JOJOジョジョの奇妙な冒険 百科事典
Part 7 / 人物

ブラックモア

ぶらっくもあ

第二世界線main_manga

ネタバレ範囲: Part 7第4ステージ「緑色の墓標」「キャッチ・ザ・レインボー(嵐の夜に…)」まで

# ブラックモアブラックモアは、第7部『スティール・ボール・ラン』に登場するファニー・ヴァレンタイン配下の政府関係者である。大統領の計画を探る侵入者を特定する任務を受け、ルーシー・スティールと彼女を助けたマウンテンティムを追跡する。スタンド「キャッチ・ザ・レインボー」は雨粒を空中へ固定し、足場、刃、障壁、傷口を塞ぐ栓として利用する。

聖人の遺体の脊椎を手にした瞬間、遺体の主と思われる存在を目撃し、ヴァレンタインへの忠誠を宗教的な確信へ変える。ルーシーの銃撃で致命傷を負いながら雨で傷を塞いで追跡を続け、最後はジャイロの鉄球によって固定雨粒を破られて死亡する。

名前と表記

日本語名は「ブラックモア」で、英字ではBlackmoreと表す。海外版ではDarkmoreへ変更される場合がある。現実の音楽家に由来する名称だが、作品内では政府の追跡者と雨のスタンド使いとして扱う。姓か通称かは明かされず、完全な氏名、年齢、出身地の詳細も示されない。

同名人物や現実の音楽解説とはページを分ける。

外見

ブラックモアは成人男性の体格を持ち、フード付きの長いポンチョを着る。ポンチョの胸と袖には小さな金属環が規則的に並び、頭頂から長い髪を一つにまとめて出している。内側には手の甲まで覆う衣服を着用し、脚部は靴と一体になった模様入りの装いである。戦闘時には顔へ仮面型のスタンド「キャッチ・ザ・レインボー」を装着する。

雨天の夜に溶け込む服装と、固定した雨粒の上を歩く異様な輪郭が追跡者としての姿を作る。

性格

ブラックモアは命令へ忠実で、侵入者の特定と情報回収を徹底する。書類が破られていれば断片を集め、飲み込まれていれば相手の腹を切ってでも回収すると述べる。任務のためなら尋問と殺害をためらわず、マウンテン・ティムを障害と判断すると即座に致命傷を与える。遺体の奇跡を目撃した後は感情を激しく表し、大統領が世界の頂点に立つべきだと信じる。

冷静な捜査官から熱狂的な信奉者へ変化しても、対象を追う実務的な判断力は失わない。

ヴァレンタインとの関係

ブラックモアは大統領の近くで働き、政府庁舎の警備と情報管理を任される配下である。賞金だけを目的に雇われた刺客ではなく、行政組織の内部からヴァレンタインの計画を守る。当初から忠誠心を持つが、聖人の遺体の力を直接経験するまでは使命の宗教的な意味を完全に理解していない。奇跡を目撃した後、大統領こそ遺体を集めて世界を導く人物だと確信する。

自分の致命傷より遺体の回収を優先し、最後まで命令の成就を選ぶ。

侵入者の発覚

ルーシー・スティールは、リンゴォ・ロードアゲインが伝書鳩で送った遺体の位置情報を盗むため政府庁舎へ入る。夫スティーブンへ食事を届ける体裁を取り、内部で書類を奪う。ヴァレンタインとブラックモアは、書類の状態と建物内の気配から第三者の侵入に気付く。出口を封鎖し、内部から逃げられないよう人員を動かす。

ブラックモアは侵入者の名をまだ知らない段階でも、情報を消される可能性まで想定して捜索する。

ルーシーの電話

建物内へ追い詰められたルーシーは、電話でマウンテン・ティムへ助けを求める。彼女は正体を隠そうとするが、ブラックモアは通話経路と脱出の痕跡を追う。ティムのスタンド「オー! ロンサム・ミー」は身体を縄状にして窓や隙間を通れるため、二人は庁舎から抜け出す。ブラックモアは逃走者が雨の夜へ出たことで、自分の能力を最も活かせる追跡環境を得る。

