01来歴

労働者共同体への導入
ブラッソは、トニー・ギルロイ製作総指揮のDisney+配信ドラマ『スター・ウォーズ/アンドー(Andor)』シーズン1第1話『Kassa』(2022年9月21日配信、第1〜3話同日一挙配信)の惑星フェリックス(Ferrix)の工房・広場場面で初登場する。フェリックスの金属解体場と煉瓦工房に通う労働者共同体の住人であり、主人公キャシアン・アンドー(Cassian Andor)の幼馴染にあたる旧友としての立ち位置が確立される。第3話『Reckoning』のフェリックス治安部隊(プレオックス・モーラナ社私設警察)摘発場面ではキャシアンの逃亡を物理的に援護し、住民が互いを守り合う労働者共同体というテーマを最も直接的に体現する。
マーヴァの隣人としての支え
シーズン1中盤では、ブラッソがキャシアンの育ての母マーヴァ・アンドー(Maarva Andor)の隣人として、その日常生活を支える役回りを担う。キャシアンが惑星アルダニ(Aldhani)帝国給与施設襲撃(第6話『The Eye』2022年10月12日配信)への参加を経てフェリックスを離れ潜伏する不在期に、ブラッソは介護ドロイドB2EMOと共にマーヴァを実質的家族として支える。動かない母マーヴァと動き続ける息子キャシアンの対比を成立させる第三の縦軸として、母の隣に残り続ける家族外の家族という構造が完成し、労働者共同体の相互扶助の倫理が具体化される。
リックス・ロードの葬列
シーズン1最終話『Rix Road』(2022年11月23日配信)のマーヴァ国葬パレード場面で、ブラッソは本作最大のクライマックスを担う。マーヴァは生前に遺骨用の塗り煉瓦(brick)を作り終えており、ブラッソはその煉瓦に遺骨を練り込み、煉瓦工具とドラム缶を打楽器に転用する独自の葬送行進の中央で運ぶ。この葬列は、ウィルモン・パーク(Wilmon Paak)の手製爆発装置の起爆と、マーヴァの遺したホログラム演説『フェリックスの娘マーヴァ』再生が重なり、住民の集団蜂起リックス・ロード暴動へと転化する。暴動後、ブラッソはキャシアン、ビックス・カリーン、ヴェル・サーサ(Vel Sartha)、シニタ・カズ(Cinta Kaz)と共にフェリックスを脱出し、シーズン1を締めくくる。
ミーナ・ラウ潜伏と縦糸
シーズン2(2025年4月22日〜5月13日配信、全12話)では、フェリックス蜂起後、ブラッソが惑星ミーナ・ラウ(Mina-Rau)の小麦・農産地帯でビックス・カリーンやウィルモン・パークらフェリックス出身者と共に入植者を装い長期潜伏する反帝国残党の一員として再登場する。ルーセン・レイル(Luthen Rael)経由の反帝国網と反乱同盟軍(Rebel Alliance)側の拠点をつなぐフェリックス出身者集団の縦糸を担う立場に置かれる。これにより、ギャレス・エドワーズ監督『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』本編へ直接接続する反乱同盟軍組織化の前史を補完する。
02能力・特徴

- フェリックス労働者共同体の現場労働力。金属解体場と煉瓦工房の作業を担う壮年労働者で、大柄な体格と労働で鍛えた腕力を活かし、第3話の治安部隊摘発ではキャシアンの逃亡を物理的に援護する。
- マーヴァ・アンドーの隣人として、キャシアン不在期に介護ドロイドB2EMOと共に彼女の日常を支える家族外の家族。血縁によらない相互扶助の倫理をキャラクター単位で象徴する。
- 葬送儀礼の担い手として、マーヴァの遺骨を練り込んだ塗り煉瓦を葬列の中央で運ぶ。その煉瓦は住民蜂起リックス・ロード暴動への転化の構造的中心アイテムとして機能する。
03関連人物

04登場・関連作品
05名場面

シーズン1第1話『Kassa』の工房・広場場面:ブラッソの初登場。フェリックスの解体場と煉瓦工房の労働者共同体住人、キャシアンの旧友としての立ち位置が確立される。
第3話『Reckoning』の治安部隊摘発場面:大柄な体格と腕力を活かしキャシアンの逃亡を援護。住民が互いを守り合う労働者共同体のテーマを直接体現する代表的場面。
シーズン1中盤の近隣場面:キャシアン不在期に、B2EMOと共にマーヴァの日常を実質的家族として支える。動かない母と動き続ける息子の対比を成す第三の縦軸。
シーズン1最終話『Rix Road』の国葬パレード場面:マーヴァの遺骨を練り込んだ塗り煉瓦を、打楽器演奏で進む葬送行進の中央で運ぶ。本作最大のクライマックス。
シーズン2のミーナ・ラウ潜伏場面:ビックスやウィルモンらと入植者を装い長期潜伏。反帝国網と反乱同盟軍をつなぐフェリックス出身者集団の縦糸を担う。
06制作背景

