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人物

チードル=ヨークシャー

ハンター協会第14代会長で十二支んの「戌」、三ツ星の難病ハンターであるチードル=ヨークシャーの人物像、会長選挙での立ち回り、暗黒大陸遠征での役割をまとめる。

No.417まで対応更新 2026.08.13

チードル=ヨークシャーは、三ツ星の資格を持つ難病ハンターであり、医師と法律学者を兼ねる。十二支んでは「戌」の名を与えられ、ハンター協会内ではアイザック=ネテロを支持する一派の旗頭にあたる。ネテロの死後に開かれた第13期の会長選挙ではパリストン=ヒルと最後まで争い、就任直後に辞任した彼に代わって、続く選挙で第14代会長に就いた。暗黒大陸への遠征に備えて編成された科学班にも加わり、航海中は主任医師として医療部門を率いる。

冷静で実務的な人物で、道徳の基準がはっきりしている。その一方、知性を買っているジン=フリークスの気ままな態度には語気を強め、パリストン=ヒルには一貫して嫌悪を隠さない。会長選挙では腐敗の一掃を掲げて自ら候補に立ちながら、終盤では自分に集まる票をレオリオ=パラディナイトへ振り向ける奇手に出た。会長就任後はビヨンド=ネテロとの交渉と契約を自ら担い、十二支んだけでなくハンター協会全体を暗黒大陸へ向かわせる決断を下している。初登場は原作第318話TVアニメ2011年版では第136話にあたる。

基本情報

チードル=ヨークシャーの基本情報
所属・役割ハンター協会、十二支ん(「戌」)、科学班。三ツ星の難病ハンターであり、ハンター協会第14代会長、医師、法律学者を兼ねる。
初登場・登場媒体原作第318話。TVアニメ2011年版では第136話。
状態存命。
能力・関係念系統と具体的な念能力は不明。かつてアイザック=ネテロの手合わせ相手を務めた。パリストン=ヒルと対立し、会長選挙の終盤ではレオリオ=パラディナイトを次期会長に推した。
以前の役職ハンター協会第13代副会長。第289期ハンター試験では第1次試験と最終試験の試験官を務めた。
異名「十二支んの頭脳」。
航海中の担当暗黒大陸へ向かう船の第3層にある中央医療施設を統括し、主任医師を務める。第9王子ハルケンブルグ=ホイコーロの救急対応にもあたった。

人物像

眼鏡をかけた平均的な背丈の女性で、淡い青緑がかった緑色の髪を中くらいの長さに伸ばし、瞳は青い。犬の耳を模した一対の飾りが付いた頭飾りを着け、膝丈で露出の少ない白いドレスと、首元に十字をあしらった白いケープをまとう。上顎と鼻の造形も犬に近い。暗黒大陸へ向かう航海では主任医師を務め、その場面では髪を短く切り、医療用の制服姿で描かれる。

性格は冷静で知的、道徳の基準がはっきりしている。きわめて実務的で普段は落ち着いているが、知性を高く買っているジン=フリークスに対しては、その気ままな態度が原因で時折語気を強める。アイザック=ネテロには篤い忠誠を寄せ、パリストン=ヒルは嫌悪する。暗黒大陸をめぐってビヨンド=ネテロと論を戦わせる場面では、自分の見立てを譲らない強さを見せた。話し方には、文末で呼びかける相手をあらためて指定する癖がある。

観察眼は鋭い。会長選挙でレオリオ=パラディナイトの演説を目にして以降は、彼の資質と会長としての伸びしろを高く買い、パリストン=ヒルではなくレオリオを会長に据えようと水面下で動いた。ジン=フリークスが念を込めた一撃をあえてかわさなかった理由も、その場で察している。

