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ANNA MOVIESHUNTER×HUNTER

人物

ナスビ=ホイコーロ

カキン帝国の国王ナスビ=ホイコーロについて、暗黒大陸行きの航海を主催した経緯、王位継承戦の裁定、守護霊獣とNo.413で描かれた棺の装置までを整理する。

No.417まで対応更新 2026.08.13

ナスビ=ホイコーロは、カキン王国の出身で、カキン帝国の国王として一国を統べる人物である。参照資料では正妃が8人、法的な子が14人おり、子は性別を問わず全員が王子として扱われる。初登場は第340話ビヨンド=ネテロに説得されて暗黒大陸への探検に出資し、その航海に合わせて子らが王位を争う継承戦の規則を定めた。過去には自身も壺中卵の儀を受けており、自分の代の継承戦を唯一生き残って王位に就いている。

状態は生存で、No.413までに死亡は描かれていない。No.413では、特殊戒厳令発令の30分前にあたる継承戦12日目13時45分ごろに、棺の装置とナスビの場面が描かれ、ハルケンブルグの鳴動と同じ擬音が示された。棺の場面では、光っている位置が敗退した王子と連動している。一方で、装置の用途、本物のワブルの参加状態、ナスビ自身と棺の関係は未確定である。

基本情報

ナスビ=ホイコーロの基本情報
所属・役割カキン帝国の国王。暗黒大陸行きの航海を主催し、王位継承戦の規則と参加資格を定めた。
出身地カキン王国
初登場第340話
状態生存。No.413までに死亡は描かれていない。
家族・関係正妃8人、法的な子14人。子は性別を問わず全員が王子として扱われる。ほかに愛人との間にモレナ=プルードをもうけた。異母兄弟はオニオール=ロンポウとブロッコ=リー。
守護霊獣壺中卵の儀で得た寄生型。示された働きは自分に向けられた銃弾を防いだことのみで、ナスビ自身に制御はできない。
定めた継承戦の参加資格正室の子であること、ブラックホエール号に乗船していること、出航セレモニーに参加していることの三つ。
No.413で描かれた場面継承戦12日目13時45分ごろ、特殊戒厳令発令の30分前に棺の装置とともに描かれた。装置の用途は未確定。

人物像

参照資料では、ナスビ=ホイコーロは肥満した体格で、目が細く、頭髪を髷に結った姿で描かれる。眉と睫毛、口髭はいずれも長く、大きく波打つ。装束は宝石をあしらった伝統的なもので、王としての地位を際立たせている。

暗黒大陸への渡航が可能になったと発表する場面では、ナスビは熱意にあふれた表情を作ってみせる。参照資料はこれを扇動と位置づけ、後継者を決めるために自ら定めた規則が、子らに互いを殺させ、動かなければ殺される状況を作ったと指摘する。ナスビ自身は、カキンの玉座に座れるのは強い者だけだと考え、自分をその一人と見なしている。第349話でも、脆く弱い器では王になれないという趣旨の発言が示された。

ナスビは巧みな扇動家であると同時に、絶大なカリスマを備えた有能な君主でもある。その統治のもとで、カキンは世界有数の繁栄国であり超大国であるという評価を保ってきた。ブラックホエール号の出航前に公の場へ姿を見せたときも、民衆は熱狂的な歓声で迎えている。自分の代の継承戦を勝ち抜いた経験から、強い意志と知性の両方を備える。先見と計画は王に欠かせない技能だと考えており、子の一人が自分の命を狙うことを見越して、その事態への手当てをあらかじめ済ませていた。

子の育て方には旧来の考え方を持ち込み、弟や妹は兄や姉に敬意を払うべきだと考える。感情の制御にも長け、娘モモゼの死を知らされても取り乱さない。悲しむことは何もないとして、娘はカキンの大樹の礎となり、以前よりも鮮やかに輝いて生き続けていると語った。ハルケンブルグには、王位継承戦は民の幸福のためにカキンの次の統治者が支払う代償であり、この悪は王にとって必要なものだと説いている。秘密にしている愛人がおり、少なくとも一人の非嫡出子をもうけたことも参照資料に記されている。

