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ANNA MOVIESHUNTER×HUNTER

人物

ヒュリコフ

カキン帝国王家直属軍の上級兵士で、第一王子ベンジャミン=ホイコーロの私設兵。特質系の念使いであり、王位継承戦ではクラピカの念講習に出て念を隠す者を洗い出した。

No.417まで対応更新 2026.08.13

ヒュリコフは、『HUNTER×HUNTER』に登場するカキン帝国王家直属軍の上級兵士である。第一王子ベンジャミン=ホイコーロの私設兵の一人で、王族護衛も務める。初登場は第363話単行本第35巻)。念系統は特質系で、纏と絶は生まれつき使えた。やや長身の引き締まった体格で、短く色の薄い髪と、あごの線に沿って顎先で止まる濃い髭が目を引く。服装はカキン軍の標準的な軍装である。

実父はビヨンド=ネテロ。ビヨンドは若いカキン軍将校の男女に偽装結婚を持ちかけ、その夫婦の子として密かにヒュリコフをもうけ、生まれた子に強力な呪いをかけた。ヒュリコフは王立士官学校に入れられ、生まれつき念を扱えたことからベンジャミンの軍と親衛隊の席を難なく手にする。王位継承戦の航海では、ベンジャミンの命でクラピカの念講習に出席し、念を隠して紛れ込む者を洗い出す任にあたった。航海の第12日には、第一王妃ウンマ=ホイコーロの脅迫を受けた末にベンジャミンへTSK-17を秘かに感染させ、その狙いを本人に打ち明けている。

基本情報

ヒュリコフの基本情報
所属・役割カキン帝国王家直属軍の上級兵士。第一王子ベンジャミン=ホイコーロの私設兵14名の一人で、王族護衛を兼ねる。
初登場第363話(単行本第35巻)。
状態生存。ベンジャミンへのTSK-17投与を自ら明かした後も赦され、側近として行動を続ける。
念系統特質系。纏と絶は生まれつき使え、練と堅も扱う。額への銃撃を最小限の出血で耐える程度の練度がある。
観察眼念使いか否かとその系統を見分ける独自の判別体系を築いた。横から見たときの目の周縁の震えを手がかりの一つとし、観察だけで相手が操られているかも見極める。
血縁父はビヨンド=ネテロ、祖父はアイザック=ネテロ。ロンギとマカハは異母姉にあたり、ほかに名の挙がっていない異母きょうだいがいる。
携行装備銘柄も口径も不明の拳銃を常用し、戒厳令の発令時には自動小銃で武装した。TSK-17の小瓶は靴に仕込んだ装置へ装填し、ボタン一つで噴霧できる。

人物像

ヒュリコフはカキン帝国王家直属軍の上級兵士であり、第一王子ベンジャミン=ホイコーロの私設兵として仕える。自分の腕力と分析力に強い自信を持つ。クラピカの念講習では、その場にいる念使いに向けてアウラを一気に放ち、正面から挑発してみせた(単行本第35巻・第369話)。

挑発されたときの振る舞いは嘲弄的で執念深い。カミーラ=ホイコーロに頭を撃たれ、さらに彼女がベンジャミンへ弾を撃ち尽くした後には、その腕を折り、暴れるなら力ずくになると嘲るように警告した。殺されかけた怒りを抱え、しかも彼女に危害を加えるなという命令まで受けていながら、楽しみが一つ増えたと自分を幸運だと考えている。

ベンジャミンを唯一の家族とみなし、彼のためなら死ぬこともためらわないと公言する。その一方で、ベンジャミン自身の守護霊獣が壊される可能性に直面すると、主君を将来の全ての王の守護霊獣として存続させるため、秘かに毒を盛ってでも殺すことを辞さなかった。忠誠は主君個人の生命ではなく、主君が国家に残す形へ向けられている。

作中での動向

ヒュリコフは、ビヨンド=ネテロが偽装結婚を持ちかけて説得した若いカキン軍将校の夫婦のもとに生まれた。ビヨンドはその夫婦の子として自ら密かに子をもうけ、生まれた子に強力な呪いをかけている。ヒュリコフは王立士官学校に入れられ、生まれつき念を使えたことからベンジャミンの軍と親衛隊の地位を難なく手にした。航海に先立っては、第一王妃ウンマ=ホイコーロから密かにTSK-17を投与される。これは第九王子ハルケンブルグ=ホイコーロを王位に就けようとする彼女の企ての一環だった。

