皇帝の帰還とレイの出自、スカイウォーカー・サーガ全9作を締めくくる完結編。
続三部作の完結編であり、スカイウォーカー・サーガ全9作の最終章。上映時間142分。
復活した皇帝パルパティーンとの最終決戦、レイの出自の解明、カイロ・レンの贖罪までを描く。
サーガを締める情緒は評価される一方、前作からの方針転換やご都合的展開には強い批判もあり評価が分かれた。
オープニング・クロール全文、全編のあらすじ、登場要素、制作、舞台裏まで網羅。レイの正体やベンの最期などネタバレあり。
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概要
『スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』(Star Wars: Episode IX – The Rise of Skywalker)は、J・J・エイブラムスが監督し、2019年12月20日に公開されたスペースオペラ映画である。続三部作の完結編であり、ジョージ・ルーカスが構想した「スカイウォーカー・サーガ」全9作(エピソード1〜9)を締めくくる最終章にあたる。
物語は、死んだはずの銀河皇帝パルパティーンの帰還という衝撃から始まる。皇帝は隠し惑星エクセゴルで巨大な艦隊「ファイナル・オーダー」を準備しており、レイ、フィン、ポーらレジスタンスは、その場所を突き止めて阻止するための決死の旅に出る。同時に、レイ自身の出自と、最高指導者となったカイロ・レンの運命が、サーガ全体の血脈の物語へと収束していく。
本作はサーガを情緒的に締めくくる役割を担ったが、前作『最後のジェダイ』からの方針転換、駆け足の展開、新設定の唐突さなどに強い批判もあり、評価は大きく分かれた。9作の完結という歴史的意義と、その締め方をめぐる議論の両方を残した作品である。
本記事は結末を含む全編の内容に踏み込む。物語の重大な驚きを保ちたい場合は、まず本編を鑑賞してから読むことを勧める。
- 原題
- Star Wars: Episode IX – The Rise of Skywalker
- 監督
- J・J・エイブラムス
- 脚本
- クリス・テリオ/J・J・エイブラムス
- 音楽
- ジョン・ウィリアムズ
- 米国公開
- 2019年12月20日
- 上映時間
- 142分
- ジャンル
- スペースオペラ、SF、冒険
オープニング・クロール
クロールは、銀河に響いた「死者は語った」という一文から始まる。皇帝パルパティーン帰還の報せが、最終章の幕を上げる。
エピソード9/スカイウォーカーの夜明け
死者は語った。
謎の電波が銀河じゅうに放たれ、すでに滅んだはずの邪悪な皇帝パルパティーンの声が、復讐を予告した。
最高指導者カイロ・レンは、亡霊と化した脅威の出どころを突き止めようと躍起になっていた。
一方、レイア・オーガナ将軍率いるレジスタンスは、最後のジェダイとなる定めのレイとともに、銀河に灯る希望の最後の火を守るための戦いに身を投じていた……。
あらすじ
以下は結末までを含む全編のあらすじである。物語は皇帝復活の追跡、手がかりを巡る冒険、レイの出自の解明、そしてエクセゴルの決戦という流れで進む。
皇帝の帰還とカイロ・レン
銀河に響いた皇帝パルパティーンの声を追い、最高指導者カイロ・レンは隠し惑星エクセゴルにたどり着く。そこには延命し続けた皇帝本人と、惑星を破壊できる兵器を備えた巨大艦隊「ファイナル・オーダー」が眠っていた。皇帝はカイロに、レイを連れてくれば全銀河を与えると持ちかける。
レジスタンス側では、レイがルークの遺した道に従いレイア将軍のもとで修行を続けていた。皇帝の脅威を察知した一行(レイ、フィン、ポー、チューバッカ、C-3PO、BB-8)は、皇帝の居場所へ至る「ウェイファインダー」という導き手を求め、危険な手がかりの連鎖をたどる冒険に出る。
手がかりの旅とレイの正体
一行は砂漠の祭の星パサーナ、氷の星キジーミ、難破したデス・スターの残骸が眠る海の星ケフ・バーなどを巡る。C-3POの記憶を解読する過程や、旧友ランド・カルリジアンの助力、過去のキャラクターたちの再登場が織り込まれる。
