JOJOジョジョの奇妙な冒険 百科事典
Part 1|2|3 / 人物

リサリサ

りさりさ

第一世界線main_manga

ネタバレ範囲: Part 2最終話まで

# リサリサリサリサは、第2部『戦闘潮流』に登場する波紋教師であり、ジョセフ・ジョースターの実母である。本名はエリザベス・ジョースター。第1部終盤でエリナ・ジョースターが炎上する客船から救い出した赤ん坊が、後のリサリサに当たる。

ストレイツォに育てられて波紋を修得し、シーザー・A・ツェペリを指導した後、柱の男との戦いへ備えるジョセフも鍛える。年齢を感じさせない外見、感情を抑えた厳格な態度、赤石を巡る判断によって神秘的な指導者として登場するが、その過去には夫の死、息子との離別、国家からの逃亡がある。

基本情報

リサリサは1888年、ディオ・ブランドーが乗っ取った客船で生まれて間もない状態だった。母親は船内で死亡し、エリナが赤ん坊を抱いて爆発から脱出する。エリナの子ではなく、客船に居合わせた別の母子である。その後は波紋戦士ストレイツォの養女となり、長期にわたる呼吸法と修練によって高い波紋技術を身につける。

成人後、エリナとジョナサンの息子ジョージ・ジョースター二世と結婚し、ジョセフを産む。ジョージが殺害された後はイギリスを離れ、「リサリサ」の名でヴェネツィアを拠点に活動する。第2部の1939年時点では五十歳だが、波紋呼吸によって肉体の老化が緩やかになり、ジョセフが若い女性と誤認する外見を保つ。波紋が不老不死を与えたわけではなく、老化を完全に止めたとも説明されない。

第1部から引き継がれた命

リサリサの出自は、第1部の結末と第2部の戦いを結ぶ。ジョナサンは船上でディオを止めるため命を落とし、妊娠中だったエリナは赤ん坊のエリザベスを救って脱出した。エリナが自分の生存だけでなく、見知らぬ乳児の命を優先した結果、その赤ん坊が半世紀後にジョナサンの孫を鍛える。リサリサ本人は当時の出来事を記憶していない。

それでも、ディオが生み出した吸血鬼の被害者として始まった人生が、石仮面を作った柱の男との対決へつながる。第1部に登場する乳児と第2部の教師を別人として分ける必要はないが、第1部の場面で「リサリサ」という通称が使われたわけではない。記事上は、後から同一人物と判明した情報として時系列を明示する。

ストレイツォの養女と波紋修業

ストレイツォはトンペティの弟子としてディオ配下の屍生人と戦い、後に波紋使いの一派を継いだ人物である。リサリサは彼のもとで波紋を学び、呼吸、身体操作、液体や布へ波紋を伝える応用まで磨いた。第2部冒頭のストレイツォは老いへの恐怖から石仮面をかぶり、吸血鬼となる。養父の裏切りはリサリサの登場前に起き、二人が再会して対話する場面はない。

したがって、ストレイツォの最期を彼女がいつ、どのように知ったかは原作で詳述されない。養父から技術を受け継いだことと、彼の選んだ不老の手段をリサリサ自身が肯定したことは別である。リサリサは波紋で若さを保ちながら、人間をやめる石仮面には頼らない。

ジョージ二世との結婚と逃亡

リサリサの夫ジョージ二世は英国空軍の軍人となる。彼は、上官がディオの生み出した屍生人であることを突き止めるが、波紋を扱えず、対抗する前に殺害される。リサリサは夫の仇である屍生人を波紋で倒す。相手の正体は公に知られていなかったため、社会の記録では彼女が軍人を殺した犯人となる。

スピードワゴン財団の助力を得て国外へ逃れ、ジョセフをエリナに託して身元を隠す。ジョセフには母親が亡くなったと伝えられ、リサリサも師弟関係を結んだ後まで真実を明かさない。離別は愛情の欠如による遺棄ではなく、殺人容疑と吸血鬼の残党から息子を守るための措置である。しかし事情が正当でも、母子が互いを知らずに過ごした時間は取り戻せない。

第2部終盤で明かされる血縁は、厳しい教師の態度を別の角度から見直させる。

エイジャの赤石の守護者

リサリサは、波紋使いの一派に伝わるスーパー・エイジャを守る。赤石は光を増幅する性質を持ち、カーズたちは石仮面の力を完成させて太陽を克服するために求めている。ドイツ軍のシュトロハイムは、危険を断つため赤石を破壊すべきだと考える。一方、リサリサは古い言い伝えに従い、赤石がなければ柱の男を倒せないとして破壊を拒む。

この判断は結果的に、ジョセフがカーズを大気圏外へ追放する噴火の引き金へつながる。同時に、カーズが究極の生命体へ変化するためにも赤石が使われた。守り続けた判断は安全な正解ではなく、敵へ渡れば破局を招く危険物を、勝利に必要な唯一の手段として保持する賭けだった。