航海初日、ベンジャミンは自身の兵14名に、他の王子たちの護衛と監視を兼ねて務めるよう命じ、各王子の守護霊獣とハンターたちの能力に関する情報を報告させた。ベンジャミンとバルサミルコ=マイトクラピカへの対処を練っているところへヒュリコフが現れ、次は自分の番だと申し出る。

クラピカが王子たちの護衛の大半に念を教えることになった日、ヒュリコフは敵であるクラピカが自分まで招いたことに高揚し、教え方や身のこなし、話し方から系統と能力を割り出すつもりでいた。念使いかどうかを見分ける手がかりには、横から見たときに目の周縁が震える点を挙げる。その場では、プロハンターのほかに、念を使えるのに使えないふりをして出席している者が四人いると見抜いた。単なる潜入調査なら脅威ではないが、自分と同じ任務を帯びているなら能力を発動した時点で正当防衛権を行使すると考え、いつでも来いと身構える。その背後では、アウラから彼の心中を容易に読み取った人物が、11人いる!でその挑発に応じようと考えていた。

ヒュリコフは、クラピカがミュハンに銃を向ける様子から、彼を具現化系で自白を引き出す能力の持ち主だと判断し、バビマイナの見立てを気にかけた。参加者が名前と所属を述べる場面ではバビマイナに円を解いた理由を尋ねるが、お前には関係ないと返される。続いてオイト=ホイコーロ側の戦力について暫定的な報告を求めると、バビマイナは、クラピカが相手方の戦略の中核であり、具現化系か操作系で自白を引き出す能力を持ち、ほかにも能力があると見られると答えた。さらに、ワブル=ホイコーロの守護霊獣ビルの能力が不明なため対抗策はまだないが、次の晩餐会までには立てると告げる。ヒュリコフは相手の肩を叩いて離れ、部屋の一同に自己紹介した。

クラピカが念使いはいるかと問うと彼は手を挙げたが、同じく挙げたのはベレレインテだけだった。ここから、見抜いた残る四人は隠れ続ける意思だと判断する。次いで、ロベリーが妙な表情で何かを見つめているのに気づいた。バリゲンが11人いる!によって殺され、クラピカが十五分間退室したときには、バビマイナになぜ追わないのかと尋ね、面白がって命が懸かっていると念を押す。講習が再開すると、クラピカからベレレインテとともに全員のアウラの流れを確かめる役を与えられた。シェジュールユヒライがアウラの出力を隠そうともしない点には戸惑ったが、二人とクラピカのやり取りを聞き、操作系の念で操られているか、ハルケンブルグの守護霊獣が関わっていると結論づけている。

船内での監視と衝突

ロベリーが拘束されると、ヒュリコフはアウラの出力と流れの双方を隠しきっている最後の一人へ注意を向けた。その人物を暗殺者だと結論づけたものの、こちらが気づいたことは相手に知られていないはずだとして、しばらく事態の推移を見守ることにする。講習の終わりには、11人いる!の使い手が一日に一人ずつ殺すつもりではないかと考えながらベンジャミンの居室へ戻り、入口の警備に就いた。

銃を手にしたカミーラ=ホイコーロが近づいてくるのを見ると、それ以上近づけば撃つと警告する。だが直後に、いかなる場合も発砲するなという命令がベンジャミンから届いた。その隙に頭を撃たれたものの、とっさに堅を発動して浅い傷で済む。怒りを抑えて彼女を室内へ通し、彼女がベンジャミンに向けて弾を撃ち尽くすと、ほかの衛兵を下がらせたうえで腕を折った。一族もろとも拷問して殺すと脅されたときには、自分に家族はおらず、ベンジャミンこそが唯一の父だと答えている(単行本第36巻第373話)。カミーラはそのまま幽閉された。

ヒュリコフはバルサミルコに、カミーラの守護霊獣が不明である以上警戒すべきだと促し、自分が見張ろうかと尋ねた。バルサミルコは、裏窓の鳥をすでに仕掛けてあるのでクラピカの監視を続けてよいと返す。翌日以降もヒュリコフは1014号室の講習に通った。ミュハンの死を受けてマオールサトビが一連の襲撃の黒幕はクラピカだと責め立てた場面では、間に入らず静観している。第7日にはバビマイナがクラピカの念修行の監視を続け、その最中に地鳴りと強大なアウラの高まりが二度目に感じ取られた。

