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ジョジョ百科事典ANNA MOVIES
Part 6 / 人物

悪徳弁護士

あくとくべんごし

第一世界線main_manga

ネタバレ範囲: Part 6弁護士死亡まで

# 悪徳弁護士悪徳弁護士は、第6部『ストーンオーシャン』で徐倫の国選弁護人を装い、司法取引を悪用して彼女を刑務所へ送った氏名不詳の男性である。ロメオの父親から金を受け取り、さらにジョンガリ・Aの計画へ協力しながら、徐倫の前では処罰を軽くするために尽くす弁護士として振る舞う。収監後に徐倫の怒りを記した手紙を読み、ストーン・フリーの糸で首を絞められて車を衝突させ、割れたガラスに貫かれて死亡した。

氏名

作中で本名は明かされず、悪徳弁護士、徐倫の弁護士など役割による呼称が使われる。英語資料ではCorrupt LawyerやJolyne's Lawyerと記載され、字幕ではGreedy Lawyerなどの表現もある。複数の呼び名は別人を指すのではなく、同じ氏名不詳の弁護人を説明する表記差である。

職業

彼は法廷で被告を守るべき弁護士の資格と立場を持つ。事件資料を読み、被告へ法的選択肢を説明し、裁判官との交渉を進める専門家として徐倫へ接近する。その知識を依頼人の利益ではなく、買収した側が望む有罪判決へ利用したことが人物の悪質さになる。

外見

スーツとシャツ、模様入りのネクタイを身に着け、左右の髪を巻いたように整える。法廷や拘置所にいても不自然でない職業的な服装を保ち、第一印象から犯罪への関与を悟らせない。漫画では場面が進むにつれて耳が尖って見えるなど、内面の不気味さを強める誇張もある。

表向きの態度

徐倫の前では丁寧に話し、刑を軽くするため全力を尽くすと約束する。十分な結果を得られないことを残念がる姿まで演じ、依頼人に自分の助言を信じさせる。声を荒らげて脅すのではなく、専門家への信頼を作って本人から有罪答弁を選ばせる方法を取る。

本心

実際には金を優先し、徐倫が自由になることへ関心を持たない。囚人や犯罪者と同じ空気を吸うことすら嫌うという軽蔑を抱きながら、その偏見を依頼人へ隠す。法の下で被告を守る職務と私的な嫌悪を分けず、弱い立場の人間を利益のため切り捨てる。

最初の面会

悪徳弁護士は拘置中の徐倫と面会し、事故の事情と裁判の見通しを話す。徐倫はロメオが運転していたと主張するが、弁護士はその説明を立証する方向へ動かない。味方であるはずの人物が既に相手側と結んでいるため、徐倫は自分の防御方針を知らない敵へ渡してしまう。

母からの荷物

面会時には徐倫の母親から預かった衣類や品物が届けられる。その中には承太郎から渡されたペンダントがあり、内部に矢の破片が入っている。弁護士は運搬役を果たすが、矢の意味や徐倫がスタンドを発現することを理解して渡したわけではない。

矢の破片

徐倫はペンダントで指を傷つけ、後にストーン・フリーを発現する。悪徳弁護士が持ち込んだ品が、最終的には彼へ復讐する能力の起点になる。これは彼が徐倫へ意図的に力を与えた因果ではなく、母と承太郎が送った物を職務上仲介した結果である。

司法取引の提案

弁護士は罪を認めれば裁判官が刑を一年から二年程度へ軽くすると説明する。裁判官とは親しいため話が通るという趣旨を述べ、無実を争うより確実に短い刑を選ぶよう勧める。徐倫は完全には納得しないが、専門家が示すリスクと約束を信じて有罪答弁へ近づく。

嘘の構造

短い刑期という見通しは、徐倫に自分の口で罪を認めさせるための虚偽だった。被告が有罪を認めれば、ロメオの運転や弁護士買収を法廷で争う機会が失われる。弁護士は判決を直接決める権限を持たない一方、情報差を使って被告の選択を誘導できる。

判決

司法取引に同意した徐倫へ、裁判官は約束された短期刑ではなく懲役15年を言い渡す。弁護士は驚いた被害者を守らず、計画どおり判決を受け入れさせる。徐倫は裁判官だけでなく、自分側の席にいた人物からも裏切られたと知る。

ロメオ側の買収

ロメオの裕福な父親は、息子の進学と立場を守るため弁護士へ金を渡す。ロメオが運転者だった事実を争わせず、徐倫だけへ事故と隠蔽の責任を負わせることが目的である。弁護士は依頼人との利益相反を隠し、相手側の資金で弁護方針を破壊した。

ロメオとの接触

裁判後、弁護士は自由になったロメオ側と接触し、計画の成功を共有する。徐倫へ見せた悲痛な表情とは異なり、買収した側へ役目を果たした人物として振る舞う。この場面によって、判断を誤った無能な弁護士ではなく意図して敗訴させた協力者だと確定する。

