Anna Movies

マーベル

サンダーボルツ*

失敗作と呼ばれた寄せ集めの六人が、自分の影と他人の痛みを抱えながら、新しい『アベンジャーズ』の名を背負うまでを描く、MCUフェーズ5閉幕作。

媒体: 映画(実写) 米国公開: 2025年5月2日 日本公開: 2025年5月2日 監督: ジェイク・シュライアー
サンダーボルツ* 公式ポスター

作品データ

作品
サンダーボルツ*
原題
Thunderbolts*
媒体
映画(実写)
米国公開
2025年5月2日
日本公開
2025年5月2日
監督
ジェイク・シュライアー
脚本
エリック・ピアソン/ジョアンナ・カロ
原案
エリック・ピアソン
原作
マーベル・コミック(カート・ビュージック/マーク・バグリー、1997年『Thunderbolts #1』)
製作
ケヴィン・ファイギ
音楽
ソン・ラックス(Son Lux)
撮影
アンドリュー・ドロズ・パレルモ
編集
ハリー・ユン/アンジェラ・M・カタンザロ
美術
グレイス・ユン
視覚効果
ILM/Wētā FX/Framestore/DNEG ほか
製作会社
マーベル・スタジオ
配給
ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
上映時間
約127分
製作費
約1.8億ドル前後とされる
興行収入
全世界 約3.8億ドル超とされる
MCU区分
フェーズ5・最終作/マルチバース・サーガ
時系列上の前後
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』 → 本作 → 『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップ』
公式予告編は
劇場サイトで確認
予告編を観る 🏛マーベル 一覧 🏠トップ 📚参考資料
📖 全35章 / 約20K字 🔄 最終更新 2026年5月26日 ✍️ Anna Movies 編集部

サンダーボルツ*は、2025年公開のアメリカ映画で、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)フェーズ5の締めくくり作である。失敗作と呼ばれた寄せ集めの反英雄六人が、それぞれの過去や心の闇、そして他人の痛みと向き合いながら、共通の脅威に立ち向かう姿を描く。やがて彼らは新たな『アベンジャーズ』の名を背負う存在となり、次章への転換点を担う。

00概要

『サンダーボルツ*』(Thunderbolts*)は、ジェイク・シュライアー監督によるアメリカのスーパーヒーロー映画で、2025年5月2日に米国で公開された。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の第36作にあたり、シリーズの章立てではフェーズ5の最終作、マルチバース・サーガの折り返しを担う一本だ。原題末尾のアスタリスク「*」は宣伝段階から意図的に伏せられた仕掛けで、その意味が明かされるのは本編終盤になってからである。

原作は、カート・ビュージックとマーク・バグリーが1997年の『Thunderbolts #1』で世に送り出した、悪役や元悪役を寄せ集めた“代用アベンジャーズ”もの。本作はその核——「ヒーローではない者たちが、ヒーローの名を背負う」——を、フェーズ4以降のMCUに散らばってきた面々で再構成した。集約されるのは、ヤレーナ・ベロワ(『ブラック・ウィドウ』『ホークアイ』)、バッキー・バーンズ(『ウィンター・ソルジャー』『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』)、ジョン・ウォーカー/USエージェント(『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』)、ゴースト/エイヴァ・スター(『アントマン&ワスプ』)、レッド・ガーディアン/アレクセイ・ショスタコフ(『ブラック・ウィドウ』)、そしてヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ(『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』『ブラック・ウィドウ』)。

本作の中心にあるのは、派手な戦闘ではなく、登場人物それぞれが抱える「恥」と「孤独」という主題だ。冒頭に置かれたヤレーナの独白が映画全体の語り口を決め、終盤に立ちはだかる敵もまた、外からの侵略者ではなく、一人の人物の内側に巣くう暗闇——「ヴォイド」——として描かれる。アクション映画でありながら、その本質はうつ、罪悪感、自殺念慮といった精神的危機を真正面から見据えた一本であり、その正面性は公開後の批評でも繰り返し評価された。

ジェイク・シュライアーは、『ロボット&フランク』(2012)で長編デビューして以降、A24と組んだ短編やテレビシリーズ『ビーフ』(2023)で知られる監督だ。『ビーフ』ではアジア系移民の精神的な圧迫と笑いを混ぜ合わせた語りが評判を呼んだ。スコアを手がけるのは、オスカーノミニーのソン・ラックス(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)。不安定な弦楽器、電子音、そして音のない余白を活かし、MCUとしては異色の響きを持ち込んでいる。なお本記事は、結末、アスタリスクの正体、各クレジットに至るまでネタバレを前提に整理している。物語の驚きを保ちたい読者は、鑑賞後に戻ってきてほしい。

概要

主要データ

原題
Thunderbolts*
監督
ジェイク・シュライアー
脚本
エリック・ピアソン/ジョアンナ・カロ
音楽
ソン・ラックス(Son Lux)
撮影
アンドリュー・ドロズ・パレルモ
米国公開
2025年5月2日
上映時間
約127分
ジャンル
スーパーヒーロー、心理ドラマ、アクション
シリーズ区分
MCUフェーズ5・最終作/マルチバース・サーガ

01あらすじ

ここでは、結末からアスタリスクの正体、さらにミッドクレジット、ポストクレジットまでを含む全編のあらすじを追っていく。ヤレーナの孤独に始まり、ヴァレンティーナの政治危機、ユタ州ヴォルト施設での集合、ボブ・レイノルズの発見、そしてセンチュリー化、ヴォイドの蹂躙へと展開し、精神世界での救出を経てニュー・アベンジャーズ宣言に至る。最後にミッドクレジットの新本部、ポストクレジットの未確認船舶までを、この順に見ていきたい。

あらすじ

プロローグ

映画は灰色の空のもと、クアラルンプールの高層ビルの屋上に立つヤレーナ・ベロワの全身像から幕を開ける。風が前髪を揺らし、「最近、何をしても胸の真ん中が空っぽに感じる」というモノローグが流れる。やがて彼女は屋上から地上数百メートルの空へ身を投げ、市街のビルの谷間をパラシュートも開かずに落下していく。そして標的である研究所の窓へ、寸分の狂いもなく着地する。任務はわずか数分で終わる。室内の科学者を制圧し、ハードドライブを回収し、火を放って立ち去る。一連の所作はプロの精度で淀みなく流れるが、その表情に達成感も興奮もない。

場面はバンコクの空港へ、続いて姉ナターシャ・ロマノフを偲ぶ短い回想へ、そしてニューヨークのソーホー地区にある彼女の隠れ家へと移っていく。冷蔵庫は空っぽ、テーブルには未開封の手紙が積み上がり、テレビはヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌCIA長官の弾劾公聴会のニュースを伝えている。ヤレーナは雇い主であるヴァレンティーナに電話をかけ、「次の任務をくれ。長期でいい。何でもいい」と告げる。「私はナターシャの妹だ。私には『次』がある。それでも、目を開けたら次があるとは限らない気がする」――この短い独白が、本作全体の感情の起点を据える。

