『ONE PIECE』コミックス 巻三三三は、東京ワンピースタワーの開園3周年を記念して制作された、全82ページの非売品冊子である。
2018年3月9日から、LIVE & PARK PASSで施設へ入園した来場者を対象に数量限定で配布された。
原作本編を収録する通常の第333巻ではなく、テーマパークの設定資料、ライブショーの制作記録、対談、楽曲資料、インタビュー、SBSなどをまとめた記念編集物である。
基本情報
- 正式名:『ONE PIECE』コミックス 巻三三三
- 読み:まきさんさんさん
- 形態:東京ワンピースタワー3周年記念冊子
- ページ数:82ページ
- 配布開始日:2018年3月9日
- 配布場所:東京ワンピースタワー
- 配布対象:LIVE & PARK PASSで入園した来場者
- 販売形態:非売品・数量限定
- 主な題材:とんがり島、LIVE ATTRACTION『PHANTOM』、GReeeeN、施設の3年間
配布数と終了日は公式告知で固定されておらず、在庫がなくなり次第終了と案内された。
「三三三」という番号
巻番号の「三三三」は、通常コミックスの連続巻数を三百三十三まで進めたものではない。
東京ワンピースタワーが迎えた3周年と、東京タワーの高さ333メートルを重ねた記念番号である。
漢数字を三つ並べた表記により、通常巻の外見を思わせながら、施設固有の数字を強く見せている。
第33巻や原作第333話とも別の書籍であり、書誌索引では「記念巻」「非売品冊子」などの区分を付ける必要がある。
配布条件
公式発表では、2018年3月9日以降にLIVE & PARK PASSで入園した来場者が配布対象とされた。
通常のPARK PASSだけで入園し、ライブショーを含まない場合は対象条件が異なり、別途LIVE TICKETを購入する案内があった。
数量限定で、前売券の販売状況によって当日券が出ない可能性も告知された。
書店や一般通販で定価販売された単行本ではないため、中古市場の価格を公式価格として扱うことはできない。
とんがり島の設定資料
冊子には、東京ワンピースタワー内の冒険の島「とんがり島」に関する、尾田栄一郎直筆の設定資料が収録された。
テーマパークの空間は原作漫画の一つの島をそのまま立体化しただけではなく、来場者が麦わらの一味の世界へ入るための独自舞台として作られている。
直筆資料は、完成したアトラクションだけでは見えない名称、形、人物の発想過程を確認できる。
ただし、とんがり島を原作正史の航路上にある島として扱うのではなく、施設の物語設定として区分する必要がある。
LIVE ATTRACTION『PHANTOM』
主要な収録内容の一つが、尾田栄一郎完全監修のライブショー「ONE PIECE LIVE ATTRACTION “3”『PHANTOM』」の制作資料である。
完成台本だけでなく、台本へ直接書き込まれたアイデアや台詞が掲載され、舞台上の演出がどのように組み立てられたかを追える。
公式告知では、エースが登場するラストシーンの制作過程が見どころとして紹介された。
ライブショーの筋を原作本編の未収録事件として数えるのではなく、東京ワンピースタワー独自の公演作品として読む資料である。
オリジナルキャラクター
『PHANTOM』には、歌姫アン、パギー、DJオウムなどのオリジナルキャラクターが登場する。
巻三三三には、こうした人物のデザインやプロフィールに関する資料が収録される。
アンは後に映画や関連作品へ別の形で展開するが、媒体ごとの設定と役割が常に完全に同じとは限らない。
冊子を人物記事の根拠として使う場合は、「東京ワンピースタワー版」「ライブショー版」という出典範囲を明記する必要がある。
尾田栄一郎とGReeeeNの対談
東京ワンピースタワーでは、尾田栄一郎と音楽グループGReeeeNの協働が行われた。
冊子には両者の対談が収録され、作品と施設のために楽曲を作る過程や、それぞれの発想を確認できる。
漫画家と音楽家の一般的なインタビューではなく、テーマパークのライブ体験を共同で作る文脈に置かれた対談である。
「4 ever ドーン!!!!!」と「PHANTOM~約束~」
GReeeeNが東京ワンピースタワーのために書き下ろした「4 ever ドーン!!!!!」と「PHANTOM~約束~」の歌詞と楽譜も掲載された。
公式告知では、楽譜は世界初公開とされている。
音源を聴くだけでは分からない旋律と構成を、冊子上で確認できる点が記念資料として重要である。
歌詞や楽譜の全体を記事へ転載するのではなく、収録されている事実と、ライブショーにおける役割を解説するのが適切である。