通話相手を調べれば侵入者へたどり着けると判断し、まずティムを捕捉する。

マウンテン・ティムとの戦い

ブラックモアは雨粒を固定し、空中の足場として移動しながらティムへ接近する。ティムは縄状の身体で攻撃を避け、拘束しようとする。しかし固定された雨粒は鋭い刃となり、動いた身体を切り裂く。ブラックモアはティムへ致命傷を与え、侵入者が若い女性であることとルーシーの関与を突き止める。

ティムを殺した後も追跡を止めず、情報が示す緑色の墓標へ向かったルーシーを追う。

キャッチ・ザ・レインボー

ブラックモアのスタンドは仮面型の「キャッチ・ザ・レインボー」である。自分が触れた雨粒を落下の途中で固定し、空中へ静止させる。固定した雨粒へ足を置けば、透明な板や虹の上を渡るように空中を歩ける。雨粒は液体のまま位置と形を保ち、触れた物体を切る刃や弾丸をそらす障壁になる。

能力は雨が降っている間だけ材料を得られ、晴天や雨の停止が最大の制約となる。

雨上を歩く移動

ブラックモアは空中へ固定した雨粒を連続した足場にする。地上の道、塀、建物の入口に縛られず、追跡対象の上方や窓の外へ移動できる。足場は目に見えにくく、相手からは雨の中を浮いて進むように見える。地形を迂回せず最短距離で近づけるため、馬で逃げる相手にも追いつく。

雨粒が止まる位置を本人が把握している限り、高所から落下せず動ける。

雨の刃

固定された雨粒は、通常の水滴と異なり空間に鋭い点や面として残る。人間がその位置へ腕や身体を動かすと、静止した雨粒が肉を貫き、切断する。ブラックモアは相手の周囲へ多数の雨粒を配置し、動けば傷つく檻を作る。ジョニィとジャイロは攻撃のため腕を動かすだけで雨粒に穴を開けられる。

本人が刃を高速で振るのではなく、相手の動きと固定物の衝突を攻撃へ変える。

飛び道具への防御

ジョニィの爪弾やジャイロの鉄球が飛来すると、空中へ固定された雨粒へ接触する。雨粒の列は軌道をそらし、直接ブラックモアへ届くのを防ぐ。目に見える盾を構える必要がなく、周囲の雨そのものが多層の防御になる。攻撃側は一つの雨粒を越えても、その先の滴でさらに軌道を変えられる。

豪雨の中では足場、刃、盾の材料が絶えず供給され、能力の密度が高まる。

傷口を塞ぐ応用

ルーシーの銃弾はブラックモアの喉や身体へ致命的な傷を作る。彼は固定した雨粒を傷口へ当て、血が流れ出るのを一時的に止める。これは傷を治癒したのではなく、水の栓で出血を抑えて生命を延ばす処置である。能力が解除されれば傷は残り、雨が止まれば栓も維持できない。

致命傷を負った状態で追跡を続けられたことが、後の戦闘で雨を失う危険を大きくする。

緑色の墓標

ルーシーは盗んだ情報を解読し、郊外の緑色の墓標で聖人の遺体の脊椎を掘り出す。ブラックモアは彼女の行動と移動先を突き止め、遺体を奪う。通常なら大統領へ届ければ任務は完了するが、遺体へ触れた瞬間に周囲の空間が変化する。二人は元の場所から約三十四キロ離れた市街地へ移動し、電話線も途中で断たれる。

ブラックモアは自分の能力では説明できない現象を、遺体が起こした奇跡だと理解する。

遺体の主との遭遇

空間移動の直後、ブラックモアは聖人の遺体の主と思われる人物の姿を見る。その存在は彼だけが認識する形で現れ、遺体が単なる骨ではないと確信させる。ブラックモアは畏敬と歓喜に包まれ、大統領へ遺体を集めることが自分の使命だと宣言する。世界の頂点に立つヴァレンタインへ遺体が集まるべきだという政治的忠誠が、宗教的な選民意識へ変わる。

