01来歴

ジェダイ寺院虐殺の生存者
レヴァ・セヴァンダーはクローン大戦末期、ジェダイ寺院で訓練中のヤングリング(ジェダイ見習いの子ども)であった。19 BBYのオーダー66に際し、ダーク・サイドに堕ちたばかりのアナキン・スカイウォーカー/ダース・ベイダーと第501軍団がジェダイ寺院を襲撃した際、仲間の若いヤングリングたちが虐殺される様を目撃しながらも、自身は瀕死を装って生き延びた。この背景は本作の回想で示される。
サード・シスターとして登場
帝国インクィジトリアス(Imperial Inquisitorius)の「サード・シスター(Third Sister)」として、レヴァは第1話『Part I』で初めて登場する。時代設定は9 BBY、亡命したジェダイの生き残りを狩る一員として、惑星ダイユー(Daiyu)で潜伏中のオビ=ワン・ケノービを追跡する任務を担う。第5サザー(Fifth Brother)/第4サザー(Fourth Sister)と共にグランド・インクィジターの指揮下で動く一方、独断専行が多く、組織内部で軋轢を生む立ち位置として描かれる。
上官への背後刺し
第3話『Part III』のラスト近く、レヴァは惑星マプッゾ(Mapuzo)でのオビ=ワン捕獲作戦中、ダース・ベイダーの現場到着を目の当たりにする。そして自身の出世のため、グランド・インクィジターを背後からライトセーバーで刺し、殺害したように見える描写を行う。後に第5話でグランド・インクィジターも生存していたことが明かされ、この裏切りは出世のための奇襲として位置付けられる。
レイア尋問と海中要塞
第4話『Part IV』では海中要塞フォートレス・インクィジトリアス(Fortress Inquisitorius)が舞台となり、レヴァはオビ=ワンの潜入作戦と並行して10歳のレイア・オーガナの尋問にあたる。レイアはレヴァに「あなたは私と同じくらい怖がっている」と看破し、子役対決の場面がシリーズ中盤の山場のひとつとなる。同要塞はアニメシリーズ『スター・ウォーズ反乱者たち』とつながる帝国インクィジトリアスの拠点として実写化された。
ベイダーによる正体暴露
第5話『Part V』で、ダース・ベイダーはレヴァを呼び出し、その正体がジェダイ寺院でアナキンに殺されかけたヤングリングのひとりであることを暴く。ベイダーへの個人的な復讐心からインクィジトリアスに潜り込んだという真の動機が明らかとなる。ベイダーはレヴァを赤色ライトセーバーで貫いて生死の境に追い込む一方、皮肉にも彼女がベイダーの息子ルーク・スカイウォーカーの存在情報を入手していた事実が明かされる。
ルーク殺害未遂と踏みとどまり
最終話『Part VI』で、瀕死のレヴァは復讐心からベイダーの実子ルーク・スカイウォーカーの隠れ家である惑星タトゥイーンのラーズ農場へ向かい、オーウェン・ラーズ/ベル・ラーズ夫妻が幼いルークを匿う家庭に侵入する。一度はライトセーバーを構えるが、ジェダイ寺院で殺害されかけた幼少期の自分をルークに重ね、寸前で踏みとどまる。武器を捨て、復讐の連鎖から自ら降りた人物として砂漠を歩み去る。以降の行方は本作では明示されない。
02能力・特徴

- ライトセーバー戦闘:回転刃機構を持つ赤色ライトセーバー(円形ダブルブレード回転モード)を使用し、追跡シーンや上官への背後刺しなど、攻撃的なフォーム重視の戦闘スタイルを見せる。
- フォース感応力:元ジェダイ・ヤングリングとしてフォースに感応する素質を持ち、フォースを使った追跡や遠隔の打撃を発揮する。この素質ゆえに帝国のインクィジトリアスに取り立てられたと劇中で位置付けられる。
- 潜入と政治的策略:上官グランド・インクィジターを背後から刺すなど、組織内部の権力闘争を主導する策略性を持つ。ベイダーへの真の動機を最後まで隠し通し、シリーズ最大の二重スパイ的人物として描かれる。
- 幼少期トラウマの自己抑制:最終話で幼いルーク・スカイウォーカーを前に、ジェダイ寺院虐殺時の自分を重ね合わせ、復讐の連鎖から自ら降りる心理的覚醒を見せる。レヴァのキャラクター・アークの中核をなす。
- 敵対的尋問能力:海中要塞で10歳のレイア・オーガナを尋問し、感情を煽る尋問スタイルでオビ=ワンのアジトを聞き出そうとする。ただしレイアに「あなたは怖がっている」と看破される対比構造として機能する。
03関連人物

