08ストーリー解説
物語は太平洋上、国連軍の大艦隊から始まる。ドイツで建造されたエヴァンゲリオン弐号機と、その専属パイロットである第二の少女アスカを日本へ護送する任務に、葛城ミサトと碇シンジが同行していた。さらに軍艦に憧れる相田ケンスケと、それに付き合わされた鈴原トウジまでが艦隊に乗り込み、賑やかな航海となっていた。
甲板でシンジたちの前に現れたのが、惣流・アスカ・ラングレー。海風でスカートがめくれ、下着を見たトウジたちにアスカは平手打ちを食らわせ「見物料」を要求する強気ぶりを見せる。彼女は自らをエヴァ弐号機のパイロットだと名乗り、初対面から自信満々の態度でシンジたちを圧倒していった。

アスカは複数の艦にまたがって偽装・搭載された弐号機を誇らしげに披露する。そこへNERVの加持リョウジが現れ、ミサトは元恋人との突然の再会に動揺を隠せない。一方アスカは大人びた加持に淡い恋心を抱いており、艦上には微妙な人間関係の空気が漂い始める。加持は重要な「積荷」を護送している身でもあった。
食事の席などで加持はミサトをからかい、二人のかつての関係を匂わせて場を気まずくさせる。アスカは加持に甘え、ミサトはそれを苦々しく眺める。加持が運ぶ謎の荷物の正体は伏せられたまま、物語の不穏な伏線として観客に提示されていく。

そんな最中、海中から使徒ガギエルが艦隊を急襲する。水棲型の使徒は次々と護衛艦を撃沈し、艦隊は大混乱に陥る。通常兵器がほとんど通用せず、海の底から襲ってくる巨大な使徒を前に、軍は有効な反撃の手立てを欠いたまま被害を拡大させていった。
アスカは独断で弐号機による迎撃を決め、シンジを無理やり予備のプラグスーツに着替えさせ補助役として同乗させる。陸戦用のB型装備のまま、二人は弐号機を操って艦から艦へと跳躍しながらガギエルに挑む。アスカはドイツ語でカウントを取り、シンジと動きを合わせて使徒へ肉薄していく。

やがてアスカは使徒の頭部めがけて飛びかかるが、勢い余って弐号機ごと海中へ転落してしまう。給電用のアンビリカルケーブルが外れ、水中で活動限界を迎えた弐号機は動力を失い、ガギエルとともに深海へと沈降していく。アスカとシンジは絶体絶命の窮地に追い込まれる。
ここでミサトが起死回生の作戦を立案する。沈みゆく弐号機に再び給電し、エヴァの両腕でガギエルの巨大な顎を内側から押し開かせる。そして残った二隻の戦艦を接近させ、開いた口の中へ主砲を一斉に撃ち込む。砲撃と艦の自爆により、使徒ガギエルは体内から爆散して撃破された。

危機を脱した弐号機は海面に浮上し、アスカの初陣は辛くも勝利に終わる。戦闘後、加持は護送してきた「積荷」をミサトへ引き渡すが、それは後にNERVと碇ゲンドウの暗躍に関わる重大な物であることが示唆される。ミサトと加持の因縁、そしてアスカという新たな同居人の登場を残し、波乱の一話は幕を閉じる。