姓のヨークシャーは犬の品種名で、十二支んで受け持つ動物と一致する。彼女が発言する場面では、背景に百合が描かれることがある。

作中での動向:会長選挙の始動

ハンター協会内で、チードルはアイザック=ネテロを支持する一派の旗頭にあたる。ネテロの死後、その遺志に従って十二支んが集まり、新たな会長を選ぶ枠組みを決める会合が開かれた。チードルはボトバイ=ギガンテカンザイに対し、ネテロが十二支んの誰でもなくモラウ=マッカーナーシノヴを選んだのは自分ひとりで狩りをしたかったからだと説明し、あわせてカンザイの言葉遣いを正した。遅れて現れたパリストン=ヒルは議事を主導し、進行役をチードルとボトバイに譲ると申し出たが、二人はこれを断っている。

副会長が選挙を省いて自分を会長にすればよいと持ちかけると、チードルは敵意をあらわにした。ジン=フリークスの立候補にも納得していない。選挙方式を決める段では、サイユウの異議を退けてくじ引きを提案し、パリストンの策謀を封じる仕組みを作ろうとした。くじを引いたマーメン=ビーンズが選んだのはジンの案で、全ハンターが候補者であると同時に有権者にもなるという内容に、十二支んは揃って閉口する。ジンが選挙管理の責任者に自ら名乗り出たことにチードルは面食らい、それをパリストンに拒まれても意に介さない態度には、さらに驚かされた。

第1回と第2回の投票で、チードルはいずれも2位につけた。その後、欠席者と無効票の扱いを決める十二支んの会合が持たれる。パリストンがハンター証の没収を提案すると、ハンターとしての資格を停止して投票権を奪う狙いだと遠回しに指摘した。内心では、制御の利かない怪物のようなパリストンを前にジンの不在を惜しみ、ネテロがなぜ彼を副会長に据えたのかと自問している。第3回投票でも順位は変わらなかったが、棄権は増えていた。

パリストンが協会全体への演説を提案すると、チードルは彼への憎しみを心中であらためて確かめた。自分に不利な提案すら受け入れ、自ら持ち出しては障害を楽しむように見える点がアイザック=ネテロを思い起こさせることも、嫌悪の理由だった。集会に出席したのちの投票でも順位は2位のままである。レオリオ=パラディナイトがジンを殴った一件も少なからず影響して定足数が満たされ、チードルはわずか16名にしぼられた有効な候補者の一人となった。第5回投票ではテラデイン=ニュートラルに押されて3位に下がり、第7回までその位置にとどまる。

マーメン=ビーンズからジンが帰ろうとしていると知らされると、チードルはパリストンを破る方策を求めて後を追った。道徳観のせいで手の内を読まれやすいと指摘され、亡き会長の精神を継いでいるのはパリストンだけだと言われた際には、何度も激しく反発している。ジンは助言しても退けられると見越し、パリストンの計画だけを伝えた。次のハンター試験という「審判の日」まで選挙の決着を引き延ばすというもので、副会長は密かに飛行船100隻を手配し、孵化間近のキメラ=アントの混血種の繭およそ5,000個を東ゴルトー王宮から旧NGL領へ運ばせ、自らの娯楽に用いようとしていた。

作中での動向:選挙の決着

4名に絞られた最終候補の一人として、チードルはハンターたちの最終集会に臨んだ。集会では、直前に選挙戦から降りたボトバイ=ギガンテが、続いてミザイストム=ナナが彼女への支持を表明する。ところが自分の番が来ると、チードルは意表を突いてレオリオ=パラディナイトを次期会長に推薦した。腐敗を一掃すると掲げて戦ってきた候補としては、周囲の予想を裏切る一手だった。

レオリオの演説を聞くうちに、チードルはジン=フリークスが殴られるままでいた理由を悟り、自分が補佐すれば彼を良い会長に育てられると考えた。パリストンは敗れると予測したが、当のパリストンは最適な候補としてミザイストムの名を挙げ、一同を驚かせる。チードルは、その演説で票をどう動かすつもりなのかを読み取ろうとした。続く投票で彼女は最下位となり、上位2名から外れる。