第8日、クラピカが、水見式の結果を上位の王子たちの妨げに使う理由はないと述べると、ヒュリコフはその率直さが清々しいと評し、バビマイナはそう見当をつけていたと応じた。クラピカが特質系だと分かった以上、バビマイナはリハンと交代すべきではないかと持ちかけたが、異邦人は守護霊獣に取っておくべきだと退けられる。ヒュリコフは、リハンが現在ツベッパ=ホイコーロを監視中で、その念獣がまだ姿を見せていないことを確認した。バビマイナがリハンの存在が出現を抑えていると見るべきだと言うと、それは自分に言い訳をしているように聞こえると受け取っている。

ワブルの守護霊獣が現れなければ打つ手はないとバビマイナが指摘すると、ヒュリコフは現れない理由として王子の年齢や、対抗する能力を備えている可能性などを挙げた。出航から一週間しか経っておらず強硬な手段は要らないという結論には、戦略的忍耐の鑑だと評する。サトビがクラピカの提案を警戒すると、操られている者がいれば自分が見抜けると請け合った。同時に、自由にやらせればクラピカの能力、とりわけ期限を切ったのが操作系によるものか、対象を強制的に念へ目覚めさせる特質系の能力によるものかを知る手がかりになると考えている。急ぐのは不利益だという点ではバビマイナと一致した。ラジオラスが主寝室から出てきた瞬間には、通常なら一年かけて得る水準までアウラの流れが増していることに気づき、彼女は操られてはいないだろうと述べる。マオールの番でも同じ見解を示し、技量と出力の差に注目した。

第10日の念講習と観察

第10日の午前11時45分、クラピカとビルは、能力を隠した四人目の念使いであり、バリゲンとミュハンの命を奪った1014号室への二度の襲撃の実行者だとヒュリコフが見なしていたロンギを、念を目覚めさせるために主寝室へ招き入れた。ヒュリコフは、彼女が念に目覚めたふりをするか、扉の向こうで正体を現すかと予想し、ワブルもろとも自爆してくれればと漠然と願う。ロンギはなかなか出てこず、サカタハシトウが異変がないか扉を叩いて確かめるほどだった。ヒュリコフは部屋の奥からほかの参加者とともに扉を見守る。やがてクラピカが出てきて、休戦の条件で折り合いがつかず交渉が長引いていると説明し、後で説明すると約束して室内へ戻った。

ヒュリコフはクラピカのアウラに変化がないことを認めつつ、何を話していたのかと訝った。ロンギが念を使えて襲撃者であることには、クラピカもすでに気づいているはずだと踏んでいる。ロンギが出てくると彼女の念を観察し、両者のアウラが念の戦闘にしては穏やかすぎること、肉体的な衝突の痕跡もないことから、実際に交渉していたと結論づけた。泣いていたように見える彼女の様子にも気づき、室内で何があったのかと考える。クラピカのアウラにもわずかな違いを感じたが、本人に生じた変化なのかロンギの念によるものなのかを判別できるほど明瞭ではなかった。説明を探ってはみたものの、結論を出すだけの材料がないとして思案を打ち切っている。

ツベッパとワブルの休戦をめぐる協議で時間がかかったというクラピカの説明については、ツベッパと、テンフトリが仕える王子の双方を宥めるための芝居だという見方を胸中にとどめた。続いて、クラピカとビルが最後の参加者としてテンフトリを招き入れるのを見届ける。ロンギとの合意をどこまで教室で共有するかで折り合えなかったというクラピカの言葉には、どうせ扉の向こうでテンフトリに話すのだから、なぜそこにこだわるのかと考えた。クラピカとビルの共謀を暴いて講習の中止か情報の開示を求めることも検討したが、証拠がないうえ、参加者の結束を強めさせたくないとして動かない道を選ぶ。そこで思考を打ち切り、わずかに緊張を解いた。傍らのバビマイナはしばらく黙り込み、何でもないと言うにとどめている。

