人物メモ
- 役割
- マンダロリアン戦士/ナイト・アウルズ隊長
- 時代
- クローン・ウォーズ〜帝国時代〜新共和国
- 初登場
- クローン・ウォーズ シーズン4 第14話「友、苦境にあり」
関連人物
ボー=カタン・クライズを追う順番
ボー=カタン・クライズの関連用語
関係する時代
ボー=カタン・クライズの補助ガイド
登場・関連作品
プロフィール詳細
- 種族/出身
- マンダロリアン人(人類種マンダロリアン人 Human Mandalorian)。マンダロア星系本星マンダロア(Mandalore)出身。マンダロアの統治氏族の一つクライズ家(House Kryze)の生まれで、父はアドナイ・クライズ(Adonai Kryze)。新マンダロリアン派(New Mandalorian)の中道平和主義と古マンダロリアン派の戦士伝統との狭間に位置する王族系氏族。
- 氏族/家系
- クライズ家(House Kryze)。姉はマンダロア女公サティーン・クライズ(Duchess Satine Kryze/『クローン・ウォーズ』シーズン2以降の主要政治家キャラクター/声アンナ・グレイヴス Anna Graves/2013年シーズン5『無法者』でマウルに殺害される)。マンダロアの伝統派と平和派をまたぐ家系で、クライズ家の青と灰色のフクロウ(Nite Owl)紋を一貫して胸部に配する。
- 肩書き/立ち位置
- クローン戦争初期はデス・ウォッチ(Death Watch)の戦士としてプレ・ヴィズラ(Pre Vizsla)の右腕、シーズン5以降はマンダロリアン・レジスタンス『ナイト・アウルズ(Nite Owls)』指揮官、実写『マンダロリアン』シーズン3以降は再統一されたマンダロアの実質的指導者として描かれる多段階の役職を歴任する。
- 装備
- クライズ家紋章付きフクロウ(Nite Owl)モチーフを胸に配したベスカー(beskar/マンダロア固有金属)製マンダロリアン・アーマー、腰背部装着型ジェットパック、ウェスタリー(Westar-35)型ブラスター連射式拳銃、手首装着型ロケット・ガントレット/ワイヤーダート、フリストック・ライフル等の標準マンダロリアン装備一式。アーマーの色は青と灰色を基調とする。
- 象徴的武器
- ダークセーバー(Darksaber/黒いプラズマ刃の唯一無二のライトセーバー)。マンダロア初のジェダイ騎士タール・ヴィズラ(Tarre Vizsla)が鍛えたとされる氏族継承武器で、ボー=カタンは『反乱者たち』シーズン4でサビーヌ・レンから一度継承された後、実写『マンダロリアン』シーズン3で『勝者継承(won in battle)』の儀礼を経て再び所有する。マンダロアでは『戦闘で勝ち取った者が正当な統治者となる』という勝者継承の伝統が成立しており、本武器の保持はマンダロア統治権の象徴を兼ねる。
- 演者(声)
- ケイティ・サッコフ(Katee Sackhoff/1980年4月8日米国オレゴン州ポートランド出身。SyFy/Sci-Fi Channel TVシリーズ『バトルスター・ギャラクティカ(Battlestar Galactica)』2004〜2009年ケラ・スレイス・ソーレイ(Kara Thrace/コールサイン スターバック Starbuck)役で広く知られる米国女優。Saturn Award 等を受賞)。アニメ『クローン・ウォーズ』2012〜2020年/『反乱者たち』2017年/『マンダロリアン』2020〜2023年/『バッド・バッチ』を一貫して担当している。
- 演者(実写)
- ケイティ・サッコフ本人。実写『マンダロリアン』シーズン2第11話『継承者(Chapter 11: The Heiress)』2020年11月13日米国 Disney+配信開始(監督ブライス・ダラス・ハワード Bryce Dallas Howard)で初のライブアクション出演を果たし、以降シーズン2第16話/シーズン3全8話で継続出演。アニメ8年(2012〜2020)の声優担当を経た同一俳優によるライブアクション登板はスター・ウォーズ実写映像作品でも極めて稀な長期継承事例にあたる。
- 初登場
- CGアニメ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ(Star Wars: The Clone Wars)』シーズン4第14話『友、苦境にあり(A Friend in Need)』2012年1月13日米国 Cartoon Network放送回。当時はデス・ウォッチの戦士として、プレ・ヴィズラ指揮下のマンダロリアン分派の一員として登場した。ルクス・ボントーリ/アソーカ・タノが乗る船を襲撃する場面が初登場シーンにあたる。
- 時代設定
- クローン戦争期(共和国末期、22 BBY〜19 BBY)の若き戦士時代からオーダー66(Order 66)と銀河帝国成立を経て、帝国期前夜の『マンダロアの大粛清(Great Purge of Mandalore)』、新共和国期(『マンダロリアン』本編時代、9 ABY〜、銀河内戦終結後)にマンダロアを率いる指導者へと成長していくロングラン・キャラクターで、シリーズ内で約30年にわたる時間スパンを横断する。
- 信条
- デス・ウォッチ加入当時は『マンダロアの戦士の道(The Way of the Mandalore)』への回帰と姉サティーンの平和主義への武力反発を信条としたが、マウルの簒奪以降は『仇敵を退け、氏族を超えてマンダロアを再統一する』ことを最優先に置く実利路線へ転じる。実写シリーズではディン・ジャリン率いる『チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ(Children of the Watch)』の原理派的なヘルメット不脱の戒律と、必要に応じてヘルメットを脱ぐ伝統派の戒律解釈が両者の間で対比される宗教観の中心軸を担う。
- クリエイター
- デイヴ・フィローニ(Dave Filoni)。『クローン・ウォーズ』のスーパーバイジング・ディレクター/『反乱者たち』『マンダロリアン』『バッド・バッチ』の制作総指揮側として本キャラクターを設計し、約11年(2012〜2023)にわたり複数作品を横断するアーク(ストーリーライン)を一貫して引き継いだ。フィローニは公式インタビュー(StarWars.com 公式記事『The Mandalorian: Bo-Katan in the Flesh』等)でサッコフの『バトルスター・ギャラクティカ』スターバック役の戦闘的演技をボー=カタンの造形に取り込んだことを公言している。
来歴(時系列)
クローン戦争前史(紀元前24年前後=シリーズ内年代):マンダロアのクライズ家