時を同じくして、オハイオ州のスーパーマーケットの駐車場では、レッド・ガーディアン/アレクセイ・ショスタコフが年金生活者向けのリムジン送迎ドライバーの制服に身を包み、客を待ちながらバニラ・ラテをすすっている。「義娘」のヤレーナが連絡をくれない寂しさを延々と独り言にこぼしながらも、後部座席には古いソビエト時代の制服を常備し、いつでもヒーローに舞い戻れる構えだけは整えている。本作はこの「現役を退いたヒーローもどき」のコミカルな日常を、ヤレーナの孤独と対比させるように並べてみせる。

ワシントンDCではジョン・ウォーカー/USエージェントが酒に逃げ、家庭と離婚調停をこじらせている。ロンドン郊外ではゴースト/エイヴァ・スターが、量子的に身体が固定されなくなる発作を抑え込む薬を注射している。そしてニューヨークの市庁舎では、バッキー・バーンズが下院議員のオフィスでスタッフを束ね、政治家としてヴァレンティーナの不正を静かに追っている。本作の冒頭三十分は、この五人がそれぞれの孤独な現在地に立たされている姿を、丁寧に描き出すことに費やされる。

プロローグ

ヴァレンティーナの政治危機とOXEプロ…

ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌはCIA長官の座にありながら、その裏で長年、闇市場に「次世代のキャプテン・アメリカ」を生み出す秘密計画『OXE/センチュリー計画』を進めてきた。公金の私的流用、市民を実験台にした人体実験、複数の暗殺指示——アメリカ連邦議会の弾劾調査委員会は、彼女にかけられたこれらの疑惑を追っている。その委員会の中心人物の一人が、下院議員バッキー・バーンズだ。

ヴァレンティーナはバッキーの追及をかわしながら、同時に長年使ってきた『使い捨ての駒』を一掃する計画を練る。標的は、彼女がこれまで雇ってきた六人——ヤレーナ、ジョン、エイヴァ、タスクマスター(アントニア・ドレイコフ)、そして名を明かされない一名だ。彼らをユタ州の無人地帯に築かれた『ヴォルト施設』へおびき出し、互いに殺し合わせる手筈を整える。制御室には自動火災装置と核弾頭規模の自爆機構が仕込まれ、彼女のオフィスからスイッチ一つで全員もろとも証拠を「片付ける」ことができるのだ。

彼女は同時に、自分のために働く極秘エンジニアのメル(ジェラルディーン・ヴィスワナタン)の口を封じる準備も進めていた。だがメルは、ヴァレンティーナの異常な振る舞いに気づき、密かに証拠のコピーを残しはじめる。中盤、この小さな決断が物語の流れを大きく左右することになる。

ヴァレンティーナという人物は、本作で初めて『カリスマ的だが冷酷』という枠を超え、『追い詰められて狂気へ滑り落ちる権力者』として深く掘り下げられる。一人になったオフィスで口紅を引き直し、鏡に向かって「あんたは選ばれた人間よ。これは仕方のないこと」と言い聞かせる——その短いカットこそが、彼女の人物像にもっとも冷たい光を当てる場面だ。

ヴァレンティーナの政治危機とOXEプロ…

ユタ州ヴォルト施設

ヴァレンティーナの指令を受けたヤレーナは、ユタ州の無人地帯に築かれたヴォルト施設、その最深層へと向かう。任務は「施設内に潜伏する未確認資産の排除と、地下倉庫に眠る重要記録の回収」。単独任務だと信じて中央室に踏み込んだ瞬間、同じ任務で送り込まれたジョン・ウォーカー、ゴースト、タスクマスター(アントニア・ドレイコフ)の三人と鉢合わせる。

互いを敵と認識した四人の戦闘は、本作中盤の白眉だ。ヤレーナのナイフ捌き、量子位相シフトを伴うゴーストの打撃、強化兵士さながらのジョン・ウォーカーの蛮力、そして相手の動きを完璧に模倣するタスクマスターの戦闘術——四方の壁が血と火花に染まる。混戦のさなか、中央室の扉から押し戻されてきた予期せぬ第三勢力の銃弾が、タスクマスターの頭部を撃ち抜く。アントニアは即死。その呆気ない退場は、批評では「コミックの設定を活かしきれていない」と批判された一方、「この物語では誰も安全ではない」という宣言としても機能している。

生き残った三人は、戦いの途中で互いがヴァレンティーナの「使い捨ての駒」にすぎないと悟る。それと同時に施設の閉鎖機構が作動し、出口はことごとく鉄壁の扉で塞がれる。中央室の天井には「清浄化プロトコル」が点灯し、二十分後に施設全体を高熱で焼却するカウントダウンが始まる。

脱出経路を求め、三人は施設の最深層へと降りていく。最下層の貯蔵庫の扉を開けたとき、そこにあったのは武器でも記録でもなく、薄汚れたパジャマ姿で床に座り込む一人の若い男だった。男は怯えた顔で「おまえら、誰だ。ここから出してくれ」と訊く。これがロバート・ボブ・レイノルズ——本作の真の中心人物との、最初の出会いである。

ユタ州ヴォルト施設

ボブ・レイノルズの発見と脱出

ボブは自分が何者なのか、なぜここにいるのかを覚えていない。記憶にあるのは、マレーシアの研究施設で目を覚ましたこと。その前は薬物に溺れたホームレスだったこと。そして上の階で自分が誰かを殺してしまった気がする、というおぼろげな感覚だけだ。三人は彼を見捨てるわけにもいかず、四人で施設からの脱出を図る。

ヴォルト施設はヴァレンティーナが進めるセンチュリー計画の中核拠点であり、ボブはその計画で最後まで生き残った被験体だった。マレーシアでヤレーナが任務として殺害した科学者こそ、ボブを『成功例』に仕立て上げた張本人である。記憶にこびりついた血の匂いは、逃げ出す際に手にかけた他の被験者たちのものだった——観客はこの真相を、ボブが断片的に思い出していく過程を通して受け取ることになる。

施設内では、中央室と地下を結ぶエレベーター・シャフトだけが脱出経路だ。途中、ジョン・ウォーカーが先頭に立って戦闘の指揮を執ろうとするが、ヤレーナが無言でこれを蹴り倒す。ゴーストは『私はチームで動く人間じゃない』とつぶやきながらも、量子位相シフトで仲間を壁の向こうへ送り込む。三者三様の能力が、初めて同じ脱出のために重なり合う瞬間だ。

そしてエレベーターが地表に届く寸前、ヴァレンティーナの命令を受けたレッド・ガーディアンと、議会調査の手がかりをつかんで独自に潜入していたバッキー・バーンズが施設にたどり着く。ガレージに全員が顔を揃えたその瞬間、施設の自爆装置が作動する寸前で、ヴァレンティーナのオフィスからリモートの停止コードが届く——彼女はボブを『生かして連れて来い』へと方針を切り替えていたのだ。ボブを生かして使えば、自らの弾劾を覆せると踏んだのである。