古川登志夫インタビュー
ポートガス・D・エース役の声優、古川登志夫へのインタビューも収録される。
『PHANTOM』の終盤にエースが関わることから、声の演技と舞台演出をつなぐ記録になる。
アニメ本編の一般的なキャリア紹介ではなく、東京ワンピースタワーの公演とエースの表現へ焦点を置いた資料として読む必要がある。
施設の3年間
巻三三三は、東京ワンピースタワーが開園から3周年までに歩んだ出来事をまとめる記念誌でもある。
アトラクション、ライブショー、イベント、館内構成など、来場時には個別に体験する要素を一冊の時間軸へ整理する。
すでに営業を終了した施設について、当時の企画と空間を確認できる一次資料として価値がある。
現在のイベント情報と混ぜず、2018年3月時点の記録として扱うことが重要である。
フロアガイド
館内の各階にどのアトラクションや設備が置かれていたかを示すフロアガイドも、施設を記録する要素となる。
東京タワーのフットタウン内部に作られた施設であるため、原作の島の地理とは異なり、現実の建築階層と来場者の動線に合わせて構成される。
設定上の「とんがり島」と、実際に歩くフロアの対応を比較できる点に、テーマパーク資料ならではの意味がある。
SBS
通常コミックスと同じく、読者からの質問へ尾田栄一郎が答えるSBSも収録された。
巻三三三では、バルトロメオのために考えられた麦わらの一味のサインなど、施設と作品をつなぐ内容が含まれる。
誕生日など人物設定へ関わる回答を引用する場合は、通常巻のSBSと同様に公式情報の出典として扱える。
一方、質問と回答の文脈を省き、冗談を重大な世界設定へ変換しない注意が必要である。
通常コミックスとの違い
通常コミックスは、週刊少年ジャンプに掲載された原作各話を巻単位で収録し、物語を連続して読めるよう編集される。
巻三三三は原作の第何話から第何話までを収録する巻ではない。
施設の設定資料、公演の台本、対談、音楽、インタビュー、記録を一冊へ組み合わせた編集物である。
表紙や「コミックス」という名称が似ていても、役割、配布方法、索引上の分類は異なる。
記念コミックスという形式
『ONE PIECE』では、映画来場者向けの巻零、巻千、巻七七七など、通常巻とは別の番号を持つ特典冊子が制作されてきた。
巻三三三も外見上はその系譜に見えるが、映画の設定と読切を中心にした入場者特典ではなく、常設テーマパークの3周年を記録する点が異なる。
番号は原作時系列を示すのではなく、企画固有の象徴である。
特典コミックス一覧へ登録する際は、配布作品、会場、日付、対象チケットを一組で記録すると、同じ非売品でも性格を見分けられる。
現物確認で見るべき点
研究や記事制作で現物を確認する場合は、表紙だけで巻三三三と判断せず、82ページの構成、目次、奥付、企画名を確認する。
公式告知が紹介した見本ページと、実際の冊子での掲載位置を照合すれば、設定画、台本、対談、楽譜、SBSの境界を正確に記録できる。
また、ライブ公演の台本にある案がすべて完成舞台で採用されたとは限らない。
書き込み段階の発想、完成台本、実際の上演を分けて読むことで、制作過程の資料としての価値が明確になる。
資料としての価値
テーマパークのライブ公演は、上演期間が終われば同じ形で体験できなくなる。
巻三三三は、完成映像だけでは残りにくい台本への書き込み、デザイン、楽譜、施設史を紙面へ固定した。
原作正史の空白を埋める本ではなく、『ONE PIECE』が漫画から舞台、音楽、空間へ展開した過程を調べる資料である。
入手と二次流通
配布は数量限定で終了しているため、現在は当時の来場者が保管した現物や中古流通で目にすることが多い。
中古品の価格、状態、付属条件は販売者ごとに異なり、公式の定価や再販を意味しない。
誌面の欠落や複製品を避けて研究資料として使う場合は、表紙、目次、奥付、全82ページの構成を現物で確認する必要がある。
著作物と施設史の交点
巻三三三が残すのは、漫画の設定だけではない。
尾田栄一郎の監修、声優の演技、GReeeeNの音楽、舞台スタッフの演出、東京タワーの建築空間が一つの体験を作った記録である。
個々の素材を原作正史へ吸収するのではなく、2018年当時の公式施設がどのように『ONE PIECE』を立体化したかを検証する資料として読むことに、この冊子固有の意味がある。
関連項目
- 東京ワンピースタワー
- ONE PIECE LIVE ATTRACTION
- PHANTOM
- アン
- ポートガス・D・エース
- 尾田栄一郎
- 関連書籍一覧
- 特典コミックス一覧


