JOJOジョジョの奇妙な冒険 百科事典
Part 1|2|3 / 人物

ジョナサン・ジョースター

じょなさん・じょーすたー

第一世界線main_manga

ネタバレ範囲: Part 1・2・3

# ジョナサン・ジョースタージョナサン・ジョースターは、第1部『ファントムブラッド』の主人公であり、ジョースター家とディオ・ブランドーの長い因縁を始めた人物である。19世紀イギリスの貴族ジョースター家に生まれ、父ジョージ一世のもとで育つ。少年時代にディオを養子として家へ迎え、生活、学業、家族の信頼をめぐって対立する。

公式ポータルはジョナサンを、貴族としての誇りを持つ実直で紳士的な嫡男として紹介している。ただし、最初から完成した紳士ではない。怒り、恐れ、失敗を経験しながら、自分がなりたい「紳士」の姿を選び続ける。

ディオが来た日

ディオは父ダリオの死後、ジョージ一世への恩義を理由にジョースター家へ入る。ジョナサンは新しい兄弟として受け入れようとするが、ディオは家の財産と地位を奪うため、ジョナサンを孤立させる。友人の前で評判を落とし、愛犬ダニーを傷つけ、エリナ・ペンドルトンとの関係へ介入する。ジョナサンは相手の悪意を理解できず、何度も後手へ回る。

それでもエリナへの侮辱を知ると、恐れを越えてディオへ立ち向かう。この喧嘩は、後の波紋戦闘と比べれば小さな争いに見える。しかしジョナサンが、奪われた尊厳を自分の力で守る最初の転換になる。彼が求める紳士像は、礼儀正しく振る舞うだけのものではない。

自分より弱い立場の人が傷つけられたとき、恐怖を抱えても前へ出る人物である。ディオとの少年時代は、ジョナサンへその基準を突きつける。

七年間の成長

少年時代の争いのあと、ジョナサンとディオは表面上の関係を整え、同じ家で青年期を迎える。ジョナサンは考古学を学び、石仮面の研究を進める。ディオは学業と社交で高い評価を得て、ジョージ一世の信頼を深める。二人はラグビーで協力し、周囲から良い兄弟のように見える。

だが、過去の悪意が消えたわけではない。父の病状と薬を調べたジョナサンは、ディオがダリオと同じ方法でジョージを毒殺しようとしている疑いへたどり着く。ここで彼は感情だけでディオを告発しない。薬の出所を突き止めるためロンドンの貧民街へ向かい、証人を連れて戻る。

幼い頃にはディオの演技へ追い詰められたジョナサンが、証拠と行動で企みを崩す。肉体が成長しただけでなく、相手の言葉を疑い、事実を確かめる力を得たことがわかる。

石仮面と屋敷の炎

追い詰められたディオは石仮面をかぶり、吸血鬼となる。ジョナサンは、人間を超えた力と回復力を持つ敵へ、燃える屋敷の中で立ち向かう。武器や炎、建物の構造を使い、ディオを倒そうとする。この戦いでジョナサンは、相手がかつて兄弟として暮らした人物でも、父を殺し人々を襲うなら止めなければならないと決める。

一方、憎しみだけでディオを怪物と切り離すこともできない。同じ時間を過ごし、互いの能力を知り尽くした関係が、最後まで二人を結ぶ。屋敷の炎で決着したように見えても、ディオは生き延びる。ジョナサンは吸血鬼へ対抗する技術を持たず、次の戦いでウィル・A・ツェペリから波紋を学ぶ。

波紋の修行

波紋は、特殊な呼吸によって生命エネルギーを生み、身体や物体へ伝える技術である。太陽光に近い性質を持つため、吸血鬼や屍生人へ有効に働く。ジョナサンはツェペリの指導を受け、呼吸を乱さず力を伝える方法を身につける。彼の体格と力は波紋の土台になるが、腕力だけでは使えない。

恐怖や負傷で呼吸が崩れれば、十分な波紋を作れない。修行は、敵より強い筋肉を得るためではなく、極限の状況でも生命のリズムを保つためにある。ジョナサンは水、金属、剣、植物へ波紋を流し、敵の身体へ届かせる。ツェペリから受け継いだ力は、師の死を悲しむ象徴であると同時に、戦闘を続けるための具体的な技術になる。

波紋の記事では呼吸法や技を分類し、人物記事ではジョナサンが力を誰から受け取り、何のために使ったかを扱う。

体格と考古学

青年期のジョナサンは大柄で、ラグビーでも高い身体能力を見せる。波紋を学んだ後は、怪力と生命エネルギーを組み合わせ、屍生人や吸血鬼へ立ち向かう。しかし彼の成長を筋力だけで説明することはできない。ジョナサンは石仮面を研究する考古学者でもあり、未知の遺物を観察し、仕組みを確かめようとする。