ボー=カタン・クライズ(Bo-Katan Kryze/声ケイティ・サッコフ Katee Sackhoff)は、マンダロアの統治氏族クライズ家(House Kryze)に生まれ、女公サティーン・クライズ(Duchess Satine Kryze)の妹として育つ。マンダロアの『新マンダロリアン(New Mandalorian)』派のサティーンが推進する非武装・平和主義路線に反発し、戦士の伝統への回帰を掲げるデス・ウォッチ(Death Watch)に合流。プレ・ヴィズラ(Pre Vizsla/『クローン・ウォーズ』シーズン2〜シーズン5登場、声トム・ケイン Tom Kane/クラン・ヴィズラ House Vizsla 当主でダークセーバーの先代所有者)の指揮下で活動するようになる前史が、公式書籍『Star Wars: The Mandalorian: The Art & Imagery』『Wookieepedia: Bo-Katan Kryze』およびシリーズ内の伏線で繰り返し示される。クライズ家の青と灰色のフクロウ(Nite Owl)紋を胸に配したマンダロリアン・アーマーを身に着ける装いは、初登場時から実写シーズン3まで一貫して維持される造形上の連続要素となる。
CGアニメ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』シーズン4第14話『友、苦境にあり(A Friend in Need)』(2012年1月13日米国 Cartoon Network放送):シリーズ内初登場
本キャラクターのシリーズ内初登場回。デス・ウォッチの戦士として、ルクス・ボントーリ(Lux Bonteri)/アソーカ・タノ(Ahsoka Tano/声アシュリー・エクスタイン Ashley Eckstein)が乗船する船を襲撃する場面で、ナイト・アウルズ風の青いマンダロリアン・アーマーとフクロウ紋を身に着けて初登場する。プレ・ヴィズラ(声トム・ケイン Tom Kane)の右腕的存在として描かれ、デス・ウォッチがマンダロアの統治権奪取を狙う武装勢力であることが鮮明にされる。本回は同シーズンの『カーニス・サディアル(Carnage of Krell)』後半に位置する若き戦士時代の起点エピソードで、サッコフが本キャラクターの声を初担当した記念回でもある。
CGアニメ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』シーズン5『シャドウ・コラプティアス(Shadow Conspiracy)』アーク/『無法者(The Lawless)』(2013年2月2日米国 Cartoon Network放送):デス・ウォッチ離脱とサティーン女公の死
デス・ウォッチがダソミア(Dathomir)のマウル(Maul/声サム・ウィットワー Sam Witwer)/サヴァージ・オプレス(Savage Opress/声クランシー・ブラウン Clancy Brown)と一時同盟してマンダロアを掌握、その後マウルがプレ・ヴィズラを一騎打ちで倒してダークセーバーを奪う場面を目撃する。マウルの簒奪を受け入れずデス・ウォッチを離脱し、反マウル派マンダロリアン部隊『ナイト・アウルズ(Nite Owls)』を率いる側へと回る決定的な転換点となる。姉サティーン・クライズ女公はマウルの手で殺害され(『無法者』のクライマックス)、その遺志を継ぐ立場へ転換する精神的転換点が成立する。本アークは『クローン・ウォーズ』シリーズ全体でも最も重い感情的なクライマックスのひとつとして位置付けられ、後年の本キャラクターの行動原理の中心に常にこの時の喪失が置かれている。
CGアニメ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』シーズン7『シーズ・オブ・マンダロア(Siege of Mandalore)』アーク(2020年5月Disney+配信):オーダー66直前の包囲戦
オーダー66直前のマンダロア包囲戦に共和国/アソーカ・タノ(声アシュリー・エクスタイン)/キャプテン・レックス(Captain Rex/声ディー・ブラッドリー・ベイカー Dee Bradley Baker)と共闘し、マウルをサンディアル神殿(Sundari)で再捕獲する作戦『シーズ・オブ・マンダロア』を主導する。本アーク(シーズン7第9〜12話)は『クローン・ウォーズ』最終シーズンの最重要回として制作され、ボー=カタンが正式に共和国側マンダロリアン部隊の指揮官として承認される起点となる。共和国軍/カーミナ・ジェダイ評議会との連携、その直後にオーダー66が発令されレックスがアソーカに反転して襲い掛かる流れが本アークの結末を成す。本アークは2020年5月Disney+配信時点で再評価され、シーズン7の象徴的部分として広く参照される。
帝国期『マンダロアの大粛清(Great Purge of Mandalore)』:ダークセーバー喪失とマンダロリアン氏族離散
オーダー66直後、共和国の遺産を引き継いだ銀河帝国はマンダロアに対し『マンダロアの大粛清(Great Purge of Mandalore)』と呼ばれる大規模軍事作戦を実行し、惑星表面の都市を壊滅させる。本キャラクターはこの時期にダークセーバーを失い、マンダロリアン氏族の多くも離散する。本キャラクター自身の大粛清直接描写は2020年代時点ではフラッシュバック中心で運用されており、実写『マンダロリアン』本編で繰り返し言及されるこの大粛清がボー=カタンの行動原理の中心となる傷である。モフ・ギデオン(Moff Gideon/演ジャンカルロ・エスポジート Giancarlo Esposito)が大粛清を直接指揮した張本人であることが実写本編で繰り返し示唆されており、後年のシーズン2〜3全体のアークがこの大粛清の清算として組み立てられる。
CGアニメ『スター・ウォーズ 反乱者たち(Star Wars Rebels)』シーズン4『マンダロアの英雄たち(Heroes of Mandalore)』(2017年10月16日米国 Disney XD放送):ダークセーバー譲渡継承
『反乱者たち』シーズン4の冒頭2部作『マンダロアの英雄たち(Heroes of Mandalore Part 1/2)』2017年10月16日米国 Disney XD放送回で再登場し、サビーヌ・レン(Sabine Wren/声ティヤ・シルカー Tiya Sircar)からダークセーバーを正式に譲られ、再びマンダロアの正当な指導者として承認される。クラン・レン(Clan Wren)、クラン・ヴィズラ(Clan Vizsla)、クラン・クライズ(Clan Kryze)の諸氏族をまとめ上げる姿が描かれ、続く帝国の弾圧『大粛清』に至る前夜が描写される。本回はサビーヌ・レンの母ウルサ・レン(Ursa Wren/声シャロン・ダンカン=ブルースター Sharmila Devar)一家との和解も並走する重要回で、ダークセーバーの三段階継承(タール・ヴィズラ→歴代クラン・ヴィズラ→プレ・ヴィズラ→マウル→サビーヌ→ボー=カタン)のうち、サビーヌからボー=カタンへの『譲渡継承』が成立する。
