01来歴

ヤヴィンの戦いと初登場
ウェッジ・アンティリーズはジョージ・ルーカス監督『スター・ウォーズ』(1977年5月25日米国公開、後に『エピソード4/新たなる希望』に改題)でレッド中隊のレッド2号として初登場する。反乱同盟軍が惑星ヤヴィン第4衛星基地から第一デス・スター攻撃に出撃する作戦で、ルーク・スカイウォーカーのレッド5号と並ぶ若手パイロットとして描かれる。ダース・ベイダー率いる帝国軍TIEファイター部隊との空中戦で被弾し戦線離脱するが、ヤヴィンの戦いの生還者として以降のシリーズに継続出演する基礎を作る。
ホスの戦いと中隊指揮
『帝国の逆襲』(1980年5月21日米国公開)で、ウェッジは惑星ホスのエコー基地に展開する反乱同盟軍ローグ中隊の中堅指揮官として再登場する。帝国軍AT-AT歩行戦車に対するT-47スノースピーダーの地上迎撃戦で、僚機ウェス・ジャンソンと組んで惑星表面に降下する。AT-ATの脚部にトウケーブルを巻きつける『ハーピーン戦法』を実行し、AT-AT一基を撃破する戦果を挙げる場面が描かれる。
エンドアの戦い
『ジェダイの帰還』(1983年5月25日米国公開)で、ウェッジはエンドア軌道上の第二デス・スター攻撃作戦においてXウィング・レッド2号を駆り、ランド・カルリジアンが指揮するミレニアム・ファルコンと共に中央反応炉直撃ミッションに突入する僚機を務める。狭隘な内部通路をファルコンと並走で飛行し、ファルコン到達直前に反応炉手前のパワー導管を破壊してランドの最終ミサイル発射に直結する戦果を挙げる。三大戦闘すべてに参加し生還した数少ない反乱同盟軍パイロットとなる。
新共和国期の名前言及
オリジナル三部作以後のスター・ウォーズ公式キャノンでも、ウェッジは新共和国軍/反乱者の中堅パイロットとして名前が継続的に言及される。アニメシリーズ『スター・ウォーズ/反乱者たち』では、ホスの戦い以前のローテルク・コマンドのアカデミー脱走パイロットとして登場し、後にローグ中隊につながる反乱軍パイロットの一人として位置付けられる。エンドアの戦い以降は新共和国軍の戦闘機パイロット指導役として描かれる傾向にあり、古参反乱軍パイロットの代名詞として参照される。
36年ぶりの再登場
『スカイウォーカーの夜明け』(2019年12月20日米国公開)のエクセゴルの戦いで、ウェッジはレジスタンス側に駆けつける銀河中の民衆援軍の一員としてカメオ出演する。デニス・ローソンが約36年ぶりに同役を演じた点が話題となり、本作がオリジナル三部作とシークエル三部作を結ぶ象徴的な瞬間となった。同じく36年ぶりに再登場するランド・カルリジアンと共に、オリジナル三部作の生還パイロット集結という意味を持つ。
02能力・特徴

- Xウィング戦闘機操縦:コレリア星系出身者として銀河有数の操縦士文化圏で育ち、インコム社T-65 Xウィングの操縦に卓越する。三大戦闘で生還した数少ないパイロットの一人として描かれる。
- 中隊指揮能力:ホスの戦いではローグ中隊の中堅指揮官として、エンドアの戦いではレッド中隊のXウィング戦闘機隊指揮として、僚機を統率する戦闘機隊指揮能力を発揮する。
- AT-AT撃破戦法の実行:ホスの戦いでスノースピーダーのトウケーブルでAT-AT歩行戦車の脚部を絡め取り、巨大兵器を転倒させる『ハーピーン戦法』を僚機ウェス・ジャンソンと共に成功させる。
- 二基のデス・スター攻撃:『新たなる希望』では第一デス・スター外周溝の攻撃に参加し被弾離脱、『ジェダイの帰還』では第二デス・スター内部で中央反応炉手前のパワー導管を破壊する。シリーズで唯一2基のデス・スター攻撃に従事したパイロットとして描かれる。
- 多機種操縦:ホスの戦いではXウィングではなくT-47スノースピーダーを駆って雪原戦闘機隊の一翼を担う。Xウィングとは別系統の小型雪上機の運用能力も併せ持つ多機種パイロットとして描かれる。
- 長期生存:ヤヴィンの戦い(0 BBY)からエクセゴルの戦い(35 ABY)まで35年以上にわたり戦線で生き延びる、公式キャノンの古参反乱軍パイロットの代表として位置付けられる。
03関連人物

