ベイビィ・フェイス
べいびぃ・ふぇいす
ネタバレ範囲: Part 5サン・ジョルジョ・マッジョーレ島脱出後まで
# ベイビィ・フェイスベイビィ・フェイスは、第5部『黄金の風』に登場するメローネのスタンドである。母体となる女性と標的の遺伝情報を組み合わせ、遠隔で活動する人型のジュニアを誕生させる。ジュニアは物体と生物を立方体状の部品へ分解し、組み替え、別の形へ変える。
ブチャラティとトリッシュを一度は捕らえるが、ジョルノが生命を部品として生み出す新しい治療法を得る契機にもなる。
名称と二つの形態
日本語表記はベイビィ・フェイス、英語表記はBaby Faceである。能力には、メローネが操作するコンピューター型と、母体から生まれるジュニア型がある。二つは別々の使用者が持つ同名スタンドではなく、出産と教育を通じて一つの任務を実行する仕組みである。海外版ではBabyheadという名称へ変更される場合がある。
コンピューター型
最初のベイビィ・フェイスは、小型コンピューターへ手足が付いたような姿を持つ。メローネは画面へ母体候補の血液型、性格、生活情報を入力し、標的との相性を計算する。機械は会話可能で、候補の評価、誕生までの進行、ジュニアの状態を報告する。単独で敵地へ向かう戦闘体ではなく、母体選定、生成、遠隔連絡を担当する端末である。
母体の選定
メローネは列車で出会った女性を観察し、相性がよいと判断する。女性へ本人の同意を得ないまま能力を使い、ブチャラティの血液から得た情報を組み合わせる。母体の性格と遺伝的条件はジュニアの能力、成長速度、気質へ影響する。能力による出産は通常の妊娠ではなく、短時間で遠隔戦闘用の個体を作る過程である。
女性は生成の道具として扱われ、ジュニア誕生後には身体を分解されて死亡する。
ジュニアの誕生
母体の頭部付近から小さな人型個体が生まれ、食事と学習によって急速に成長する。誕生直後からメローネの完全な人形として動くのではなく、言葉と行動規則を教えられる。メローネは標的の姿、任務、攻撃方法を端末越しに指示する。ジュニアは学習するほど身体を大型化し、自分で戦術を選ぶ知性を得る。
独立した人格
ジュニアはメローネの命令を理解するが、遠隔操作の手足ではない。勝利を報告し、褒められることを求め、自分の成長へ誇りを持つ。戦闘中には教えられていない応用を考え、物体へ変身して奇襲する。一方で感情的になり、メローネの指示を聞かず敵を深追いすることもある。
親子のような教育関係が強さを生むと同時に、使用者が完全制御できない弱点にもなる。
分解能力
ジュニアが触れた対象は、細かな立方体や直方体の部品へ分解される。切断面から出血させる通常の斬撃ではなく、身体の一部を空間的な部品として切り離す。トリッシュとブチャラティの身体を分解し、家具の内部へ収納して運ぶ。部品が失われたり別の場所へ移されたりすれば、元へ戻っても身体は完全には復元しない。
再構成と変身
分解した物質は並べ替えられ、別の形や位置へ再構成できる。ジュニア自身も壁、家具、石、車両の部品へ身体を混ぜて姿を隠す。人型のまま近づかず、ジョルノの影や周囲の構造へ同化して攻撃位置を変える。破損を避ける時には身体の一部を分離し、ゴールド・エクスペリエンスの拳を通過させる。
地形そのものが潜伏先になるため、視界へ姿がないことを退却の証拠にできない。
射程と追跡
ジュニアはメローネから遠く離れて活動し、使用者が戦場へ行く必要がない。標的の遺伝情報を材料に含むため、長距離を移動してブチャラティを探し当てる。本体と距離が開いても能力が急激に弱まる描写はなく、独立個体として任務を続ける。メローネはコンピューター型を通じて報告を受けるが、ジュニアが見た景色を常時共有するわけではない。
ブチャラティとトリッシュの捕縛
ジュニアは移動中の護衛チームへ奇襲し、ブチャラティの身体を部品へ分解する。護衛を失ったトリッシュも家具の内部へ取り込み、標的確保に成功したと判断する。殺害より連れ去りを優先するのは、暗殺チームがトリッシュからボスの正体を探るためである。捕らえた身体を壊さず部品として保持できる能力が、情報源を生きたまま運ぶ任務へ適している。
ジョルノとの戦い
ジョルノは仲間の欠損を確認し、ゴールド・エクスペリエンスで身体の部品を作ろうとする。従来は傷口へ生命エネルギーを与えていたが、自分の手そのものを新しい部品として作る発想へ進む。ジュニアは壁や影へ同化し、喉や眼を分解して反撃能力を奪おうとする。ジョルノも切断された部位を生命へ変え、魚や蔓を使って敵の位置と動きを制限する。
物質を分解して組み替える能力と、無機物から生命を作る能力が、身体の部品を巡って対立する。
新しい治療法
ジョルノは失った器官と同じ形の部品を生命として作り、自分と仲間の身体へ組み込む。この方法により、ジュニアが切り取って持ち去った部位が戻らなくても欠損を補える。ゴールド・エクスペリエンスが持っていた生命生成を、臓器と肉体の再建へ応用した技術である。以後の戦いでジョルノが重傷者を治療できるようになるため、ベイビィ・フェイス戦は能力成長の転機となる。
