ベンジャミン・ブンブーン
べんじゃみんぶんぶーん
ネタバレ範囲: Part 7第2ステージ「砂漠で生まれたならず者」「悪魔の手のひら」まで
# ベンジャミン・ブンブーンベンジャミン・ブンブーンは、第7部『スティール・ボール・ラン』に登場するブンブーン一家の父親である。長男アンドレ、次男L.A.を率いてレースへ参加し、他の競走者を殺して上位三着と賞金を家族で独占しようとする。スタンド「トゥーム・オブ・ザ・ブーム1」は接触した相手を磁化し、鉄を身体へ引き寄せ、血液中の鉄分まで操作する。
顔の中へ鉄片を埋めて人相を変え、ジョニィに変装してマウンテン・ティムを欺くなど、一家の作戦と現場判断を担う。ジョニィの手を踏みつけて回転を封じたつもりになるが、発現したタスクによる回転する爪を受け、身体を縦に両断されて死亡する。
名前と表記
日本語名は「ベンジャミン・ブンブーン」で、英字ではBenjamin Boomboomと表す。海外版ではBenny Boomboomへ変更される場合がある。ブンブーンはアンドレ、L.A.と共通する家名であり、三人は能力名も一つの連続した名称を持つ。父親であるベンジャミンが一家の最年長者と指揮役を兼ねる。
同名の現実人物や別媒体の派生設定とは分け、原作漫画のPart 7に登場する人物として扱う。
外見
ベンジャミンは筋肉質な中年男性で、眉がなく、短くそろえた髪と無精髭を持つ。下顎には金属製の大きな器具を装着し、顔の輪郭へ食い込ませることができる。服装は水玉模様の長い外套で、背面または胸へ標的を思わせる同心円の印がある。脚には輪状の模様が並び、腰へベルトを巻く。
人相を変える時は顎の器具と鉄片を皮下へ動かすため、通常の外見だけでは変装後の人物を特定できない。
性格
ベンジャミンは金銭欲が強く、競技の勝敗を殺人で操作することへ抵抗がない。二人の息子を作戦へ組み込み、失敗や質問があると大声で叱責する。特に年少のL.A.を見下し、理解が遅いと罵りながら命令へ従わせる。長男アンドレの能力を高く評価するが、重傷を負った息子を置き去りにし、傷口まで攻撃へ利用する。
家族を守る場面と道具として扱う場面が並び、愛情より勝利と支配が優先される父親である。
息子たちの母親
ベンジャミンはアンドレとL.A.の母が家を出たと語る。彼女を侮辱的な言葉で呼び、家族を捨てた人物として息子たちへ説明する。母親本人は登場せず、別れの理由やベンジャミン側の責任は確認できない。したがって、彼の発言を中立的な事実として受け取ることはできない。
息子たちは父の説明だけを聞いて育ち、暴力と嘲笑を含む一家の価値観へ取り込まれている。
若い頃の負傷
ベンジャミンは若い頃、崖から落ちて下顎を失うほどの重傷を負ったと話す。その状態で約五キロメートルを歩いて自宅まで戻ったと自慢する。現在の顎へ付いた金属器具は、この古い負傷と関係する外見上の特徴である。危険から生還した経験を耐久力と男らしさの証明として語り、息子たちへ自分の強さを示す。
話の細部を裏付ける第三者は登場せず、本人の誇張が含まれる可能性は残る。
呪われた山の探索
ベンジャミンは二人の息子を連れ、先住民が避ける砂漠の「呪われた山」で鉱山を探す。金属資源や富を得る目的の探索中、三人は悪魔の手のひらへ入り込む。過酷な土地から生還したことで、全員が磁力系統のスタンドを発現する。現地の人々は能力が不幸を招くと警告するが、ベンジャミンは金を得られる幸福だと受け取る。
土地の危険を尊重せず、自分たちへ与えられた武器として利用する態度が、その後の殺人へ続く。
一家の目的
三人はスティール・ボール・ランの一位、二位、三位を家族で占める計画を立てる。純粋な速度だけで全競走者へ勝つのではなく、能力で人数を減らして順位を上げる。優勝賞金だけでなく上位の報酬をまとめて得るため、三人が同時に生き残る必要がある。ベンジャミンは一家の共同利益を掲げながら、危険な役目を息子たちへ割り振る。