04登場・関連作品
05名場面

『新たなる希望』:ヤヴィン基地のブリーフィングで作戦地図を前にパイロットたちと並び、レッド2号として配置を確認する初登場場面。
『新たなる希望』第一デス・スター攻撃:外周溝に突入したXウィング隊の中で被弾し離脱を命じられ、後続のルークによる最終一撃の伏線となる場面。
『帝国の逆襲』ホスの戦い:進軍する帝国軍AT-ATに対し、ウェッジとウェス・ジャンソンのスノースピーダーがトウケーブルで脚部を絡め取りAT-AT一基を転倒させる場面。
『ジェダイの帰還』エンドアの戦い:第二デス・スター内部の狭隘な通路をミレニアム・ファルコンと並走し、中央反応炉手前のパワー導管を破壊するミサイル斉射の見せ場。
『スカイウォーカーの夜明け』:エクセゴルの戦い終盤、レジスタンスに駆けつける民衆援軍の中にウェッジが約36年ぶりに登場するカメオ場面。
06制作背景

ウェッジ・アンティリーズを演じたのは、英国スコットランド出身の俳優デニス・ローソン(Denis Lawson/1947年9月27日パースシャー州クリーフ出身)である。BBCのTVシリーズ『Bleak House』(2005年)での演技や、舞台ミュージカル『Pal Joey』での評価など、スコットランド演劇界のベテランとして知られる。主役級ではなく長く同役を演じ続ける名脇役としてのウェッジ像を体現し、1977年から2019年まで42年間にわたり同一俳優が同役を演じ続けた稀有な事例となっている。日本語吹替は版により複数の声優が担当している。
ローソンは、プリクエル三部作と派生ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』(2022年)でオビ=ワン・ケノービを演じたユアン・マクレガー(Ewan McGregor)の実の叔父にあたる。叔父デニスは反乱軍パイロットとしてオリジナル三部作に、甥ユアンはジェダイ・マスターとしてプリクエル三部作と派生ドラマに登場しており、サーガの異なる時代に親族が継承する形で出演する稀有な関係を成している。また『新たなる希望』公開時には、英国出身のローソンの台詞の一部が米国人俳優デヴィッド・アンクラム(David Ankrum)によってADRで吹き替えられ、後年のBlu-ray版/Disney+版でもその音声が維持されている。
ウェッジが登場する劇場映画4作品は、それぞれ異なる監督が手がけた。『新たなる希望』はジョージ・ルーカス、『帝国の逆襲』はアーヴィン・カーシュナー、『ジェダイの帰還』はリチャード・マーカンド、『スカイウォーカーの夜明け』はJ.J.エイブラムスが監督を務める。カーシュナーはウェッジの役柄を単なる戦闘機パイロットから中堅指揮官へ昇格させ、エイブラムスはローソンを約36年ぶりにスクリーンへ呼び戻した。
音楽は4作品すべてをジョン・ウィリアムズ(John Williams/1932年2月8日米国ニューヨーク州フラッシング出身)が作曲し、Xウィング戦闘機隊の戦闘シーンを支えるスコアを手がけた。『新たなる希望』のスコアは第50回アカデミー賞作曲賞を受賞している。Xウィングのエンジン音・レーザーキャノン射撃音・S-foils開閉音などの音響は、サウンドデザイナーのベン・バート(Ben Burtt)が設計し、同作で特別功労賞を受賞した。戦闘機シーンのVFXはILM(Industrial Light & Magic)が担当し、これらオリジナル三部作と『スカイウォーカーの夜明け』および『反乱者たち』はディズニー+(Disney+)で配信されている。
07評価・考察

