ゴリラパンチャー13号は、フォクシー海賊団が保有する大型のパンチ機械である。船長フォクシーが内部へ乗り込み、ペダルをこいで前進させる。正面には多数のボクシンググローブが並び、伸縮する拳と着弾時の炎で相手を追い詰める。
デービーバックファイト最終戦「コンバット」で、フォクシーはルフィをセクシー・フォクシー号の船内へ誘い込み、この機械とノロノロの実の能力、鏡張りの部屋を組み合わせた。単体の出力だけで勝つ兵器ではなく、逃げ場を奪う舞台装置まで含めて機能する罠である。
基本情報
- 名称:ゴリラパンチャー13号
- 読み:ゴリラパンチャーじゅうさんごう
- 所有:フォクシー海賊団
- 操縦者:フォクシー
- 保管場所:セクシー・フォクシー号の船内・地下区画
- 動力:操縦者がこぐペダル
- 移動方式:大型の無限軌道
- 主兵装:伸縮するボクシンググローブ
- 原作のグローブ数:25個
- 初登場:原作第316話、アニメ第218話
- 正史区分:原作に登場。アニメ版では形状・性能・類似機に追加設定がある
名称の「13号」は十三番目の型または改良機を思わせるが、1号から12号までの実在や性能は描かれていない。フォクシーが改良を重ねた機械だと説明することはできても、十三台の試作機があったと断定できない。
外観と構造
本体は巨大な菱形の箱に近く、正面へグローブ付きの拳が格子状に並ぶ。操縦席は上部のゴリラの頭部を模した部分にあり、フォクシーはそこから進行方向と攻撃を操作する。腕や脚を持つ人型ロボットではなく、箱型車両へパンチ機構とゴリラ型の操縦席を載せた構造である。
機体下部には大きな無限軌道があり、床面を前進する。車輪より接地面が広く、重い本体を動かしながら相手を壁際へ押し込む用途に向く。旋回性能、後退速度、段差を越える能力は明かされていない。船内の平坦で狭い通路へ合わせた兵器として見るのが安全である。
動力はフォクシー自身がこぐ自転車式のペダルである。外部の燃料や電力を必要としない一方、前進には操縦者の脚力と持久力が要る。巨大機械なのに人力で動く構造は喜劇的だが、フォクシーは能力と罠で相手を遅くできるため、絶対速度が低くても接近できる。
25個のパンチ機構
原作版の正面には五列×五段、合計25個の大きなグローブが配置される。それぞれの拳は前方へ伸び、狭い範囲を多数の打撃で埋める。相手は一発だけを避ければよいのではなく、上下左右から時間差で突き出す拳と、前進する本体の両方へ対応しなければならない。
グローブは命中時に発火し、打撃と火炎の二重の損傷を与える。フォクシーは海王類を焼き殺すほどだと誇るが、具体的に海王類を倒した場面は描かれていない。威力の宣伝文句と実戦で確認された結果を分ける。
アニメ第218話ではグローブの数が20個へ変更されている。画面構成上の差であり、原作記事の25個を20個へ上書きしない。画像を掲載する際は原作版とアニメ版のどちらかを明記し、数の違いが作画ミスに見えないよう説明する。
ノロノロの実との組み合わせ
フォクシーはノロノロの実の能力で、触れた対象の動きを30秒間遅くするノロマ光子を放つ。ゴリラパンチャー13号が置かれた部屋には鏡面があり、光線を反射させて複数方向からルフィへ浴びせる。大型機械を避けようと動くほど、別角度の光線へ入る罠になっている。
技「ノロマボール鬼コーチ」では、反射するノロノロビームと前進するゴリラパンチャーで相手を後方の壁へ追い込む。光線に当たれば動きが遅くなり、避け続けても機体が距離を詰める。最後は壁と機械に挟まれるため、回避だけでは解決できない。
モンキー・D・ルフィは、追い詰められる前に鏡の壁そのものを破壊する。これは機械の装甲を正面から壊すのではなく、光線反射と圧殺を成立させる部屋の条件を崩した対処である。ゴリラパンチャー13号の強さが、兵器単体ではなく環境設計に依存することを示す。
ゴリラパンチ・ゴールデンヒッツ
「ゴリラパンチ・ゴールデンヒッツ」は、正面の多数の拳を一斉または連続して伸ばし、炎を伴う打撃を浴びせる攻撃である。攻撃面を拳で埋めるため、ルフィのゴムの身体でも衝撃と熱を無視できず、大きなダメージを受ける。