実写『マンダロリアン(The Mandalorian)』シーズン2第11話『継承者(Chapter 11: The Heiress)』(2020年11月13日米国 Disney+配信開始):ライブアクション初登場
ケイティ・サッコフ本人による初のライブアクション出演回。監督はブライス・ダラス・ハワード(Bryce Dallas Howard/『ジュラシック・ワールド』クレア役で知られる女優・監督)。ナイト・アウルズの仲間アクセル・ウォーヴェス(Axe Woves/演サイモン・カサニアン Simon Kassianides)/コスカ・リーヴス(Koska Reeves/演メルセデス・ヴァーニュード Mercedes Varnado=WWEプロレスラー サシャ・バンクス)と共に、ディン・ジャリン(Din Djarin/演ペドロ・パスカル Pedro Pascal)/グローグー(Grogu)と惑星トラスク(Trask)で邂逅する。ヘルメットを脱がない『チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ(Children of the Watch)』の戒律にディンが従っていることに驚き、自身がダークセーバーを奪い返すためモフ・ギデオン(Moff Gideon/演ジャンカルロ・エスポジート Giancarlo Esposito)を追っていることを告げる場面が描かれる。アニメ8年(2012〜2020)の声優担当を経た同一俳優がライブアクションへ昇格する珍しい長期継承事例にあたる。
実写『マンダロリアン』シーズン2第16話『救出(Chapter 16: The Rescue)』(2020年12月18日米国 Disney+配信開始):ダークセーバー所有権の意図せぬ移動
ディン・ジャリン/フェネック・シャンド(Fennec Shand/演ミン=ナ・ウェン Ming-Na Wen)/カーラ・デューン(Cara Dune/演ジーナ・カラーノ Gina Carano)/ボバ・フェット(Boba Fett/演テムエラ・モリソン Temuera Morrison)らと協力してモフ・ギデオンの軽巡洋艦(Imperial Light Cruiser)を制圧。ボー=カタンはダークセーバーをモフ・ギデオンから取り戻す計画だったが、ディン・ジャリンが戦闘でモフ・ギデオンを倒してしまい、結果としてダークセーバーは『勝者継承(won in battle)』の儀礼上ディン・ジャリンの正当な所有物となる。マンダロリアンの継承文化と本人の意図がねじれる、シリーズ全体の重大な転換点。本回の終盤、ディンがダークセーバーをボー=カタンに譲渡しようとするが、譲渡では儀礼的正当性が成立しないため受け取れない、という伝統の重みが視覚的に提示される。
実写『マンダロリアン』シーズン3(2023年3月1日米国 Disney+配信開始):マンダロア奪還とダークセーバー再継承
シーズン3全8話の中心的キャラクターとして再登場し、ディン・ジャリンと組んでマンダロアの星表面、神聖な鉱山(mines of Mandalore)に下りる。シーズン3第2話『マンダロアの礼節(Chapter 18: The Mines of Mandalore)』ではディンと共にリビング・ウォーター(the Living Waters/マンダロアの地下水脈で『生きた水』の伝説の場所)に潜って、伝説的な巨大生物ミソサウルス(Mythosaur)と遭遇する。本シーズンを通じて反目していたアクセル・ウォーヴェス/ナイト・アウルズ離脱組と和解し、終盤『マンダロリアン(The Mandalorian)』ザ・グレートフォージ(the Forge)の儀礼でディンがダークセーバーをモフ・ギデオン残党との戦闘で失った後、ボー=カタンが戦闘で勝利した結果として再びダークセーバーを継承する。シーズン3最終第8話『The Return(Chapter 24)』2023年4月19日配信回で、マンダロリアン氏族を率いて惑星マンダロア奪還作戦を完遂、マンダロアの中心都市にナイト・アウルズの旗を掲げる場面が描かれる。本シリーズで本キャラクターの長期アーク(2012〜2023年)が完結的に到達した節点となる。
CGアニメ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ(Star Wars: The Bad Batch)』他周辺シリーズへのカメオ
『スター・ウォーズ:バッド・バッチ(Star Wars: The Bad Batch)』2021年5月4日Disney+配信開始等、クローン戦争末期〜帝国期前期を描く周辺アニメシリーズで、共和国/早期反乱軍関係のサブキャラクターとして言及・短時間登場する。シリーズを横断してケイティ・サッコフが声を一貫担当しているため、複数作品を横断視聴した際の人物の連続性が保たれる設計になっている。マンダロアを舞台にする派生作品では本キャラクターが背景の歴史的記憶として参照されることが多く、長期にわたる縦糸として機能する。
2026年5月22日米国劇場公開『マンダロリアン&グローグー(The Mandalorian and Grogu)』との関係
2026年5月22日米国劇場公開のジョン・ファヴロー(Jon Favreau)監督『マンダロリアン&グローグー(The Mandalorian and Grogu)』はディン・ジャリン(演ペドロ・パスカル Pedro Pascal)/グローグー(Grogu)の新たな冒険を描く独立した物語と公式発表されている。本記事公開時点(2026年5月)でボー=カタン・クライズが本劇場版に登場するかは公式の最終キャストアナウンスに準ずる。実写『マンダロリアン』シーズン3(2023年3月配信)で再びマンダロアの指導者となった経緯は、本劇場版や続編シリーズの世界観の前提として参照される位置づけにあり、ナイト・アウルズが掲げたマンダロア再統一の事実が劇場版の時間軸的背景を成している。
能力・装備
- マンダロリアン近接戦闘術:ベスカー(beskar/マンダロア固有金属)製アーマーとジェットパックを併用した三次元機動戦闘に長け、複数の敵兵を相手に肉弾戦・銃撃戦・空中近接戦を同時にこなす。デス・ウォッチ時代に同流派内で習熟しており、CGアニメ『クローン・ウォーズ』シーズン7『シーズ・オブ・マンダロア』アーク/実写『マンダロリアン』シーズン2・3で繰り返し描かれる。ケイティ・サッコフが演じる戦闘場面では、アニメ/実写ともに俊敏な体捌きと冷静な指揮判断を両立する造形が一貫しており、戦闘員兼指揮官という二重性が本キャラクターの軍事的特徴となる。
