キラーは、キッド海賊団の戦闘員であり、「最悪の世代」に数えられる海賊である。 通称は“殺戮武人”キラー。 両手に鎌状の回転刃「パニッシャー」を装着し、素早い体術と斬撃を組み合わせて戦う。
同じ海賊団のユースタス・キッドとは幼少期からの友人であり、船長と部下という関係だけでは説明できない結び付きがある。 キッドが前へ出るとき、キラーは状況を読み、情報を補い、必要なら危険な役目を引き受ける。 ワノ国では「人斬り鎌ぞう」として再登場し、キッドの命を守るために失敗作のSMILEを食べていた事実が明かされた。
基本情報
- 所属:キッド海賊団
- 役職:戦闘員
- 通称:“殺戮武人”キラー
- 出身:南の海
- 年齢:27歳
- 誕生日:2月2日
- 身長:195cm
- 懸賞金:2億ベリー
- 悪魔の実:SMILEの失敗作を摂取
- 武器:パニッシャー
- 声優:浜田賢二
ONE PIECE.comでは、キッド海賊団の戦闘員、最悪の世代の一人として紹介されている。 公式プロフィールにある悪魔の実の欄は「SMILE(失敗)」であり、動物へ変身する能力は得ていない。 代わりに、悲しみや怒りを表情へ出せず、笑い声を上げ続ける副作用を負った。
仮面と笑い声
キラーは頭部を覆う縦縞の仮面を着け、素顔を隠している。 長い金髪、むき出しの腕、両手の回転刃が外見上の特徴だ。 二年後は体格が大きくなり、衣装にも新世界での戦いを経た変化が見られる。
仮面を外した姿がワノ国で描かれるまで、彼が口元を隠す理由は明かされていなかった。 キラーは自分の笑い声を嫌い、子どもの頃に笑い方をからかわれた経験を持つ。 口元を見せない仮面は、戦闘装備であると同時に、自分が嫌う表情を他人から隠すものでもあった。
ところが、失敗作のSMILEを食べた後は感情に関係なく笑い続ける。 本人が最も隠したかった特徴を制御できなくなるため、SMILEの副作用は身体的な異変だけでなく、尊厳を奪う罰として作用している。
キッドとの幼少期
キラーとキッドは南の海にある島で育った。 二人は同じ少女ヴィクトリア・シルトン・ドルヤナイカへ思いを寄せていたが、彼女は争いに巻き込まれて命を落とす。 キッドたちは島を支配していた犯罪組織を倒し、四つに分かれていた不良集団をまとめて海へ出た。 キッド海賊団の船「ヴィクトリアパンク」の名は、亡くなったヴィクトリアに由来する。
この過去を踏まえると、キラーが船長へ忠実なのは、強い者へ従っているからではない。 キッドが海賊旗を掲げる前から、二人は同じ喪失と反抗を経験していた。 キッドはキラーを「相棒」と呼び、キラーも船長の野心を自分の航路として支える。
シャボンディ諸島
キラーは原作第498話で、シャボンディ諸島へ到達した賞金首の一人として登場する。 船長ではないにもかかわらず1億ベリーを超える懸賞金が付いており、ロロノア・ゾロと並んで「船長以外の超新星」に含まれていた。 当時の懸賞金は1億6200万ベリーである。
人間オークション会場を脱出した後、キッド海賊団はハートの海賊団とともに海軍の包囲を突破する。 キラーはパニッシャーを高速回転させて敵へ斬り込み、キッドの磁力で集めた金属兵器を援護した。 一味の戦闘力が船長一人へ集中していないことを、初登場の段階から示している。
海賊同盟の崩壊
新世界でキッド海賊団は、オンエア海賊団、ホーキンス海賊団と同盟を結ぶ。 キラーは短気なキッドとスクラッチメン・アプーの衝突を抑え、三船長の会談を成立させた。 同盟の標的はシャンクスだったが、アプーはすでに百獣海賊団と通じていた。
カイドウが現れると、キッドとキラーは服従せず戦い、敗北する。 ホーキンスは生存率を計算して百獣海賊団へ入り、アプーは最初から敵側にいた。 キラーは船長とともに最後まで抵抗したため、二人は捕虜として扱われた。
人斬り鎌ぞう
ワノ国でキラーは、花の都の辻斬り「人斬り鎌ぞう」として将軍黒炭オロチに使われていた。 キッドの命を取引材料にされ、命令へ従う過程で失敗作のSMILEを食べさせられる。 能力を得られないまま笑い続ける身体となり、仮面もパニッシャーも失って鎌を手にした。