時期は明示されていないが、ヒュリコフはウンマから接触を受け、ベンジャミンの暗殺を拒むなら自分にかけられた呪いを発動させると脅された。第一王子の守護霊獣の能力をすでに分析し終えていた彼は、この脅迫をかわすための計画を組み立てる。

第12日の毒物投与と結末

第12日、ベンジャミンはバルサミルコからの報告として、ハルケンブルグが病院に運ばれ、任務は十二時間ほどで完了するという知らせを受けた。その報告者がこの時点でハルケンブルグの自我を宿していたことは、当人たちの誰も知らない。ヒュリコフはこのときベンジャミンの傍らに立ち、彼が手にしていたタブレットをのぞき込む姿勢を取りながら、秘かにTSK-17を感染させた。

その後バビマイナはクラピカと、翌日から始まる二度目の念講習でも自分とヒュリコフがベンジャミンの代理として出席し、午前9時に1014号室にいると確認した。二人はどちらが入門クラスを受け持つかで軽口を交わし、それぞれどの組を見張るかを話し合う。初級者に念の四大行を一週間に一つずつ習得させるというクラピカの約束について、ヒュリコフは特定の能力なしには不可能だと考え、他の王子たちにその種の力を得させるのは危険だと見た。継承戦を規定する制約についてのクラピカの推論を聞いたときには、弱い立場の王子の殺害を促しかねない内容を共有することに驚き、続いてワブルには継承資格がないという発表にさらに驚かされる。ワブルが男児であることをバビマイナが認めた後も、彼は講習が終わるまで1014号室にとどまった。

午後1時45分、ベンジャミンは吐き気に襲われ、TSK-17に感染した症状だと気づくとともに、それを仕込めるのはヒュリコフしかいないと悟った。ヒュリコフはあっさり認めたうえで、裏切るつもりは初めからなかったと明かす。そして、自分がビヨンド=ネテロの息子であり、自分の死をきっかけに発動してベンジャミンかその守護霊獣のどちらかを殺す呪いをかけられていると説明した。

ヒュリコフにとって最悪の結末は、守護霊獣が壊される方だった。すでにベンジャミンの守護霊獣の能力を分析し、ベンジャミンが死後もとどまって将来の全ての王の守護霊獣となり、カキンと王家の繁栄を果てしなく支えられると突き止めていたためである。主君が肉体を超えて国家繁栄の守り神となる下地を整えられた以上、跳ね返った呪いで自分が死んでも悔いはないと語った。ひざまずいた彼をベンジャミンは赦す。ベンジャミンが衛兵に、護衛を殺してでも全ての王子の身柄を押さえるよう命じると、ヒュリコフはマラヤーム=ホイコーロがまだ見つかっていないと報告した。

能力・特徴・関係

ヒュリコフは軍事教練を受けている。念使いか否か、またその系統は何かを判別する手がかりをいくつも自力で洗い出しており、それを見抜けるのは自分だけだと自負する。観察するだけで相手が操られているかどうかも見分けられる。こうした技能から、極めて鋭敏な観察者と評されている。

反応も速く、額を撃たれた際には頭をわずかにずらしたうえで堅を発動し、生き延びた。成人女性の腕を無造作に折るだけの膂力も持つ。念系統は特質系だが、上官のバルサミルコは、彼の念に関する知識はハンターに及ばないと見ている。それでも念使いとその系統を見分ける体系を自ら作り上げ、纏と絶は生まれつき使えた。少なくとも練と堅を扱え、額への銃撃を最小限の出血で耐える程度には練り上げている。

装備は銘柄も口径も分からない拳銃を常用し、戒厳令が敷かれた際には自動小銃で武装した。TSK-17については小瓶を持ち、靴に仕込んだ装置へ装填してボタン一つで中身を噴霧できるようにしていた。ベンジャミンへの投与はこの仕掛けによる。

人間関係では、ベンジャミンを唯一の家族であり父だと語る。血縁上の父はビヨンド=ネテロ、祖父はアイザック=ネテロにあたり、ロンギとマカハは異母姉、ほかに名の挙がっていない異母きょうだいもいる。同じくベンジャミンの兵であるバビマイナとは、監視の分担や互いの判断をめぐって軽口と皮肉を交わす間柄である。上官のバルサミルコには、警戒すべき点の進言や指示の確認を行っている。

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