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MARVEL TEAMS / 使い捨ての工作員から選び直したチームへ

サンダーボルツ/ニュー・アベンジャーズ|チーム解説

MCUのサンダーボルツとニュー・アベンジャーズを、ヴァレンティーナが処分しようとした工作員たち、ボブとヴォイド、イェレナの孤独、バッキーの介入、チーム名の政治利用、結成後の課題まで解説します。

ネタバレ注意 関連作品の展開と結末を含みます。

主要メンバー
イェレナ、バッキー、レッド・ガーディアン、USエージェント、ゴースト、ボブ
招集の発端
ヴァレンティーナによる証拠隠滅のための相互処分計画
後の名称
ニュー・アベンジャーズ
中心作品
『サンダーボルツ*』

概要

サンダーボルツは、ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌのため秘密任務に就いていた複数の工作員が、証拠隠滅として同じ保管庫へ集められ、互いに殺し合わせられそうになったことから始まる即席チームである。英雄候補を選抜したのではなく、雇用主から使い捨てにされた人物が共通の敵と生存目的を見つける。

中心にいるイェレナはナターシャの死後、任務を続けても虚無感から抜けられず、同じく孤独を抱えるボブと出会う。ボブはセントリー計画の被験者で、圧倒的な力と自己否定から生まれるヴォイドを同時に持つ。メンバーは力で倒すのではなく、彼の精神世界へ入り、孤独を一人で閉じ込めない方法を選ぶ。

危機収束後、ヴァレンティーナは記者会見で彼らをニュー・アベンジャーズとして発表し、自分の計画だったように政治利用する。名称は社会的な正統性を与える一方、旧アベンジャーズの責任と期待を背負わせる。チームは支配から完全に自由になったわけではなく、誰が名前を所有し、誰のために活動するかを結成後も決め続ける必要がある。

地下保管庫で互いに向き合う工作員たち
相互処分の罠から始まった即席チーム

01ヴァレンティーナの工作員網

ヴァレンティーナは政府機関と企業の境界で権力を持ち、イェレナ、ジョン・ウォーカー、エイヴァ・スターらへ個別任務を与える。任務の全体像や他の工作員の存在は共有せず、必要な技能だけを使う。失敗や調査の危険が高まると、記録を消すため本人たちを処分対象へ変える。

従う側も同じ動機ではない。イェレナは仕事で空白を埋め、ウォーカーは失った英雄資格を取り戻そうとし、ゴーストは生存と安定を求める。ヴァレンティーナは各自の弱さへ別々の報酬を示すため、メンバー同士が関係を作れず、雇用主だけが情報を統合する構造になる。

チームの中心となるイェレナ
孤独を抱えながらボブへ手を伸ばすイェレナ

02保管庫での相互処分と脱出

四人は同じ地下保管庫へ別任務として入り、互いが標的だと判断して戦う。室内の焼却装置が起動したことで、任務説明そのものが罠だったと理解する。ボブは記憶が曖昧なまま現れ、兵士としての技能を持たないが、出口を探す協力者になる。

脱出には個々の戦闘力より、停止装置を探し、他者が話す情報を信じる必要がある。相互不信を利用した処分計画へ、同じ雇用主に捨てられたという共通事実で対抗する。チーム名より先に、誰も置いていかないという小さな合意が生まれる。

ヴァレンティーナを追及するバッキー
元工作員としてチームへ加わるバッキー

03イェレナとレッド・ガーディアンの関係

アレクセイは娘との関係を取り戻そうとし、彼女の任務へ押しかける。自慢と過去の英雄談を繰り返すため、イェレナの孤独へすぐ届かない。しかし逃走車を用意し、危機の中で離れず、チームをサンダーボルツと呼んで誇りを与えようとする。

イェレナは父の承認より、ナターシャを失った後に自分が何を望むか分からない。ボブへ声をかける過程で、自分と似た空白を他者の中に見る。家族の再接続は一度の謝罪で完成せず、相手の痛みを自分の物語へ回収せず聞き続ける行動として始まる。

ニューヨークを暗闇へ包むヴォイド
ボブの孤独が都市規模の危機となったヴォイド

04バッキーが加わるまで

バッキーは議員としてヴァレンティーナの不正を追い、当初は逃走する工作員を止める側に立つ。装甲車を攻撃して全員を捕らえるが、彼らが証拠隠滅の被害者だと知ると協力へ切り替える。元ウィンター・ソルジャーとして命令に使われた経験が、工作員を犯罪歴だけで切り捨てない判断につながる。