ケフ・バーのデス・スター残骸で、レイとカイロ・レンは激しく対峙する。カイロはレイに衝撃の事実を告げる——レイはパルパティーンの孫であり、皇帝の血を引く者だった。出自の空白に苦しんでいたレイにとって、その答えは救いではなく恐怖だった。さらにレイア・オーガナ将軍が、息子ベンへ最後の呼びかけを送りながら、その身を賭して力尽きる。母の死と、瀕死の傷を負わせた相手をレイがフォースで癒した行為が引き金となり、カイロ・レンの内で長く眠っていたベン・ソロが目を覚ます。
エクセゴルの決戦
亡き父ハン・ソロの幻(記憶)との対話を経て、カイロ・レンは仮面とライトセーバーを捨て、ベン・ソロとして光の側へ帰還する。レイは一度は自らの血筋に絶望してルークの島へ逃げるが、ルークの霊体に諭され、過去ではなく自分の選択で立つことを決意し、エクセゴルへ向かう。
レジスタンス艦隊はポーとフィン、ランドが呼び集めた銀河じゅうの市民の援軍とともに、エクセゴル上空でファイナル・オーダーと総力戦を繰り広げる。皇帝の前に立ったレイは、皇帝が二人(レイとベン)の生命力を奪って完全復活しようと企てていることを知る。
皇帝は全銀河へフォースの稲妻を放ち、艦隊を無力化する。満身創痍のレイは、過去の全ジェダイの声に支えられ、皇帝のフォース・ライトニングを二本のライトセーバーで受け切って跳ね返し、ついに皇帝パルパティーンを完全に滅ぼす。だがレイ自身も力尽きて息絶える。駆けつけたベン・ソロは、自らの生命力をすべて分け与えてレイを蘇生させる。二人は口づけを交わし、その直後、ベンは満たされた表情でフォースと一体化し、姿を消す。スカイウォーカーの血を引く最後の者が、贖罪を遂げて去る。
結末とスカイウォーカーの名
皇帝とファイナル・オーダーは滅び、銀河の各地で市民が圧政の終わりを祝う。生き残ったレジスタンスの仲間たちは抱き合って勝利を分かち合う。
終幕、レイは双子の太陽の沈むタトゥイーンのラーズ農場跡を訪れ、ルークとレイアのライトセーバーを砂に埋めて弔い、自作の新しいライトセーバー(黄色の光刃)を起動する。通りすがりの者に名を問われたレイは、フォースの霊体となったルークとレイアに見守られながら「レイ・スカイウォーカー」と名乗る。血筋ではなく、受け継いだ意志と選んだ家族の名として「スカイウォーカー」を継ぐ——その宣言とともに、全9作のサーガが幕を閉じる。
登場要素
本作に登場・言及される主な要素を分類して示す。固有名詞はシリーズ理解の手がかりだが、初見で暗記する必要はない。
キャラクター
- レイ
- カイロ・レン/ベン・ソロ
- 皇帝パルパティーン
- レイア・オーガナ将軍
- フィン
- ポー・ダメロン
- チューバッカ
- ランド・カルリジアン
- ルーク・スカイウォーカー(霊体)
- ハン・ソロ(記憶)
- ジャナ
- ザイ・ヴェスティン
- ハックス将軍
- プライド総督
- マズ・カナタ
- BB-8
- C-3PO
- R2-D2
- D-O
種族
- 人間
- ウーキー
- アクィティッシュ
- ヴァルプティス
- オチ系
- 各種エイリアン
ドロイド
- C-3PO
- BB-8
- R2-D2
- D-O
- ファースト・オーダーの作業ドロイド
- 記憶解読ドロイド
クリーチャー
- ヴェクシス(巨大蛇)
- オーバック(騎乗獣)
- パサーナの祭の生物
- 海蛇
場所
- エクセゴル
- パサーナ
- キジーミ
- ケフ・バー(デス・スター残骸)
- アジャン・クロス(レジスタンス基地)
- タトゥイーン(ラーズ農場跡)
- オク=トー
組織・称号
- ファースト・オーダー
- ファイナル・オーダー
- シス・エターナル
- レジスタンス
- ナイツ・オブ・レン
- シス
- ジェダイ(過去の声)
乗り物・宇宙船
- ミレニアム・ファルコン
- Xウィング
- タイ・ウィスパー(カイロ機)
- シス・ターボレーザー艦(ザナス級)
- 市民の援軍艦隊