ブラッソを演じるのは英国出身の俳優ジョプリン・シビター(Joplin Sibtain)である。シビターはシーズン1(2022年9月21日〜11月23日配信、全12話)とシーズン2(2025年4月22日〜5月13日配信、全12話)の全24話にわたり、一貫してブラッソ役を担当した。
本作はトニー・ギルロイ(Tony Gilroy)が製作総指揮を務めるDisney+配信ドラマである。シーズン2は3エピソード単位×4ブロック構成(2025年4月22日/4月29日/5月6日/5月13日に各3話配信)を採り、5 BBYから1 BBYへ時系列を進める設計を持つ。
共演には、キャシアン・アンドー役のディエゴ・ルナ(Diego Luna)、マーヴァ・アンドー役のフィオナ・ショウ(Fiona Shaw)、ビックス・カリーン役のアドリア・アルホナ(Adria Arjona)、ウィルモン・パーク役のムハナド・ベイル(Muhannad Bhaier)、ヴェル・サーサ役のフェイ・マーセイ(Faye Marsay)、シニタ・カズ役のヴァリン・キンザロー(Varada Sethu)、ルーセン・レイル役のステラン・スカルスガルド(Stellan Skarsgård)、介護ドロイドB2EMOの声のデヴィッド・ヘイマン(Dave Chapman)らがいる。
ブラッソの出演は本作の全24話のみであり、ジョージ・ルーカス監督のオリジナル三部作(『新たなる希望』『帝国の逆襲』『ジェダイの帰還』)、プリクエル三部作(『ファントム・メナス』『クローンの攻撃』『シスの復讐』)、シークエル三部作(『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』『スカイウォーカーの夜明け』)、ギャレス・エドワーズ監督『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年12月16日日本公開)、ロン・ハワード監督『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018年6月29日日本公開)などの実写映画群、および他の実写ドラマ群(『マンダロリアン』『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』『オビ=ワン・ケノービ』『アソーカ』)には登場しない。エンドクレジットでは終始『Brasso ... Joplin Sibtain』と表記され、姓を伴わない単一名としてキャラクター名が一貫している。
07評価・考察

ブラッソは、本作が描く惑星フェリックスの労働者共同体というテーマを最も直接的に体現するキャラクターである。解体場と煉瓦工房の現場労働者という生業、キャシアンの幼馴染としての旧友関係、マーヴァの隣人としての家族外の家族関係という三層が一人の造形に重なり、フェリックスに根差した相互扶助の倫理を具体的に提示する。派手な戦闘や潜入工作の最前線ではなく、生活側の役回りに留まる人物であり続ける点がこの造形の核となる。
最終話でブラッソが運ぶ塗り煉瓦は、本作最重要の象徴的アイテムのひとつである。生前にマーヴァ自身が作った煉瓦へ遺骨を練り込み葬列の中央で運ぶ設定は、フェリックス独自の葬送儀礼を具体化すると同時に、住民の集団蜂起リックス・ロード暴動への転化の構造的中心となる。煉瓦=労働の象徴がそのまま反乱の起爆点へ転化する設計は、労働者共同体こそが反乱の起点であるという本作のテーマの即物的な視覚化にあたり、反乱が工作員の作戦のみならず日常的な相互扶助や葬送儀礼という動かない部分からも生まれることを示す。
シーズン1からシーズン2への時間飛躍のなかで、ブラッソはフェリックス出身者集団の縦糸を担う数少ない継続キャラクターである。キャシアン、ビックス、ウィルモン、ブラッソの4名が蜂起からミーナ・ラウ潜伏を経て反乱同盟軍の組織化期までを生き延びる核として機能し、ブラッソは唯一の壮年労働者代表として『生活と労働の代表者』という人物類型を担う。台詞量は多くないが、名前を持ち継続的に画面に立つ労働者として、英雄個人ではなく労働者共同体が反乱を担うという本作の主題を成立させる象徴的存在である。
08トリビア
- 演者ジョプリン・シビター(Joplin Sibtain)は英国出身の俳優で、シーズン1〜2の全24話を通じてブラッソ役を一貫して担当した。
- ブラッソが葬列で運ぶ塗り煉瓦は、故人の遺骨を生前に作った煉瓦へ練り込み葬列で運ぶというフェリックス独自の葬送儀礼を具体化したアイテムである。
- 煉瓦工具とドラム缶を打楽器に転用した葬列の集合演奏は最終話の中核演出であり、ブラッソの煉瓦運搬と合奏がリックス・ロード暴動への転化を支える象徴設計となる。
- 英語名は姓を伴わない単一名『Brasso』で一貫し、エンドクレジットも終始『Brasso ... Joplin Sibtain』と表記される。
- 本作は2シーズン全24話で完結し『ローグ・ワン』本編に接続して終わる設計のため、ブラッソの出演もシーズン1〜2の24話で確定し、シーズン3以降は存在しない。
09よくある質問
『スター・ウォーズ/アンドー』シーズン1〜2の全24話のみに登場する。オリジナル・プリクエル・シークエルの各三部作や『ローグ・ワン』『ハン・ソロ』などの映画、他の実写ドラマには登場しない。
惑星フェリックスの解体場・煉瓦工房で働く壮年労働者である。キャシアン・アンドーの幼馴染であり、マーヴァ・アンドーの隣人として彼女を支える事実上の家族の役回りを担う。
最終話でブラッソが運ぶのは、マーヴァが生前に遺骨用に作った塗り煉瓦へ遺骨を練り込んだものである。フェリックス独自の葬送儀礼を示すと同時に、リックス・ロード暴動への転化の構造的中心となる。
英国出身の俳優ジョプリン・シビターが、シーズン1〜2の全24話でブラッソ役を担当している。
登場する。フェリックス蜂起後、惑星ミーナ・ラウでビックスやウィルモンらと入植者を装い潜伏する反帝国残党の一員として再登場し、反帝国網と反乱同盟軍をつなぐフェリックス出身者集団の縦糸を担う。