公の場での主張は一貫している。渡航を宣言した場面では、カキン帝国が人類の夢を受け継ぎ、暗黒大陸まで手を伸ばすと述べた。衰退しつつある国々が広めた伝統に縛られるのは無意味であり、現代社会の原動力である新興国が新しい扉を開いて世界を導く時が来たとも訴えている。群衆の前では、自分は偉大なカキンの王であり、新大陸は手の内にあると宣言した。牙と爪しか持たない獣は遠からず滅び、人間も同じだという見方も示し、政治と軍事の謀略では間接的な手立てこそが要で、勝利までの長い道筋を見通せない指導者は凡庸だと語っている。

作中での動向

参照資料によれば、ナスビは人生のある時点で壺中卵の儀を受け、守護霊獣を与えられた。自分の代の王位継承戦では、時機をうかがって待つ方針を取り、唯一の生存者となって王位に就く。暗黒大陸への探検に資金を出す決断は、ビヨンド=ネテロの説得によるものである。8人の妻との間に14人の嫡出子をもうけたほか、愛人との間にモレナ=プルードをもうけ、王家の慣習に従って傷をつけたうえで捨てた。

血縁として挙がるのは、異母兄弟のオニオール=ロンポウブロッコ=リー、そして妻たちと子たちである。妻はウンマ=ホイコーロドゥアズル=ホイコーロトウチョウレイ=ホイコーロカットローン=ホイコーロスィンコスィンコ=ホイコーロセイコ=ホイコーロセヴァンチ=ホイコーロオイト=ホイコーロの8人。子はベンジャミンカミーラチョウライツェリードニヒツベッパタイソンルズールスサレサレ、ハルケンブルグ、カチョウフウゲツ、モモゼ、マラヤーム、ワブルの14人が数えられ、ほかに名の明かされていない孫が一人いる。

作中のナスビは、自ら戦うのではなく、規則を定めてその解釈を子らに委ねる立場で描かれる。側近のヌグイが儀式と規則の説明役を務め、王の意向を王子たちへ伝えた。ヌグイを送り出す前には壺中卵を渡してその来歴を語り、弱い器は決して王にはならないと述べている。妻や子の一部が護衛の募集を出した際には、雇い主が誰であるかを推測させる記載を一切禁じた。

12日目のハルケンブルグの葬送の列では、クロロ=ルシルフルが群衆に紛れ、手にした能力の計数が6700に達した状態で歩き回っていた。その思考はヒソカへの復讐と、自分の求める宝物との間を行き来する。カキンの三大秘宝については、国の繁栄の根を成す聖なる宝である以上、ナスビ本人よりも厳重に守られているはずだと推し量った。同じ12日目、ナスビはヌグイとともにハルケンブルグの棺に付き添い、ほかの死亡した王子の遺体が納められた暗い部屋へ向かう。遺体は所定の棺へ移されたにもかかわらず、その棺につながる松明は点かなかった。二人はここから、王子の魂が別の肉体で生き延びていることは継承戦の失格事由ではないと推し量る。

No.413では、特殊戒厳令発令30分前の13時45分ごろに棺の装置とナスビの場面が描かれ、ハルケンブルグの鳴動と同じ擬音が示された。棺の場面では、光っている位置が敗退した王子と連動している。ただし、装置の用途、本物のワブルの参加状態、ナスビ自身と棺の関係は、いずれも未確定である。

暗黒大陸計画とブラックホエール号の出航

参照資料によれば、ナスビはアイチューベの動画に登場し、カキンが暗黒大陸への航海を後援すること、その航海を伝説的なプロハンターであるアイザック=ネテロの息子ビヨンド=ネテロが率いることを宣言した。V5はこの発表の撤回と、暗黒大陸へのあらゆる渡航を禁じる国際条約への署名を正式に要求したが、ビヨンドはこれを無視するよう勧めている。

V5は最終的にカキンを仲間に加えてV6へ再編し、分け前にあずかるためナスビの計画を後押しした。ただし、ハンター協会の船を除くすべての船は新大陸で止まり、そこを暗黒大陸と偽ることが条件になった。ナスビはその後、ブラックホエール号のような船を5か年計画で毎年20隻建造すると発表する。王と王族が一番船に乗ることも報道機関へ公表された。

