物語 / 出来事
第13代会長総選挙
アイザック=ネテロの死後に公開された映像を発端とするハンター協会の会長選挙。十二支んによる規則決定と、661人を対象に9回を要した第13代の投票の経過。
会長総選挙は、ハンター協会の会長を投票で選ぶ手続きである。前任の会長が死去した場合や、現職の会長が自ら退く道を選んだ場合に開かれる。第13代の選挙が動き出したのは、会長アイザック=ネテロが死んだ直後だった。生前に収録されていた映像が公開され、会長を辞するという本人の意思と、次の会長を選挙で決めよという指示が明らかになったためである。
映像が示した枠組みのもとで、実施の細目は十二支んに委ねられた。規則を決める会議ではジン=フリークスの書いた案が引き当てられ、その五項目が選挙の骨格となる。投票は8月8日の正午に始まり、投票資格を持つハンター661人と同数の被選挙人によって争われた。新しい会長が決まるまでに投票は9回を数え、投票率の不足と得票率の不足という別々の条件が回ごとに立ちはだかった。

第13代会長総選挙の主要人物

選挙規則を協議する十二支ん

演説会場で支持を集める契機となった一撃
基本情報
| 時期・日時 | 投票開始は8月8日の正午。本部以外での投票も、時差に関わりなく同じ時刻に行われた。 |
|---|---|
| 場所 | ハンター協会本部の1階ロビー。選挙管理委員会の構成員が3人以上立ち会う条件を満たせば、本部を離れた場所での投票も認められた。 |
| 関係者・参加者 | 投票権と被選挙権は全ハンターに及んだ。規則決定の会議はパリストン=ヒルが司会し、投票方式を各自が紙に書く方法をチードル=ヨークシャーが提案、マーメン=ビーンズが無作為に一枚を引いた。採用されたのはジン=フリークスの案で、投票用紙の配布はクルックが鳥を使って行った。 |
| 結果・影響 | 新しい会長が決まるまでに9回の投票を要した。成立しなかった8回のうち第1回・第2回・第3回・第6回は投票率95パーセントに届かず、第4回・第5回・第7回・第8回は得票率50パーセントを超える被選挙人が出なかった。被選挙人は最終的に2人まで絞られた。 |
| 発端 | 会長アイザック=ネテロの死の直後、生前に収録された映像が公開され、辞任の意思と次の会長を選挙で決めるという指示が示された。 |
| 有権者と被選挙人 | 投票資格を持つハンター661人、被選挙人661人で開始した。 |
| 投票の要件 | 全ハンターの投票が義務で、投票率が95パーセントに満たない回はその回だけを同じ条件でやり直す。投票者は氏名を書かねばならず、匿名の票は無効。用紙は本人が持参し、選挙管理委員会の構成員が3人以上立ち会う場で投票箱に入れる。 |
| 再投票の規則 | 初回の投票で過半数を得た者がいない場合は上位16人で再投票を行い、再投票のたびに候補を半数へ絞る。 |
| 原作の該当話 | 映像の公開から規則の決定までは、単行本第30巻の第318話から第320話にかけて描かれる。 |
出来事の概要
ネテロの映像は、選挙の前提となる条件を指定していた。全ハンターに投票を義務づけ、投票率が定足数の95パーセントに届かなかった回については結果を破棄し、その代わりに再投票を行うよう求めている。日程や方式といった残りの細目は、十二支んが決めるものとされた。
ネテロはこの選挙の難易度を「D」と見積もっている。ただし、その見積もりがどのような基準によるのかは明かされていない。映像の公開から規則が固まるまでの経過は、単行本第30巻に収められた第318話から第320話にかけて描かれる。
規則決定の経過と時系列
規則を決める会議に、副会長のパリストン=ヒルは最後に、しかも遅れて到着した。それでも十二支んは自分たちの多数決により、第13代ハンター協会会長を選ぶ選挙の規則を決めるこの会議の司会をパリストンに任せることを、しぶしぶ認めた。会議ではジン=フリークスとパリストンがそろって次期会長に自薦したが、他の十二支んはそのどちらも望まなかった。そこでチードル=ヨークシャーが、ネテロの映像が示した要件を保った形で各自が最良と考える投票方式を紙に書き、マーメン=ビーンズが無作為に一枚を選ぶという方法を提案する。ビーンズが引き当てたのはジンの紙だった。
ビーンズが読み上げた案は五項目からなる。第一に、全ハンターが被選挙人であり、同時に投票権を持つ。第二に、初回の投票で過半数を得た者が出なければ上位16人で再投票を行い、再投票のたびに候補を半数へ絞る。第三に、投票率が95パーセントに満たない場合は、その回だけをやり直す。第四に、投票者は自分の氏名を書かなければならず、匿名の票は無効とする。第五に、ジン=フリークスを選挙管理委員会の責任者とする。
十二支んは最後の第五項に難色を示したが、声を上げて異議を唱えたのはパリストンだけだった。ジンは何の抵抗も見せずにこの項目を取り下げ、十二支んはその引き際に驚く。ビーンズは恐れと畏敬の入り混じった目で成り行きを見ていた。回想では、ジンが2日前にビーンズと会い、自分の案が選ばれる状況を作るために協力を求めていたことが明かされる。第五項について問われたジンは、十二支んが騒ぎ出したところでその項目を取り下げ、残る四項目を受け入れやすくするつもりだと答えていた。第五項は初めから手放す前提の一手であり、ジンが責任者に就いた事実はない。
投票実施の経過と時系列
規則が固まると、クルックが自分の鳥を使って全ハンターに投票用紙を届けた。第13代会長総選挙は、投票資格を持つ661人のハンターと、同じく661人の被選挙人によって始まる。ハンターに与えられた指示は三つだった。投票用紙を自分で持参すること、選挙管理委員会の構成員が3人以上立ち会う場で投票箱に入れること、用紙に署名と氏名の記載の両方を備えることである。
投票の場所はハンター協会本部の1階ロビーである。ただし構成員3人以上の立ち会いという条件を満たせば、本部を離れた場所での投票も認められた。開始は8月8日の正午で、本部以外での投票も時差に関わりなく同じ時刻に実施されている。
関係者・結果・影響
第13代の選挙は、さまざまな事情から新しい会長が決まるまでに9回の投票を数えた。成立しなかった8回のうち、第1回・第2回・第3回・第6回は95パーセントの投票率要件を満たさなかった。この4回を受けて行われた第2回・第3回・第4回・第7回は、直前の回と同じ数の被選挙人のまま実施される再投票となっている。
一方、第4回・第5回・第7回・第8回では、得票率50パーセントを超える被選挙人が現れなかった。こちらには候補を半数へ絞る規則が働き、被選挙人の数は最終的に2人にまで減った。投票率不足による同一条件のやり直しと、過半数不足による候補の絞り込みという別々の規則が交互に作用したことが、投票が9回まで伸びた背景である。
役割は人ごとに分かれていた。パリストン=ヒルが担ったのは規則決定の会議の司会である。投票方式を持ち寄る手順を出したのはチードル=ヨークシャーで、紙を引いたのはマーメン=ビーンズだった。採用された案の書き手であるジン=フリークスは、自分を選挙管理委員会の責任者とする第五項をあらかじめ捨て札として用意し、それを手放すことで残る四項目を通している。投票用紙の配布はクルックが引き受け、投票の権利と被選挙権は全ハンターに及んだ。