ウェッジ・アンティリーズはオリジナル三部作の三大戦闘(ヤヴィン/ホス/エンドア)すべてに参加し生還する稀有なキャラクターとして、反乱同盟軍/新共和国軍の戦闘機部隊の『顔』を担うパイロット像を確立した。ルーク・スカイウォーカーが『フォースに導かれる英雄』として中心に立つのに対し、ウェッジは『フォースを持たない常人パイロットの極北』として、技量と経験で銀河内戦を戦い抜くプロフェッショナル像を体現し、原作映画の戦争パートを地に足のついた厚みで支える。
1977年から2019年までの42年間にわたり4作品の劇場映画で同一俳優デニス・ローソンが同役を演じ続けた点は、サーガにおいて極めて稀有な継続出演事例である。ローソンは、オビ=ワン・ケノービを演じたユアン・マクレガーの実の叔父にあたり、叔父はオリジナル三部作の反乱軍パイロットとして、甥はプリクエルと派生ドラマのジェダイ・マスターとして、異なる時代に親族継承の形で出演している点も俳優史における稀有な事象として知られる。
ウェッジが登場する戦闘機シーンは、ジョン・ウィリアムズ作曲のオーケストラ駆動の戦闘音楽と一体で描かれる。フォースに導かれるルーク側に『フォースのテーマ』が付くのに対し、ウェッジら戦闘機パイロット側には戦闘音楽が付随し、二つの音楽的レイヤーで原作三部作のクライマックスが構築される構造を成す。
08トリビア
- ウェッジ・アンティリーズという名前はジョージ・ルーカスによる『スター・ウォーズ』脚本段階から登場し、レッド中隊レッド2号としてヤヴィンの戦いに参加するパイロットとして設定された。
- 演者デニス・ローソンは、オビ=ワン・ケノービを演じるユアン・マクレガーの実の叔父にあたる英国スコットランド出身の俳優で、叔父と甥の共演がシリーズ俳優史で繰り返し言及される。
- オリジナル三部作の三大戦闘すべてに登場し生還したパイロットの代表例がウェッジであり、シリーズで唯一2基のデス・スター攻撃作戦に従事したパイロットとして描かれる。
- ローソンは1977年『新たなる希望』撮影時に29〜30歳、2019年『スカイウォーカーの夜明け』では72歳で再登場し、42年間にわたり同役を演じ続けた。
- 『新たなる希望』公開時、英国出身のローソンの台詞の一部は米国人俳優デヴィッド・アンクラムのADRで吹き替えられ、後年のBlu-ray版/Disney+版でも維持されている。
09よくある質問
映画オリジナル三部作『新たなる希望』(1977年)『帝国の逆襲』(1980年)『ジェダイの帰還』(1983年)と、『スカイウォーカーの夜明け』(2019年)の計4本の劇場映画に登場します。アニメ『スター・ウォーズ/反乱者たち』でも名前が言及されます。
英国スコットランド出身の俳優デニス・ローソンが、1977年から2019年まで一貫して同役を演じています。オビ=ワン・ケノービ役で知られるユアン・マクレガーの実の叔父にあたります。
ヤヴィンの戦い、ホスの戦い、エンドアの戦いの三大戦闘すべてに参加し生還した数少ないパイロットの一人です。エンドアの戦いでは第二デス・スター内部でパワー導管を破壊し、後年のエクセゴルの戦いにもレジスタンス援軍として加わります。
ウェッジ役のデニス・ローソンは、オビ=ワン・ケノービを演じるユアン・マクレガーの実の叔父にあたります。叔父が反乱軍パイロット役、甥がジェダイ役で同じサーガに出演している点が繰り返し言及されます。
『新たなる希望』『ジェダイの帰還』ではレッド中隊のレッド2号、『帝国の逆襲』ホスの戦いではローグ中隊指揮官として『ローグ・リーダー』を用います。後の派生作品でローグ中隊を象徴するコールサインとして参照されます。
10出典
- StarWars.com 公式データベース: Wedge Antilles
- IMDb: Denis Lawson
- IMDb: Star Wars (1977)
- IMDb: The Empire Strikes Back (1980)
- IMDb: Return of the Jedi (1983)
- Wookieepedia: Wedge Antilles
- Wookieepedia: Denis Lawson
- StarWars.com 公式データベース: Rogue Squadron
- StarWars.com 公式データベース: Red Squadron
- StarWars.com 公式: X-wing starfighter
- IMDb: Star Wars: The Rise of Skywalker (2019)
- IMDb: George Lucas
- IMDb: Irvin Kershner
- IMDb: Richard Marquand
- IMDb: J.J. Abrams
- IMDb: John Williams (composer)
- IMDb: Ben Burtt