- ジェットパック飛行・空中編隊戦闘:腰背部装着型ジェットパック(マンダロリアン標準装備)を駆使して垂直離陸/高速滑空/空中ホバリングを行い、敵陣の上方から急襲する戦術を得意とする。実写『マンダロリアン』シーズン2第11話『継承者(The Heiress)』2020年11月13日 Disney+配信回ではナイト・アウルズの仲間アクセル・ウォーヴェス/コスカ・リーヴスと編隊で帝国軍補給艦に強襲する空中編隊戦闘場面が描かれ、本キャラクターの空戦指揮能力が前景化される。ジェットパックの推進剤管理/ガントレットのワイヤーダートとの連携も含めた総合的な機動戦能力を持つ。
- ダークセーバー使用:マンダロアの伝統継承武器ダークセーバー(Darksaber/黒いプラズマ刃の唯一無二のライトセーバー)の正当な使い手。重く扱いの難しいプラズマ刃の独特な振り方を、CGアニメ『反乱者たち』シーズン4『マンダロアの英雄たち』2017年10月16日米国 Disney XD放送回でケイナン・ジャラス(Kanan Jarrus/声フレディ・プリンゼ・ジュニア Freddie Prinze Jr.)からの示唆も受けながらサビーヌ・レンと共に習得し、シーズン4『マンダロアの英雄たち』終盤で正式に譲渡継承する。実写『マンダロリアン』シーズン3 2023年配信回では『勝者継承(won in battle)』の儀礼に則り再度継承し、両刃使いとしての成熟が示される。
- ナイト・アウルズ指揮統率:マンダロリアン・レジスタンス『ナイト・アウルズ(Nite Owls)』の指揮官として、クラン・ヴィズラ(Clan Vizsla)/クラン・レン(Clan Wren)/クラン・クライズ(Clan Kryze)等の独立志向の強い氏族をまたいで作戦行動を指揮する政治的・軍事的な統率能力を持つ。実写『マンダロリアン』シーズン3の終盤、惑星マンダロア奪還作戦で複数氏族の合同部隊を率いる場面でこの統率力が最終的に結実する。シーズン3前半にアクセル・ウォーヴェス/コスカ・リーヴスが彼女から離脱する場面と、後半に再結集する場面が、本キャラクターの統率の試練として配置されている。
- マンダロア統治知識:マンダロアの王権伝承(ダークセーバーを戦闘で勝ち取った者が正当な統治者となる『勝者継承』の儀礼)、氏族関係史、惑星マンダロアの地理(神聖な鉱山やリビング・ウォーター the Living Waters と呼ばれる地下水脈の位置)等、マンダロリアン文化の細部を把握しており、儀礼上の継承順位や政治的駆け引きで姉サティーンの政治家としての知見も実質的に継承している。マンダロアの大粛清(Great Purge of Mandalore)以前のクライズ家王宮の儀礼/法制度にも詳しく、再統一後の統治設計を一手に担う知的中枢として描かれる。
- 宗教観の橋渡し(戒律の解釈調停):マンダロリアン文化内部の『チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ(Children of the Watch)』の原理派的なヘルメット不脱の戒律と、必要に応じてヘルメットを脱ぐ伝統派の解釈との間で、対立を統合的に調停する立場を担う。実写『マンダロリアン』シーズン3を通じて、本キャラクターは古マンダロリアン派の戒律解釈を保ちながらディン・ジャリンの『チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ』派と協働する道を提示し、最終的にシーズン3最終話で氏族横断の再統一を成立させる。シリーズ全体の宗教的・文化的中心テーマである『マンダロアは諸氏族のもの』という思想の体現者として位置付けられる。
関係相関
- サティーン・クライズ(Duchess Satine Kryze/声アンナ・グレイヴス Anna Graves)
- 実姉、マンダロア女公(Duchess of Mandalore)。新マンダロリアン(New Mandalorian)派の平和主義を貫いた政治家で、『クローン・ウォーズ』シーズン2以降のメイン政治家キャラクター。妹のボー=カタンが武闘派デス・ウォッチに加わったことで政治的に対立するが、シーズン5『無法者(The Lawless)』2013年2月2日米国 Cartoon Network放送回でマウルに殺害される。ボー=カタンの行動原理の中心に常に置かれる関係で、姉の遺志(マンダロアの統治)を別の手段(武装統一)で継承する造形が成立する。
- プレ・ヴィズラ(Pre Vizsla/声トム・ケイン Tom Kane)
- デス・ウォッチ(Death Watch)指導者、クラン・ヴィズラ(Clan Vizsla)当主でダークセーバーの先代所有者。ボー=カタンが当初忠誠を誓っていた人物だが、『クローン・ウォーズ』シーズン5『無法者』2013年2月2日放送回でマウルとの一騎打ちに敗れダークセーバーを奪われ斬首される。彼の死をきっかけにボー=カタンはデス・ウォッチを離脱しナイト・アウルズへ転じる、シリーズ最大の精神的転換点を担う関係。
- マウル(Maul/声サム・ウィットワー Sam Witwer)
- ダソミア(Dathomir)出身のザブラック(Zabrak)の元シス見習い/ダーク・サイド使い。クローン戦争末期にデス・ウォッチと一時同盟しマンダロアを掌握、プレ・ヴィズラを倒してダークセーバーを奪い、サティーン・クライズを殺害する。ボー=カタンにとっては姉の仇であり、『クローン・ウォーズ』シーズン7『シーズ・オブ・マンダロア』アーク2020年5月Disney+配信回でアソーカと共闘して再捕獲する直接の敵対者。彼の存在によりボー=カタンの行動原理が決定づけられる。
- アソーカ・タノ(Ahsoka Tano/声アシュリー・エクスタイン Ashley Eckstein/実写演ロザリオ・ドーソン Rosario Dawson)
- 元ジェダイの戦士。クローン戦争末期『シーズ・オブ・マンダロア』作戦で共闘してマウルを再捕獲し、その後の実写『マンダロリアン』シーズン2第13話『ジェダイ(Chapter 13: The Jedi)』2020年11月27日 Disney+配信回や派生作品『アソーカ(Ahsoka)』2023年8月23日Disney+配信開始の周辺で、新共和国期のマンダロアの状況についても言及される、長期にわたる戦友関係。アニメから実写へ俳優が交代する形での再登場が並走する関係でもある。
- サビーヌ・レン(Sabine Wren/声ティヤ・シルカー Tiya Sircar/実写演ナターシャ・リュー・ボルディッツォ Natasha Liu Bordizzo)
- マンダロリアンのクラン・レン(Clan Wren)出身の戦士/元反乱者たちのメンバー。『反乱者たち』シーズン4『マンダロアの英雄たち』2017年10月16日 Disney XD放送回でダークセーバーをボー=カタンに正式に譲渡し、マンダロアの統治権をクライズ家に戻す重要な役割を果たす。クラン・レンとクラン・クライズの和解を象徴する関係であり、本キャラクターのダークセーバー三段階継承の第一段階(譲渡継承)の相手にあたる。
