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2011年版 第5話

2011年版アニメ第5話「ヒソカ×ハ×ヒソカ」を解説。湿原の魔獣、ヒソカの受験者狩り、ゴンとレオリオへの評価、原作との差分を整理する。

No.417まで対応更新 2026.08.13

2011年版アニメ第5話ヒソカ×ハ×ヒソカ」は、2011年10月30日に放送されたハンター試験編の一話で、原作No.8後半からNo.10前半を基にする。

霧に覆われたヌメーレ湿原で、受験者は魔獣だけでなくヒソカにも狩られる。ゴンは初めて明確な恐怖を感じながら、レオリオを助けるため釣り竿を振るう。

基本情報

2011年版 第5話の基本情報
媒体2011年版TVアニメ
話数第5話
副題ヒソカ×ハ×ヒソカ
放送日2011年10月30日
原作対応No.8後半〜No.10前半

ヒソカから距離を取るキルア

サトツを追う一行がヌメーレ湿原へ入ると、キルアはゴンへ先頭近くまで進もうと促す。試験官を見失わない目的に加え、背後のヒソカから殺気を感じていた。

キルアは空気に血の匂いがすると比喩的に言うが、ゴンは実際に鼻で嗅ぎ、匂わないと答える。危険への感覚は異なっても、二人ともその場に留まらず前へ出る。

ゴンはクラピカとレオリオにも上がるよう大声で呼び、キルアに注意される。二人は心配不要と返すが、霧と魔獣によって先頭集団との差がすぐ広がる。

キルアはゴンが二人を探しに戻ることへ反対する。試験では自分の通過を優先すべきで、見失った仲間を追えば同じ危険へ戻るからである。

湿原の魔獣が使う偽装

クラピカとレオリオは、苺に似た突起を餌にするキリヒトノセガメへ襲われる。クラピカが木刀で隙を作り、二人は食われる前に抜け出す。

ゴンとキルアは地面に口を開けて待つマチボッケに飲み込まれる。キルアがトンパから受け取った下剤入り飲料を体内でこぼし、魔獣が吐き出したため脱出できた。

トンパの妨害用飲料は、本来なら新人を脱落させる道具だった。二人には効かなかっただけでなく、捕食者の腹を刺激する脱出手段へ変わる。危険物の用途は持ち主と状況で反転する。

2011年版はカメ型魔獣との攻防と、ゴンとキルアが飲み込まれる場面を追加している。湿原が霧だけの迷路ではなく、地形や餌に擬態する生物の狩場だと具体化する。

受験者を試験するヒソカ

遅れたクラピカとレオリオは、複数の受験者がヒソカを囲む場面へ出る。彼らは危険人物を試験から排除しようとし、自分たちが失格になっても構わないと武器を向ける。

ヒソカは、受験者が試験官のつもりなら自分も試験官役をすると応じる。カードを円状に振り、ほとんどの相手を一撃で倒す。公的な合否判定を私的な殺人へ置き換える遊びである。

集団の指導者チェリーもカードで倒され、ヒソカは残ったクラピカとレオリオへ向く。魔獣を警戒していた二人は、同じ受験者の方が即座に命を奪える脅威だと知る。

ヒソカが評価するのは規則への服従ではなく、将来自分を楽しませる強さである。そのため「合格」と言われても安全や正式資格は保証されず、彼の気分で生かされるだけになる。

逃げたレオリオが戻る理由

クラピカとレオリオは別方向へ走り、追跡を分けようとする。合理的な逃走だったが、レオリオは仲間を殺したヒソカから逃げ切るだけでは納得できず、途中で引き返す。

レオリオの攻撃はヒソカへ届かず、姿を見失う。正義感は行動を戻しても、速度と技術の差を埋めない。ヒソカは背後へ回り、反撃の機会を奪う。

仲間を探しに戻ったゴンは、釣り竿でヒソカの顔を打つ。正面から勝てないと理解し、距離と不意打ちを使った一撃だったため、ヒソカも少年の可能性へ関心を向ける。

レオリオは再度攻撃するが、顎を打ち上げられて気絶する。ゴンが助けに来たことで戦力差は縮まらず、二人ともヒソカが殺すかどうかを決める側に置かれる。

恐怖と興奮が同時に生まれる

ゴンは間合いを保ち、正面攻撃を避けて注意をそらそうとする。しかしヒソカは背後へ回り、首をつかんで持ち上げる。少年の工夫を観察した後、実力差を身体で教える。

ゴンが意識を失いかけると手を離し、レオリオも殺さないと告げる。二人は試験を続ける価値があるとヒソカ自身の基準で判定され、生かされる。

イルミから連絡が入ると、ヒソカは気絶したレオリオを次の会場まで運ぶ。救助に見える行動も、将来性を認めた獲物を試験途中で失わないためで、善意とは限らない。

クラピカと合流したゴンは、これほど怖いと感じたのは初めてだと話す。同時に興奮も覚えたため、恐怖は逃げる理由だけでなく、自分がどこまで届くか確かめたい感情へ変わり始める。

