シーズン3で〈チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ〉が他派閥のボー=カタンを受け入れる場面は、この主題の集団版でもある。
三つ目のテーマは、新共和国時代の不安定さである。帝国は滅びたが、その残党は各地で軍閥として勢力を保ち、新政府は内側からの腐敗の芽を抱えている。シーズン3第19章「コンバート」でコルサントの恩赦プログラムが、二重スパイによって人を廃人化する仕掛けに転用される描写は、その象徴である。続三部作(『フォースの覚醒』〜『スカイウォーカーの夜明け』)で描かれるファースト・オーダーの台頭は、こうした過渡期の延長線上に位置づけられる。本作の小さな冒険は、銀河規模の善悪二元論ではなく、辺境で暮らす一組の親子の選択として描かれ、その小さな選択が大きな歴史の襞に触れる構造になっている。
見る順番(補助)
本作は新共和国時代の銀河を描くシリーズの起点であり、配信ドラマ群全体への入口として最適である。実写映画では『ジェダイの帰還』のあと、『フォースの覚醒』の前に位置する。アニメ版『反乱者たち』『クローン・ウォーズ』を未視聴でも本作は十分楽しめるが、『反乱者たち』を観ているとボー=カタンとアソーカ・タノの背景の重みが格段に増す。
本作とほぼ同時期のスピンオフ『ボバ・フェット/ザ・ブック』には、本作シーズン2と3のあいだに位置する第5・6話があり、ディンとグローグーの再会と、グローグーがマスター・ヨーダのライトセーバーよりもベスカール製チェインメイルを選ぶ場面が描かれる。シーズン2の余韻のままシーズン3へ進む前に、その2話だけ寄り道することを強く勧める。
本作の続きは2026年5月公開予定の劇場版『マンダロリアン・アンド・グローグー』へ受け継がれる。シーズン3最終話の正式な親子宣言の続きとして観るのが自然な流れである。
- 前史『ジェダイの帰還』『マンダロア大粛清』からシリーズ開始まで約5年
- シーズン1ディンとグローグーの出会いと初年の旅
- シーズン2マンダロアの伝承、グローグーのジェダイ修行、モフ・ギデオン討伐
- 寄り道『ボバ・フェット/ザ・ブック』第5・6話でディンとグローグー再会
- シーズン3マンダロア奪還と養子縁組
- 続編劇場版『マンダロリアン・アンド・グローグー』へ
よくある質問(補助)
「マンダロリアンから観始めても大丈夫か?」――旧三部作(とくに『ジェダイの帰還』)の結末だけ知っておけば、本作からシリーズに入っても問題なく追える。アニメ『反乱者たち』『クローン・ウォーズ』を未視聴でも、ボー=カタンやアソーカの背景は劇中の最低限の説明で把握できる。
「グローグーとヨーダの関係は?」――グローグーはヨーダと同じ種族に属するが、ヨーダの血縁関係者ではないと公式に明言されている。ヨーダ、ヤダル、グローグーが「同じ種族」とだけ呼ばれ、種族名は伏せられている点も、シリーズ全体の謎の一つである。
「シーズン3まで観たあとは何を観ればいいか?」――劇場版『マンダロリアン・アンド・グローグー』(2026年5月公開予定)が直接の続きである。並行する物語として『アソーカ』、ティローン提督・モーガン・エルズベスらの一連の動きを補強する『反乱者たち』の最終シーズン、コミック『ハイ・リパブリック』時代の作品なども選択肢となる。
「カラ・デューンはなぜシーズン3に出ないのか?」――役を演じたジーナ・カラーノが2021年2月にルーカスフィルムとの契約を解除されたため、シーズン3には登場しない。劇中の処理としては「新共和国レンジャーへ昇進し別任務に就いている」という形で説明される。
参考資料・脚注
作品名、キャラクター名、画像、各種権利はそれぞれの権利者に帰属する。配信状況、配信時期、収録版の差異、外部評価は変動しうるため、視聴前に公式および各データベースの最新表示を確認されたい。本記事の本文は各種公開情報をもとに、Anna Movies用の独自の日本語文章として構成している。
参照・確認先
公式画像、作品名、キャラクター名、権利は各権利者に帰属する。公開年、配信状況、外部評価は変わる場合があるため、視聴前に公式・配信元・作品データベースで確認したい。