最初の動画の内容を知っているかどうかは、チードル=ヨークシャーが試験官を務めた第289期ハンター試験の最終段階で、スパイをふるい落とすために使われた。航海の前には、子の一部がナスビに対し、王位継承戦を死をもって決着する戦いにするよう強く求めた。王はこれを容れ、航海の唯一の生存者が王位を継ぐと宣言する。決定はまず第1王子ベンジャミンに伝えられ、その後、使者によって子ら全員へ継承戦の詳細が送られた。

ナスビが定めた参加資格は、ブラックホエール号に乗り、出航セレモニーに参加した嫡出子であることだった。あわせて、それ以前に王子が一人でも死亡した場合には、継承戦そのものを中止すると布告している。

8月7日、出航の前夜にあたるこの日、ナスビは集まった群衆に暗黒大陸は自分たちの手の内にあると宣言し、飛行船でブラックホエール号へ運ばれた。二人の司会役はその間、王への賛辞を歌い上げている。ナスビは第1層へ通され、航海の間はそこで家族とともに暮らすことになった。翌日には第1層の式典ホールで開かれた出航セレモニーに出席し、玉座のような椅子に腰かけて、飲食しながらほかのVIPと歓談した。

王位継承戦の裁定と王子たちとの対話

セレモニーが始まって2時間後、ハルケンブルグがナスビのもとを訪れ、王位継承戦には加わらないと告げる。ナスビは無言のまま継承戦の仕組みと国の歴史を回想し、支援に長けた能力を持つ念獣が先を見通せる後継者を守る組み合わせこそ、王家にとって最良だと考えた。船に乗る20万人(200,000人)の乗客は、その力を余さず引き出すための生け贄になるとも考えている。

続いてチョウライが、次いでカミーラが、継承戦をめぐるナスビの発言の具体的な意味を確かめに来る。カミーラは、脱落の条件として生物学的な死以外を認めないよう求めた。ナスビは二人に対し、唯一の生存者が正式な王位継承者だという自分の言葉をどう解釈するかということ自体が継承戦の一部だと答えている。

この場でベンジャミンがカミーラを見下す発言をし、二人は口論になった。兄の物言いに苛立ったカミーラが言い返すと、ナスビは兄への敬意を示すよう娘に求める。カミーラは不快そうに立ち去り、激高したベンジャミンは、カミーラを自分が始末して家系を守ると父に約束した。ナスビは大いに期待していると応じている。

翌日、ナスビは、13の空の墓が円を描いて並ぶ暗い部屋で、モモゼの墓を見つめていた。ヌグイが弔意を述べると、悲しむことは何もない、娘はカキンの大樹の礎の一部となり、これまでより輝いて生き続けているのだと答える。その後の数日のうちには、セイコ=ホイコーロの願いを容れ、日曜に予定された晩餐会でカチョウとフウゲツがグラスハープを合奏することを認めた。

航海6日目、ハルケンブルグが警備を突破してナスビに銃を突きつけ、王位継承戦を止めるよう命じた。ナスビは、止める力も止める意思もないと答え、行動するよう促す。息子は引き金を引いたが、弾丸はナスビの守護霊獣に阻まれた。呼び出されたヌグイは、この事態は予期されており、罰は科されないと説明する。ハルケンブルグは報復として自らを撃とうとするが、それも自分の守護霊獣に妨げられた。ナスビはトロッコ問題を引き合いに出し、継承戦に二者択一は存在しないと語る。民、ひいてはカキンが王子たちの生存より優先されるからである。未来の王が引き受けねばならない不快な務めであり、カキンを変えるにはまず権力を握る必要があると告げると、ハルケンブルグは銃を捨て、継承戦に勝つと決意して部屋を出た。

第2回念講習会と継承戦12日目の時系列

解説資料の整理では、継承戦10日目の火曜日に第1回念講習会が終了し、この時点で残りの参加者が全員念に覚醒した。翌11日目の水曜日の朝、ハルケンブルグとバルサミルコが人格を交換し、カイザル司法省の情報網から得た暴露情報の手紙を、フウゲツが各王子とオイト=ホイコーロへ渡す。手紙はクラピカのもとにも届いた。ハルケンブルグの肉体は12日目になったばかりの深夜に死亡し、バルサミルコの肉体に入ったハルケンブルグの人格が朝8時にベンジャミンへ電話をかけ、朝9時から第2回念講習会が始まる。人格交換の矢を放つ場面では、バルサミルコの肉体が椅子に縛られていた。その肉体では本人の人格が優先され、ハルケンブルグはもう1つの人格として同居する形になったため、ハルケンブルグは睡眠剤で本人の人格を眠らせ、自分の人格が肉体を使える状態を作っていた。