少年時代には石仮面を不気味な装飾として恐れていたが、青年期には血液への反応と骨針の動きを記録する。ディオの企みを追うときも、父に投与された薬とダリオの死を結び付け、同じ毒が使われた可能性を調べる。こうした調査は、敵の悪意を信じたくないジョナサンが、疑いだけで家族を断罪しないために必要だった。彼は直感で正しい側へ立つだけの主人公ではない。

信じたい気持ちと疑わなければならない証拠の間で迷い、最後は自分で確かめる。この姿勢があるため、ツェペリから波紋という未知の技術を示されたときも、現象を観察し、身体で学べる。考古学と波紋は別々の設定に見えるが、どちらも未知のものを恐れたまま放置せず、その仕組みへ近づくジョナサンの性格を支えている。

甘さと覚悟

ジョナサンの優しさは、常に戦いへ有利に働くわけではない。ディオを兄弟として信じたい気持ちは、少年時代に彼の企みを見抜くのを遅らせる。敵にも敬意を示す態度は、相手がその敬意を利用するなら危険になる。それでもジョナサンは、他人を疑うことだけを強さとは考えない。

ブラフォードの誇りを認め、ポコの勇気を受け止め、ツェペリが託した力を自分の復讐だけへ使わない。優しさを捨てずに戦うため、どこで相手を止めるかを決める。ディオが人間を食料や道具として見るのに対し、ジョナサンは屍生人となった相手にも、かつての人生があったことを忘れない。この態度は甘さに見える。

だが、敵と同じ支配の論理へ入らずに勝つためには、その甘さを守る覚悟が必要になる。最終航海でも、ジョナサンは自分が助かる可能性より、エリナと赤ん坊が脱出できる時間を選ぶ。紳士とは傷つかない強者ではなく、恐怖と損失を知ったうえで、他人の生存を自分より先に置ける人物だという答えが、この選択に現れる。

ブラフォードとタルカス

ディオは歴史上の騎士ブラフォードとタルカスを屍生人として蘇らせ、ジョナサンへ差し向ける。ブラフォードは敵として戦いながら、ジョナサンの勇気と敬意を認める。ジョナサンも相手を化け物として侮辱せず、騎士として向き合う。戦いの終わりにブラフォードが人間の心を取り戻し、剣と名を託す場面は、波紋が肉体を破壊するだけの力ではないことを示す。

タルカスとの戦いでは、ツェペリが命を落とす。ジョナサンは師から生命エネルギーを受け取り、鎖と首輪を破って敵を倒す。この勝利には怒りと悲しみがあるが、相手をいたぶるために力を使わない。ジョナサンの戦いは激しくても、敵の尊厳を認める余地を残す。

その態度が、相手を道具として扱うディオとの違いになる。

エリナとの結婚

ディオとの戦いを終えたジョナサンは、エリナと結婚する。二人の関係は、少年時代にディオから傷つけられたあとも途切れなかった。エリナはジョナサンの帰りを待つだけの人物ではない。負傷した彼を看護し、最後の航海では自分の判断で子どもを守る。

新婚旅行の船に、首だけで生き延びたディオが現れる。ディオはジョナサンの肉体を奪い、自分の首を移そうとする。ジョナサンは致命傷を負いながら、船の爆発でディオを止め、エリナへ生きて脱出するよう求める。彼が最後に守ろうとしたのは、自分の勝利の証明ではない。

妻と、未来へつながる命である。

ディオへの最後の感情

船の最期で、ジョナサンはディオの首を抱える。そこには長年の憎しみだけでは説明できない静けさがある。ディオは家族を壊し、父と仲間を死へ追いやった敵である。同時に、少年時代から同じ家で育ち、人生の大半を互いの存在によって変えられた相手でもある。

ジョナサンがディオの罪を許したと断定することはできない。しかし、最後まで相手を理解不能な怪物として捨てず、人間だった頃からの関係を抱えて死ぬ。この複雑さが、第1部の決着を単純な勧善懲悪にしない。ディオもジョナサンの強さを認め、その肉体を求める。

二人の関係は終わらず、ジョナサンの身体を通して第3部へ続く。

子孫へ残したもの

ジョナサンの死後、孫ジョセフ、玄孫の世代にあたる承太郎たちが物語を継ぐ。ジョセフは祖父と異なる性格と戦い方を持つが、波紋と人を見捨てない意志を受け継ぐ。第3部では、DIOがジョナサンの肉体を使って復活し、その影響でジョースター家の人々へスタンドが発現する。ジョナサン本人が生前に自分のスタンドを使ったわけではない。

DIOの身体から現れる茨状の能力は、奪われたジョナサンの肉体に由来するものとして、独立したスタンド記事で扱う。この区別をしないと、第1部の戦闘へ後世のスタンド能力を持ち込む誤りが生じる。ジョナサンの遺産は能力一覧に限られない。敵を倒す力を持っても他者を支配せず、受け取った命と技術を次へ渡す姿勢が、ジョースター家の基準になる。

第7部のジョニィ・ジョースターは別世界線の人物であり、同一人物ではない。名前と役割の対応を比較することはできるが、家系図と出来事は分けて整理する必要がある。