ジョセフとシーザーの教師

柱の男ワムウ、エシディシ、カーズに対抗する力を得るため、ジョセフとシーザーはヴェネツィアのリサリサを訪ねる。シーザーは以前から彼女に師事しており、教師としての実力を理解している。ジョセフは若い女性に見える彼女を軽く扱うが、波紋を通した攻撃を受けて力量差を知る。リサリサは二人に、呼吸を妨げるマスクを装着させ、地獄昇柱を登らせる。

油で覆われた巨大な柱から落ちれば、再び登り直す以前に命を失いかねない。食事や休息も制限される厳しい試練により、二人は波紋を一点へ集中し、わずかな足場を作る技術を得る。その後は師範代ロギンズとメッシーナを含む実戦修業へ進む。リサリサの指導は手順を丁寧に説明して成功させる方法ではなく、死の期限を課された二人が自力で原理を理解する環境を作る。

ジョセフの即興性を矯正して消すのではなく、即興を支える呼吸と出力を鍛えた点に成果がある。

波紋能力と戦闘技術

リサリサは、長年の修業を積んだ波紋の達人である。水面に立つ、相手の身体へ波紋を流す、布を媒介に攻防を行うといった技術を正確に使う。主な武器は、特殊な甲虫の腸を素材とするマフラーである。マフラーは波紋をよく伝え、刃や防具のように形を変えながら、相手の攻撃を受け流す。

赤石を身につけたまま戦うため、守護対象を奪われない立ち回りも必要になる。彼女の強さは出力だけでなく、敵の人数と目的を読み、交渉によって戦場を限定する判断に表れる。カーズとワムウが百体の吸血鬼を従えて現れた際、リサリサは赤石を賭けた一対一の決闘を提案する。圧倒的な数的不利を、敵の誇りと目的を利用して二つの個人戦へ変えた。

カーズ戦と敗北

骸骨の踵石の闘技場では、ジョセフがワムウと戦い、リサリサがカーズを担当する。リサリサはマフラーに波紋を流して攻撃し、カーズの身体を切断したように見える。しかし戦っていた相手は、カーズが外装をかぶせた吸血鬼だった。本物のカーズは背後からリサリサを刺し、正面の決闘という約束を破る。

敗北を、リサリサの波紋が弱かった結果だけで評価することはできない。彼女は偽物を短時間で倒しており、カーズは同条件の戦闘を避けて人質にする手段を選んだ。ジョセフは重傷のリサリサを救うため、細い縄を使った仕掛けでカーズと吸血鬼たちへ対抗する。戦闘後、リサリサはスピードワゴン財団の治療を受けて生還する。

母であることの告白

リサリサは修業中、ジョセフへ母親として接しない。ジョセフも彼女を教師として尊敬しながら、血縁には気づかない。カーズの攻撃でリサリサが重傷を負った時、スモーキー・ブラウンがスピードワゴンから聞いた過去を語り、ジョセフは真実を知る。驚きと怒りは、秘密にされていた時間だけでなく、今まさに母親を傷つけられた事実へ向かう。

親子関係が判明しても、それまでの師弟関係が偽物になるわけではない。リサリサは身内だから訓練を軽くせず、ジョセフも教師から技術を勝ち取った後に母と知る。二つの関係が順番に成立する構成によって、ジョースター家の血統と、修業で受け継ぐ波紋の系譜が重なる。

戦後と後年

柱の男との戦いが終わった後、ジョセフは生還を知らせないままスージーQと結婚し、葬儀へ現れて周囲を驚かせる。リサリサもその場におり、息子の無事と結婚を知る。後年、彼女は再婚してアメリカへ移ったことが、第2部の結末で語られる。第3部の時代に主戦力として登場することはなく、スタンド能力を発現した描写もない。

ジョースター家の系譜には関わり続けるが、第3部以降の事件を経験した人物として戦歴を追加しない。小説『無限の王』では1973年のリサリサがスピードワゴン財団顧問として活動する。同作は集英社から刊行された公式関連小説であるものの、第2部漫画の空白期間を描く別媒体作品である。小説固有の事件、人物、能力は、原作本編の確定描写と区別して記録する。

人物像

リサリサは、弟子の死を悼みながらも、敵の前では涙を見せないと決める。シーザーがワムウとの戦いで死亡した後も、ジョセフと作戦を継続し、赤石を守る責任を優先する。冷静さは感情が薄いことを意味しない。夫を殺され、息子と離れ、養父も失い、弟子を戦場で失った経験を抱えながら、次の犠牲を防ぐため指揮を執る。

ジョセフの機転、シーザーの誇り、リサリサの訓練と判断は、どれか一つだけでは柱の男へ届かない。彼女は主人公の母という血縁上の役割を越え、第1部から続く波紋の技術と責任を次世代へ渡した継承者である。