出来事は、第1回講習会の終了、暴露情報の手紙の配布、ハルケンブルグの肉体の死亡、第2回講習会という順で並ぶ。第2回念講習会は特殊戒厳令が出される前の出来事にあたり、その後の正午からハルケンブルグの葬送が始まる。遺体が第3層から第2層へ運ばれるタイミングで、ボークセンがモレナ一味にさらわれた。参照資料によれば、11日目には司法省のE-6号室で、次席検事のカイザルが司法省職員のウォーリオ=ベイと会っている。ウォーリオはハルケンブルグの支持者と似た形で気を失っていたが、倒れた時間と場所は彼らとは異なる。

解説資料によれば、特殊戒厳令の発令は継承戦12日目の14時15分である。棺の場面はその30分前の13時45分にあたり、ナスビの場面にハルケンブルグの鳴動と同じ擬音が置かれていることから、その鳴動を使った人格交換とベンジャミンのTSK-17の発症も、ほぼ同じ13時45分ごろになる。TSK-17の発症は感染から約6時間後なので、ヒュリコフが感染させたのは、タブレットでハルケンブルグの死亡を確認していた朝7時45分ごろである。No.413の最後で、ベンジャミンがV・VIPエリアの自室からカミーラの部屋へ向かう場面は発令15分前で、戒厳令準備の14時ちょうどにあたる。410話でベンジャミンが軍を率いて司法省へ向かう場面には発症から30分が経ったという台詞があり、13時45分の30分後、すなわち14時15分となる。残る王子は4人だと告げるあの場面は、戒厳令が発令された直後だったことになる。司法省への到着は発令から40分後の14時55分である。TSK-17は初期症状が感染性胃腸炎に酷似するが、実際には別のものである。

第2回念講習会の指導係は3名で、第13王子護衛のハンター協会員ベレレインテ、第1王子警護の私設兵ヒュリコフ、第14王子ワブルの警護をしながら第1王子の私設兵も務めるバビマイナが担当した。3名は前回も指導係として参加している。前回から続けて参加する念を開花させた者は、テンフトリダンジンマオールサトビユウリイラルディアラジオラスの7名で、指導係と合わせて10名が継続組にあたる。ハルケンブルグの警護兵たちは、ハルケンブルグが死亡を偽装したことで念自体は10日目までに開花していたが、今回は参加していない。新たに加わった新人は、ギッパー、ガトー、ハピエッチナイペイリズルラトネアスタロッコリーサラヘルの8名である。指導3名、念開花7名、新人8名の合計18名が第2回に参加し、そこへスラッカが急きょ加わろうとする。すでに死亡している第10王子カチョウの従事者も、この回に参加している。

スラッカは第3王子チョウライの警護に就く第2王妃所属の警護兵だが、このときは第1王妃ウンマ=ホイコーロの命令により、ワブル王子の警護サポートとして第3王子の警護兵とともに1014号室に付いている。第4王子護衛のギッパー伍長は、もともと下層でモレナの捜索任務に就いており、ボークセンと交代する形で王子居住区へ上がってきた。第7王子護衛で第2王妃所属のガトーとハピエッチは、前回から参加している第2王妃兵隊長サトビの部下にあたり、以前、第1王子の私設兵が近くで見せた不審な行動の謎を探った際にも名前が挙がった2人である。第13王子従事者のナイペイは、8日目の第1回晩餐会で踊りを披露するために1013号室の別空間から抜け、それ以降は本物の1013号室にいた。

特殊戒厳令下の状況とワブル王子の資格

特殊戒厳令の命令には、第1層の即殺対象は非国王軍私設兵だという文言があった。ベンジャミンの私設兵や王妃所属の兵は正規国王軍の資格を持つため、この対象には含まれない。所在と安否が分からないのはチョウライとルズールスで、監視していたベンジャミンの私設兵コベントバが主寝室で焦る様子も描かれた。チョウライは脱出経路がはっきりしているのに対し、ルズールスは軍の情報網に一切引っかかっていない。第13王子マラヤームについては、ベンジャミンが1013号室で監視するサクエーレに拘束を命じ、14時30分までに拘束できなければリハンを送るよう指示している。クラピカと偽のワブルがいる1014号室について、ベンジャミンはバビマイナからワブルが偽物であることをすでに聞いていた。12日目の午後に布告されたこの戒厳令をめぐっては、司法省で、発令の根拠となる国王の許可状の提出がベンジャミンに求められている。ベンジャミンは、許可状は今まさに書かれており、署名と捺印が済めば連絡するので、その後に受け取れると答えた。