センチュリー化

ヴァレンティーナは、ニューヨークに構えた自らの本部ビル——かつてのスターク・タワーを思わせる、屋上にヘリポートを備えた摩天楼——にボブを連れ込み、彼を『センチュリー』として世に披露する。記者会見で彼女は「これからは私の手で、新しい時代の象徴を国民に送る」と高らかに宣言。金色のスーツに白いマントをまとったボブは、ビルの屋上から飛び立つ。市民は熱狂し、たちまち世界中のニュースが「新たなヒーロー、センチュリー誕生」を報じた。

センチュリーとしてのボブの力は、原作の設定である「百万の太陽の力」を踏まえ、極端なまでの万能性として描かれる。飛行、超怪力、光線、回復、空間操作——どれをとっても、従来のMCUヒーローの上位互換に映る。だが、その力の根源は、彼自身が抱えてきたうつ病や薬物中毒、自殺未遂の過去と分かちがたく結びついている。ヴァレンティーナはメルから渡されたカクテル状の薬物でボブを安定させていたが、安定剤が切れた瞬間、彼の内に潜む「もう一つの人格」が表へと滲み出す。

その人格こそ、本作で「ヴォイド(虚無)」と呼ばれる存在だ。ボブの内側に積み重なってきたあらゆる恥、罪悪感、自己嫌悪、薬物中毒時代の記憶、そして家庭内暴力の被害と加害の双方の記憶——それらが一つの存在として人格を得たものである。ヴォイドはボブの皮膚から黒い影となって滲み出し、はじめは彼の影の輪郭をわずかに歪ませる程度の現象として観客に示される。

夜、ヴァレンティーナの本部ビル最上階。ボブと向き合ったメルが、震える手で告げる。「あなたの安定剤、私が中身を変えた。これからは、あなたは自分自身でいられる時間が増えるはず」。メルにとっては救出のつもりの行為だった。だが結果として安定剤の効力は完全に切れ、ヴォイドはボブの全身を覆う黒い光輪へと膨れ上がる。彼の足下からは、影が床を侵食しはじめた。

センチュリー化

ヴォイドの蹂躙

ヴォイドは、ヴァレンティーナの本部ビルを起点に、マンハッタン中心部へ向けて巨大な黒い影を放射する。この影はただの闇ではない。触れた者を『その人が最も恥じている記憶』の中へ引きずり込み、影の中で永久に再生させ続ける装置として機能するのだ。タイムズスクエア、ブライアントパーク、グランド・セントラル駅——影が広がるたびに、市民は次々と呑み込まれ、立ったまま動かなくなる。

ヤレーナ、バッキー、ジョン、エイヴァ、アレクセイの五人は、本部ビル一階のロビーから上階を目指して突入する。エレベーターは止まり、階段を駆け上がる。だが各階で、五人はそれぞれの『恥の記憶』の影に引き裂かれていく。ジョンは、王冠の楯で人を撲殺した『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第4話終盤の場面へ。エイヴァは、量子事故で家族を失った幼い日へ。アレクセイは、父親として何ひとつできなかった日々へ。そしてバッキーは、『ウィンター・ソルジャー』として暗殺した数十名の顔が次々とよみがえる悪夢へ。一人また一人と、影の中に立ち尽くす。

ただヤレーナだけが、影に呑まれない。姉ナターシャを救えなかった瞬間、ホークアイ作中でクリント・バートンを撃てなかった瞬間、レッドルームで仲間を手にかけた瞬間——彼女は自らの最も恥じている記憶を、普段の独白の中ですでに半ば自覚的に抱え続けてきたのだ。彼女は呑まれかけた仲間を一人ずつ影から引き戻し、やがて上階に立つヴォイドの『核』——黒い光輪の中心に佇むボブ自身の身体——へとたどり着く。

ヴォイドはヤレーナに語りかける。『お前も同じだ。お前の中にも私と同じ闇がある』。そして彼女の身体を黒い影で包み込んでいく。抗いながら、ヤレーナは最後にひとつの決断を下す。ヴォイドを倒すのではない。ボブの内側へ入ることを、彼女は選ぶのだ。

ヴォイドの蹂躙

精神世界

ヤレーナがボブの精神世界へ踏み込むと、目の前に広がっていたのは荒廃した郊外住宅地の風景だった。少年期を過ごしたオクラホマの実家、薬物に溺れていた頃に身を寄せたシェルター、そして金色のセンチュリースーツが飾られただけの虚ろなトロフィー部屋——それらが迷路のように入り組んで並んでいる。ヤレーナはその一つひとつを巡り、影の中に閉じ込められた仲間たち——ジョン、エイヴァ、アレクセイ、バッキー——を順に解き放っていく。

解放の手段は戦闘ではない。ヤレーナは彼ら自身の恥の記憶へ同じ立場で入り込み、隣に立って『私もそうだ』と告げる。ジョンには『あなたは弱かった。私も弱い。だから二度と同じことをしないと決められる』。エイヴァには『あなたの両親はあなたが殺したのではない。あなたは生き残った側だ』。アレクセイには『あなたは父親ではなかった。でも今からなれる』。バッキーには『過去はあなたのものだ。でも、あなた自身はそれ以上のものだ』。一人ずつ、言葉だけで影を引き剥がしていく。

中心に建つ家——ボブが少年時代に暮らした郊外住宅——の二階の寝室で、ヤレーナは『小さなボブ』と出会う。少年は布団を頭からかぶり、震えながら『お父さんが来る。お父さんが来る』と繰り返している。ヤレーナは布団の中へ身を入れ、少年の隣に腰を下ろすと、何も言わずに肩を抱いた。少年は泣きながら『誰も来てくれなかった。誰も』と呟く。彼女は『来た。今来た』と答える。

一方、現実世界。本部ビルの屋上で立ち尽くすボブ=ヴォイドの黒い光輪が、少しずつ収縮していく。マンハッタンを覆っていた影は引いていき、消えていた市民が記憶の中から戻ってくる。だが収縮の最後の瞬間、ヴォイドは『お前と俺で十分だ。みんなを巻き込むな』とボブに囁き、自分自身を呑み込もうとする——ボブが、再び自殺願望を取り戻したのである。

光と影を抱える

屋上に駆けつけた四人が、ボブの身体に同時に手を置く。ジョンの厚い手のひら、アレクセイの分厚い前腕、エイヴァの位相シフトする指先、バッキーの金属の左腕、そしてヤレーナの汗ばんだ手のひら。誰一人として『お前は強いから大丈夫だ』とは言わない。代わりに、ジョンは『お前は俺だ』、エイヴァは『お前は私だ』、アレクセイは『おまえは家族だ』、バッキーは『お前は私たちの全員だ』と、それぞれの言葉でボブに告げる。

ヴォイドはボブの身体から黒い影の柱となって突き出すが、五人が触れた部分から、その影は薄れていく。最終的にボブの皮膚にはヴォイドの黒い痕跡が残り、片方の眼球が黒く染まる。ヴォイドは『消えた』のではなく『共存』している——そう示す視覚的な決着が選ばれた。本作の主題、すなわち『恥や暗闇は、戦って消すものではなく、見届けて抱えるもの』が、ここでは台詞ではなく身体の構図として描かれる。