鎌ぞうは日和とおトコを追い、鈴後でロロノア・ゾロと戦う。 牛鬼丸の妨害もある乱戦でゾロへ傷を負わせたが、自分の鎌を奪われ、その刃を使った三刀流の攻撃で敗れた。 互いに本来の装備と状態が整っていないため、この一戦だけで両者の戦力差を固定することはできない。
その後、キラーはキッドとともに兎丼へ連行される。 キッドは笑い続ける鎌ぞうの正体に気付き、キラーへSMILEを食べさせたオロチとカイドウへ怒りを向けた。 キラーにとっては隠してきた笑い声を船長に聞かれる場面だが、キッドはそれを嘲笑せず、友人へ行われた仕打ちとして受け止める。
鬼ヶ島の屋上
討ち入りでは、キラーもキッド海賊団の戦闘員として鬼ヶ島へ向かう。 屋上へ到達した最悪の世代五人の一人となり、ルフィ、ゾロ、ロー、キッドとともにカイドウとビッグ・マムへ挑んだ。
カイドウの身体へ通常の斬撃が通りにくいと見ると、キラーは「鎌阿音撃」を使う。 回転刃が生む衝撃を身体の内部へ通す技で、外側の鱗だけを切ろうとする戦い方から切り替えた。 状況を観察し、効かない攻撃を続けない判断は、キラーが船長の補佐だけでなく独立した戦闘者であることを示す。
ビッグ・マムを屋上から分離する作戦でも、キラーはゼウスの妨害や攻撃の受け止めを担当した。 五人の連携は固定した隊列ではなく、その時点で動ける者が次の手をつなぐ形で成立している。
バジル・ホーキンス戦
屋上を離れたキラーは、バジル・ホーキンスと対峙する。 ホーキンスはワラワラの実でキッドを身代わりに設定していたため、キラーが相手へ与えた傷は船長へ転送された。 キラーは自分の命と引き換えにキッドを解放するよう求めるが、ホーキンスは応じない。
戦況を変えたのは、キッドが左腕を失っている事実だった。 ホーキンスの左腕を切断しても、同じ部位を持たないキッドへ損傷は移らない。 キラーはこの穴を突いて藁人形を取り出し、最後の身代わりを無効化する。 さらにホーキンスが引いた「塔」のカードを前にしても退かず、「刃音撃」で勝負を決めた。
この戦いでは、攻撃力より観察と選択が勝敗を左右している。 船長を人質に取られたまま力押しをせず、能力の条件を読み、傷を与えられる部位を探した。 キラーがキッド海賊団の理性的な側を担うことが、戦闘そのものの構造として表れた場面である。
パニッシャーと戦闘能力
パニッシャーは、両手に装着する鎌状の刃である。 刃を高速回転させ、斬撃だけでなく相手の武器を受け流す用途にも使う。 キラーは身軽な動きで死角へ入り、回転の勢いと体術を重ねて攻撃する。
代表的な技には、相手へ突進して連続斬撃を加える「斬首爪」、内部へ衝撃を伝える「鎌阿音撃」、ホーキンスを倒した「刃音撃」がある。 技名には音楽や音響を連想させる読みが用いられ、回転刃の音と結び付く。
悪魔の実による変身能力は持たない。 失敗作のSMILEを食べた後も戦闘力の中心は武器、体術、覇気であり、海楼石に能力を封じられる種類の強化へ依存していない。 武装色と見聞色の覇気を使用でき、四皇との戦場でも攻撃を見極めて動いている。
性格と判断力
キラーは普段、感情を爆発させるキッドに比べて冷静である。 アプーとの乱闘を止め、四皇二人を分断する必要を指摘し、ホーキンスの能力へ対処する方法を戦いながら見つけた。 慎重さは臆病さではなく、船長が危険へ踏み込むことを前提に生存の道を探す判断力として働く。
ただし、キッドを守る局面では自分を犠牲にする選択へ傾く。 SMILEを食べたことも、ホーキンスへ命を差し出そうとしたことも、船長の命を優先した結果だった。 忠誠は強固だが、キッドを失えば自分だけ生き残るという発想が薄い点は危うさでもある。
エルバフ沖の結末
ワノ国を出たキッド海賊団はエルバフへ到達し、赤髪海賊団と再戦する。 キッドが傘下の船を電磁砲で攻撃しようとした瞬間、シャンクスが先手を取り「神避」を放った。 キラーは船長をかばう位置に入り、同じ一撃で倒れたと説明されている。
続くドリーとブロギーの攻撃でヴィクトリアパンクは破壊され、作中の語りはキッド海賊団の「壊滅」を告げる。 キラーの死亡は確定していないが、船、写し、戦闘可能な状態を一度に失った。 幼少期からキッドと築いた航路は、最も警戒していたはずの四皇との再戦で大きく断たれたことになる。