競技規則を利用するのではなく、事故に見せかけた殺人で大会そのものを破壊する計画である。
第1ステージの成績
ベンジャミンは愛馬クロスタウン・トラフィックで第1ステージへ出場する。結果は九位で、十三ポイントを獲得する。この時点では正規の上位競走者として記録へ残る一方、集団に紛れて三人の殺害へ関与している。本人の走力だけでも得点圏へ入る能力を持つが、家族三人で表彰台を独占できる水準ではない。
殺人と妨害を選ぶ背景には、実力で勝つより確実に競争相手を排除しようとする発想がある。
三人の競走者殺害
第1ステージ中、一家はマーク・ベッカー、デビッド・ハーゲン、ポール・ルカサーを磁化する。三人の身体を互いへ引き寄せ、周囲の金属と衝突させて死亡させる。大勢の参加者が走る状況を利用し、誰が接触条件を付けたのか分かりにくくする。ゴール後に遺体が発見され、通常の事故ではない状態から捜査が始まる。
マウンテン・ティムが保安官助手として追跡を任され、一家の計画へ近づく。
オエコモバの賞金
第2ステージでは、オエコモバがジャイロの首へ懸けた二十万ドルの賞金も狙う。一家の順位を上げる目的と賞金稼ぎが重なり、ジョニィとジャイロを優先的な標的にする。ベンジャミンがネアポリス王国の政治的事情まで理解していた描写はない。依頼者の復讐へ共感したのではなく、殺害で得られる追加報酬を利用する。
彼らの追跡が個人的な因縁ではないことは、後にL.A.が賞金の存在を口にしたことで判明する。
アンドレを使った奇襲
長男アンドレは砂漠の穴へ隠れ、毒を受けた負傷者を装ってジョニィとジャイロを呼び止める。相手が接近すれば血液を付け、攻撃されても飛び散った血で磁化を成立させられる。ベンジャミンは離れた位置から作戦を見守り、息子の負傷を攻撃の条件へ変える。アンドレの身体へ大きな穴が開いた後、その穴を通して発砲し、弾丸に血をまとわせてジョニィへ浴びせる。
息子の救命より能力の維持を選び、身体を銃口と血液源として使う。
トゥーム・オブ・ザ・ブーム1
ベンジャミンのスタンドは「トゥーム・オブ・ザ・ブーム1」である。アンドレの2、L.A.の3と共通する磁力と鉄操作を持ち、三人が近づくほど作用を強める。身体へ触れた相手を磁石にし、鉄製品や別の磁化された人間を引き寄せる。一家の血液へ触れた場合も条件が成立するため、負傷や射撃を遠隔接触の手段にできる。
ベンジャミンは共同能力に加え、鉄片による変装と金属の分解を積極的に使う。
鉄球の分解
ジャイロが鉄球を投げると、ベンジャミンは接近する金属へ磁力を作用させる。鉄球は空中で細かな破片へ分解され、武器としての形と回転を失う。破片は周囲の磁化された身体へ引かれ、別の攻撃材料になる。ジョニィの拳銃も壊れ、部品がジャイロの脚へ食い込む。
相手の武器を防ぐだけでなく、金属製であることを利用して敵の身体へ戻す防御兼反撃である。
鉄による変装
ベンジャミンは金属片を顔の皮下へ沈め、輪郭と表情を変える。ジョニィの姿へ似せ、追跡してきたマウンテン・ティムの判断を誤らせる。遠目の外見だけでなく、負傷者や降伏者を装う態度も組み合わせて接近させる。通常の化粧や仮面ではなく、磁力で顔面内部の金属を動かす危険な擬態である。
変装は完全な身体変化ではなく、近距離で観察されれば不自然さを見抜かれる余地がある。
マウンテン・ティムへの罠
ジョニィへ変装したベンジャミンは、ティムへ降伏するように見せる。接近した瞬間に蹄鉄を投げ、自分の血をティムへ付着させて磁化する。その後は茨の中へ入り、追跡しにくい地形を利用して逃げる。ティムがオー! ロンサム・ミーで身体を縄へ分解すると、ベンジャミンは顔へ隠した刃で縄を切断する。
変装、血液、地形、隠し刃を連続して使い、能力の情報を知らない捜査官を罠へ入れる。
L.A.との共同攻撃
