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2011年版 第122話
2011年版アニメ第122話「タテマエ×ト×ナマエ」を解説。メルエムの対話提案、ネテロの百式観音、名前を賭けた勝負、護衛軍の再合流を整理する。
2011年版アニメ第122話「タテマエ×ト×ナマエ」は2014年3月26日に放送され、原作No.287後半、No.288前半、No.290の一部を基にする。ネテロとメルエムは兵器実験場へ移る。
王は人間を選別する新世界を語り、対話を求める。V5から討伐命令を受けたネテロは戦う必要があるが、王が応じない。女王が残した名前だけが、両者の目的を同じ勝負へ結ぶ。

第122話で百式観音を発動するネテロ 引用『HUNTER×HUNTER』冨樫義博

名前を賭けた決闘へ入るメルエムとネテロ 引用『HUNTER×HUNTER』冨樫義博

ネテロへ王の討伐を求めるV5の任務 引用『HUNTER×HUNTER』冨樫義博

分裂した身体で王を捜すシャウアプフ 引用『HUNTER×HUNTER』冨樫義博

翼を作り王のもとへ向かうモントゥトゥユピー 引用『HUNTER×HUNTER』冨樫義博
基本情報
| 媒体 | 2011年版TVアニメ |
|---|---|
| 話数 | 第122話 |
| 副題 | タテマエ×ト×ナマエ |
| 放送日 | 2014年3月26日 |
| 原作対応 | No.287後半・No.288前半・No.290一部 |
兵器実験場へ運ばれた二人
ゼノの龍頭戯画に乗り、ネテロとメルエムは王宮から離れた兵器実験場へ着く。周囲に一般市民がおらず、二人が全力を出しても被害を限定できる場所である。
ネテロは遠慮なく戦えると告げ、王へ構えるよう促す。護衛軍から分断する作戦は成功しても、相手が戦闘意思を持つとは限らない。
メルエムは老人を脅威と認めつつ、自分へ傷を付けられるとは考えない。力の差を前提に、先に言葉で降伏を求める。
王が語る新しい世界
メルエムは人間社会の不平等を批判し、自分が力で統一する世界を説明する。弱者を無秩序に搾取する既存支配より、公平に管理すると主張する。
しかし保護対象は全人類ではない。価値があると王が認めた少数を残し、多くの人間は食料や選別対象として扱う。
コムギとの軍儀によって、弱く見える人間にも自分を越える価値があると知った。例外を認めても、誰を残すかを王一人が決める構造は変わらない。
V5の命令を背負うネテロ
ネテロは王の話へ個人として興味を持っても、討伐隊の責任者としてV5の殲滅命令を受けている。対話だけで任務を終えれば、政治的な指示へ背く。
王の提案を受け入れられない理由は、思想への反論だけではない。宮殿では仲間が護衛軍と戦い、既に多くの人間が選別の危険へ置かれている。
ネテロは自分の心が王の言葉へ揺れる前に、戦闘へ引き戻そうとする。建前と本心のずれが、戦う理由を複雑にする。
百式観音の壱乃掌
ネテロは祈りの動作から百式観音を出し、壱乃掌で王を上から叩く。動作はメルエムの知覚を越える速さで、回避の準備を与えない。
直撃しても王の身体に目立つ損傷はない。命中速度と打撃回数に優れていても、キメラアントの王の耐久力を一撃では破れない。
メルエムは反撃せず、なお対話を求める。攻撃を受けた事実より、老人が自分を傷つけられないという確信を強める。
座り直す王
ネテロが参乃掌を放つと、メルエムはオーラを高めて攻撃を抜ける。それでも距離を取って戦わず、再び地面へ座る。
戦闘拒否は恐怖による逃避ではない。ネテロを殺さず言葉で従わせたいと考え、自分の優位を対話の余裕として示す。
ネテロには、倒すべき相手が攻撃してこないという不利が生じる。防御の隙を待つ戦いではなく、まず王へ勝負を選ばせなければならない。
名前を知らない王
メルエムは自分を王として認識しても、母が付けた名前を知らない。護衛軍も誕生直後から『王』と呼び、固有名を渡していない。
ネテロは女王の死を見届けた部下から、名前がメルエムだと聞いている。力では王が上でも、本人が最も知りたい自己情報を老人側だけが持つ。
名前は身体能力を変えないが、自分が何者として生まれたかを確かめる手掛かりになる。対話を求める王にとって無視できない。
敗北と引き換えの条件
ネテロは、自分に敗北を認めさせたら名前を教えると提案する。王を怒らせるのでなく、本人の好奇心へ勝負条件を結び付ける。
メルエムは条件を受け、老人を殺さず降参させる方針を取る。ネテロも戦闘を開始でき、互いの目的が同じ攻防へ入る。
勝利条件は単純な殺害ではない。王は名前を得るため相手の意識を残し、ネテロは討伐のため王を倒す必要がある。
ピトーがプフへ渡した情報
王宮ではピトーが、王が自分の意思で南へ去ったことをプフへ伝える。ゴンには伏せた情報も加え、護衛軍へ王の追跡方向を示す。
プフは蠅の王で身体を分割し、六分の七を王のもとへ向かわせる。残る七分の一は人型を保てる最小量として、ピトーとゴンの近くへ置く。