ナニカのオーラに触れた際には、一瞬衝撃を受けている。パリストンがレオリオとの質疑をもう一度行いたいと言い出すと、これを意味のない戦術と見なした。副会長がハンター十ヶ条とハンター試験の改定を緊急動議として出した件では、反対したカンザイと異なり賛成の立場を取る。テラデイン=ニュートラルの票を取り込む狙いだと読んだチードルは、その分野についてレオリオの相談役を務めると宣言した。

モラウ=マッカーナーシが完全に回復したゴン=フリークスを連れて現れた時点で、チードルはパリストンの勝ちを悟った。いつからこうなると分かっていたのかと問うと、パリストンは、ジンがゴンは死なないと言った時点で似た光景を思い描いていたと答える。好敵手であるジンがゴンの友人たちに任せて成し遂げられると信じるなら自分も信じられる、という理屈であり、チードルはそれを信じられずにいる。彼女はゴンの登場を票の動きに利用しようとしたが、パリストンが本人に誰へ投票するかを尋ね、ゴンがレオリオは医者を目指しているからという理由でパリストンを選ぶと答えたため、その目論見は崩れた。

投票の結果、会長に選ばれたのはパリストンだったが、彼はチードルを副会長に指名した直後に辞任した。激怒したチードルは退室する彼を追いかけ、アイザック=ネテロの死を悼んで涙を流す姿に呆然とする。パリストンは、退屈なハンター協会にするなと言い残し、そうなれば今度こそ本気でからかうと告げた。チードルにとってパリストンは、善悪も損得も意に介さないために規則を操り、人を使い、他の者なら忌避する選択を選べる機械のような相手である。その声を聞くだけで苛立つのは、彼が本心を口にしていないと感じ取れるからだった。

作中での動向:暗黒大陸遠征の始動

パリストンの辞任を受けて行われた選挙で、チードルは会長に就いた。十二支んが視聴した映像では、カキン帝国を治めるナスビ=ホイコーロが、アイザック=ネテロの息子ビヨンド=ネテロを長とする暗黒大陸への遠征を発表し、ネテロも同様の事態に備えてDVDを残していたことが明らかになる。チードルはパリストンとジン=フリークスの十二支ん脱退の申し出を承認したこと、V5がハンター協会にビヨンド=ネテロの捕縛を委託したことを告げた。DVDでネテロが求めたのは、息子の遠征よりも成功する遠征を協会が組織することだった。

行動方針を話し合っている最中、十二支んのもとにビヨンド=ネテロ本人から電話が入る。直接会うと彼は自ら身柄を差し出し、V5と交渉するよう指示した。独房に入れられた彼との会話を、チードルは記録に残している。ビヨンドは自分が釈放され、ハンター協会は自分とともに暗黒大陸へ向かうことになると言い、チードルはあり得ないと考えた。ただし内心では、彼がアイザック=ネテロに深く似ていると感じている。これは戦いであり協会全体で当たるほかないと悟った彼女は、十二支んだけで臨むという当初の考えを改め、ハンター協会全体で向かうと宣言したうえで、ミザイストム=ナナにV5への連絡を取らせた。手段を選ばない相手とともに邪悪な地へ向かう以上、負けは許されないというのが彼女の認識である。

チードルはレオリオ=パラディナイトに電話をかけ、選挙を経てもっとも敬意を集めるハンターになったとして十二支んへの参加を打診した。彼女の依頼で大学が期限を定めない留学の扱いを認めたことを説明し、危険と困難についても警告している。レオリオは承諾し、さらにもう一人を推挙したため、チードルはミザイストムをクラピカのもとへ送った。その夜、国際渡航許可庁長官から、ビヨンド=ネテロと交わす契約書を作成するよう指示があり、発見物を彼が自分のものだと主張した場合には厳しい報復があると告げられる。持参した契約書には、彼の自由に対する制限と、ハンター協会およびV5に対する義務が記されていた。署名したビヨンドは、これで「許可」は得たが、なお「資格」「手段」「契約」が要ると述べている。