匂いを追って次会場へ

ヒソカがレオリオを運び去った後、ゴンとクラピカは残った匂いを追う。湿原で魔獣が見せる偽物に対し、ゴンの嗅覚は実際に通った人物の痕跡を選ぶ手掛かりになる。

二人は、ヒソカが勝手に試験官を演じ、ゴンとレオリオを通過扱いしたことを話す。クラピカは、彼が将来戦える相手を探し、成長前には殺さないのだと推測する。

その推測が正しければ、ゴンが助かった理由は現在の強さではない。将来強くなる可能性をヒソカが楽しみにしたためで、成長すれば安全になるどころか、正式な標的へ近づく。

次の会場へ到達できた受験者は百四十八人まで減る。魔獣と霧だけでなく、受験者同士の殺傷が人数を削り、第一段階の後半は追走試験から生存競争へ変わった。

原作から加えられた危険

2011年版ではチェリーがクラピカたちと逃げず、ヒソカに倒される。対決後に残る受験者を減らし、ヒソカのカード一撃が集団を終わらせる速度を強調する。

マチボッケが二人を飲み込む場面と、キリヒトノセガメとの戦いも原作にはない。四人が別れた後、それぞれ別種の魔獣へ対応するため、仲間を見失う過程が映像で長くなる。

爆発するキノコは映像版では爆発せず、危険の描き方が変更されている。追加された捕食場面と合わせ、植物の罠より動物型の魔獣へ重点を移した。

差分があっても、レオリオが引き返し、ゴンが釣り竿を当て、ヒソカが二人を生かす骨格は共通する。本話の役割はゴンが初めて恐怖を自覚し、強敵への興味も同時に得ることにある。

ヒソカの合否判定が示す危険

ヒソカに倒された受験者たちは、危険人物を止めるという集団の理屈を持っていた。しかし正式な試験官へ報告せず武器を向けた時点で、相手と同じ私的な力の論理へ入る。ヒソカはその構図を楽しみ、自分が判定者だと立場を逆転させる。

レオリオが戻る判断は、試験通過の合理性から見れば不利である。それでも残虐な行為を見て逃げた自分を受け入れられず、医師を目指す人物として他者の死を無視しない。戦闘力不足が行動の価値を消さない一方、助けるには方法も必要だと敗北が示す。

ゴンの釣り竿はヒソカへ一撃を当てるが、続く攻防では背後を取られる。奇襲の成功と実力差の解消は別であり、ヒソカが驚いた一瞬を勝利と勘違いしない。ゴン自身も恐怖を認め、現時点で届かない距離を身体で知る。

キルアはヒソカの殺気を早く感じ、距離を取ることを勧めた。ゴンは仲間を案じて戻り、結果として標的の注目を得る。危険回避と救援のどちらも理由があり、二人の違いが後の関係で互いを補う。

ヒソカがレオリオを運ぶ行為は、殺さないという判断以上のものではない。治療や安全を保証せず、自分の選別を通した獲物を次会場へ置くだけである。善行に見える結果と、強者を育てて戦いたい動機を分ける必要がある。

アニメ独自の魔獣場面は、ゴンとキルアが先頭へ進んでも安全ではないと示す。前方にいれば試験官を見失いにくいが、地面へ擬態した捕食者は列の位置に関係なく襲う。湿原では一つの危険から離れると別の危険へ入る。

記事の補足

ゴンがレオリオの匂いを追えることは、釣りや森で培った感覚が試験へ役立つ例である。格闘力でヒソカに及ばなくても、離れた仲間の進路を見つけて次会場へ戻る能力が通過を支える。

クラピカはゴンが恐怖と興奮を同時に語るのを聞き、ヒソカが将来の対戦相手として見たと解釈する。その評価は名誉ではなく、強くなった時に命を狙われる予告でもある。

レオリオを担ぐヒソカは、試験官サトツの経路を把握したまま移動する。受験者狩りをしながら通過条件も失わず、暴力が衝動的に見えても試験全体から脱落しない計算を残す。

残り百四十八人という数字は、スタート時の多数が湿原だけで急減した結果である。正規のゴールへ走る能力だけでなく、魔獣の偽装と他受験者の殺意を避ける力が第一次試験の後半で選別する。

場面の読み方

ヒソカが電話を受けた相手はイルミだが、この場では会話の内容をゴンたちは知らない。視聴者にも関係の全容はまだ示されず、二人が試験の外でも連絡を取り合う事実だけが後の最終試験へ残る。

クラピカがレオリオの匂いを追うゴンへ同行することで、三人は次会場へ再集合できる。キルアと別れた判断は危険を増やしたが、戻ったゴンが別の仲間をつなぎ直し、完全な分断を防ぐ。

次の展開への接続

本話でゴンがヒソカへ当てた一撃は、後の第四次試験で44番を奪う方法の原型になる。正面から勝てない相手へ釣り竿の距離と注意の隙を使う経験が、標的を長時間観察する戦術へ発展する。

2011年版 第5話が残したもの

第5話は、湿原の魔獣より予測しにくい受験者ヒソカを、ゴンたちが初めて間近で知る回である。

レオリオの引き返しとゴンの救援は実力差を覆さないが、ヒソカから将来性を評価される。

生かされた経験は安心ではなく、恐怖と興奮を伴う次の対決の始まりになる。

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