拳は人間の腕のように振りかぶるのではなく、本体から直線的に射出される。予備動作が小さく、複数の射出口を見ながら次の拳を予測する必要がある。フォクシーはノロノロビームや鏡のラケットも併用し、攻撃の合間に相手の速度を落とす。
二次資料には「ゴリラパンチ・ゴールデンキック」という名称も見られるが、出典が明確でない場合は原作技として載せない。機械の主要な描写はパンチであり、確認できない技名を一覧の数合わせに加えない。
コンバットでの役割
デービーバックファイトのコンバットは、敵船の敷地内で船長同士が戦う形式である。フォクシーは自船の構造を知り尽くし、隠し通路、罠、武器、変装を使ってルフィを翻弄する。ゴリラパンチャー13号も船内へ事前に設置された切り札であり、公平なリングへ運び込まれた兵器ではない。
フォクシーの戦法は、ルール違反ぎりぎりの妨害を重ね、相手の判断を遅らせることにある。自分の足で機械を動かしつつ、悪魔の実で相手を遅くする構成は、本人の性格と能力へ合っている。強力な砲や自動兵器よりも、相手を焦らせ、罠へ誘導するための装置である。
ルフィは機械の攻撃を受けながらも、鏡を破壊して圧殺の構図から抜ける。戦いはその後もセクシー・フォクシー号の各所へ移り、最終的にはルフィがフォクシーを倒す。機械一台の破壊が勝敗を決めたのではなく、長いコンバットの一局面を構成した。
原作版とアニメ版の違い
TVアニメではデービーバックファイトの競技数と展開が拡張され、ゴリラパンチャー13号にも追加の描写がある。原作のグローブ25個に対しアニメでは20個となり、雷への耐性、水を浴びると発火パンチが消える性質などが示される。これらを原作の確定性能として一括しない。
アニメオリジナルの追加競技には、形状のよく似た「ロバさんキッカー18号」が登場し、ポルチェとハンバーグが操縦する。外形や番号付きの名前は対応しているが、同一機体の変形ではない。パンチ機とキック機、操縦者、登場競技を分ける。
後のアニメでルフィが機械名を「ゴリラパンティー」または類似の言い間違いで呼ぶ場面もある。これは正式名称の変更ではなく、ルフィの記憶違いを使った笑いである。見出しや別名へ採用する場合は、アニメ上の台詞だと明示する。
フォクシー海賊団の技術
フォクシー海賊団は多数の団員と競技用設備を持ち、妨害道具、乗り物、発射装置を自前で準備する。ゴリラパンチャー13号は、その技術力を最も大きな形で見せる装置の一つである。巨大な機械を船内へ収容し、専用区画で運用できる点は、セクシー・フォクシー号が単なる帆船ではなく競技と罠の舞台として設計されていることを示す。
ただし、設計者、製造者、改良担当者は特定されていない。「フォクシーが発明した」「イトミミズが製造した」といった帰属は、明示がない限り避ける。フォクシー海賊団が保有・運用することと、誰が一から製造したかは別の情報である。
弱点
最大の弱点は、機械の性能を引き出せる場所が限られることだ。無限軌道は平面での前進に向くが、階段や大きな障害物、足場のない場所では運用しにくい。狭い部屋は相手の逃げ道を減らす反面、機体自身の進路も限定する。
人力ペダルで動くため、操縦者がこげなければ前進できない。操縦席への攻撃、進路の破壊、反射鏡の破壊によって複合罠を分断できる可能性がある。もっとも、装甲の耐久値、操縦席の防御、グローブの交換方法、同時発射数の上限は設定されていない。
炎の拳はアニメ版で水により消火されるが、原作版に同じ弱点が明示されたとは限らない。一般的に火が水へ弱いという推測と、特定媒体で実際に無効化された描写を分ける必要がある。
現在の状態と未確定事項
コンバット後の機体が修理されたか、現在もセクシー・フォクシー号へ搭載されているかは明かされていない。戦闘中の損傷を見て「完全破壊」「現役」と断定せず、最終コマと後のアニメ登場を媒体別に確認する。
13号以前の機体、後継機、製造年、重量、最高速度、拳一本の射程、発火機構、燃料は不明である。記事では確認できる構造と戦法を中心にし、ロボット工学的な推定値で空白を埋めない。
関連項目
- フォクシー
- フォクシー海賊団
- セクシー・フォクシー号
- デービーバックファイト
- ノロノロの実
- モンキー・D・ルフィ
- ロバさんキッカー18号
- ロングリングロングランド編


