ケンゾー
けんぞー
ネタバレ範囲: Part 6「燃えよ龍の夢」まで
# ケンゾーケンゾーは、第6部『ストーンオーシャン』に登場する元カルト教団の教祖であり、スタンド「ドラゴンズ・ドリーム(龍の夢)」の本体である。34人の信者を集団自殺へ追い込んだ罪で合計280年の刑を受け、グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所へ収容されている。78歳になっても武術と暗殺風水を鍛え続け、厳正懲罰隔離房でF・Fと戦う。
安全な方角と相手の凶方を読む能力に絶対の自信を持つが、中立的なスタンドの説明とアナスイの介入によって敗れる。
基本情報
ケンゾーは78歳のアメリカ人男性で、厳正懲罰隔離房へ収容されている。受刑者番号は原作資料でME25846、テレビアニメ版でMA25846と表記される。若い頃に大規模なカルト教団を率い、警察とFBIの捜査を受けた際、34人の信者へ薬物を使って建物へ放火した。本人も集団自殺へ加わった形を取るが、偶然に安全な位置へ倒れ、崩れた壁が炎と煙を遮って生き残る。
事件による刑期の合計は280年で、物語時点まで約40年間を刑務所で過ごしている。服役後も武術、太極拳、風水を研究し、暗殺へ応用する技術を完成させる。
外見
ケンゾーは身長143センチメートルの小柄な老人で、顔には深いしわが刻まれている。頭髪の一部を細く編み、長い眉と細い目を持つ。胸元を大きく開けた毛皮状の衣服、宝石と大粒の玉を付けた帽子、首飾りを着用する。戦闘時には指を曲げた掌、低い腰、身体をひねった立ち方など、中国武術を思わせる構えを取る。
老齢と小柄な体格に反して筋肉と柔軟性を保ち、高く跳び、狭い足場へ素早く移動する。配色はカラー版とテレビアニメで差があるため、紫を基調とした衣服は媒体上の表現として扱う。
性格
ケンゾーは自分の武術と風水へ強い自信を持ち、戦闘中も師のような落ち着きを装う。相手の攻撃が当たらない理由と、死へ向かう方角を説明し、勝敗はすでに運命として決まったと語る。一方で、教祖だった時代への執着が強く、受刑者から再び崇拝を集めて社会の上層へ戻ることを望む。自分を聖人や仏陀に並ぶ存在として語る誇大な自己評価は、40年の服役でも変わらない。
F・Fが何度重傷を負っても立ち上がると興味を示し、徐倫の読みにくい動きも戦う価値があると判断する。敵を技術の対象として評価しても、殺すことにためらいはなく、戦闘前にほかの囚人を呼吸困難で死亡させている。毎朝の健康法として自分の尿を飲む習慣を語り、八時間半の睡眠を守るなど、本人なりの身体管理を続ける。
カルト教団の教祖
37歳の頃、ケンゾーの教団は俳優や著名人を含む約三万人の信者を集めていた。本人は教団の人気と自分への崇拝を、社会的な成功と特別な力の証拠として受け取る。警察とFBIの捜査が迫ると、責任を取って信者を解放するのではなく、34人を道連れにして建物を焼く。薬物で抵抗できない状態へした人々を死亡させたため、集団自殺という外形でもケンゾーの支配と殺人性が中心にある。
自分だけが偶然助かった出来事は、後に風水で安全な場所へ導かれたという確信を強める。逮捕と服役を失敗として反省せず、いつか能力で信者を集め直し、過去の地位へ戻ることを目標にする。
暗殺風水の修練
ケンゾーは服役中に風水と武術を組み合わせ、攻撃と防御へ適用する「暗殺風水」を磨く。空間には人間へ幸運を与える位置と、事故や負傷を連鎖させる凶方があると考える。安全な位置へ自分の足を運び、敵の身体を凶方へ接続すれば、小さな攻撃でも周囲の物体が致命傷を作る。この戦法は占いだけでは成立せず、示された地点へ短時間で移る歩法と、相手を狙った角度へ押し込む格闘技が必要である。
ケンゾーは銃撃を最小限の動きでかわし、関節技、蹴り、手刀、指先の攻撃を連続させる。長年の修練がスタンドの自然な覚醒へつながったとされ、ホワイトスネイクのDISCで一時的に能力を与えられた人物とは成立過程が異なる。
ドラゴンズ・ドリーム
ドラゴンズ・ドリームは羅針盤の方位と竜の頭部を組み合わせた姿を持つ、自我のある中立的なスタンドである。ケンゾーにとって安全な位置を示し、竜の頭が向く先を敵の凶方として指し示す。本体が竜の内部へ腕や脚を通すと、身体の一部が凶方へ現れ、離れた敵へ攻撃を届かせられる。凶方へ触れた相手には周囲の物体、姿勢、落下、機械の動作が連鎖し、直接の一撃を越える損傷が生じる。
ただしスタンドはケンゾーの命令へ盲目的に従わず、敵にも能力の規則と危険な位置を説明する。中立を保つ態度にケンゾーは苛立ち、暗殺を妨げる余計な説明だと非難する。能力の全条件と方角の表示はドラゴンズ・ドリームの記事へ分け、人物記事では、ケンゾーが表示を実行へ変える武術を担う点を重視する。
