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スター・ウォーズ / 登場人物

グリード

Greedo

種族:緑色の肌と複眼を持つ惑星ロディア原産のロディアン族
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グリードは、犯罪王ジャバ・ザ・ハット配下のロディアン族の下級賞金稼ぎである。映画『スター・ウォーズ/新たなる希望』のモス・アイズリー・カンティーナでハン・ソロと対峙し、撃たれて死亡する相手役として初登場した。発砲の先後を巡る「Han shot first」論争の中心人物として、シリーズの編集バージョン論争を象徴する存在である。

01来歴

来歴

ロディア出身とタトゥイーン移住

惑星ロディア出身のロディアン族として生まれ、若年期に惑星タトゥイーン・モス・エスパへ移住したと続編メディアの公式設定で整理されている。後年、アウター・リム惑星タトゥイーンを実質支配する犯罪王ジャバ・ザ・ハットのハット・カルテル配下で、下級賞金稼ぎとして活動するようになった経歴が補完設定として整理される。

少年期カメオ

『スター・ウォーズ/エピソード1 ファントム・メナス』(1999年5月19日米国公開)では、モス・エスパのワトーの中古部品店周辺で、幼少アナキン・スカイウォーカーと同年代の少年として並ぶカットにグリードの少年期姿が短く映る。『新たなる希望』とのキャラクター連続性を仕込んだイースターエッグ的演出であり、少年期姿としては実写本編唯一の登場である。

カンティーナでの対峙

『スター・ウォーズ/新たなる希望』(1977年5月25日米国公開)では、モス・アイズリー宇宙港のチャルマンズ・カンティーナで、ジャバ・ザ・ハットから負債回収を請け負った立場としてハン・ソロを店内ブースに呼び止め対峙する。ロディアン族言語で『Going somewhere, Solo?』に始まる対話を展開し、RG-4D ブラスター・ピストルを向ける。シーン末尾でハン・ソロがテーブル下に隠した DL-44 ヘビー・ブラスター・ピストルの発砲により死亡し、シリーズ史で最も有名な単一キャラクター退場シーンのひとつとなった。

スペシャル・エディション改訂

1997年1月31日米国再公開のスペシャル・エディションでは、同シーンが再編集され、グリードがハン・ソロより先に発砲する(弾道が外れる)カットが CGI で追加挿入された。改訂後は『Greedo shot first』編集と呼ばれ、オリジナル版を支持するファンコミュニティから『Han shot first』の反発が広がる契機となった。

ホーム・ビデオ版の再編集

2004年9月21日発売の『Star Wars Trilogy』DVDボックスでは発砲タイミングをほぼ同時に再調整し、2011年9月12日発売の『Star Wars: The Complete Saga』Blu-rayボックスでさらに微調整された。2019年12月10日配信開始のDisney+版では、発砲直前にハット族系言語で『マクラウンキー(Maclunkey)』と発話するカットが追加された。一連の改訂により『Han shot first』論争はシリーズの編集バージョン管理を象徴する議論として現在まで継続している。

後世への影響

グリードは『モス・アイズリー・カンティーナの代表キャラクター』『ハット・カルテル下級賞金稼ぎ』のビジュアル原型として、短編コミック、書籍、テーマパーク Star Wars: Galaxy's Edge などのメディアミックスで繰り返し参照される存在となった。シリーズ史における『編集バージョン論争』『監督による事後改変』の象徴的事例として、デジタル時代のフィルム保存論議の文脈でも頻繁に引用される。

02能力・特徴

能力・特徴
  • 近接交渉戦:カンティーナのテーブル対峙で見せる、ロディアン族言語を用いた近接距離での威嚇交渉と RG-4D ブラスター・ピストルの抜き打ち射撃を組み合わせた、賞金稼ぎとしての近接対峙技術。
  • ロディアン族標準索敵:頭部に伸びる吸気アンテナ状の触手と複眼を用いた対象追跡技能。惑星ロディアの狩猟文化を出自とするロディアン族共通の感覚能力として補完設定で整理されている。
  • RG-4D ブラスター・ピストル運用:ハット族風の意匠が施された旧型ブラスター・ピストル RG-4D を用いた射撃技能。本編でハン・ソロに向けて構える唯一の武器として描かれる。
  • ハット・カルテル契約遂行:ジャバ・ザ・ハット直々の負債回収契約を、モス・アイズリー宇宙港でハン・ソロ本人を直接捕捉し対峙する形で実行する、下級賞金稼ぎとしての任務遂行能力。
  • 多言語コミュニケーション:ロディアン族言語(グリード方言)で会話し、銀河共通語で応じるハン・ソロと成立する多言語シーンを担う。字幕翻訳前提のシリーズ初期の代表的演出のひとつ。
  • 宇宙港内追跡:モス・アイズリー宇宙港内でハン・ソロを店内まで追跡し、テーブル席で背後から呼び止めて対峙に持ち込む、タトゥイーン低位賞金稼ぎとしての追跡技能。相手の死角から接近する挙動として演じ分けられている。