ジョンガリ・A

弁護士の行動は、ジョンガリ・Aが徐倫を刑務所へ入れる計画にも組み込まれていた。徐倫を収監すれば承太郎が面会へ来る可能性が高まり、DIOの記憶を狙う罠を作れる。ロメオ家の保身とDIOの元部下の目的が一致し、弁護士は二つの利害をつなぐ実務者になる。

計画の知識範囲

悪徳弁護士がスタンド、DIO、ホワイトスネイク、天国計画の全貌を知っていた証拠はない。確認できるのは徐倫を有罪へ導き、ジョンガリ・Aの指示に沿って収監を成立させたことまでである。金で動く協力者である事実と、超常計画の主導者であるという推測は分ける必要がある。

グリーン・ドルフィンでの再登場

徐倫の収監後、弁護士は書類の提出などのため刑務所を訪れる。所長ロッコバロッコの前では、金のために弁護士になったのではなく、刑を軽くできず恥じていると語る。依頼人を売った後も善良な専門家という評判を維持し、施設の管理者まで欺く。

ロッコバロッコの誤認

ロッコバロッコは弁護士の言葉を信じ、立派で利他的な人物だと称賛する。肩書と礼儀正しい態度が整っているため、買収と背任が公的な場へ表れない。この評価のずれは、刑務所の所長でさえ徐倫が受けた制度的な裏切りを見抜けないことを示す。

徐倫の手紙

所長は徐倫が弁護士へ宛てた手紙を本人へ渡す。手紙には裏切りを知った怒りと、必ず代償を払わせる意思が記されている。弁護士は車内でそれを読み、収監した女性が自分へ届かないと考えた安心を崩される。

ストーン・フリーの糸

徐倫は身体から伸ばしたストーン・フリーの糸を遠くまで伝わせ、弁護士の首へ絡める。本人が刑務所の外へ出られなくても、細い糸は建物と車の間を通って標的へ到達する。弁護士はスタンドを見る知識も攻撃を予測する手段もなく、運転中に呼吸と操作を奪われる。

車の衝突

首を絞められた弁護士は車の制御を失い、高速道路で衝突事故を起こす。フロントガラスが割れ、その破片が身体へ突き刺さる。徐倫は事故の罪を他人へ押し付けた人物を、同じく車の事故という形で破滅させる。

弁護士はガラス片に貫かれ、出血しながら死亡する。徐倫は法廷で判決を覆すのではなく、刑務所内から私的な復讐を実行した。この死によって一人の協力者は消えるが、徐倫の有罪記録やプッチ側の計画が自動的に解消するわけではない。

因果の反転

弁護士は交通事故を利用して徐倫を収監し、自分は安全な車内から手紙を読む。徐倫の能力はその車内へ届き、運転を失わせて本人を事故の当事者にする。法制度で守られた距離がスタンドの糸には防壁にならず、彼が作った状況が死の形として返る。

スタンドの有無

悪徳弁護士自身がスタンド能力を使った描写はない。徐倫のペンダントを運んだこと、ジョンガリ・Aとつながることを、本人がスタンド使いである証拠にはできない。彼の武器は法律知識、信頼、買収、情報差であり、超能力なしでも主人公を長期収監へ追い込む。

弁護倫理の侵害

依頼人と相手方の利益が衝突する状況で、買収を隠して弁護を続けることは根本的な背任になる。さらに虚偽の刑期を示して有罪答弁を取る行為は、被告が十分な情報で選ぶ権利を奪う。作中の悪徳は金を受け取った一点だけでなく、専門家として与えられた信頼を逆向きに使った過程にある。

徐倫への影響

徐倫は恋人と弁護士の双方に裏切られ、他者の言葉だけで安全を判断しなくなる。刑務所では契約、賭け、取引の条件を自分で読み、敵が隠す意図を見抜く必要に迫られる。弁護士の罠は第6部の短い前史でありながら、主人公の警戒心と行動原理へ長く残る。

名前の意味

悪徳弁護士という呼称は固有名ではなく、職業倫理を裏切った性質をそのまま人物名へしたものだ。氏名がないため個人の家系や経歴より、徐倫を陥れた制度上の役割が前面に出る。英語版の呼び名が異なっても、買収された同一の弁護人へ統合して扱う。

アニメ版

テレビアニメ版では拘置所の面会、司法取引、判決、ロッコバロッコとの会話、車の衝突が映像化される。穏やかな声からロメオ側へ見せる態度への変化により、徐倫へ示した共感が演技だったと分かりやすくなる。色や台詞の細部は漫画と異なるが、買収、ジョンガリ・Aとの関係、ストーン・フリーによる死という因果は共通する。

要点

悪徳弁護士は徐倫の弁護人でありながらロメオの父親に買収され、短期刑になると偽って有罪答弁へ誘導した。行動はジョンガリ・Aが徐倫を刑務所へ入れて承太郎を誘い出す計画にも利用され、徐倫には懲役15年が言い渡された。収監後も善良な弁護士を演じたが、徐倫がストーン・フリーの糸で首を絞め、車の衝突とガラス片によって死亡した。