- スキマー
- オーバック
テクノロジー・武器
- ライトセーバー(レイの黄色刃)
- ウェイファインダー
- シス短剣
- ブラスター
- フォース・ライトニング
- デス・スター級主砲
- ハイパードライブ
フォースと概念
- フォース
- ダークサイド/ライトサイド
- ジェダイ
- シス
- フォース・ボンド
- フォース・ヒーリング(治癒)
- フォースとの一体化
- ジェダイの声
- スカイウォーカーの継承
主要登場人物
本作は、レイの出自とベンの贖罪を二本柱に、サーガ全体の血脈と選択の主題を回収する。9作の人物の物語がここで閉じる。
レイ(デイジー・リドリー)
本作でレイは、自分が皇帝パルパティーンの孫であるという最も望まない出自を突きつけられる。だが彼女は血の宿命を拒み、過去ではなく選択によって自分を定義する。最後に「スカイウォーカー」を名乗る行為は、血筋ではなく受け継いだ意志こそが家族であるという、サーガの結論を体現する。
カイロ・レン/ベン・ソロ(アダム・ドライバー)
母レイアの最後の呼びかけ、父ハンの記憶との対話、レイの治癒を経て、カイロ・レンはベン・ソロとして光へ帰還する。自らの命をレイに与えて消える最期は、祖父アナキンの贖罪と響き合う、スカイウォーカーの血脈の物語の締めくくりである。
皇帝パルパティーン(イアン・マクダーミド)
『ジェダイの帰還』で滅んだはずの皇帝が、延命技術と狂信集団シス・エターナルの力で復活する。9作を通じての黒幕として、サーガ全体の悪の根源が彼に集約される。スノークすら自らの傀儡だったと明かされ、続三部作の悲劇が彼の計画に回収される。
レイア・フィン・ポー・ランド(フィッシャー/ボイエガ/アイザック/ウィリアムズ)
レイア・オーガナは、息子ベンへ最後の呼びかけを送り、その身を賭して力尽きる(キャリー・フィッシャーの未使用映像を用いて描かれた)。フィンとポーはレジスタンスの指揮を担い、年老いたランド・カルリジアンが銀河の市民を援軍として呼び集める。旧世代と新世代が共に最終決戦に臨む。
舞台と用語
舞台は、祝祭の砂漠パサーナ、氷雪のキジーミ、デス・スター残骸の眠る荒海ケフ・バー、そして雷鳴轟く隠し惑星エクセゴルへと移る。多彩な世界を駆け巡るロードムービー的構成が、サーガの総決算という性格を担う。終幕のタトゥイーンは、第1作『新たなる希望』と円環を閉じる象徴である。
用語面では、ウェイファインダー、シス・エターナル、フォース・ヒーリング、ジェダイの声が鍵となる。とりわけ「スカイウォーカー」という名が、血ではなく継承された意志を指す概念として再定義される。
制作
本作は、監督交代と前作の論争という難しい条件下で、9作を締めくくる責務を負って制作された。以下、主要な経緯を整理する。
企画と脚本
当初は別の監督が起用されていたが降板し、第1作『フォースの覚醒』のJ・J・エイブラムスが復帰してクリス・テリオと脚本を仕上げた。前作『最後のジェダイ』の挑発的な選択への賛否、そしてサーガ全体を一本で締めくくる必要から、皇帝の帰還という大きな仕掛けで9作を一つの円環に閉じる構成が採られた。短期間での方針再調整が、駆け足の展開という批判の一因ともなった。
キャスティング
デイジー・リドリー、アダム・ドライバー、ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザックらが続投。イアン・マクダーミドが皇帝役で復帰し、ビリー・ディー・ウィリアムズがランド・カルリジアンとして帰還した。前作後に急逝したキャリー・フィッシャーは、過去作の未使用映像を編集する形でレイアとして登場し、サーガの幕引きに加わった。
撮影と視覚効果
実物志向を継承しつつ、エクセゴルの暗黒の艦隊、荒海のデス・スター残骸での剣戟、銀河規模の市民艦隊など、シリーズ最大規模の映像が構築された。キャリー・フィッシャーの故人としての出演を成立させるため、過去映像の精緻な再構成と編集技術が用いられた点も、本作の制作上の特筆事項である。
音楽
