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ONE PIECE百科事典ANNA MOVIES

人物

シルバーズ・レイリー

シルバーズ・レイリーは、『ONE PIECE』に登場する伝説の海賊で、かつてゴル・D・ロジャーが率いたロジャー海賊団の副船長である。「冥王(めいおう)」の異名と「海賊王の右腕」の肩書を持ち、グランドライン制覇を成し遂げた船の実質的なNo.2として知られる。

シルバーズ・レイリーは、『ONE PIECE』に登場する伝説の海賊で、かつてゴル・D・ロジャーが率いたロジャー海賊団の副船長である。「冥王(めいおう)」の異名と「海賊王の右腕」の肩書を持ち、グランドライン制覇を成し遂げた船の実質的なNo.2として知られる。ロジャーの処刑後は海賊を引退し、シャボンディ諸島で船のコーティング職人として暮らす。モンキー・D・ルフィに覇気のすべてを教えた師匠であり、空白の世紀の「真の歴史」にたどり着いた数少ない生存者でもある。

初登場は原作第19話・TVアニメ第8話で、バギーの回想に若き副船長として姿だけが描かれた。名前と素顔が明かされるのはシャボンディ諸島編からである。老人となった現在も大将と刀で渡り合う実力者だ。一方で本人は自らの老いを冷静に認め、伝説の名を頼みにした恫喝で危機を退ける老獪さも併せ持つ。

基本情報

  • 名前:シルバーズ・レイリー
  • 異名:冥王(めいおう)/海賊王の右腕
  • 所属:元ロジャー海賊団副船長。引退後はシャボンディ諸島のコーティング職人
  • 年齢:76歳(初登場時)/78歳(2年後)
  • 誕生日:5月13日
  • 身長:188cm
  • 血液型:XF
  • 伴侶:シャクヤク
  • 懸賞金:引退後も現役のままだが、金額は作中未公表
  • 能力:覇王色・武装色・見聞色の三色すべての覇気、卓越した剣術
  • 声優:園部啓一(現在)、曽我部和恭(若年期・TVアニメ第8話)

外見の目印は丸眼鏡と顎のひげ、右目の上に走る古い傷である。この傷は44年以上前の時点で刻まれている。年齢を感じさせない筋骨隆々とした体格の持ち主で、無造作な半袖と短パンにサンダルという軽装を好む。酒と女が好きで「レイさん」と呼ばれるのを気に入るなど伝説らしからぬ気安さがあり、好物は煮豆とされる。

家を失った青年と海賊王との出会い

レイリーの物語は生活の破綻から始まる。家が燃えて住処を失った彼は、寝床にするため小船を盗んで海へ出た。その船を見て声をかけてきたのが後の海賊王、ゴル・D・ロジャーである。ロジャーはこの出会いを運命と呼んで誘ったが、レイリーは笑って断った。それでも彼は後に副船長として、グランドラインを制覇する船の重心となった。

ロジャーはレイリーを「相棒」と呼び、船内の揉め事はレイリーが仲裁に当たった。見習いだったシャンクスとバギーが喧嘩をすれば罰を与えたのもこの副船長である。若い船員たちに厳しい規律番の顔があった。短期間の同船だった船医クロッカスを大切な仲間と数えて再会を望み、光月おでんにはワノ国開国の手伝いを申し出た。おでん自身はこの申し出を辞退している。

ロジャーが海軍へ自首して処刑されたとき、レイリーは刑場へは行かなかった。世に残した船長の言葉を聞き、笑い、泣き、酒を飲んだと本人は語る。海賊を引退した後、難破して溺れかけたところを当時まだ若かったタコの魚人・八ハチに救われ、以来二人は旧知の仲である。シャクヤクや九蛇の長グロリオーザ(ニョン)とともに、天竜人の奴隷から逃れたゴルゴン三姉妹をかくまったのもこの頃のことである。

シャクヤクとゴッドバレー

伴侶のシャクヤクは元九蛇海賊団の副船長で、現在はシャボンディ諸島で「シャッキーのぼったくりBAR」を営む。44年以上前、彼女を仲間に引き入れようとしたロジャー海賊団は九蛇海賊団と衝突を繰り返した。そのたびに返り討ちに遭っている。レイリーだけがシャクヤクの美貌に取り乱さなかった。この態度が逆に彼女の関心を引いた。