04登場・関連作品
05名場面

第1話『Part I』:惑星ダイユーの地下市場でオビ=ワンの正体を察知し、サード・シスターとして初登場する場面。赤色ライトセーバーを構えるシルエットが主要敵役を印象付ける。
第3話『Part III』:惑星マプッゾでオビ=ワンとベイダーの再会直前にレヴァが到着し、ラスト近くでグランド・インクィジターを背後から刺殺するように見える衝撃的なエンディング。
第4話『Part IV』:海中のフォートレス・インクィジトリアスで10歳のレイアを尋問する場面。レイアが「あなたは怖がっている」と看破する子役対決がシリーズ中盤の山場となる。
第5話『Part V』:ベイダーの前に連行されたレヴァが、ジェダイ寺院虐殺時のヤングリングだった過去を暴かれ、赤色ライトセーバーで貫かれる重傷を負う対決場面。19 BBYの回想が挿入される。
第6話『Part VI』:瀕死のレヴァが幼いルークの隠れ家ラーズ農場へ向かい、赤色ライトセーバーを構えるが、当時の自分をルークに重ね寸前で踏みとどまり、武器を捨て砂漠を歩み去る最終局面。
06制作背景

レヴァ・セヴァンダーを演じるのは、米国メリーランド州ボルチモア出身の俳優モーゼス・イングラム(Moses Ingram/1993年生まれ)である。米国ジュリアード音楽院演劇科の修士課程出身の舞台俳優として活動し、Netflix配信ドラマ『クィーンズ・ギャンビット(The Queen's Gambit)』でジョリーン役、ジョエル・コーエン監督『マクベスの悲劇(The Tragedy of Macbeth)』でレディ・マクダフ役を演じた直後に本作の主要敵役へ抜擢された。
シリーズ配信中の2022年6月、イングラムがSNS上で人種差別的なメッセージを受けた件で、スター・ウォーズ公式アカウントが公式声明を発表し、オビ=ワン役のユアン・マクレガー(Ewan McGregor)も個人映像で擁護メッセージを公開した。この一件はシリーズ配信期間中の大きな話題のひとつとなった。
監督はデボラ・チョウ(Deborah Chow)が全6話を単独担当し、実写スター・ウォーズ作品を全話単独監督した初の女性監督となった。彼女はドラマ『マンダロリアン』第1シーズンで2話を演出した経歴を経て本作に抜擢された。ショーランナー兼ヘッドライターはジョビー・ハロルド(Joby Harold)が務め、レヴァを「オーダー66の生存者であり復讐の連鎖から降りる者」として物語構造に組み込んだ。製作総指揮にはキャスリーン・ケネディ(Kathleen Kennedy/Lucasfilm社長)やユアン・マクレガーらが名を連ねる。
音楽はナタリー・ホルト(Natalie Holt)がオリジナル・スコアを担当し、レヴァのテーマを弦と打楽器による緊張感のある旋律として構成した。メインテーマ『Obi-Wan』はジョン・ウィリアムズ(John Williams)が本作のために新規作曲している。撮影監督は韓国出身のチョン・ジョンフン(Chung Chung-hoon)、衣装デザインはタイ系米国人のスティーラット・アン・ラーラーブ(Suttirat Anne Larlarb)が担当し、インクィジトリアスの黒い甲冑とレヴァの個性的なシルエットを設計した。主要撮影は2021年5月から9月にかけてロサンゼルスのStageCraft(ザ・ボリューム)で行われた。
07評価・考察

