01来歴

艦隊総司令官としての初登場
アクバー提督は、リチャード・マーカンド監督『スター・ウォーズ/エピソード6 ジェダイの復讐/ジェダイの帰還(Return of the Jedi)』(1983年7月2日日本公開、米国1983年5月25日公開)中盤の作戦会議場面で初登場する。会議ではボサン・スパイ網が得た情報として、皇帝パルパティーンが建造途中の第二デス・スター艦内に移御していること、そのスーパーレーザーが惑星エンドー地表の偏向シールド発生装置により未だ稼働できないことが伝えられる。アクバーは総司令官として、ハン・ソロ率いる地表部隊のシールド破壊を前提に、艦隊による第二デス・スター本体破壊作戦を指揮する。
エンドーの戦いと名台詞
本編終盤、エンドーの森林衛星上空で行われた決戦『エンドーの戦い(Battle of Endor)』では、旗艦ホーム・ワン艦橋から艦隊全体の指揮を執る。ランド・カルリジアン操縦のミレニアム・ファルコン号を先頭に艦隊がハイパースペースから出現した直後、地表シールドが未だ稼働中であること、加えて第二デス・スターのスーパーレーザーが突如稼働して味方のネビュロンB型フリゲート艦リベレーター級を一撃で蒸発させたことを受け、アクバーは『これは罠だ/It's a trap!』と叫ぶ。直後、艦隊を帝国軍との至近距離格闘戦へ切り替え、戦線を維持したまま本体破壊までの指揮を執り続ける。
ローグ・ワンでの再登場
アクバーは、ギャレス・エドワーズ監督『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(Rogue One: A Star Wars Story)』(2016年12月16日日本公開)終盤、反乱同盟軍ヤヴィン4基地の司令室で短く再登場する。ジン・アーソ率いるローグ・ワン部隊が惑星スカリフのシタデル・タワー基地へ侵入する間、モン・モスマの隣に立ち、艦隊によるスカリフ宙域への支援展開の判断に同席する。名台詞を伴わない短いカメオだが、総司令官の地位に至る初期キャリアを時系列的に補完する役回りを担う。
レジスタンス将官への再登場
アクバーは、J・J・エイブラムス監督『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(The Force Awakens)』(2015年12月18日日本公開)終盤、反乱同盟軍の後継組織レジスタンスの前線基地ディカール司令室に、艦隊将官として再登場する。ファースト・オーダーがスターキラー基地の兵器で新共和国首都圏のホズニアン・プライム星系を消滅させた場面で、レジスタンスはポー・ダメロン率いる中隊による同基地反応炉攻撃作戦を即時発動する。アクバーはレイア・オーガナ将軍の隣で艦隊運用の助言を行う。
ラダス艦橋での絶命
アクバーは、ライアン・ジョンソン監督『スター・ウォーズ/最後のジェダイ(The Last Jedi)』(2017年12月15日日本公開)序盤から中盤、ディカール撤退戦の直後にレジスタンス艦隊がライトスピード追跡で逃げ切れず追撃を受けるくだりで、旗艦ラダス艦橋に将官として臨席する。中盤、カイロ・レン率いるファースト・オーダーのTIEサイレンサー部隊が放ったミサイルが艦橋へ直撃し、艦橋全体が爆発する。レイアがフォースの加護で生還する一方、アクバーは艦橋要員と共に船外へ吹き飛ばされ絶命し、実写映画での出演を終える。
絶命後の指揮系統継承
アクバーの絶命後、ラダス艦橋の指揮系統は副提督アミリン・ホルドに正式に引き継がれる。艦隊指揮の最上位という位置付けはホルドへ移行し、続いてレイアの復帰指揮、惑星クレイト地表の反乱同盟軍時代の旧基地での最終決戦という形で、レジスタンス艦隊指揮の系譜が引き継がれていく。
02能力・特徴