屋上の戦いを終えた五人がエレベーターで地上に降りると、ヴァレンティーナ本部ビルのロビーには、すでに数十台の報道車両と国家警察が集結していた。ヴァレンティーナは『センチュリーが暴走した。それを止めたのは私だ』と記者会見を始めようとする。だがその瞬間、メルが議会調査委員会に渡した内部記録のコピーがネットへ漏洩する。記者たちの質問は『センチュリー暴走の責任は誰か』から『あなたの極秘実験はいつから始まったのか』へと一斉に切り替わった。

ヴァレンティーナの命運を決めたのはバッキーだった。議員バッジを胸に付けたまま、ロビーの記者団の前へ進み出る。ヤレーナ、ジョン、エイヴァ、アレクセイ、そして黒い目の片方を取り戻したボブが、その後ろに並ぶ。バッキーはマイクの前で『私たちは、これからはあなた方の隣人として動く』と切り出す。

光と影を抱える

アスタリスクの正体

バッキーの記者会見の最中、その隣に立っていたヴァレンティーナが状況を察し、すかさず話を引き取る。「この六名は本日より、私の指揮のもと、新たなチームとして始動します。彼らの名は……サンダーボルツ」——だが言いかけたその瞬間、ヤレーナがマイクを横から奪い取った。短く息を吸い込み、「私たちはニュー・アベンジャーズです」と言い放つ。記者団がどよめき、ヴァレンティーナの顔からみるみる血の気が引いていく。

ここでようやく、原題に添えられたアスタリスク『*』の意味が観客に明かされる。ポスターも宣伝も、公開直前のニュースに至るまで一貫して付けられてきた『Thunderbolts*』のアスタリスク。それは「この名は仮のものにすぎず、本当の名は別にある」という宣言——いわば『Thunderbolts*(=New Avengers)』を示す脚注として機能していたのだ。クライマックスでは、一行目に記された名がすっと取り消され、二行目に『The New Avengers』と書き直されるタイトル・カードが画面いっぱいに映し出される。

とはいえ、ヴァレンティーナがその場で逮捕されるわけではない。彼女に下されたのは議会調査委員会への召喚であり、自らの本部ビルから車に乗せられて去っていく。彼女を映す最後のカットでは、後部座席の窓越しに、ボブを含む六人の姿が眩しい逆光のなかに浮かび上がる。唇を噛みしめながら、「次がある」とひとりごちる——本作はヴァレンティーナを完全には退場させず、フェーズ6以降への伏線として残している。

場面は、バクスター・ビルを思わせる新たな本部、すなわち旧スターク・タワーへと移る。ヴァレンティーナが追放されたのち、CIAの管理下から完全に独立した形で、六人は「ニュー・アベンジャーズ」として活動を開始する。屋上に立つヤレーナは、亡き姉ナターシャに向けて、「私たちは続けるよ」と短く語りかけるのだった。

アスタリスクの正体

ミッドクレジットとポストクレジット

ミッドクレジット・シークエンスは、本編ラストから『14か月後』のタイトル・カードとともに幕を開ける。ニュー・アベンジャーズ本部の会議室では、議員職を辞したバッキーがここに常駐するようになり、アレクセイは家族写真を壁一面に貼り並べ、エイヴァはコーヒーを淹れている。一方、屋上のヤレーナとボブは、同じ毛布にくるまり、言葉を交わすこともなく朝日を眺めている——二人の関係を安易な恋愛にも安易な家族にも回収しない、慎重で温かなたたずまいが印象に残る。

アレクセイがテレビ画面を指差す。映し出されているのはサム・ウィルソン/キャプテン・アメリカで、『新アベンジャーズの存在を私個人として承認しない。彼らはアベンジャーズの名を勝手に名乗っているにすぎない』との公式声明を発している。見終えたアレクセイは『気にするな、彼はまた怒っているだけだ』と笑い、ヤレーナは『そのうち話しに行く』と返す。本作の決着は、サム=キャプテン・アメリカ側との緊張をあえて残したまま閉じられる。

ポストクレジット・シークエンス(エンドクレジット末尾)は、屋上のヤレーナとボブのもとへ新本部の警報が鳴り響く場面へと切り替わる。駆け上がってきたバッキーが『未確認の船舶が大気圏内に侵入した。レーダー上では確認できないほど高速だ』と報告する。屋上から空を見上げる五人の頭上を、青い航跡を残しながら横切っていくのは、レトロフューチャーな造形の宇宙船だ。

船体側面に刻まれた『4』のマーク、そしてその傍らで観客にだけ示される短い静止画——『The Excelsior. Earth-828.』のテロップ——が、この船こそエクセルシオール号、すなわち『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップ』に登場するEarth-828の一家の船であることを告げる。本作の幕引きは、フェーズ6開幕作『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップ』へと直結する伏線として、観客に強い余韻を残すのだ。

なお、メル(ジェラルディーン・ヴィスワナタン)はこのエピローグに姿を見せない。彼女のその後は本作のなかで明示的には解決されず、ヴァレンティーナのもとを離れて議会の保護下に置かれているという含みが、車のヘッドライトに照らされる短い影として暗示されるにとどまる。

ミッドクレジットとポストクレジット
ここまでが全編のあらすじである。以降は登場要素、人物、制作背景、公開と興行、舞台裏、テーマなど、作品を資料として理解するための章が続く。

登場要素

本作に登場し、また言及される主要な要素を整理しておく。フェーズ4以降のMCUに散らばってきた人物や概念がここで一気に集約されるため、初見では追いきれない固有名詞も少なくない。

  • ヤレーナ・ベロワ/ホワイト・ウィドウ
  • ジェームズ・バッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャー(下院議員)
  • ジョン・ウォーカー/USエージェント
  • エイヴァ・スター/ゴースト
  • アレクセイ・ショスタコフ/レッド・ガーディアン
  • ロバート・ボブ・レイノルズ/センチュリー/ヴォイド

  • ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ/CIA長官
  • ヴォイド(ボブの精神に宿るもう一つの人格)
  • アントニア・ドレイコフ/タスクマスター(序盤で退場)

  • メル(ヴァレンティーナの極秘エンジニア)
  • サム・ウィルソン/キャプテン・アメリカ(ミッドクレジットで言及)
  • 下院議会調査委員会のスタッフ
  • ニューヨーク市長/ニューヨーク市警察

  • CIA/合衆国情報機関
  • ヴァレンティーナの極秘部門
  • OXE/センチュリー計画
  • ニュー・アベンジャーズ(新生チーム)
  • 合衆国連邦議会下院調査委員会
  • レッドルーム(言及)

  • クアラルンプール(プロローグ)
  • オハイオ州のスーパーマーケット駐車場
  • ワシントンDC(議会と本部)
  • ロンドン郊外(ゴーストの隠れ家)
  • ユタ州ヴォルト施設
  • マンハッタン(ヴォイド蹂躙の舞台)
  • ヴァレンティーナの本部ビル(旧スターク・タワー相当)
  • ボブの精神世界(オクラホマの郊外住宅)