- ディン・ジャリン(Din Djarin/演ペドロ・パスカル Pedro Pascal)
- 実写『マンダロリアン』主人公(ザ・マンダロリアン/Mando)。シーズン2第11話『継承者(The Heiress)』2020年11月13日 Disney+配信回で初共闘し、シーズン2第16話『救出(The Rescue)』2020年12月18日配信回でディンが戦闘でモフ・ギデオンを倒した結果、ダークセーバーが意図せずディンの所有物となる。シーズン3では共同戦線を組み、惑星マンダロア奪還作戦でディンが戦闘でダークセーバーを失った後、ボー=カタンが勝者継承の儀礼に則り再びダークセーバーを継承する、3シーズン越しの最大の協働者にして戒律解釈の対立軸を担う相手。
- モフ・ギデオン(Moff Gideon/演ジャンカルロ・エスポジート Giancarlo Esposito)
- 帝国残党(Imperial Remnant)の指揮官。『マンダロアの大粛清(Great Purge of Mandalore)』を直接指揮した張本人で、ダークセーバーを長年所有していた。ボー=カタンにとっては姉の死後マンダロアを荒廃させた最大の敵対者で、実写『マンダロリアン』シーズン2終盤/シーズン3クライマックスで決着がつく直接の敵対関係。彼を倒すこと(およびダークセーバーを取り戻すこと)は本キャラクターのシーズン2〜3全体のアークの中核目標として設定される。
- アクセル・ウォーヴェス(Axe Woves/演サイモン・カサニアン Simon Kassianides)
- ナイト・アウルズ所属のマンダロリアン戦士。実写『マンダロリアン』シーズン2第11話『継承者』2020年11月13日配信回で初登場し、ボー=カタンの右腕として共闘するが、シーズン3前半でナイト・アウルズから離脱した私掠船団に加わり一時的に反目、シーズン3後半でマンダロア奪還作戦に再合流する。本キャラクターの統率の試練と再結束の象徴的相手で、シーズン3全体のサブアークの中軸を担う関係。
- コスカ・リーヴス(Koska Reeves/演メルセデス・ヴァーニュード Mercedes Varnado=WWEプロレスラー サシャ・バンクス Sasha Banks)
- ナイト・アウルズ所属のマンダロリアン戦士。実写『マンダロリアン』シーズン2第11話『継承者』2020年11月13日 Disney+配信回で初登場し、ボー=カタン/アクセル・ウォーヴェスと共に空中編隊戦闘を展開する。ボー=カタンの長年の盟友のひとりで、ベスカー製アーマーを身に纏う戦闘員として描かれる。WWEのリングネーム『サシャ・バンクス』で広く知られるプロレスラー出身の女優が演じる、スター・ウォーズ実写映像作品でも珍しい配役例にあたる。
- ケイティ・サッコフ(Katee Sackhoff)本人
- 本キャラクターを声・実写ともに一貫して実演する米国の女優。1980年4月8日米国オレゴン州ポートランド出身。SyFy/Sci-Fi Channel TVシリーズ『バトルスター・ギャラクティカ(Battlestar Galactica)』2004〜2009年ケラ・スレイス・ソーレイ(Kara Thrace/コールサイン スターバック Starbuck)役で広く知られる女優で、Saturn Award を複数回受賞。アニメ『クローン・ウォーズ』2012〜2020年/『反乱者たち』2017年で8年間声を担当した後、実写『マンダロリアン』シーズン2第11話2020年11月13日 Disney+配信回で初のライブアクション出演を果たした、スター・ウォーズ実写映像作品でも極めて稀な長期継承の俳優起用例にあたる。
- デイヴ・フィローニ(Dave Filoni)
- 本キャラクターを設計した米国のアニメーター・脚本家・監督・プロデューサー。CGアニメ『クローン・ウォーズ』のスーパーバイジング・ディレクターとして本キャラクターを2012年シーズン4から登板させ、『反乱者たち』『マンダロリアン』『バッド・バッチ』の制作総指揮側として約11年(2012〜2023)にわたり複数作品を横断するアーク(ストーリーライン)を一貫して引き継いだ。フィローニは公式インタビューでサッコフの『バトルスター・ギャラクティカ』スターバック役の戦闘的演技をボー=カタンの造形に取り込んだことを公言しており、シリーズ横断アークの設計者として位置付けられる。
登場作品(俳優クレジット)
スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ(CGアニメシリーズ)
2012〜2020/デイヴ・フィローニ(Dave Filoni)監修CGアニメシリーズ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ(Star Wars: The Clone Wars)』シーズン4第14話『友、苦境にあり(A Friend in Need)』2012年1月13日米国 Cartoon Network放送回で初登場、シーズン5『シャドウ・コラプティアス』アーク『無法者(The Lawless)』2013年2月2日放送回でデス・ウォッチを離脱、シーズン7『シーズ・オブ・マンダロア(Siege of Mandalore)』アーク2020年5月Disney+配信回でアソーカ・タノと共闘しマウルを再捕獲する。声ケイティ・サッコフ
スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ(CGアニメ映画)
2008/デイヴ・フィローニ(Dave Filoni)監督CGアニメ映画『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』2008年8月15日米国公開には本キャラクター直接の登場場面はないが、本作の世界観(クローン戦争期のマンダロア情勢)が本キャラクターのCGアニメシリーズ登場の前提として接続される。
スター・ウォーズ 反乱者たち
2017〜2018/デイヴ・フィローニ(Dave Filoni)製作CGアニメシリーズ『スター・ウォーズ 反乱者たち(Star Wars Rebels)』シーズン4『マンダロアの英雄たち(Heroes of Mandalore)』2部作2017年10月16日米国 Disney XD放送回でサビーヌ・レンからダークセーバーを正式に継承し、マンダロリアン諸氏族の指導者として承認される。声ケイティ・サッコフ
マンダロリアン(実写ドラマシリーズ)
2020〜2023/ジョン・ファヴロー(Jon Favreau)製作実写Disney+配信ドラマ『マンダロリアン(The Mandalorian)』シーズン2第11話『継承者(Chapter 11: The Heiress)』2020年11月13日米国 Disney+配信開始(監督ブライス・ダラス・ハワード Bryce Dallas Howard)でケイティ・サッコフが初のライブアクション出演、シーズン2第16話『救出(The Rescue)』2020年12月18日配信回終盤でダークセーバーがディン・ジャリンの所有物となり、シーズン3 2023年3月1日米国 Disney+配信開始全8話で再びダークセーバーを継承しマンダロア奪還作戦を率いる。演ケイティ・サッコフ