- 艦隊統合指揮:反乱同盟軍艦隊の総司令官として、ホーム・ワン艦橋からネビュロンB型フリゲート艦、X・Y・B・A各ウィング隊、ミレニアム・ファルコン号までを含む艦隊全体の運用を統合指揮する。
- 戦線維持の判断:エンドーの戦いで第二デス・スターのスーパーレーザーが突如稼働する極限状況でも撤退せず、至近距離格闘戦への切替を指示し、地表シールド破壊完了までの戦線を維持する。
- 情報統合と作戦立案:ボサン・スパイ網が得たパルパティーン移御情報と地表シールドの存在を即座に統合し、地表突入部隊と艦隊の二系統同時実行という合同作戦を組み立てる。
- 長期にわたる指揮継続:4 ABYの反乱同盟軍艦隊総司令官期から34 ABYのレジスタンス艦隊将官期まで、組織再編を越えて艦隊指揮の最上位に留まり続けたモン・カラマリ族士官として描かれる。
- 冷静な人物像:球状の眼とサーモンピンクの頭部、口元の触手状器官を持つ年配の指揮官で、艦橋の極限状況でも常に冷静沈着に振る舞い、艦隊の士気を維持する。
- 政治・軍事間の調整:作戦会議やヤヴィン4基地でモン・モスマの隣に立つ艦隊側最上位として、政治判断と軍事判断を矛盾なく接続する調整役を担う。
03関連人物

04登場・関連作品
05名場面

ホーム・ワン作戦会議(ジェダイの帰還 中盤):総司令官として初登場。モン・モスマの隣で、ボサン・スパイ網の情報を踏まえた艦隊作戦と地表シールド破壊作戦の連動を確立する。
エンドーの戦い『これは罠だ』(ジェダイの帰還 終盤):第二デス・スターのスーパーレーザーが突如稼働し味方フリゲート艦を蒸発させた瞬間、アクバーが艦橋へ『これは罠だ/It's a trap!』と叫ぶ名台詞場面。
至近距離格闘戦への切替(ジェダイの帰還 終盤):名台詞直後、撤退でなく帝国軍との至近距離格闘戦を指示し、地表シールド破壊完了までの戦線維持を判断する短い艦橋シークエンス。
ヤヴィン4基地の支援判断(ローグ・ワン 終盤):ジン・アーソ隊がスカリフへ侵入する間、モン・モスマの隣でスカリフ宙域への艦隊支援を判断する短いカメオ。
ラダス艦橋の直撃(最後のジェダイ 中盤):カイロ・レン率いるTIEサイレンサー部隊のミサイルが艦橋へ直撃し、レイアを除く艦橋要員と共にアクバーが船外へ吹き飛ばされ絶命する場面。
06制作背景

アクバー提督の着ぐるみ造形は、インダストリアル・ライト&マジック(ILM)の人形造形チームが手がけた。頭部は『ジェダイの帰還』撮影時点で現物着ぐるみとアニマトロニクス機構として制作され、『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』では新規造形に置き換えられた。着ぐるみ演者は英国の人形劇俳優ティモシー・M・ローズ(Timothy M. Rose)で、三作を通じて身体動作と艦橋の立ち姿を連続して担当している。
声は、『ジェダイの帰還』と『フォースの覚醒』を米国の声優エリック・バウアースフェルド(Erik Bauersfeld、1922年6月19日米国出身、2017年4月3日米国死去)が担当した。バウアースフェルドは『ジェダイの帰還』での担当後、約32年ぶりに『フォースの覚醒』でアクバーの声に復帰した。その死去に伴い、『最後のジェダイ』では米国の声優トム・ケイン(Tom Kane)が声を引き継いでいる。非人間造形のキャラクターながら一線級の艦隊指揮官としての存在感は、ローズの現物実演と両声優の演技によって成立している。
フルネームのギアル・アクバー(Gial Ackbar)は実写映画本編の台詞では一度も呼ばれないが、2016年以降のカノン作品群、小説『カタリスト/ローグ・ワン序章』やStarWars.com公式データベース等でファースト・ネーム『ギアル』が公式設定として確立された。
07評価・考察