  • ヴォルト施設の清浄化プロトコル(自爆機構)
  • OXE安定剤(メルが調合)
  • ゴーストの量子位相スーツ
  • USエージェントの楯
  • レッド・ガーディアンの古いソビエト時代の制服
  • バッキーの金属義手(バイブラニウム改良型)
  • センチュリースーツ(金色とマント)

  • 強化兵士的身体能力(バッキー、ジョン、アレクセイ)
  • 量子位相シフト(エイヴァ)
  • 黒衣式ウィドウ訓練(ヤレーナ)
  • センチュリーの万能型能力(飛行・怪力・光線・回復)
  • ヴォイドの『恥の記憶の影』
  • 精神世界への侵入
  • うつ・自殺念慮・薬物中毒の主題化

  • 14か月後のニュー・アベンジャーズ新本部
  • サム・ウィルソン/キャプテン・アメリカの公式声明
  • 未確認船舶=エクセルシオール号(Earth-828)
  • 『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップ』への直結伏線
  • ヴァレンティーナの『次がある』独白(フェーズ6伏線)

13主要登場人物

本作の登場人物は、それぞれの出自となる作品で築かれた性格をそのまま受け継いでいる。そのうえで、「誰ひとり主役級のヒーローではない」という共通の前提のもとに配置し直された。各メンバーの見せ場は均等に振り分けられ、群像劇としての完成度は高い。MCUのなかでも『アベンジャーズ』第一作と並ぶ水準と評価された。

ヤレーナ・ベロワ/ホワイト・ウィドウ

本作のヤレーナは、まぎれもなく物語の精神的な中核を担う存在だ。冒頭の独白で『胸の真ん中が空っぽに感じる』と告白する彼女は、ヒーロー映画の主役としては異例の、うつ病の初期に近い精神状態から物語を歩み始める。任務に没頭することでかろうじて自分を支えてきた人間が、その任務の意味を見失ったとき、何を選ぶのか——そこが本作の出発点であり、同時に終着点でもある。

フローレンス・ピューは、『ブラック・ウィドウ』(2021)と『ホークアイ』(2021)で積み重ねてきたヤレーナ像を、本作でついに完全な主役級へと押し上げる。鋭い肉体戦、独白に滲む自然な切迫感、そしてクライマックスでボブの精神世界に踏み込み、『誰も来てくれなかった子供』の隣に腰を下ろす場面——この三つの局面で彼女が観客に届けるのは、『ヒーローであろうとする努力』ではない。『自分の弱さを引き受ける勇気』である。

本作の批評でもっとも繰り返し語られたのがピューの演技であり、複数の批評家は彼女を『MCU後期の中心軸』と位置づけた。亡き姉ナターシャの遺志を継ぐのではなく、自分自身の言葉で『ニュー・アベンジャーズ』と宣言する場面は、シリーズ全体の世代交代を象徴する瞬間として記憶されるだろう。

ヤレーナ・ベロワ/ホワイト・ウィドウ

ジェームズ・バッキー・バーンズ/ウィン…

本作のバッキーは、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021)以降の彼の歩み——過去の暗殺を償い、新たな役割を探し続ける男——に、政治家という極めて意外な肩書きで決着をつける。下院議員バッキー・バーンズという姿は、原作にもMCUの先行作品にもなかった選択であり、発表当時もっとも驚かれた点の一つだった。

議員バッジを胸に議会のロビーで秘書を叱りつける場面、ヤレーナと殴り合う場面、そしてボブの精神世界で『暗殺した数十名の顔』と対面する場面。文脈の振れ幅が極端なこの三領域を、セバスチャン・スタンは同じ低い声と同じ目線でつなぎ切る。本作のバッキーは最終的に議員職を辞し、ニュー・アベンジャーズの本部に常駐する道を選ぶ。だがその選択は『政治の限界を見たから』ではない。『政治と現場の両方を経験した上で、現場を選ぶ』という、積み重ねの末に導かれた結論として描かれる。

ジェームズ・バッキー・バーンズ/ウィン…

ジョン・ウォーカー/USエージェントと…

ジョン・ウォーカーは、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』終盤で楯を奪われた「欠けた英雄」として本作に再登場する。離婚調停と酒に溺れる序盤、ヴォルト施設で見せる蛮力、精神世界で自らの罪と対面する場面、そして終盤、無言でヤレーナの後ろに並ぶ姿——。その軌跡は、サム・ウィルソンとの和解にこそ至らないものの、「自分はキャプテン・アメリカではない、自分はジョン・ウォーカーだ」という事実を彼自身が受け入れていく過程として描かれる。

エイヴァ・スター/ゴーストは、『アントマン&ワスプ』(2018)以来の長い休眠を経て、本作で大きく前面に押し出される。量子位相シフトという独特の能力は、ここでは「自分の身体ですら一箇所に留まれない」という孤独の比喩へと読み替えられる。精神世界の中で「私は被害者であり、加害者ではない」と気づく瞬間こそ、彼女の軌跡が行き着く先であり、本作の主題と完全に重なり合う。

ジョン・ウォーカー/USエージェントと…

ロバート・ボブ・レイノルズ/センチュリ…

本作の真の主人公はボブだ。薬物中毒、うつ病、自殺未遂という過去を抱えた彼は、ヴァレンティーナのOXE計画で最後まで生き残った被験体であり、自らの意思とは関わりなくセンチュリーの力を授かってしまう。その能力は、原作のセンチュリー(『百万の太陽の力』)を踏まえた極端なまでの万能性として描かれる。だが脚本は、その力を一度たりとも『勝利の手段』としては使わない。彼の力は最初から最後まで、本人の精神状態と分かちがたく結びついた『重荷』として描かれていく。

ルイス・プルマン(『トップガン マーヴェリック』『マーダリーノ』)は、本作以前は脇を固める俳優として知られていた。それが本作では、金色のスーツをまとった誇らしさ、薄汚れたパジャマ姿のひ弱さ、ヴォイドが滲み出す瞬間の恐怖、そして最後にヤレーナの肩に頭を預けて泣く場面——まるで異なる三つの相を、同じ一人の人物の連続性として演じ切ってみせた。その演技は、批評の場でフローレンス・ピューと並んで称賛された。

ヴォイドは、原作センチュリーの設定——力の対価として現れる悪しき人格——を踏襲しつつ、本作ではこれを『うつ病の自己嫌悪が人格と化したもの』として再解釈する。黒い影として可視化されるヴォイドの正体は、『ボブを愛していない、ボブ自身の一部』にほかならない。終盤、それは完全には消去されず、ボブの皮膚と片方の眼球に痕跡として残る。この決着こそが、本作の主題——『闇は戦って消し去るものではなく、見届けて抱えるものだ』——を最も端的に映像化している。

ロバート・ボブ・レイノルズ/センチュリ…

ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォン…

ヴァレンティーナは、フェーズ4の『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第5話のミッドクレジットで初登場した人物だ。以降も『ブラック・ウィドウ』『ブラック・パンサー/ワカンダ・フォーエバー』『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』に断片的に顔を出してきた。長い助走を経て、本作でついに初の主役級の悪役として全貌が明かされる。