ジョン・ウィリアムズが、自身が手がけた全9作のサーガを締めくくるスコアを書いた。レイのテーマ、フォースのテーマ、レイア姫のテーマなど、サーガ全体の主題が終盤で回帰・統合され、音楽が9作の円環を聴覚的に閉じる役割を果たした。ウィリアムズ本人が酒場の客として一瞬出演している。
公開と興行
2019年12月20日に公開された本作は、全世界でおよそ10.7億ドルを記録した。サーガ最終章として高い注目を集めたが、続三部作の中では興行・評価ともに振るわなかった。
批評・観客の評価は分かれた。サーガを情緒的に締めくくる場面(ベンの贖罪、レイの命名)は支持された一方、前作からの方針転換、皇帝復活の唐突さ、駆け足の展開には強い批判が寄せられた。9作の幕引きという意義と、その手法をめぐる論争の双方を残した。
批評・評価・文化的影響
本作は、ジョージ・ルーカスが構想した「スカイウォーカー・サーガ」全9作を公式に完結させた歴史的作品である。一方、続三部作が一貫した計画なしに作られたという批判の象徴ともなり、長編フランチャイズの統括のあり方をめぐる議論で繰り返し参照される。
賛否を超えて、アナキンに始まりレイに至る血脈と贖罪の物語が一区切りを迎えたことは、シリーズ史の節目として記録される。以後のスター・ウォーズは映画よりも配信シリーズへ主軸を移していく。
舞台裏とトリビア
本作はキャリー・フィッシャーの急逝という困難を抱え、過去作の未使用映像を用いてレイアを登場させるという異例の手法が採られた。監督は当初の予定から交代しており、短い準備期間でサーガ全体を締める脚本がまとめられた。
レイが最後に起動する黄色いライトセーバーは、サーガ本編で初めて主要人物が用いる色であり、新たな道の象徴として注目された。終幕の舞台がタトゥイーンのラーズ農場跡であることは、第1作との明確な円環を意図したものである。
テーマと解釈
中心にあるのは、血の宿命と選択の対立である。レイは最悪の血筋(皇帝の孫)を背負わされるが、生まれではなく選びによって自分を定義し、最後に「スカイウォーカー」を名乗る。家族とは血ではなく、受け継ぐ意志と選ぶ絆であるという結論が、サーガ全体の主題を回収する。
もう一つの軸は、贖罪の連鎖である。アナキンが息子に救われたように、ベン・ソロは母の愛と他者の信頼によって光へ帰り、自らを犠牲にして贖う。悪は外から滅ぼされるだけでなく、内なる善を信じることで救われる——『ジェダイの帰還』と響き合うこの主題が、9作の円環を閉じる。
見る順番(補助)
本作はスカイウォーカー・サーガ全9作の最終章であり、続三部作(7→8→9)の締めとして、旧三部作・プリクエルをすべて観たうえで最後に観るのが前提である。
サーガ全体(1〜9)を通したうえで本作に至ると、アナキンに始まる血脈と贖罪の主題が最大の効果で回収される。単独鑑賞には全く向かない完結編である。
- 前作『最後のジェダイ』でルーク退場、カイロが頂点へ
- 本作皇帝復活、レイの出自、ベンの贖罪、サーガ完結
- 以後スター・ウォーズの主軸は配信シリーズへ
よくある質問(補助)
「あらすじだけ知りたい」場合は、皇帝の帰還、ウェイファインダーを巡る旅、レイの出自、エクセゴルの決戦という流れを押さえれば十分である。「結末・ネタバレを知りたい」場合は、レイ=皇帝の孫、ベンの贖罪と最期、皇帝の最終的な滅び、レイ・スカイウォーカーの命名までが核となる。
「評価を知りたい」場合は、サーガ完結の情緒的意義と、駆け足・方針転換への批判を分けて理解するとよい。「見る順番」は全8作の後に最後に観るのが必須である。
参考資料・脚注
作品名、キャラクター名、画像、各種権利はそれぞれの権利者に帰属する。公開年・興行・制作・配信状況・外部評価は変動しうるため、視聴前に公式および各データベースの最新表示を確認されたい。本記事の本文は各種公開情報をもとに、Anna Movies用の独自の日本語文章として構成している。
参照・確認先
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