スター・ウォーズ:バッド・バッチ
2021〜2024/デイヴ・フィローニ(Dave Filoni)製作CGアニメシリーズ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ(Star Wars: The Bad Batch)』2021年5月4日Disney+配信開始等、クローン戦争末期〜帝国期前期を描く周辺アニメシリーズで言及・短時間登場し、シリーズ横断の縦糸として機能する。声ケイティ・サッコフ
マンダロリアン&グローグー(劇場版)
2026/ジョン・ファヴロー(Jon Favreau)監督劇場版『マンダロリアン&グローグー(The Mandalorian and Grogu)』2026年5月22日米国劇場公開はディン・ジャリン/グローグーの新たな冒険を描く独立した物語と公式発表されており、本キャラクターの登場有無は公式の最終キャストアナウンスに準ずる。実写『マンダロリアン』シーズン3で再びマンダロアの指導者となった経緯が本劇場版の世界観の前提として参照される位置にある。
名場面・名台詞
- CGアニメ『クローン・ウォーズ』シーズン4第14話『友、苦境にあり(A Friend in Need)』2012年1月13日米国 Cartoon Network放送回 冒頭:デス・ウォッチの戦士として青いナイト・アウルズ風のアーマーで初登場し、ルクス・ボントーリ(Lux Bonteri)とアソーカ・タノ(声アシュリー・エクスタイン Ashley Eckstein)の船を襲撃する場面。本キャラクターのシリーズ全体での起点となる原点シーン。声ケイティ・サッコフ初担当回。
- CGアニメ『クローン・ウォーズ』シーズン5『無法者(The Lawless)』2013年2月2日米国 Cartoon Network放送回 クライマックス:マウル(声サム・ウィットワー Sam Witwer)がプレ・ヴィズラ(声トム・ケイン Tom Kane)を一騎打ちで倒しダークセーバーを奪う場面を目撃し、姉サティーン女公(声アンナ・グレイヴス Anna Graves)が殺害される瞬間に立ち会う。デス・ウォッチを離脱しナイト・アウルズを率いる側へ転換する精神的転換点。
- CGアニメ『クローン・ウォーズ』シーズン7『シーズ・オブ・マンダロア(Siege of Mandalore)』アーク第9〜12話2020年5月Disney+配信回:共和国/アソーカ・タノ/キャプテン・レックス(声ディー・ブラッドリー・ベイカー Dee Bradley Baker)と共闘し、サンディアル神殿(Sundari)でマウルを再捕獲するマンダロア包囲作戦の指揮場面。本キャラクターが正式に共和国側マンダロリアン部隊の司令官として描かれる重要場面。
- CGアニメ『反乱者たち』シーズン4『マンダロアの英雄たち(Heroes of Mandalore)』後編2017年10月16日米国 Disney XD放送回 終盤:サビーヌ・レン(声ティヤ・シルカー Tiya Sircar)が正式にダークセーバーをボー=カタンに譲り、クラン・レン(Clan Wren)/クラン・ヴィズラ(Clan Vizsla)/クラン・クライズ(Clan Kryze)が彼女をマンダロリアンの新たな指導者として承認する儀礼場面。ダークセーバー三段階継承の第一段階(譲渡継承)が成立する。
- 実写『マンダロリアン』シーズン2第11話『継承者(Chapter 11: The Heiress)』2020年11月13日米国 Disney+配信開始 前半:惑星トラスク(Trask)の漁場でナイト・アウルズの仲間アクセル・ウォーヴェス/コスカ・リーヴスと共に、ジェットパックで帝国軍補給艦に強襲する空中編隊戦闘場面。ケイティ・サッコフ本人によるライブアクション初登場シーンで、監督はブライス・ダラス・ハワード(Bryce Dallas Howard)。
- 実写『マンダロリアン』シーズン2第11話『継承者』2020年11月13日配信回 後半:ディン・ジャリン(演ペドロ・パスカル Pedro Pascal)が『チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ(Children of the Watch)』の戒律に従いヘルメットを脱がないことに驚き、自身が一度もヘルメットを脱がない流派と古いマンダロリアン文化の差を説明する対話場面。シリーズの宗教観の対比を端的に示す名対話。
- 実写『マンダロリアン』シーズン2第16話『救出(Chapter 16: The Rescue)』2020年12月18日米国 Disney+配信開始 クライマックス:ディン・ジャリンがモフ・ギデオン(演ジャンカルロ・エスポジート Giancarlo Esposito)を戦闘で倒し、結果としてダークセーバーが勝者継承(won in battle)の儀礼上ディンの所有物となってしまう場面。ボー=カタンの当初の計画が崩れる、シリーズ全体の重大な転換点。終盤、ディンがダークセーバーを譲渡しようとするが伝統上受け取れない場面が静かに置かれる。
- 実写『マンダロリアン』シーズン3第2話『マンダロアの礼節(Chapter 18: The Mines of Mandalore)』2023年3月8日 Disney+配信回:ディン・ジャリンと共に惑星マンダロアの神聖な鉱山に下り、リビング・ウォーター(the Living Waters/マンダロアの地下水脈で『生きた水』の伝説の場所)の水底に潜って、伝説的な巨大生物ミソサウルス(Mythosaur)と遭遇する場面。マンダロアの神話が現存することを目撃する精神的転換点。
- 実写『マンダロリアン』シーズン3 終盤:ディン・ジャリンがモフ・ギデオン残党との戦闘でダークセーバーを失った後、ボー=カタンが勝者継承(won in battle)の儀礼に則り再びダークセーバーを継承する場面。氏族を超えたマンダロアの再統一が成立する重要場面。第8話『The Return(Chapter 24)』2023年4月19日配信回で再統一されたマンダロリアン氏族部隊を率いて惑星マンダロアの中心都市を奪還し、ナイト・アウルズの旗を掲げる場面でマンダロア大粛清からの長い喪失を象徴的に取り戻す、ボー=カタンの完結的場面が成立する。
考察