ジュリア・ルイス=ドレイファス(『となりのサインフェルド』『ヴィープ』)は、コメディの名手として知られる女優である。その彼女が本作で初めて、追い詰められた末に、コメディの間で笑わせる人物から笑えない人格へと滑り落ちていく場面を演じた。鏡の前で口紅を引き直しながら「これは仕方のないこと」とつぶやくカットは、彼女のキャリアでも異例の冷たさをたたえている。批評ではこのキャスティングの的確さが繰り返し指摘された。

ヴァレンティーナはラストで完全には退場しない。議会の調査委員会へ召喚を受けながらも、「次がある」とつぶやいて去っていく。フェーズ6以降の『シークレット・ウォーズ』へ向けた物語の構想において、彼女が再び暗躍するのかどうか。その行方は、シリーズの今後をつなぐ縦糸の一つとして残された。

ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォン…

アレクセイ・ショスタコフ/レッド・ガー…

アレクセイは『ブラック・ウィドウ』(2021)以来、本作でもコメディ・リリーフ的な役どころを一身に背負う。スーパーマーケットの駐車場でリムジン送迎の客を待つ序盤、ヴォルト施設の戦闘で『お前ら、本物のヒーローだ』と泣きそうな顔で叫ぶ中盤、そして精神世界でヤレーナに『俺は父親ではなかった』と告白する場面——。三つの場面のトーンは大きく異なるが、デヴィッド・ハーバーはアレクセイを終始、過去の自分の幻影を捨てきれない滑稽で愛おしい男として演じ切る。

本作のアレクセイは、ヤレーナにとって血の繋がりこそないが最も家族に近い人物として、あらためて位置づけられる。終盤、新本部の会議室の壁一面に家族写真を並べる短いカットは、彼の人生の集大成ともいえる瞬間として観客の胸に届く。なお原作のレッド・ガーディアンとは設定が異なり、MCU版独自に造形されたキャラクターである。

アレクセイ・ショスタコフ/レッド・ガー…

舞台と用語

本作の舞台はMCU主世界(Earth-616)であり、Earth-828の物語ではない。とはいえ、ポストクレジットで未確認船舶として姿を見せるのはEarth-828のエクセルシオール号であり、本作が『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップ』、そして『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』をつなぐ橋渡しとして機能する——これこそ本作世界の最大の特徴といえる。

用語の面では、OXE/センチュリー計画、ヴォルト施設、清浄化プロトコル、安定剤、量子位相シフト、レッドルーム、ヴォイド、そしてセンチュリー(百万の太陽の力)が鍵を握る。これらの言葉は事前に暗記しようとするより、登場人物たちが本作でどう振る舞うかを通じて自然に覚えていくほうが、はるかに記憶に残るはずだ。

舞台を支えるもう一つの軸が「精神世界」である。本作のクライマックスは、ヴォイドが生み出す「恥の記憶の影」と、ヤレーナが踏み込んでいくボブの精神世界——オクラホマの郊外住宅という、きわめて具体的なロケーションとして視覚化される。MCUがこれほどまで内面の世界を映像に起こしたのは、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)以来の試みであり、本作のジェイク・シュライアー監督の演出力が最も発揮された領域でもある。

舞台と用語

21制作

本作はマーベル・スタジオが2022年9月のディズニーD23エキスポで正式に発表した、フェーズ5を締めくくる一本である。発表当初から『フェーズ4のアンチヒーロー級キャラクターを一堂に集める』という方向性が打ち出されており、当時はカート・ラッセルがレッド・ガーディアンを再び演じるのか、それとも別作品のキャラクターが加わるのか、複数の構成案が取り沙汰された。やがて2023年2月に主要キャストが正式に発表され、2024年2月から主要撮影に入った。

制作

企画と脚本

本作の脚本は、まずエリック・ピアソン(『マイティ・ソー/バトルロイヤル』『ブラック・ウィドウ』『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップ』)が初稿を書き上げ、その後ジョアンナ・カロ(『ザ・ベア』『BoJack Horseman』『Hacks』)が改稿を引き受けた。カロの起用はMCUとしては異例の判断だった。その効果は本作の人物中心の語り口に色濃くあらわれ、とりわけヤレーナの独白や、ボブの精神世界を描く場面の質感を大きく左右している。

脚本における最大の構造的な選択は、『敵を作らない』ことだった。最終決戦で立ちはだかるのはヴォイドだが、これはボブの内に潜むもう一つの人格であり、外からやってくる侵略者ではない。MCUとしてはきわめて異例の決断で、当初はマーベル・スタジオ社内でも『市場が受け入れるか』を不安視する声があったという。それでもジェイク・シュライアー監督とエリック・ピアソンは、原作のセンチュリー(カート・ビュージック作)が初登場の時点から内なる対立を抱えた人物である点を拠りどころに、この方向性を最後まで貫いた。

アスタリスク『*』の仕掛けは、撮影に入る前の脚本段階からすでに組み込まれていた。マーベル・スタジオは公開の数か月前から宣伝物すべてにアスタリスクを添え、SNSのファンの間で『*はジョークか、脚注か、それとも別タイトルか』という議論が広がるよう仕向けていった。本編公開後、これが『ニュー・アベンジャーズ』の脚注だと明らかになると、宣伝段階から張られていた伏線の回収として、批評家からも観客からも高く評価された。

キャスティング

主要キャストの大半は、それぞれの出自作品で役を演じてきた俳優陣がそのまま再登板する形となった。フローレンス・ピュー(ヤレーナ)、セバスチャン・スタン(バッキー)、ワイアット・ラッセル(USエージェント)、ハンナ・ジョン=カーメン(ゴースト)、デヴィッド・ハーバー(レッド・ガーディアン)、ジュリア・ルイス=ドレイファス(ヴァレンティーナ)、オルガ・キュリレンコ(タスクマスター)——この七人はいずれも先行作品からの続投である。

新たに加わった最重要人物が、ルイス・プルマン演じるボブ・レイノルズ/センチュリーだ。プルマンは『トップガン マーヴェリック』(2022)のボブ・フロイド、『ザ・ハント/嵐の襲撃者』(2020)の主演級などで知られてきたが、フランチャイズ映画で主役級を担うのは本作が初めてである。当初はスティーヴン・ユァン(『ビーフ』『ノープ』『ミナリ』)が起用されていたものの、2023年7月にスケジュールの都合で降板し、後任としてプルマンが迎えられた。

さらに、ジェラルディーン・ヴィスワナタン(メル)をはじめ、『テッド・ラッソ』風のコメディ路線で知られる若手助演陣も顔をそろえた。本作のキャスティングは全体として、俳優の演技に作品の重心を委ねられる布陣だと批評で評価された。