03関連人物

関連人物
ハン・ソロ
コレリア出身の密輸業者。グリードがジャバ・ザ・ハットの負債回収契約を受けて対峙する直接の相手で、カンティーナのテーブル下発砲でグリードを撃ち、その退場を実行する立場。
ジャバ・ザ・ハット
タトゥイーンを実質支配するハット族の犯罪王でハット・カルテル首領。グリードを負債回収のため派遣する雇用主で、両者は雇用主と被雇用者の関係にある。
チューバッカ
ハン・ソロの相棒のウーキー族。グリードが対峙するカンティーナ場面の直前まで席を共にし、本シーンでは直接対峙せず隣席で発砲後の退出に立ち会う。
ボバ・フェット
同じくジャバ・ザ・ハット配下の賞金稼ぎ。上位の精鋭として描かれるボバに対し、グリードは下級賞金稼ぎとして明確な階級差で描写される。
アナキン・スカイウォーカー(少年期)
ファントム・メナス当時の幼少アナキン。グリードの少年期カメオはモス・エスパで同年代の少年として並ぶカットに映り、『新たなる希望』との連続性を示す演出とされる。

04登場・関連作品

05名場面

名場面
カンティーナ対峙:チャルマンズ・カンティーナのテーブル席でハン・ソロを呼び止め、ジャバ・ザ・ハットからの負債回収を要求する実写本編初登場シーン。ロディアン族言語で『Going somewhere, Solo?』と切り出す。

RG-4D 抜き打ち:グリードがテーブル越しに RG-4D ブラスター・ピストルをハン・ソロに向ける場面。『無法者の銀河』を代表する近接対峙演出として広く参照されるカット。

テーブル下発砲:ハン・ソロがテーブル下の DL-44 ブラスター発砲でグリードを倒す退場シーン。1997年版で先に撃つ側がグリードに変更され、その後も再編集された最も知られた編集差分の対象。

マクラウンキー・カット:2019年のDisney+配信版で追加された、グリードが発砲直前に『マクラウンキー(Maclunkey)』と発話するカット。『Han shot first』論争の最新編集バージョンに該当する。

少年期カメオ:ファントム・メナスのモス・エスパで、グリードの少年期姿が幼少アナキンと並ぶカットに短く映る。少年期姿としては実写本編唯一の登場となる場面。

06制作背景

制作背景

1977年オリジナル劇場公開版では、英国出身のポール・ブレイク(Paul Blake)がマスク姿のスーツアクターを担当し、声は米国の声優ラリー・ウォードが吹き込んだ。クローズアップカットの口元の動きは、カナダ・モントリオール出身のマリア・デ・アラゴンが別日程の追加撮影で担当した。1人のキャラクターが2人のスーツアクターと1人の声優の3名分担で完成した制作背景は、StarWars.com 公式ブログおよびルーカスフィルム公開資料で公表されている。ファントム・メナスの少年期カメオはノンクレジットの子役が演じた。

脚本・監督はジョージ・ルーカス(George Lucas)で、脚本段階から『ハン・ソロの無法者世界を最初の登場場面で確立するための対面相手』としてグリードを設計した。1997年以降の登場シーン再編集もすべてルーカス自身が決定・監修し、『Han shot first』論争の張本人となった。劇伴はジョン・ウィリアムズが担当し本作で第50回アカデミー作曲賞を受賞したが、カンティーナ場面では劇伴でなくバンド演奏曲『マッド・アバウト・ミー(Mad About Me)』(通称『カンティーナ・バンド』)が用いられ、これもウィリアムズの作曲である。

ロディアン族マスクの造形は、オリジナル三部作のメイクアップ・チーフでヨーダ造形でも知られるスチュアート・フリーボーンと、後年アカデミー賞メイクアップ部門7回受賞となるリック・ベイカー率いるチームが担当した。撮影は1976年3月22日から7月16日にかけて、英国ハートフォードシャー州ボーラムウッドのエルストリー・スタジオ(Elstree Studios/EMI Elstree Studios)スタジオ8のカンティーナ・セットで行われ、撮影監督はギルバート・テイラー、製作はゲイリー・カーツが担当した。編集はポール・ハーシュ/リチャード・チュウ/マルシア・ルーカスの3名で、第50回アカデミー編集賞を受賞している。

『新たなる希望』は世界興行収入約7.75億ドル(公開当時/米国国内約3.07億ドル)の歴史的ヒットを記録し、第50回アカデミー賞では編集賞・作曲賞・美術賞・衣裳賞・音響賞・視覚効果賞・編集音響特別功労賞の7部門を受賞した。グリードはオリジナル三部作で最も有名なクリーチャー・キャラクターのひとつとして40年以上参照され続け、Hot Toys/Sideshow Collectibles などの公式ライセンス・フィギュアでも継続商品化されている。