レオリオとクラピカを迎えたチードルは、二人を十二支んの面々に引き合わせ、V6と5大厄災、そしてビヨンド=ネテロを暗黒大陸まで連れて行くにとどめる計画の説明を始めた。任務の難度はA、キメラ=アントの一件はBだったと付け加えて質問を募ると、クラピカが多数あるとして挙手し、まずネテロ側の潜入者を何人特定できたのかと問うたため、一同は衝撃を受ける。ミザイストムが彼を退出させたのち、チードルは説明を続け、暗黒大陸へ安全に渡るために専門の医療者を探してきたと伝えた。彼女自身は科学班に配属される。最良の応募者を選んで遠征に加えられるようハンター試験に変更を加えたことも説明し、十二支んに協力を呼びかけた。

チードルは第289期ハンター試験の最終試験で試験官を務め、受験者に対し、ナスビ=ホイコーロの計画を公表前に知っていたか、知っていたならどのような手段によるものか、事前に知っていることが経済・文化・社会の面でどのような利点をもたらすかを問うた。クラピカが応募者全員を精査したのち、ミザイストムはクラピカとレオリオを除く十二支んを招集する。目配せを交わしたチードルは、彼が内通者の可能性を明かすつもりだと理解したが、その見立てには懐疑的だった。ほかの面々と同様に自分の能力を説明した彼女は、クラピカが監視カメラ越しに様子をうかがい、占いによって嘘をついている者を突き止めていることには気づいていない様子だった。この場で出された要請は全部で6件である。

作中での動向:航海中の医療部門

チードルはその後、暗黒大陸へ向かう船に乗り込み、第3層に置かれた中央の医療施設を統括した。第3層の医療区画では、法医部門のGelやレオリオ=パラディナイトとともにいる姿が描かれている。

航海11日目、チードルはレオリオを含む医療チームを率い、第3層の病院へ運び込まれた第9王子ハルケンブルグ=ホイコーロの治療にあたった。ハルケンブルグがその時点でバルサミルコの自我を宿していたことも、倒れた原因が兵器TSK-17を投与されたことにあったことも、この時点のチードルたちは知らない。

反応がなかったという医療チーム側の報告に対し、チードルは倒れた際に頭を打った可能性を挙げ、ケム7の血液検査とCT検査を行うこと、第1層にいる護衛にこの1週間の容体を尋ねること、嘔吐物を法医部門のGelへ回すことを指示した。まもなく第1王子ベンジャミン=ホイコーロが送り込んだ王室と軍の医療チームが治療を引き継ぎ、チードルたちはその場からの退去を余儀なくされる。

能力・特徴・関係

ハンター協会の会長として、チードルは全ハンターのなかで最も高い権限と、それに付随する各種の特権を持つ。三ツ星の難病ハンターであり、医師と法律学者を兼ねることから、医学と法学の双方に通じている。念については、系統も具体的な能力も資料で確認できる範囲では明らかになっていない。ただし、かつてアイザック=ネテロの手合わせ相手を務めていたことが、その練度をうかがわせる。

知識と実務感覚を兼ね備えた頭脳から「十二支んの頭脳」と呼ばれる。パリストン=ヒルは、十二支んのなかで統率力に最も長けているのはチードルだと認めた。ただし発言者が発言者であるだけに、額面どおりに受け取れるかは判断しがたい。ジン=フリークスとパリストンには手の内を読まれやすい一方、会長選挙の終盤で自分の票をすべてレオリオ=パラディナイトへ回した一手は、この二人をも驚かせている。

感覚も鋭く、レオリオが捉えられなかったナニカのオーラを、ゴン=フリークスが癒される場面で感じ取っている。人間関係ではアイザック=ネテロへの忠誠とパリストン=ヒルへの反発が行動の軸にあり、レオリオを次期会長に推した判断も、クラピカを十二支んに迎え入れた判断も、その延長線上にある。

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