撮影とロケ地

本作の主要撮影は、2024年2月から6月にかけて、米国ユタ州とジョージア州アトランタを拠点に行われた。ユタ州の砂漠地帯はヴォルト施設の外景ロケに、アトランタのトリリス・スタジオは本部ビル屋上、精神世界の郊外住宅、本部内装などのセット撮影に使われた。マンハッタンの市街地は、アトランタの一部市街地と、限定的なニューヨークでの追撃シーンの撮影を組み合わせて作り上げられている。

本作のMCUらしからぬ視覚的トーンを支えたのが、撮影監督アンドリュー・ドロズ・パレルモ(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』『ヤツらは死人だらけ』)である。彼が選んだのは、「ヒーロー映画の照明を、心理ドラマの照明に近づける」という方針だった。柔らかい逆光、肌に影を残す側光、暗部の黒を潰さない露出設計——これらは、登場人物の精神状態を映像で支えるための一貫した文法として用いられている。

美術監督グレイス・ユンは、ヴォルト施設のソ連風コンクリートの質感、本部ビルに転用された旧スターク・タワー、精神世界となるオクラホマ郊外住宅の白い壁紙とくすんだ絨毯——極端に異なる三つの空間を、同じ「閉じられた箱」というモチーフで統一してみせた。観客がこの三つの空間に心理的な繋がりを感じ取れるのは、こうした美術の整合性によるところが大きい。

視覚効果

本作の視覚効果は、ILM(インダストリアル・ライト&マジック)を主担当に、Wētā FX、Framestore、DNEGといった複数のスタジオが分担した。最も負荷が大きかったのは、センチュリーの飛行・光線・回復のシークエンス、ヴォイドの黒い影が市街地全域へと放射する場面、そして精神世界の郊外住宅と『恥の記憶の影』の表現である。

ヴォイドの『暗闇』は、単なる光量ゼロとしてではなく、『光を吸収する物理的な液体』として描かれた。そのために独自のシェーダーが採用されている。市街地に広がる影が、ビルの輪郭をなぞるように這い進む——本作の中盤で最も繰り返し言及される視覚的印象は、ここから生まれた。技術の系譜をたどれば、『マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)でワンダ・マキシモフの暗黒のフォースを表現したものと同じだが、本作はそれを『敵の力』ではなく『主人公の心』として描き直している。

精神世界の郊外住宅は、CGによる拡張を最小限に抑え、ほぼ実物大のセットで撮影された。少年ボブの寝室、布団、湿った壁の壁紙——観客に『これは抽象空間ではなく、誰かが実際に生きた記憶の場所だ』と感じさせる。本作のVFXは、量よりも質の方向で高く評価された。

視覚効果

音楽と音響

音楽はソン・ラックス(Son Lux)が手がけた。ライアン・ローット、ラファ・サンチェス、イアン・チャンの三人からなるニューヨークの音楽ユニットで、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022)でアカデミー賞作曲賞にノミネートされた実績を持つ。彼らをMCU単独作のスコアに起用したことは、本作の異色さを何より明確に物語る決断だった。

本作のスコアに、明快な“英雄テーマ”はない。代わりに、不安定な弦の響き、電子的なノイズ、ピアノの単音、そして長い沈黙——こうした要素が場面ごとに組み合わされ、登場人物の心の状態を音で支える。ヤレーナの独白の背後には常に低い持続音が漂い、ボブの精神世界を描く場面では奇妙に明るいピアノの旋律が流れる。MCUとしては異例の“心理ドラマ的な音響”として、批評筋から広く評価された。

クライマックス、“ニュー・アベンジャーズ”を宣言するその瞬間にだけ、音楽は既存のアベンジャーズ・テーマ(アラン・シルヴェストリ作)の一節を一瞬だけ引用する。ソン・ラックスはこの引用を、過去への目礼であると同時に、“この音はもう、彼らのものではない”という告知として配置した。

編集と公開準備

編集は、ハリー・ユン(『ミナリ』『ジェイソン・ボーン』)とアンジェラ・M・カタンザロ(『シャザム!』『MEG ザ・モンスター』)が共同で手がけた。本作の編集における最大の特徴は、戦闘シーンと心理シーンで切り替えのリズムを統一した点にある。戦闘場面ではカットを速く割り、感情の場面では落ち着かせる――MCUの多くの作品が踏襲してきたこの慣習を、本作はあえて手放している。ヴォルト施設の戦闘も、精神世界での対話も、同じ呼吸のリズムで編集されているのだ。

アスタリスクの仕掛けは、編集の段階でも厳重に伏せられた。本編最終リールに収められた『New Avengers』のタイトル・カードは、試写会の段階では一部の関係者をのぞいて共有されず、ファンが事前にリーク情報をつかむのを防ぐため、ダミー版のリールが複数用意されたと報じられている。

28公開と興行

2025年5月2日に米国で公開された本作は、フェーズ5の最終作でありながら、当初は「リスクを伴う中規模作品」と見なされていた。マーベル・スタジオは公開直前まで規模を抑えた宣伝に終始し、初週末の北米興収は約7,400万ドル。近年のMCU作品としては中位の滑り出しだった。

ところが二週目以降、批評の好評と口コミの広がりに支えられ、興収の落ち込みは通常より小さく抑えられた。最終的な全世界興収は約3.8億ドル超とされ、製作費約1.8億ドルに対して中規模ヒットとして着地した。MCUフェーズ5の作品のなかでは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』『デッドプール&ウルヴァリン』に次ぐ興収水準である。

批評はMCU後期作品のなかでも屈指の高評価を得た。Rotten Tomatoesでは批評家・観客双方の支持率がそろって高水準で安定し、フローレンス・ピューの演技、ルイス・プルマンという新たな逸材の発掘、ソン・ラックスによるスコア、そしてジェイク・シュライアー監督の手腕が繰り返し称賛された。一方で、タスクマスター(オルガ・キュリレンコ)の早すぎる退場は、原作ファンや前作のファンから批判を浴びた数少ない論点として残る。本作はアカデミー賞の主要部門入りこそ叶わなかったものの、シカゴ映画批評家協会賞をはじめ、いくつかの批評家団体賞でノミネートを果たした。

29批評・評価・文化的影響

本作はMCU後期の評価を立て直した転機作として記憶されている。フェーズ4以降、『フランチャイズの疲労』が指摘されてきたMCUにあって、『フランチャイズの内側でも心理ドラマの映画は作れる』ことを証明してみせた一作であり、批評家からも観客からも歓迎された。とりわけ、うつ、自殺念慮、薬物中毒といった『商業映画では避けられがちな主題』を、ジャンル映画の枠の中で正面から扱った点は、本作の文化的な価値として広く認識されている。

『ニュー・アベンジャーズ』への改称は、原作『Avengers: New Avengers』(ブライアン・マイケル・ベンディス、2005)以降の路線をMCUに持ち込む宣言として受け止められた。『元・敵役や、メインヒーローではない者がアベンジャーズの名を引き継ぐ』というコミックの路線を、十数年遅れで実写化したものである。本作をめぐる批評でも、原作ファンの賛否が分かれた論点として残った。