その約2年後、船を降りたシャクヤクから「迎えに来い」という趣旨の恋文が届いたが、レイリーは縛られたくないと関係を保留し、これを知ったロジャーを落ち込ませた。40年前、ハチノスに開かれた彼女の酒場を船団が訪れた際も、レイリーは一人だけ船に残って「ビンクスの酒」を歌い、姿を見せなかった。その不参加にシャクヤクは卒倒するほど落胆したという。

二人が結ばれる決定的な出来事は、38年前のゴッドバレー事件である。ハチノスから誘拐され、ゴッドバレーで奴隷として差し出されようとしたシャクヤクを、ロジャー海賊団は総出で奪還に向かった。ロックス海賊団や神の騎士団と激突したこの事件でレイリーは間一髪で彼女の命を救い、助けが遅れたことを詫びながら涙を流して抱き合った。立ち去る間際に告げようとした言葉を、シャクヤクは聞く前から察していた。のちに二人は結ばれ、海賊を退いたあとは事業と家庭を共にする夫婦となった。

シャボンディ諸島の競売場と大将黄猿

現役引退後のレイリーが大きく姿を見せるのが、シャボンディ諸島の人間競売場である。麦わらの一味が到着する半年前から行方不明になっていたが、実は自ら捕らえられて奴隷として競りに出され、その代金を奪って消えるという荒っぽい稼ぎ方をしていた。競売場では人魚のケイミーが売り物にされていた。ルフィが天竜人を殴った事件で騒然となる会場で、レイリーはさりげなく覇王色の覇気を放ち、司会者のディスコを昏倒させた。同じ檻に入れられていた囚人スタンセンだけが、その一瞬に起きたことを察している。

ケイミーの首に巻かれた爆発首輪は、爆発寸前のタイミングを見計らって投げ捨てるという冷静で正確な手際で解除した。続いて海軍大将のボルサリーノ(黄猿)と刀で渡り合い、武装色の覇気をまとった斬撃で大将の顔に傷を負わせている。黄猿はこの男の捕獲には自分と戦闘部隊とパシフィスタの動員では足りないと認めた。レイリーは「手配書を消してくれれば平和に隠居できる」と軽口を叩いたが、黄猿はロジャー海賊団の罪は一生消えないと突き放した。引退してなお現役の懸賞金を抱える稀有な存在であり、金額は作中で明かされていない。

この一件について、シャクヤクはシャボンディに集った11人の超新星よりもレイリーが「百倍強い」と評し、ガープは海兵たちにレイリーへの警戒を促し、海賊のユースタス・キッドは彼を「生きた伝説」と呼んでいる。

ルフィに覇気を教えた二年

ルフィが海へ出るより前、近海の主から彼を救った頃のシャンクスがシャボンディを訪れ、ルフィの話を伝えていた。レイリーはその少年にいつか会えることを心待ちにしていたという。頂上戦争の後、傷心のルフィがいるアマゾン・リリーへ向かったが、船が嵐で沈没し、残りの海路を泳いで渡った。岸に近づく途中で海王類を素手で仕留めた姿は、見守っていたハートの海賊団を驚かせた。

ルフィと再会したレイリーは、ジンベエとともに彼を連れてマリンフォードへ再び潜入し、仲間への伝言を送る手伝いをした。散り散りになった一味への提案は「3D2Y」。三日後の再集合を二年後へ延ばし、各自が力をつけて戻る仕切り直しである。その後ルフィをルスカイナ島へ連れて行き、約一年半にわたって覇気を鍛え上げた。

指導は実践的だった。島には修行開始前のルフィより強い生物が五百以上いると見抜いていた。目を閉じたまま象の突進を避けて見聞色、腕で象を弾き返して武装色、最後に象を昏倒させて覇王色と、三色の覇気を実演で示した。見聞色の修行は厳しかった。目隠しのまま百回攻撃を避けきれなければ食事抜きという課題を課し、修行中にルフィが夕食を吹き飛ばした際は感情を読まれて殴り返す一幕もあった。攻撃力を上げるためのギア4について相談されたときは、その反動と代償をあらかじめ警告している。