アクバー提督は、『ジェダイの帰還』時点の反乱同盟軍艦隊総司令官として、実写映画における艦隊規模の作戦指揮を一身に体現する人物である。旗艦ホーム・ワンの艦橋という単一の場所が反乱同盟軍艦隊運用の中心として劇中に成立しているのは、このキャラクターの存在に直接由来する。
最大の名台詞『これは罠だ/It's a trap!』は、わずか数語ながら、皇帝パルパティーンが仕組んだ罠としての全体戦況を一瞬で観客へ共有する役割を果たし、反乱同盟軍側の最も引用回数の多い台詞のひとつとなった。アクバーは4 ABYの総司令官期から34 ABYのレジスタンス将官期まで長期にわたり実写映画へ継続登場する数少ない人物であり、組織が再編されてもなお艦隊指揮の最上位に留まったモン・カラマリ族の代表的軍人として描かれる。
アクバーと政治的最上位指導者モン・モスマが艦橋・司令室で並んで立つ構図は、『ジェダイの帰還』の作戦会議と『ローグ・ワン』のヤヴィン4基地司令室で繰り返される。この『政治指導者の隣に立つ艦隊総司令官』という構図は、反乱同盟軍が武装勢力ではなく政治・軍事の二系統指揮を備えた組織であることを観客へ瞬時に示すヴィジュアル設計として機能している。
08トリビア
- 名台詞『これは罠だ/It's a trap!』は、第二デス・スターのスーパーレーザーが突如稼働した直後にアクバーが叫ぶ台詞で、現代のインターネットのミーム文化でも広く引用される。
- 声のエリック・バウアースフェルドは『ジェダイの帰還』でアクバーを演じた後、約32年ぶりに『フォースの覚醒』で同役の声に復帰した。その死去後、『最後のジェダイ』ではトム・ケインが引き継いだ。
- フルネーム『ギアル・アクバー』は実写映画本編では一度も呼ばれず、2016年以降のカノン作品、小説『カタリスト/ローグ・ワン序章』やStarWars.com公式データベースで公式設定として確立された。
- レジスタンス旗艦ラダス(MC85)の艦名は、『ローグ・ワン』に登場する同じモン・カラマリ族の艦隊提督ラダスの名を継いだもので、モン・カラマリ族の艦隊伝統が連続していることを示す。
- アクバーの旗艦ホーム・ワンはMC80aスター・クルーザー級の大型艦で、彼の出身種族モン・カラマリの造船技術で建造されたモン・カラマリ巡洋艦である。
09よくある質問
『ジェダイの帰還』で初登場し、『ローグ・ワン』終盤のヤヴィン4基地でカメオ再登場する。さらに『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』にレジスタンス艦隊将官として再登場する。
『ジェダイの帰還』終盤のエンドーの戦いで、建造途中のはずの第二デス・スターのスーパーレーザーが突如稼働し味方フリゲート艦を蒸発させた瞬間、旗艦ホーム・ワン艦橋で叫ぶ台詞である。
はい。『最後のジェダイ』中盤、カイロ・レン率いるTIEサイレンサー部隊のミサイルがレジスタンス旗艦ラダスの艦橋へ直撃し、レイアを除く艦橋要員と共に船外へ吹き飛ばされ絶命する。
着ぐるみは英国の人形劇俳優ティモシー・M・ローズが三作連続で担当した。声は『ジェダイの帰還』『フォースの覚醒』をエリック・バウアースフェルド、『最後のジェダイ』をトム・ケインが担当している。
両生類系ヒューマノイドのモン・カラマリ族で、出身は海洋惑星モン・カラ(別名 Dac)。劇中では同種族の代表的人物として描かれる。フルネームはギアル・アクバー。
10出典
- StarWars.com 公式: Return of the Jedi
- StarWars.com 公式: The Force Awakens
- StarWars.com 公式: The Last Jedi
- StarWars.com 公式: Rogue One: A Star Wars Story
- StarWars.com Databank: Admiral Ackbar
- Wookieepedia: Gial Ackbar
- Wookieepedia: Home One
- Wookieepedia: Mon Calamari (species)
- Wookieepedia: Battle of Endor
- Wookieepedia: Death Star II
- Wookieepedia: Resistance
- Wookieepedia: Raddus (Resistance flagship)
- Wookieepedia: Timothy M. Rose
- Wookieepedia: Erik Bauersfeld
- Wookieepedia: Tom Kane
- IMDb: Return of the Jedi (1983) — Admiral Ackbar (uncredited)
- IMDb: The Last Jedi (2017)