ただし目撃した存在から具体的な命令を受けた場面はなく、使命の解釈はブラックモア自身による。

ルーシーの反撃

ブラックモアが奇跡へ気を取られた隙に、ルーシーは拳銃で彼を撃つ。喉を含む複数箇所へ弾丸が命中し、通常なら追跡を続けられない傷となる。ルーシーは遺体の脊椎を取り戻し、ジョニィとジャイロへ助けを求めて逃走する。ブラックモアは雨粒で傷を塞ぎ、致命傷を抱えたまま後を追う。

遺体の奇跡を見た直後の熱狂が、身体の限界を無視して任務を続ける動機になる。

ジョニィたちへの追撃

ルーシーは嵐の中でジョニィとジャイロに出会い、大統領の計画と脊椎について説明する。ブラックモアも追いつき、三人の周囲へ雨粒の刃と障壁を配置する。ジョニィとジャイロは爪弾と鉄球を投げるが、固定雨粒に軌道をそらされる。ブラックモアは分離させた手でジョニィの首をつかみ、遺体の一部も奪おうとする。

ルーシーを罪ある存在と断じ、脊椎を盗んだ行為への処刑を自分の使命とする。

ジャイロの攻略

ジャイロは腕を前へ動かせば雨粒に貫かれる状況で、動作を逆向きにして投擲姿勢を作る。鉄球を雨粒の間で跳ね返し、ブラックモアに最も近い一滴へ当てる。ブラックモアは鉄球が雨滴で止まったと考え、ルーシーへの攻撃を優先する。しかし鉄球の回転は止まらず、摩擦熱で固定雨粒を蒸発させる。

支えを失った鉄球が防御を抜け、ブラックモアの頭部へ命中する。

鉄球の直撃でキャッチ・ザ・レインボーの制御が崩れ、固定されていた雨粒が落ちる。同時に嵐が弱まり、傷口を塞いでいた水の栓も維持できなくなる。ブラックモアはルーシーに撃たれた傷から出血し、死亡する。最後の鉄球だけが死因ではなく、先の銃創と能力解除が重なった結果である。

遺体の脊椎はジョニィの身体へ入り、泥には次の遺体の位置を示す地図が現れる。

能力の強み

雨天では空間のほぼすべてに操作材料が存在し、攻撃と防御を同時に準備できる。空中移動によって地形を無視し、逃走者へ最短距離で追いつける。雨粒は小さく見えにくいため、相手が動いた後に初めて刃の位置へ気付く。飛び道具を複数層でそらし、接近しようとする身体も切るため、遠近どちらの攻撃にも対応する。

傷口を塞ぐ応用まで含め、雨を環境ではなく身体の延長として使う。

能力の弱点

キャッチ・ザ・レインボーは、空中に存在する雨粒がなければ主要な効果を使えない。雨が止まる、滴が蒸発する、固定位置を回避される状況では足場と防御が減る。雨粒を生成する能力ではなく、降っている水を操作する能力である。ブラックモアが重傷を雨で塞いでいる場合、天候の変化はそのまま生命の危機になる。

回転の摩擦で一滴を蒸発させる攻略は、固定雨粒が液体の性質を失っていないことを利用する。

物語上の役割

ブラックモアは、ルーシーが大統領の陰謀へ自ら踏み込んだ後に初めて越える追跡者である。マウンテン・ティムを殺し、味方へ情報を運ぶ行為が生命を懸けた選択であることを示す。遺体の主を直接目撃した反応により、聖人の遺体が政治的資源だけではなく宗教的な奇跡を伴うと明らかになる。雨の攻防では環境条件と回転の物理的性質が勝敗を決め、能力の規則を観察する戦いが描かれる。

忠誠、奇跡、追跡、天候を一つへ結び、ルーシーを遺体争奪戦の中心人物へ押し出す敵役である。

関連項目

- キャッチ・ザ・レインボー- ルーシー・スティール- マウンテン・ティム- ファニー・ヴァレンタイン

- ジョニィ・ジョースター- ジャイロ・ツェペリ- 聖人の遺体- 緑色の墓標