アスタリスクの仕掛けは、宣伝、映画批評、SNS上の言説のすべてを横断する『映画体験の一部』として広く成功した事例であり、後年の映画マーケティング論でもしばしば参照される。観客が映画館の暗闇のなかで初めて『*の意味』を知る瞬間を、宣伝物の段階から仕込んでみせた。その点で本作は、MCUの宣伝史にひとつの区切りをつけたといえる。

舞台裏とトリビア

アスタリスク『*』の正体は、撮影現場でも徹底して伏せられた。出演者の何人かは撮影直前まで『The New Avengers』のタイトル・カードの存在を知らされず、その場面で何が起こるのかを現場で初めて聞かされた者もいたと報じられている。フローレンス・ピューが『私たちはニュー・アベンジャーズです』と告げる場面では、撮影初日の朝になってようやく脚本ページが配られたという。

ジェイク・シュライアー監督は、テレビシリーズ『ビーフ』(2023)で培ったアジア系移民の繊細な感情表現の手腕を、ヤレーナとボブの精神世界を描く場面にそのまま注ぎ込んでいる。ボブの精神世界に登場する郊外住宅のセットは、シュライアー自身の幼少期の自宅写真を下敷きに設計されたとされる。

ルイス・プルマンの父はビル・プルマン、伯父は俳優のトム・プルマンである。父ビル・プルマンも『ロスト・ハイウェイ』『インデペンデンス・デイ』などで主役級を務めた実力派であり、本作でのルイス・プルマンの抜擢は、いわば『継承』としても受け止められた。

本作の音楽を手がけたソン・ラックスは、エンドクレジット用にオリジナル曲『New Avengers Theme』を書き下ろしている。新たな時代のアベンジャーズ・テーマの最初の一音として、シリーズの今後で再び用いられる可能性は高い。

ヴァレンティーナを演じたジュリア・ルイス=ドレイファスは、本作の撮影と並行して『VEEP/ヴィープ』続編の構想を温めていたとされる。彼女が口にする『次がある』という独白は、現実の女優としての立ち位置とも二重写しになって読まれた。

31テーマと解釈

本作の中心にあるのは「孤独と連帯」だ。登場人物は誰一人として、物語の冒頭で心の健康を保っていない。ヤレーナはうつ病の初期にあり、バッキーは過去の罪を背負い、ジョン・ウォーカーは離婚調停と酒に溺れ、ゴーストは身体の不安定さを抱え、アレクセイは家族の不在に苦しみ、ボブは自殺願望と薬物依存にとらわれている。彼らは互いを助けに来たのではない。互いに助けられに来たのだ。本作はその構造を、一切の隠喩を介さず正面から描き出す。

もう一つの軸は「恥を見届け、抱えること」である。劇中のヴォイドは「恥の記憶の影」として人格を与えられるが、これを倒す手段は戦闘ではない。ヤレーナがボブの精神世界の郊外住宅に踏み込み、布団を被って震える少年の隣に黙って座る——この場面こそ、本作の主題を最も純粋に提示している。彼女が口にするのは「大丈夫だ」ではなく「来た。今来た」だ。そこに存在することそのものが救いになる、というこの思想は、台詞ではなく身体の構図として静かに伝わってくる。

そして「ニュー・アベンジャーズ」への改称は、「血統や承認ではなく、選び取ることで名は受け継がれる」というシリーズ全体の主題への、一つの応答でもある。サム・ウィルソンが新たなキャプテン・アメリカとなった『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』、ヤレーナがブラック・ウィドウの後継として登場し、ケイト・ビショップが新ホークアイとなった『ホークアイ』——こうした継承の物語が、本作で一つの集合体として、アベンジャーズの名を引き継いでいく。

ジェイク・シュライアー監督は、本作の主題を一言でこう語っている。「誰も助けに来てくれなかった人にも、誰かが助けに来る。そんな物語を作りたかった」。本作が長く愛されるとすれば、その理由は派手な戦闘や高らかな宣言の場面ではないだろう。布団の中で少年ボブの隣に座るヤレーナの後ろ姿——あの一瞬の静寂のためであるはずだ。

テーマと解釈

32見る順番

初見なら、本作の前に『ブラック・ウィドウ』、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(Disney+で配信のテレビシリーズ)、『ホークアイ』(Disney+で配信のテレビシリーズ)、『アントマン&ワスプ』、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』を観ておくとよい。各人物の出自と関係性がはっきりと頭に入る。せめてヤレーナとレッド・ガーディアンの関係を知るために『ブラック・ウィドウ』を、ジョン・ウォーカーを知るために『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』だけは押さえておきたい。

本作の幕引きは、そのまま『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップ』へと直結する。ポストクレジットに現れる未確認の船舶、すなわちエクセルシオール号の意味を理解するには、本作を観たあとに同作へ進むのが理想的だ。さらにその先は、公開予定の『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』へと繋がっていく。

前日譚として時系列で追うなら、『ブラック・ウィドウ』、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』、『ホークアイ』、『アントマン&ワスプ』、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』、そして本作という順で観るとよい。各人物がたどってきた道のりが、本作で最大限の重みをもって胸に迫ってくるはずだ。

見る順番

33よくある質問

あらすじだけを知りたいなら、押さえるべき流れはこうだ。ヤレーナはヴァレンティーナの陰謀によってユタ州のヴォルト施設へと集められ、そこで他の四人、さらに被験体ボブと合流する。やがて一行は、ヴォイドによるマンハッタン蹂躙を、精神世界での『見届け』によって食い止める。そして最後に『ニュー・アベンジャーズ』として始動するのだ。

結末やネタバレまで知りたいなら、核となるのは次の四点だ。まず、アスタリスクの正体が「New Avengers」であること。次に、ヴォイドは完全には消えず、ボブの皮膚と片目に痕跡として残ること。さらに、ヴァレンティーナは議会調査委員会へ召喚されながらも、完全には退場しないこと。そして、ポストクレジットに映る未確認船舶がエクセルシオール号であることだ。

評価を知りたいなら、まず本作がMCU後期で屈指の批評的成功を収めた点を押さえておきたい。とりわけ称賛されたのが、フローレンス・ピュー、ルイス・プルマン、ソン・ラックスの三名の演技である。一方で、タスクマスターの早すぎる退場が原作ファンから批判を受けた点も併せて記しておきたい。

見る順番についていえば、本作の前に少なくとも『ブラック・ウィドウ』『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を、本作の後に『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップ』を観るのが、最も流れの整う順序だ。

34参考資料・脚注

作品名、キャラクター名、画像、および各種権利は、それぞれの権利者に帰属する。公開年や興行成績、制作・配信の状況、外部からの評価は変動しうるため、視聴の前に公式サイトおよび各データベースの最新の表示を確認されたい。なお本記事の本文は、各種の公開情報をもとに、Anna Movies独自の日本語記事として構成したものである。

参考資料・出典 (5件)
  1. Marvel公式 サンダーボルツ*
  2. IMDb: Thunderbolts* (2025)
  3. Marvel Cinematic Universe Wiki: Thunderbolts*
  4. ディズニー公式(日本)サンダーボルツ*
  5. Rotten Tomatoes: Thunderbolts*