- ボー=カタン・クライズは、デイヴ・フィローニ(Dave Filoni)の『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』『マンダロリアン』というシリーズ横断アークの中で、立場・所属勢力・信条が大きく変化し続ける『成長型』のキャラクターである。デス・ウォッチの過激派戦士として登場した彼女が、姉サティーンの死、マウルの簒奪、マンダロアの大粛清(Great Purge of Mandalore)を経て、最終的にマンダロアの正当な統治者へと変わっていく軌跡は、約11年(2012〜2023)にわたる複数作品を横断視聴した観客にしか体験できない種類の人物造形となっている。シリーズ横断キャラクター設計の代表例として、ファイローニ・アーク(Filoniverse)の核を担う。
- ボー=カタンとディン・ジャリンの関係は、マンダロリアン文化の『戒律の解釈』を巡る対立として描かれる。ヘルメットを脱がない『チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ(Children of the Watch)』の原理派的な解釈と、必要に応じてヘルメットを脱ぐ伝統派の解釈が両者の間で対比され、最終的には『マンダロアは諸氏族のもの』という再統合の理念に至る。シリーズ全体の宗教的・文化的中心テーマを担う両主役の片翼として機能している。実写『マンダロリアン』シーズン3全8話のメインストーリーラインは、この二者の戒律解釈の対立を統合的に解消する物語として組み立てられる。
- ダークセーバー(Darksaber)の所有権を巡る彼女の物語は、マンダロアの伝統的な『勝者継承(won in battle)』の儀礼と、本人の意図/実力/血統が必ずしも一致しないという矛盾を中心に組み立てられている。サビーヌから譲渡された継承(『反乱者たち』シーズン4 2017年)、ディンに意図せず奪われた継承(『マンダロリアン』シーズン2 2020年)、再び勝者継承で取り戻す継承(シーズン3 2023年)という3段階の物語は、本シリーズの主要な構造的モチーフの一つとなっており、武器の継承を通じて統治権の正統性を問い続けるという、スター・ウォーズ・サーガ全体でも独特の物語構造を担う。
- 演者ケイティ・サッコフ(Katee Sackhoff)はTVシリーズ『バトルスター・ギャラクティカ』2004〜2009年ケラ・スレイス・ソーレイ/コールサイン・スターバック役で広く知られる女優で、デイヴ・フィローニはサッコフの本役での戦闘的演技をボー=カタン造形のインスピレーション源にしたことを、StarWars.com公式記事『The Mandalorian: Bo-Katan in the Flesh』等で公言している。アニメ8年(2012〜2020)の声優担当を経た同一俳優によるライブアクション登板はスター・ウォーズ実写映像作品でも極めて稀な長期継承事例にあたり、本キャラクターの造形上の連続性を支える俳優起用の意味でも特筆される。
トリビア
- ケイティ・サッコフ(Katee Sackhoff/1980年4月8日米国オレゴン州ポートランド出身)は、SyFy/Sci-Fi Channel TVシリーズ『バトルスター・ギャラクティカ(Battlestar Galactica)』2004〜2009年のケラ・スレイス・ソーレイ(コールサイン・スターバック)役で広く知られる米国女優で、デイヴ・フィローニはサッコフの本役での戦闘的演技をボー=カタン造形のインスピレーション源にしたことを、複数の公式インタビュー(StarWars.com公式記事『The Mandalorian: Bo-Katan in the Flesh』等)で語っている。
- ボー=カタン/ナイト・アウルズが胸部に描いた青と灰色のフクロウ紋(Nite Owl emblem)は、デス・ウォッチ時代から一貫して使用されるクライズ家系の象徴で、シリーズ内で『同じマンダロリアンでも氏族/流派ごとに紋章と色が異なる』ことを視覚的に示す代表例として機能している。クラン・ヴィズラ(Clan Vizsla)の『屍肉鳥(shriek-hawk)』紋、クラン・レン(Clan Wren)のカラフルなフリーフォーム紋等と対比される設計。
- ケイティ・サッコフは2020年11月13日Disney+配信の実写『マンダロリアン』シーズン2第11話『継承者』の出演以前から、CGアニメで本キャラクターを8年間(2012〜2020)演じ続けてきたため、声と実写の演者が同一人物という、スター・ウォーズ実写映像作品では極めて珍しい長期継承の事例となっている。同様の事例にはアニメ『クローン・ウォーズ』アソーカ・タノ役(声アシュリー・エクスタイン Ashley Eckstein)と実写『マンダロリアン』『アソーカ』アソーカ役(演ロザリオ・ドーソン Rosario Dawson)のような声優/実写俳優分離例が比較対象として存在する。
- 実写『マンダロリアン』シーズン2第11話『継承者(Chapter 11: The Heiress)』2020年11月13日 Disney+配信回の監督は、ブライス・ダラス・ハワード(Bryce Dallas Howard/『ジュラシック・ワールド』クレア役で知られる女優・監督)が担当しており、女性監督回として、また女性主人公ボー=カタンの初実写登場回として、シーズン2全体でも特に注目された回にあたる。
- ナイト・アウルズの仲間コスカ・リーヴス(Koska Reeves)役は、WWE(World Wrestling Entertainment)のプロレスラー『サシャ・バンクス(Sasha Banks)』として広く知られるメルセデス・ヴァーニュード(Mercedes Varnado)が演じている。プロレスラー出身の女優によるスター・ウォーズ実写映像作品への登板例として特筆される配役例で、本キャラクターの戦士団の構成にエンタメ業界横断の多様性が反映されている。
- ボー=カタンが繰り返し体現する『勝者継承(won in battle)』の伝統は、マンダロア初のジェダイ騎士タール・ヴィズラ(Tarre Vizsla)が鍛えたとされるダークセーバーの正統な所有権ルールで、ダークセーバーは『戦闘で勝ち取った者が正当な統治者となる』という儀礼に縛られる。譲渡では完全な正統性が成立しないため、サビーヌ→ボー=カタンの譲渡継承(2017年)後にもシリーズ全体を通じて『勝者継承』を巡る物語が繰り返される構造的モチーフとなっている。
- 本キャラクターはCGアニメ『クローン・ウォーズ』シーズン4第14話(2012年)の初登場から実写『マンダロリアン』シーズン3最終第8話『The Return(Chapter 24)』2023年4月19日 Disney+配信回までで約11年(2012〜2023)にわたり一貫してケイティ・サッコフが演じ続けており、シリーズ内では約30年にわたる時間スパンを横断する。スター・ウォーズ・キャラクター造形における長期一人芝居(声・実写両用)の代表例のひとつ。
より詳しいFAQ
ボー=カタン・クライズはどの作品から見るのが良いですか?