07評価・考察

評価・考察

グリードは、シリーズ初の実写ロディアン族として導入され、カンティーナ・シーンを通じてシリーズの『無法者の銀河』像と、銀河共通語と種族固有言語が併存する『言語の多様性』を一気に確立する役割を担う。この対峙シーンは、ハン・ソロを『先に撃つ密輸業者』として造形し、銀河のグレーな倫理観の起点を提示する場面として機能している。カンティーナ場面のバンド演奏曲『マッド・アバウト・ミー』は、緊張シーンに劇伴を当てる大作の標準から逸脱し、軽快な『場の音楽』との対比で近接対峙の緊張を逆に強調する構造をつくっており、公開当時から編集技法として注目された。

グリードのカンティーナ退場シーンは、1997/2004/2011/2019年と少なくとも4回再編集された、シリーズ史で最も編集差分が議論されたカットである。『Han shot first』論争はファン文化・フィルム保存・作家の事後改変権の議論へと拡大し、ディズニー時代のDisney+版『マクラウンキー』カット追加まで継続している。グリードはシリーズ史における編集バージョン管理の象徴的当事者として位置づけられる。

ファントム・メナスの少年期カメオは、幼少アナキンと同年代の少年としてタトゥイーンに置かれ、プリクエルとオリジナル三部作の連続性を視覚的に提示する事例として研究対象になることが多い。また本キャラクターは、マスク姿のスーツアクター、口元クローズアップの追加撮影スーツアクター、声優の3名分担で完成した特殊な制作背景を持ち、当時のクリーチャー造形・撮影技術の限界に対する現場の解決策として、後年の制作史研究で頻繁に取り上げられる。

08トリビア

  • 演者は3人分担で完成した。マスク姿のスーツアクターはポール・ブレイク、声はラリー・ウォード、口元クローズアップの追加撮影はマリア・デ・アラゴンが担当した。
  • カンティーナ・シーンは1997/2004/2011/2019年と少なくとも4回再編集された。1997年の『グリードが先に撃つ』改変時には『Han shot first』Tシャツ運動が広がった。
  • 2019年のDisney+版で追加された『マクラウンキー(Maclunkey)』はルーカスの造語で、ハット族系言語の『これが最後の結末だ』のニュアンスとして公式設定に位置づけられている。
  • ロディアン族マスクの造形は、ヨーダ造形で知られるスチュアート・フリーボーンと、後にアカデミー賞メイクアップ部門を7回受賞するリック・ベイカーのチームが担当した。
  • ハリソン・フォードは『Han shot first』論争について、後年のインタビューで『ハンは1977年版で先に撃った。それが正しい』と自身の立場を表明している。

09よくある質問

グリードはどの作品で初登場しましたか?

実写初登場は『スター・ウォーズ/新たなる希望』(1977年)のモス・アイズリー・カンティーナである。ジャバ・ザ・ハットに雇われた下級ロディアン族賞金稼ぎとしてハン・ソロと対峙し、テーブル下発砲で死亡する。シリーズ初の実写ロディアン族登場場面でもある。

グリードを演じている俳優は誰ですか?

1977年オリジナル版ではポール・ブレイクがマスク姿のスーツアクター、ラリー・ウォードが声、マリア・デ・アラゴンが口元クローズアップの追加撮影を担当した。1人を3人で分担した制作背景が公式に公表されている。ファントム・メナスの少年期カメオはノンクレジットの子役が演じた。

『Han shot first(ハンが先に撃った)』論争とは何ですか?

1977年版ではハン・ソロが先に発砲してグリードを撃つ編集だった。1997年のスペシャル・エディションでルーカスがグリードを先に撃たせるカットを追加し、オリジナル版を支持する『Han shot first』の反発が広がった。その後も再編集が重なり、作家の事後改変を巡る象徴的論争として続いている。

グリードはどの種族ですか?

惑星ロディア原産のロディアン族である。緑色の肌、複眼、頭部に伸びる触手を特徴とし、グリードはシリーズ初の実写ロディアン族として導入された。狩猟文化を出自とし、賞金稼ぎに従事する個体が多い種族として描かれる。

『マクラウンキー(Maclunkey)』とは何ですか?

2019年のDisney+配信版で、グリードが発砲直前に発する台詞として追加されたハット族系言語の単語である。ルーカスの造語で、『これが最後の結末だ』のニュアンスとされる。『Han shot first』論争の最新改訂を象徴するキーワードとして話題化した。

10出典

  1. StarWars.com 公式キャラクターデータベース: Greedo
  2. StarWars.com 公式映画ページ: A New Hope
  3. StarWars.com 公式映画ページ: The Phantom Menace
  4. IMDb: Star Wars: Episode IV – A New Hope (1977)
  5. IMDb: Paul Blake
  6. IMDb: Maria De Aragon
  7. IMDb: George Lucas
  8. IMDb: Harrison Ford
  9. IMDb: John Williams
  10. IMDb: Stuart Freeborn
  11. IMDb: Rick Baker
  12. Wookieepedia: Greedo (canon)
  13. Wookieepedia: Rodian
  14. Wookieepedia: Mos Eisley Cantina
  15. Wookieepedia: Maclunkey