修行期間の途中、レイリーは半年早く島を離れてシャボンディへ戻り、サウザンド・サニー号のコーティングを済ませた。一味の再集合ではナミにコーティング船の操船を教え、追ってきた海軍の前に剣で地面へ一線を引き、「ルフィは俺の弟子だ」と踏み越えるなと警告して一行の旅立ちを支えた。出航後にシャクヤクへ、麦わら帽子のかつての持ち主がロジャーであったことを明かし、ルフィを「その帽子にふさわしい男」と評して目を潤ませている。

女ヶ島の仲裁と黒ひげへの嫌悪

王下七武海制度の撤廃後、ボア・ハンコックを狙う海軍と黒ひげ海賊団の挟撃で女ヶ島アマゾン・リリーは戦火に包まれた。ハンコックの首を絞めていたマーシャル・D・ティーチの前にレイリーが姿を見せ、声望を背景にした恫喝で四皇を翻意させた。ハンコックが石化を解くことを条件に、海軍と黒ひげ海賊団の双方が島を去るという取り決めで乱を収めた。対峙した際には、白ひげ海賊団の見習いだった頃のティーチになぞらえた呼び方で相手を挑発している。

この嫌悪には長い因縁がある。ロジャー海賊団と白ひげ海賊団が敵対していた時代、敵船の中でレイリーが唯一嫌っていたのが見習いのティーチだったという。かつての船長の死への加担や能力の強奪、縄張りの横取りを重ねたことで、嫌悪はさらに深まった。ただし勝機について本人は冷静で、今の自分が真っ向から戦っても勝てないと明言し、名を聞かせて退かせる賭けに出たことを認めている。

事件後、レイリーは島の新旧の首脳とともに海軍の新兵器セラフィムについて語り合った。原作第1139話では、同じく元ロジャー海賊団のスコッパー・ギャバンが全盛期のレイリーと並ぶ実力者として言及され、伝説の船団におけるレイリーの位置づけが改めて示された。

空白の世紀を知る男

レイリーは、ロジャー海賊団としてラフテルへ到達し、空白の世紀を含む真の歴史を知る数少ない生存者である。シャボンディでニコ・ロビンが真実を問うた際、知りたければすべてを教える用意があると告げたが、ロビンは自分たちで確かめる道を選んで申し出を断った。

エッグヘッド事件では、シャッキーの店で酒を飲みながらベガパンクの世界同時放送を聴いていた。ベガパンクがロジャー海賊団は何十年も前にすべてを知っていたと世界中へ明かした際、レイリーは、この種の真実は若い世代が自らの力で解き明かすべきもので、老人が先に教えてしまうべきではなかったとベガパンクを批判した。知識を語り尽くすのではなく、次の世代が自力でたどり着くのを待つ。この姿勢は、航路そのものを教えず覇気だけを授けた師匠としての在り方と一貫している。

アニメでの描かれ方

TVアニメでの初出は第8話で、バギーの回想に登場する若き日の副船長である。当時の声は曽我部和恭が務めた。アニメ版の回想では髪色や眼鏡の形、傷の有無が原作の描写と異なり、原作者からはアニメでシャンクスやバギーに「船長」と呼ばせないよう指示があったとSBSで明かされている。老いた姿での本格登場はシャボンディ諸島編以降で、声優は園部啓一。軽口を叩く日常の声と覇王色を放つときの深い声の落差が、「冥王」の二面性を表している。アニメでは、投げた銃弾で砲弾を砕くなど原作にない離れ業も描かれた。

小説・漫画版の『ONE PIECE episode A』では、エース率いるスペード海賊団が魚人島行きのコーティングを依頼するためレイリーと出会う。正体を隠した彼に気づいたのはスカルだけで、マスクド・デュースとは気さくに意気投合した。なおこのエピソードは正史の枠外として扱われる。第6回キャラクター人気投票では38位に入っている。

関連項目