公開順入門なら初登場作CGアニメ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ(Star Wars: The Clone Wars)』シーズン4第14話『友、苦境にあり(A Friend in Need)』2012年1月13日米国 Cartoon Network放送回です。デス・ウォッチ加入時の戦士としての位置づけが分かります。実写から入る場合は『マンダロリアン(The Mandalorian)』シーズン2第11話『継承者(Chapter 11: The Heiress)』2020年11月13日米国 Disney+配信開始(監督ブライス・ダラス・ハワード Bryce Dallas Howard)が、ケイティ・サッコフ(Katee Sackhoff)による初のライブアクション登場回で、シーズン3 2023年3月1日 Disney+配信開始への入り口にもなります。
ボー=カタンとサティーン・クライズの関係は?
サティーン・クライズ(Duchess Satine Kryze/声アンナ・グレイヴス Anna Graves)はボー=カタンの実姉でマンダロア女公(Duchess of Mandalore)。サティーンが新マンダロリアン(New Mandalorian)派の非武装・平和主義を推進した一方、ボー=カタンは戦士の伝統を掲げるデス・ウォッチ(Death Watch)に合流したため政治的に対立しました。CGアニメ『クローン・ウォーズ』シーズン5『無法者(The Lawless)』2013年2月2日米国 Cartoon Network放送回でサティーンはマウル(Maul/声サム・ウィットワー Sam Witwer)に殺害され、これがボー=カタンのその後の行動原理の中心になります。
ダークセーバーはなぜ何度も所有者が変わるのですか?
ダークセーバー(Darksaber)はマンダロアの最初のジェダイ騎士タール・ヴィズラ(Tarre Vizsla)が鍛えたとされる氏族継承武器で、マンダロアでは『戦闘で勝ち取った者が正当な所有者となる』という勝者継承(won in battle)の儀礼に従います。ボー=カタンはCGアニメ『反乱者たち』シーズン4『マンダロアの英雄たち(Heroes of Mandalore)』2017年10月16日米国 Disney XD放送回でサビーヌ・レン(Sabine Wren)から譲渡で継承しますが、譲渡では伝統的正当性が完全に成立しないため、シリーズ全体を通じて『勝者継承』をめぐる物語が繰り返されます。実写『マンダロリアン』シーズン3 2023年配信回で再び勝者継承の儀礼に則り取り戻す3段階の構造が完結します。
ボー=カタンを演じているのは誰ですか?
CGアニメ・実写ともにケイティ・サッコフ(Katee Sackhoff/1980年4月8日米国オレゴン州ポートランド出身)が一貫して担当しています。CGアニメ『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』2012〜2020年/『反乱者たち』2017年で声を担当した後、実写『マンダロリアン』シーズン2第11話『継承者』2020年11月13日 Disney+配信開始(監督ブライス・ダラス・ハワード Bryce Dallas Howard)で初のライブアクション出演を果たし、シーズン3 2023年でも主要キャストとして継続出演しました。SyFy/Sci-Fi Channel TV『バトルスター・ギャラクティカ(Battlestar Galactica)』2004〜2009年ケラ・スレイス・ソーレイ役で広く知られる女優です。
デス・ウォッチとナイト・アウルズの違いは?
デス・ウォッチ(Death Watch)はマンダロアの戦士の伝統への武力回帰を掲げる過激派分派で、プレ・ヴィズラ(Pre Vizsla/声トム・ケイン Tom Kane)が指導しました。ボー=カタンは当初ここに所属していました。一方ナイト・アウルズ(Nite Owls)はクライズ家系の青と灰色のフクロウ紋を共有するマンダロリアン部隊で、デス・ウォッチがマウル(Maul)と同盟して以降、ボー=カタンが率いる反マウル派・後の反帝国派のレジスタンス部隊として位置づけ直されます。アクセル・ウォーヴェス/コスカ・リーヴス等もナイト・アウルズの中核戦士として描かれます。
ボー=カタンはどの時代に活躍しますか?
クローン戦争期(共和国末期、22 BBY〜19 BBY)に若き戦士としてCGアニメ『クローン・ウォーズ』で初登場し、帝国期の『マンダロアの大粛清(Great Purge of Mandalore)』を経て、新共和国期(9 ABY〜、銀河内戦終結後)の実写『マンダロリアン』本編時代にマンダロアの指導者となります。シリーズ内で約30年にわたる時間スパンを横断するロングラン・キャラクターで、複数の時代にまたがる伏線を結ぶ役割を担います。実写『マンダロリアン』シーズン3 2023年配信回終盤でマンダロア再統一が成立します。
ボー=カタンとディン・ジャリンの関係は?
実写『マンダロリアン(The Mandalorian)』シーズン2第11話『継承者(Chapter 11: The Heiress)』2020年11月13日 Disney+配信回で初共闘し、シーズン2終盤『救出(Chapter 16: The Rescue)』2020年12月18日配信回でディン・ジャリン(演ペドロ・パスカル Pedro Pascal)がモフ・ギデオン(演ジャンカルロ・エスポジート Giancarlo Esposito)を戦闘で倒した結果、ダークセーバーが勝者継承(won in battle)の儀礼上ディンの所有物となってしまうという、当初の計画とは反対の展開になります。シーズン3 2023年3月1日 Disney+配信開始全8話ではマンダロア奪還作戦で共同戦線を組み、最終的にはディンが戦闘でダークセーバーを失った後、ボー=カタンが勝者継承の儀礼で再びダークセーバーを継承するという、3シーズン越しの大きなアークが完結します。
ボー=カタンはマウルとどう対決しましたか?
ボー=カタンとマウル(Maul/声サム・ウィットワー Sam Witwer)の対決はシリーズ最大の私的因縁のひとつです。CGアニメ『クローン・ウォーズ』シーズン5『無法者(The Lawless)』2013年2月2日米国放送回でマウルがプレ・ヴィズラを倒しダークセーバーを奪い、姉サティーン・クライズ女公を殺害する場面に立ち会い、デス・ウォッチを離脱します。約7年後、シーズン7『シーズ・オブ・マンダロア(Siege of Mandalore)』アーク2020年5月Disney+配信回でアソーカ・タノ(声アシュリー・エクスタイン Ashley Eckstein)/キャプテン・レックス(声ディー・ブラッドリー・ベイカー Dee Bradley Baker)と共闘し、サンディアル神殿(Sundari)でマウルを再捕獲する作戦を主導します。
出典
ボー=カタン・クライズはどの作品から見る?
スター・ウォーズ / クローン・ウォーズが最初の登場作品です。
ボー=カタン・クライズの関連人物は?
ディン、グローグー、アソーカ、サビーヌ、モール、モフ・ギデオン。
ボー=カタン・クライズと一緒に覚える用語は?
ジェダイ、フォース、パダワン、ジェダイ・マスター。