レヴァ・セヴァンダーは、ディズニー時代のスター・ウォーズ実写作品で長年描かれてこなかった「オーダー66/ジェダイ寺院虐殺をヤングリング側から生き延びた者」という視点を中心に据えた敵役である。原作映画『シスの復讐』のラストで描かれた寺院虐殺の長期的余波を直接物語化する役割を担い、インクィジトリアスを単なるジェダイ狩りではなく「虐殺の生存者が復讐の連鎖に飲み込まれた組織」として再定義する装置として、シリーズの主題設計の中心に置かれている。
最終話でレヴァが幼いルーク・スカイウォーカーを前に復讐の連鎖から降りる場面は、原作映画『新たなる希望』で初登場するルークが少年として画面に立つ最初期の年代(9 BBY時点で約10歳設定)を実写で描く稀有な場面でもある。原作の前日譚として時間軸的に貴重な一場面を構成し、レヴァ自身のキャラクター・アークとルークの起源を同時に照らし出す。
音楽と映像の両面でもレヴァは物語の対位として演出される。スコアではレヴァ用テーマが弦と打楽器の緊張感ある旋律で構成され、ベイダー対決の場面ではジョン・ウィリアムズ作曲の『帝国のマーチ』(『帝国の逆襲』初出)が引用される。撮影ではパク・チャヌク作品などで知られる撮影監督が青・緑・赤の三色対立を基調とし、インクィジトリアスの赤色ライトセーバーをレヴァの内的葛藤を最も強く視覚化する小道具として配置した。
08トリビア
- レヴァ・セヴァンダーは、ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』のために新規に作られたキャラクターである。
- 演者モーゼス・イングラムは、Netflix『クィーンズ・ギャンビット』のジョリーン役、映画『マクベスの悲劇』のレディ・マクダフ役を経て本作の主要敵役に抜擢された。
- シリーズ配信中の2022年6月、イングラムがSNSで人種差別的メッセージを受け、スター・ウォーズ公式とユアン・マクレガーが擁護の声明・映像を公開した。
- レヴァの回転刃機構を持つ赤色ライトセーバーは、アニメ『スター・ウォーズ反乱者たち』で初登場したインクィジトリアス専用装備の系譜を継ぐデザインである。
- 本シリーズは9 BBYを舞台とし、レイア・オーガナが10歳、ルーク・スカイウォーカーがおよそ10歳の幼少期の姿として実写で初めて長尺で描かれた作品でもある。
09よくある質問
Disney+配信ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』全6話に主要敵役として登場する。第1話『Part I』から最終話『Part VI』まで全話に出演する。
米国出身の俳優モーゼス・イングラム(Moses Ingram)が演じる。ジュリアード音楽院出身の舞台俳優で、『クィーンズ・ギャンビット』のジョリーン役などで知られる。
クローン大戦末期のジェダイ寺院虐殺で、訓練中のヤングリングだったレヴァはアナキン・スカイウォーカー/ベイダーが仲間を虐殺する場面を生き延びた。その復讐心が動機であり、第5話でベイダー本人に過去を暴かれる。
帝国インクィジトリアスの階級のひとつである。同組織はジェダイの生き残りを狩る帝国の暗殺者部隊で、グランド・インクィジターを頂点とし、レヴァはそのうちサード・シスターの位置を占める。
最終話でレヴァは幼いルークの暗殺に向かうが、ジェダイ寺院虐殺時の自分を重ねて寸前で踏みとどまり、武器を捨てて砂漠を去る。本シリーズ時点でその後の行方は明示されない。
10出典
- StarWars.com 公式データベース: Reva (Third Sister)
- IMDb: Moses Ingram
- Wookieepedia: Reva Sevander
- Wookieepedia: Moses Ingram
- IMDb: Deborah Chow
- IMDb: Joby Harold
- Wookieepedia: Obi-Wan Kenobi (TV series)
- Wookieepedia: Deborah Chow
- StarWars.com 公式: Obi-Wan Kenobi シリーズ
- IMDb: Natalie Holt
- IMDb: Hayden Christensen
- IMDb: Ewan McGregor
- IMDb: James Earl Jones
- IMDb: Chung-hoon Chung
- IMDb: Suttirat Anne Larlarb
- IMDb: Vivien Lyra Blair
- IMDb: Rupert Friend
- StarWars.com 公式: Anakin Skywalker databank
- StarWars.com 公式: Obi-Wan Kenobi databank
- Wookieepedia: Inquisitorius