ジュニアの最期
ジョルノは自分の切断された部位を小動物へ変え、ジュニアへ攻撃を返す。ジュニアはさらに成長し、周囲の乗り物へ同化して逃走と反撃を試みる。しかし生命へ変えられた部品が内部から作用し、最終的に爆発して破壊される。ジュニアの消滅はメローネ本人へ同じ損傷として返らない。
メローネの死
メローネは遠方で敗北報告を受け、次の行動を考える。ジョルノがジュニアの一部から作った毒蛇が本体の位置へ届き、舌を噛む。毒によってメローネが死亡すると、コンピューター型のベイビィ・フェイスも活動を終える。ジュニアを倒すだけでは安全な本体へ届かない問題を、敵の一部から生命を作る追跡で解決した。
強み
使用者が遠くにいるまま、標的へ適応した戦闘個体を送り込める。生物と物体を分解し、捕縛、欠損、潜伏、変身を一つの規則から行う。ジュニアは学習して成長するため、初見の反撃へ新しい応用で対応する。身体を部品へ変える攻撃は外側の防御を越え、重要器官だけを奪える。
弱点
生成には条件の合う母体と標的の遺伝情報が必要で、即座にどこでも発動できない。ジュニアの性格と能力は母体条件に左右され、メローネが完全には予測できない。独立人格は学習能力を生む一方、命令無視と慢心にもつながる。ジュニアと本体の連絡をたどられれば、安全圏にいるメローネも攻撃対象になる。
媒体の区分
関連小説『恥知らずのパープルヘイズ』には、メローネと能力へ関する追加説明がある。公式刊行物でも漫画本編と執筆者が異なる外伝であり、独自設定は媒体名を示して分ける必要がある。漫画で確定するのは、コンピューター、母体、ジュニア、分解と再構成、遠隔学習という一連の能力である。
相性評価の意味
コンピューター型が示す相性は、恋愛関係や親子としての幸福を評価する数値ではない。標的の遺伝情報と母体の性格から、任務へ適したジュニアが生まれる可能性を測る。母体の気性が強ければジュニアも攻撃的かつ自立的になり、成長後の制御が難しくなる。メローネは高い能力を望むほど、自分の指示へ従わない個体を作る危険も受け入れる。
分解と死亡
分解された人物が即座に全員死亡するわけではなく、必要な部品が保たれていれば再構成の余地がある。トリッシュとブチャラティを捕虜として運べるのは、生命を維持したまま身体の配置を変えられるためである。一方で母体の女性は身体を材料として消費され、元へ戻されない。同じ分解能力でも、ジュニアが保存するか部品を失わせるかによって結果が変わる。
本体へのダメージ反射
ジュニアが傷付いても、遠くのメローネへ同じ傷がそのまま現れない。独立して生まれた個体であるため、本体を倒す通常の経路を逆方向にも使いにくい。ジョルノは破壊したジュニアの一部から生命を作り、その生命を本体の位置へ帰らせる方法を取る。反射がない能力へ、由来する物質を追跡させることで別の接続を作った攻略である。
教育の限界
メローネは言葉、図、命令によってジュニアへ知識を与える。しかし戦場の変化をすべて事前に教えられず、ジョルノの新しい治療法も予測できない。ジュニアは未知の状況へ自分で対応するが、勝利を急いで罠へ近づく判断も自分で行う。学習可能であることは万能な知識を最初から持つことではなく、経験のない能力には試行が必要になる。
ジュニアは標的へ近づく過程で人の姿を借り、周囲の会話や状況から追跡に必要な情報を得る。遠距離自動操縦型でありながら、単純な命令だけを反復するのではなく、教育内容を材料に現場で判断する点がほかの自動型と異なる。その自律性は本体の安全を高める反面、メローネが戦況を直接修正できない時間を生む。ジュニアが自信を強めてジョルノを追い詰めた行動も、成長による性能向上と独断の危うさが同時に表れた結果である。
関連項目
- [メローネ](/jojo/character-5-melone/)は、母体を選びジュニアを教育する使用者である。- [ブローノ・ブチャラティ](/jojo/character-5-bruno-bucciarati/)は、遺伝情報の材料と追跡対象にされた。- [トリッシュ・ウナ](/jojo/character-5-trish-una/)は、身体を分解されて家具へ収納された標的である。- [ジョルノ・ジョバァーナ](/jojo/character-5-giorno-giovanna/)は、ジュニアとの戦いで身体部品を作る治療法を得た。
- [ゴールド・エクスペリエンス](/jojo/stand-5-gold-experience/)は、分解された部位を生命へ変えて反撃した。
出典
- [JOJO PORTAL SITE「ABOUT」](https://jojo-portal.com/about/)- [JoJo's Bizarre Encyclopedia「Baby Face」](https://jojowiki.com/Baby_Face)- [JoJo's Bizarre Encyclopedia「Chapter 520」](https://jojowiki.com/Chapter_520)