全身で飛び去ればゴンに異変を悟られ、コムギの治療と約束が崩れる。分身能力で監視と追跡を両立させる。
変化したユピーとの再会
プフはユピーと合流し、感情を制御した新しい姿に驚く。ユピーも小さなプフを見て、互いが別戦線で変化したと知る。
状況を聞いたユピーは、何をすべきかという問いへ王のもとへ行くと即答する。護衛軍の役割を議論する必要はないと考える。
ユピーは背へ翼を作り、プフと共に南へ向かう。人間側が分断した護衛軍が、王を中心に再集合しようと動き始める。
戦う理由を作った一語
ネテロは百式観音を二度当てても王を戦わせられない。攻撃力ではなく、女王の遺言として得た名前が相手の選択を変える。
メルエムが名を求める姿は、コムギとの出会い後に個としての自分を意識し始めた変化へつながる。誕生直後なら『王』だけで満足した可能性がある。
第122話は戦闘開始前の交渉へ一話を使い、同じ力比べでも何を得るため戦うのかを両者で分ける。
名前を賭けるまでの交渉
武器実験場は人里から離れ、ネテロが全力を使っても周囲の住民を巻き込みにくい。王を宮殿から運び出したゼノの役割が、決闘の前提を整える。
メルエムは戦場へ来ても、すぐ攻撃しない。コムギとの対局を通じて個人の差を知り、人類を一括して家畜と見る考えを修正し始めている。
王の提案は全人類を救う和平ではない。価値があると認めた一部を保護し、その他を支配する秩序であり、人間側が受け入れられる条件ではない。
ネテロは対話の変化を理解しても、討伐命令を撤回できない。V5と協会から与えられた任務、王を放置した場合の被害、個人の興味が衝突する。
百式観音の壱乃掌は、祈りから打撃までの短さによって王の反応を上回る。攻撃を認識してから避ける通常の速度競争とは異なる。
参乃掌で両側から挟んでも、メルエムの身体へ有効な損傷は残らない。命中できることと、倒せることの間に大きな差がある。
王は反撃せず同じ場所へ戻り、対話を続ける。攻撃を受けても目的を変えない行動が、ネテロに別の動機付けを考えさせる。
メルエムが自分の名を知らないことは、誕生直後に女王を置いて去った結果でもある。力で奪える物が多い王にも、失われた言葉だけは自力で確定できない。
ネテロは女王から聞いた名前を情報として持ち、その希少性を戦闘条件へ変える。武力で強制できない相手へ、本人が求める答えを報酬として提示する。
条件は王がネテロへ敗北を認めさせれば名前を教えるというものになる。王は対話だけでは得られない情報のため、相手を殺さず降参させる戦いを受ける。
殺せば名前を聞けないため、メルエム側にも攻撃の制限が生まれる。圧倒的な身体能力があっても、勝利条件は相手の生存と意思表示を必要とする。
ネテロも名前を先に教えれば戦闘理由を失う。任務を遂行するために情報を伏せる点では、対話を拒んだというより交渉を戦闘へ転換している。
宮殿側のプフは王の不在を知り、分裂した身体を別々の目的へ使う。大部分を王の捜索へ向け、一部を宮殿とコムギの処理へ残す。
ユピーは戦闘を経て翼を作れる形へ変わり、プフと南へ飛ぶ。護衛軍の再集合が進めば、ネテロと王だけの隔離時間は短くなる。
プフが王へ合流したい理由には護衛だけでなく、コムギから遠ざけたい意図もある。王の人格変化を危険と見る忠誠が、単純な救援と異なる動きを生む。
第122話は百式観音の威力を見せながら、決着を攻撃力だけへ置かない。王の名前を知る者と、名前を求める者の情報差が戦闘を始める。
次話以降の攻防では、ネテロがどれだけ速く打てるかと、王が攻撃の型をどこまで読めるかが焦点になる。本話はその勝利条件と時間制限を確定する回である。
対話だけでは埋まらない立場
メルエムの考えが変化しても、既に選別は始まり、多数の人間が犠牲になっている。ネテロは現在の言葉だけで過去と将来の危険を無効にはできない。
ネテロも人類全体の意思を代表して自由に和平条件を作れる立場ではない。依頼を受けたハンターとして、王を討つため隔離された戦場へ来ている。
名前を賭ける条件は、両者へ異なる制約を課す。王は答えを聞くためネテロを生かし、ネテロは任務を果たすため最後まで情報を保持する。
百式観音を受けても王が動じない描写は、防御力だけでなく対話を優先する意思を示す。反撃しない状態を弱さと誤認せず、本人が戦闘開始を選んでいないと読む必要がある。
プフとユピーが接近すれば、ネテロは護衛軍を含む戦闘へ戻される。二人だけの条件を維持できる時間そのものが、決闘の見えない制限になる。
2011年版 第122話が残したもの
第122話は、対話を求めるメルエムに対し、ネテロが女王の残した名前を賭けて戦闘を成立させる回である。
百式観音は王へ届いても損傷を与えられず、力だけでは反撃を引き出せない。本人が知らない名前が勝負の動機になる。
王宮ではプフとユピーが南へ向かい、分断された護衛軍の再集合も始まる。二人の決闘には時間の制限が加わる。