作中の台詞では、継承戦の資格を有するのは国王ナスビ=ホイコーロの正室の子であり、かつブラックホエール号に乗船し、出航セレモニーに参加した者に限られる。条件は、正室の子であること、乗船していること、セレモニーに参加していることの三つになる。ワブル王子はブラックホエール号に乗船しており、セレモニー会場への参加もコマで確認できる。継承戦の時間制限をめぐる解説では、選択肢のない場合には誓約と制約が成り立たないと説明されていた。セレモニー会場では、それまで姿を現さないとされてきた第5王子ツベッパの念獣も、この場で初めて現れている。王子たち自身には視認できないが、念獣は確かに顕現していた。なお、継承戦が終わらない場合にはホイコーロ一族が陥落する、というのがクラピカの見立てである。

参照資料によれば、航海10日目の11時45分、クラピカとビルロンギを1014号室の主寝室へ招き、人目のない場所で念を教えようとした。ロンギは占いを断り、自分は念が使えると明かしてクラピカに助けを求める。そのうえで、ビヨンドがカキンの14人の王子のうち一人の父親だという自分の見立てを説明した。ビル、クラピカ、オイトが驚くなか、クラピカはオイトと継承戦への参加条件を急いで確認する。オイトが暗唱した条件は、資格を得るにはナスビ=ホイコーロの正妃から生まれた者でなければならないというもので、父方の血統には触れていない。ロンギはビヨンドの子である王子を特定する手助けを求め、透明言葉を使って、ツベッパとの休戦に加えてクラピカの任務と合意の条件を契約した。

解説資料では、ワブル王子の真実がオイト=ホイコーロから明かされた場面に特殊戒厳令48時間前という表記があり、丸2日前の10日目14時ごろにあたる。この時間帯は、第1回念講習会の最終日にロンギが詛贄者であることとビヨンドの娘であることをクラピカへ伝えた後になる。同じ10日目14時、ビヨンドは拘束室でカンザイに連れてきてほしい人物を伝えていた。412話で明らかになったのは、初登場時にクラピカが会った人物と、1014号室にいるワブルが別人だったという事実である。現在のワブルは実際にはオイトの妹の息子で、性別も女性から男性に変わっていた。オイトは最初の面談でワブルを娘と呼んでいたが、モモゼが亡くなってクラピカと口論する場面では、息子という語にワブルというルビが振られていた。カキンの発音も伏線になっている。オイトは一貫してシマヌと発音していたのに対し、第3王子から電話が来た場面でクラピカがその名を口に出すときはシマノとなり、心の中で考えるときはシマヌのままだった。オイトは以前、自分は5人兄弟で、兄、姉、妹、弟がいると発言している。すり替えに気づいたのはビルである。クラピカが言及した2か月前は、クラピカとオイト、そしてワブルが初めて顔を合わせた面談の場面にあたる。

偽のワブルは正室の子ではなく壺中卵の儀も行っていないため継承戦の資格がなく、本物のワブルもセレモニーに参加していないため資格がない。つまり2人とも資格を持たない。この時点では、第1王子私設兵バビマイナと第3王子私設兵サカタが、本来は女性であるはずのワブルが男性であることを確認しており、この2つの王子側にはワブルに資格がないという事実がはっきりと発覚している。クラピカがワブルに資格がないことを証明しなかったのは、第2王子の私設兵がいる状況ではより危険が大きいうえ、きちんと証明してしまえば他の王子側から罪を問われる恐れもあるためである。実際、クラピカはカチョウの手紙も切らずに温存している。