チーム内で最も経験ある戦士でも、バッキーが全員を一方的に指揮するわけではない。イェレナがボブとの関係を担い、アレクセイが場をつなぎ、ウォーカーとゴーストが戦術を補う。過去のアベンジャーズと違い、明確な創設者や資金提供者を持たないため、現場で役割を交渉する。

即席チームへ加わったレッド・ガーディアン
自分たちをチームとして語り続けたレッド・ガーディアン

05ボブ、セントリー、ヴォイド

ボブはセントリー計画の実験を受け、通常の攻撃を圧倒する力を得る。ヴァレンティーナは彼を自分の管理下にある新しい英雄として公開しようとするが、記憶と感情を抑圧したまま力だけを利用する。承認を与えるふりをして、失敗への恐怖を支配手段にする。

自己否定が限界へ達するとヴォイドが現れ、ニューヨークの人々を影へ変え、各自を最も暗い記憶の部屋へ閉じ込める。敵が外部の怪物ではなくボブの一部であるため、身体を攻撃すれば本人も失う。力の制御を命令で取り戻すのではなく、孤独な記憶へ仲間が入る必要がある。

地下保管庫で互いに向き合う工作員たち
相互処分の罠から始まった即席チーム

06暗闇の部屋で選んだ救出

イェレナはヴォイドへ入り、自分が閉じ込めてきた喪失の部屋を通ってボブを探す。仲間たちも後から入り、それぞれの恥、失敗、孤独を共有する。全員が完全な英雄ではないからこそ、暗い記憶を消すのではなく、そこに一人で残さないという方法を選べる。

最後にヴォイドを殴り倒すのではなく、全員でボブを抱きしめる。精神的な危機を友情だけで恒久的に治療できるとは限らないが、少なくとも権力者が症状を兵器として使う構造を止める。救出の成功は、今後も再発へ備え関係を維持する責任の始まりである。

チームの中心となるイェレナ
孤独を抱えながらボブへ手を伸ばすイェレナ

07ニュー・アベンジャーズという名称

ヴァレンティーナは公的責任を問われる直前、記者会見へチームを登場させ、自分が組織したニュー・アベンジャーズだと発表する。彼らが独力で危機を止めた事実を、政権と企業の成功へ上書きする広報戦略である。拒否すれば再び犯罪者として扱われる可能性があり、名称の受諾にも圧力がある。

それでも公的な名前と施設は、個別に使い捨てられていた者が互いを守る基盤にもなり得る。旧アベンジャーズを模倣するだけでなく、過去の加害と失敗を隠さず活動できるかが問われる。サンダーボルツという自称とニュー・アベンジャーズという公式名の間に、誰がチームを定義するかという未解決の問題が残る。

ヴァレンティーナを追及するバッキー
元工作員としてチームへ加わるバッキー

読み解く要点

MCUのサンダーボルツを、コミックの同名チームや単なるヴィラン集団と同一視しない。映像版ではヴァレンティーナに利用された工作員と被験者が、生存と救出を通じてチームになる。メンバーの過去に犯罪や加害があっても、全員が同じ法的立場や動機ではない。

ニュー・アベンジャーズという名称は、危機を救った実績とヴァレンティーナの政治的な横取りを同時に含む。正式発表されたから旧アベンジャーズの正統な後継と自動的に決まるわけでも、広報だから関係が偽物になるわけでもない。結成後の選択が名称の意味を変える。

視聴では『ブラック・ウィドウ』『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』『アントマン&ワスプ』『エンドゲーム』で各人物の前史を確認し、『サンダーボルツ*』へ進む。特にイェレナとバッキーが命令から自由を取り戻した過程を押さえると、ボブを救う判断が分かりやすい。

関連ページ

バッキー・バーンズ命令に利用された経験を持つメンバーアベンジャーズ名称と責任を継ぐ先代チームサンダーボルツ*結成とヴォイド危機を描く作品エンドゲーム後ガイド各メンバーの前史をつなぐ

確認に使用した公開情報

映像作品で描かれた出来事を基準に、Marvel公式の作品・人物・チーム情報で名称と基本設定を確認しています。コミック版と映像版の設定は同一視せず、本文はMCUで描写された選択と結果を中心に整理しています。