最終局面ではL.A.が地面の鉄砂を集め、ジョニィ、ジャイロ、ティムの身体を拘束する。ベンジャミンは息子の近くへ立ち、銃弾や爪弾をトゥーム・オブ・ザ・ブーム1でそらす。ティムの縄を切って三人を引き合わせ、磁力を最大まで強める。磁化された人間が集まると血液中の鉄分が引き合い、身体が内側から裂ける危険がある。
父が防御、L.A.が拘束、アンドレの血が接触条件という家族全体の連携が完成する。
アンドレを置き去りにする判断
アンドレは重傷と出血で動けなくなり、父と弟へ不調を訴える。ベンジャミンは看護や撤退を選ばず、戦闘を続けるため彼を後方へ残す。長男の血液はすでに標的へ付着し、能力の目的を果たしていると判断したと考えられる。息子の才能を評価していても、利用価値が下がれば保護を優先しない。
家族で賞金を得る計画が、家族全員の生存より勝利を重視するものだったと分かる。
ジョニィの回転
拘束されたジョニィは落ちてきた銃弾を手に取り、ジャイロの助言で回転させようとする。ベンジャミンはその意図を見抜き、ジョニィの手を踏みつけて銃弾を使えなくする。反撃手段を奪ったと判断し、三人が磁力で破裂する瞬間を待つ。しかし回転は銃弾だけでなくジョニィ自身の爪へ伝わっていた。
ベンジャミンは既知の武器を封じる判断には成功したが、発現直後の能力までは予測できない。
死
ジョニィの爪は回転し、遠距離へ撃ち出されるタスクの能力として覚醒する。最初の爪弾はベンジャミンの足を切断し、続く攻撃が身体を縦に両断する。トゥーム・オブ・ザ・ブーム1で銃弾をそらしていた防御も、身体の一部から放たれる回転する爪には間に合わない。ベンジャミンはその場で死亡し、一家の指揮と磁力の防壁が失われる。
彼の第1ステージの記録は十三ポイントで止まり、第2ステージを完走できない。
父親としての振る舞い
ベンジャミンはL.A.をかばって攻撃を防ぐ一方、日常的に怒鳴り、兄と比較して見下す。アンドレの才能を褒めても、重傷時には身体を利用し、最後は置き去りにする。息子を守る行動は無条件の愛情だけでなく、共同能力と計画を維持する必要に結び付く。二人へ犯罪の方法と母親への侮辱を教え、別の生き方を選ぶ余地を与えない。
家族の結束を武器にしながら、その内側へ支配と搾取を持ち込む人物である。
能力の強み
ベンジャミンは接触条件を血液、武器、変装へ拡張し、直接触れずに磁化を成立させる。金属製の銃と鉄球を分解できるため、当時の一般的な武器へ強い。鉄を顔へ仕込めば変装と隠し刃に使え、戦闘前の接近から対応できる。家族三人が別方向から近づくほど磁力が増し、複数の敵を同時に拘束できる。
単独の破壊力より、情報を隠して相手へ条件を付ける計画性が脅威となる。
弱点と敗因
磁力は一家から距離を取ると弱まり、標的が接近を避ければ致命的な作用を抑えられる。非金属の石や木は鉄操作の対象ではなく、ジャイロは小石を利用してアンドレを攻撃する。三人の連携は強いが、一人が戦闘不能になると役割と防御範囲が欠ける。ベンジャミンはジョニィの手元だけを封じ、新しいスタンドが身体から発現する可能性を見落とす。
勝利を確信して接近したことが、爪弾の射線へ自分を置く結果になった。
物語上の役割
ベンジャミンは、レース中の事故死に見えた事件を意図的なスタンド殺人へ変える首謀者である。一家の過去を通じ、悪魔の手のひらが生存者へスタンドを与えることを明らかにする。磁力へ追い詰められたジョニィが初めてタスクを攻撃として使い、物語の戦闘体系が大きく進む。オエコモバの賞金を口にすることで、ジャイロの祖国と次の敵へつながる手掛かりも残す。
家族の共同能力、レース犯罪、スタンド発現を一つの戦闘へ結び付ける指揮役である。
関連項目
- アンドレ・ブンブーン- L.A.ブンブーン- トゥーム・オブ・ザ・ブーム1 2 3- ジョニィ・ジョースター
- ジャイロ・ツェペリ- マウンテン・ティム- オエコモバ- 悪魔の手のひら