頸椎を狙う技
ケンゾーは相手の口へ手を入れ、頸椎付近へ衝撃を与える特殊な攻撃を使う。第4頸椎周辺と副腎へ作用させ、呼吸器へ大量の分泌物を生じさせると説明する。攻撃を受けた人間は外部の水へ沈められなくても、自分の体内に生じた液体によって呼吸できなくなる。隔離房で倒れていた囚人の不自然な死は、この技によるものだった。
F・Fはプランクトンの身体を持つため、人間と同じ弱点を使えるかがケンゾーの関心となる。完全な人間ではなくてもエートロの肉体を利用しているため、頸部への攻撃と水分の喪失は大きな損傷となる。
厳正懲罰隔離房の混乱
プッチはDIOの骨を探す徐倫を殺すため、隔離房へ複数のスタンド使いを配置する。サバイバーの電気刺激によって看守と囚人が闘争本能を高め、ヴィヴァーノ・ウエストウッドが監房を開放する。ケンゾーは混乱の中で生き残った囚人の一人として現れ、自分がホワイトスネイクから送り込まれた刺客だと明かす。すでに暗殺風水で複数の囚人を倒しており、負傷した徐倫へ近づく。
死体へ潜んでいたF・Fが先に攻撃したため、狙いを彼女へ変える。ホワイトスネイクと思想を共有して戦うのではなく、敵を殺した後に自分の力で再び教祖へなるという個人的な野心を持つ。
F・Fとの戦い
F・Fが銃撃しても、ケンゾーはドラゴンズ・ドリームが示す安全な位置へ移り、弾道を外す。頸部へ手を入れて呼吸困難を起こすが、F・Fは自分の喉へ穴を開け、プランクトンの弾丸で反撃する。ケンゾーはF・Fの体内にも流れと弱点があると見抜き、凶方へ拳や蹴りを通す。F・Fは肘を外して攻撃を受け流しても、砕けたガラスや機械部品が連鎖し、頭部を切断されるほどの損傷を受ける。
水分が減るF・Fは消火用ホースへ向かい、水面を鏡として方角表示を誤認させようとする。ケンゾーは安全な位置を守りながら追い詰めるが、戦闘で流した自分の汗がF・Fへわずかな水分を与える。電気椅子が作動すると、F・Fはケンゾーをつかみ、同じ感電へ巻き込む。
アナスイによる決着
感電を受けてもケンゾーは生き残り、重傷の徐倫を倒そうと立ち上がる。ドラゴンズ・ドリームが安全な位置を示せても、そこへ移動するケンゾーの脚が機能しなければ防御は成立しない。ナルシソ・アナスイはダイバー・ダウンをケンゾーの脚へ潜行させ、骨格をばねの形へ組み替える。ケンゾーは自分の意思で足場を選べず、跳ね続けて安全な地点へ留まれなくなる。
最後は小さな容器へ身体を押し込まれる形で動きを止められ、再起不能となる。死亡は明示されず、その後は行方不明者として扱われる。運命が攻撃を必ず成功させると誇った人物が、自分の身体を制御できない状態へ変えられて敗れる決着である。
テレビアニメ版
テレビアニメ版では麦人がケンゾーを演じる。公式キャラクター紹介は、元カルト教団の教祖で34人を殺害し、懲役280年を受けた隔離房の囚人と説明する。第17話「燃えよ龍の夢」で正体、暗殺風水、ドラゴンズ・ドリームの中立性、F・Fとの戦いが描かれる。第18話では電気椅子を使った攻防と、アナスイによる決着まで進む。
アニメ公式画像は立ち絵、F・F戦、ばね状の脚による敗北を選ぶことで、人物の自信、能力、攻略を一続きに示せる。
物語上の役割
ケンゾーは、努力で磨いた技術とスタンド能力が結び付いた高齢の刺客である。身体能力は年齢だけで測れず、位置、方角、偶然を戦術へ変えることで銃撃にも対抗する。しかし能力の情報を独占できず、ドラゴンズ・ドリームは敵にも同じ地図を見せる。ケンゾーが有利なのは運命を所有するからではなく、地図へ従って移動できる技術を持つからである。
アナスイは方角の読みを破る代わりに、その方角へ移る身体を壊し、能力と本体の接続点を突く。教祖として人の運命を支配しようとした過去と、最後まで中立を保つスタンドの対立も、この人物の特徴となる。
関連項目
- [[jojo-stand-6-dragon-s-dream|ドラゴンズ・ドリーム(龍の夢)]]- [[jojo-character-6-foo-fighters|フー・ファイターズ]]- [[jojo-character-6-jolyne-cujoh|空条徐倫]]- [[jojo-character-6-narciso-anasui|ナルシソ・アナスイ]]
- [[jojo-stand-6-diver-down|ダイバー・ダウン]]- [[jojo-stand-6-survivor|サバイバー]]- [[jojo-location-6-ultra-security-house-unit|厳正懲罰隔離房]]- [[jojo-character-6-enrico-pucci|エンリコ・プッチ]]