能力・特徴・関係

参照資料によれば、ナスビは壺中卵の儀を受けた際に寄生型の守護霊獣を得た。その姿と性質は本人の性格によって形づくられたが、ナスビ自身に制御はできない。これまでに示された働きは、ナスビに向けて撃たれた銃弾を防いだことだけである。ナスビはこれを、継承戦が完了するまで自分には果たすべき役割があるので死ぬことができないのだと説明した。守護霊獣を念獣と呼んでいることから、その由来を承知していることも分かる。一方、ベンジャミンの念獣の能力はいまだ不明である。ロンギの説明によれば、あくまで推測ながら、王子それぞれに強いソエモノがいる。この時点で3人の王子が死亡している。

解説資料では、第2王子の私設兵サラヘルの能力は、死後の念を使って王子を呪い殺すものである。この能力は、サラヘルの一族が死後に王子と伴侶になる特殊な民族だという経緯があって成り立つ。能力の名であるヨモツヘグイは死後伴侶という風習に由来し、死んで王子と伴侶になる習わしを指す。そのため第2王子の私設兵は担当する王子と異性になるよう割り当てられるが、サラヘルは見るからに女性であり、ワブル王子も女性であるため伴侶という関係が成り立たず、以前からこの点には矛盾があった。サラヘルは兵隊長でありながら従事者になりすまして講習会に参加しており、その目的はハンター協会の除念師をあぶり出すことにある。第2王子の私設兵の能力は時間をかけて王子を呪い殺すものなので、除念師が天敵になるからである。

暴露情報の手紙により、各王子側は他の王子が自分の情報を握っているのではないかと疑う状態にあり、第2回念講習会はその緊張の中で行われた。第1回に来ていなかった第2王子側の人間が来ることに、クラピカはかなり警戒し、何か仕掛けてくるとほぼ確信している。第1王子護衛のバビマイナも同じ事態を想定していた。ヒュリコフの鋼の錬金術師は、標的のそばに一定時間いなければ発動できない能力である。ヒュリコフは念講習会にも参加するが、講習会が終われば基本的にベンジャミンの護衛を担当していた。読み取っている間は発が使えず、一度に1人しか読み取れないため、ベンジャミンの命令で標的がクラピカだったこのときは、ロンギをサイレントマジョリティーの能力者だと誤認している。411話では、ベレレインテがサイレントマジョリティーの能力である黒ぼっこをマスク姿の女の子と表現した。

クラピカは王子ではないが、センリツからフウゲツを経由して手紙を受け取ったため、オイト=ホイコーロに二つのことを伝えていた。一つは継承戦に望みができたこと、もう一つはあることの許可を求めたことである。クラピカ本来の目的は、第4王子ツェリードニヒに近づくことにある。周辺の人物では、クレアパトロが第1層の最高裁判官室に詰める最高裁判官で、初登場はサイレントマジョリティーによるロベリーの件、次いでベンジャミンとカミーラの裁判の場面に裁判官として現れた。センリツの側に立つカイザルが勤める司法省は、名に司法と付くものの日本の法務省にあたり、検察などが在籍する、法を運営する行政の機関である。クレアパトロは司法に属する最高裁判官なので、両者は上司と部下の関係にはあたらない。カンザイはあまり頭がよくなく、ヒソカの評価では85点、ビヨンドからは本で頭をぶっ飛ばせると言われるほどの実力である。サイユウは実はビヨンド側の人間でハンター協会の裏切り者だが、パリストン元副会長を経由して仲間になっているため、ビヨンド自身はサイユウが仲間であることを知らない。当初はビヨンドの監視に十二支んサッチョウも付いていたが、拘束室では10日目と11日目に姿が見当たらない。

参照資料によれば、ナスビ=ホイコーロの名の一部は、日本語で茄子を意味するなすから作られている。頭の形も偶然ながら茄子に似ている。この食べ物にちなむ命名法は、異母兄弟のオニオール=ロンポウ、ブロッコ=リーとも共通する。姓のホイコーロは中国語で豚肉を二度調理した料理、すなわち中華料理で人気の高い回鍋肉を意味する。妻たちの名前も番号に対応しており、当初はさまざまなインド・ヨーロッパ語族の数詞に基づいている。ウンマはスペイン語やイタリア語、ポルトガル語で1を表すウノ、ウーマ、ウンに、ドゥアズルはポルトガル語やラテン語、イタリア語で2を表すドイス、ドゥオ、ドゥエに、トウチョウレイはラテン語やドイツ語で3を表すトレイ、ドライに対応する。

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