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人物

マラヤーム=ホイコーロ

カキン帝国第13王子マラヤーム=ホイコーロについて、母セヴァンチや姉モモゼとの関係、1013号室を隔離空間へ変えた守護霊獣の変化、特殊戒厳令下の状況をまとめる。

No.417まで対応更新 2026.08.13

マラヤーム=ホイコーロは、カキン帝国の14人の王子のうち第13王子である。父は国王ナスビ=ホイコーロ、母は第7王妃セヴァンチ=ホイコーロで、二人の間に生まれた2人の子の下の子にあたる。同じ母から生まれた姉が第12王子モモゼで、出身地はカキン王国。参照資料は漫画初登場を第349話とし、状態を生存としている。

暗黒大陸へ向かうブラックホエール号での王位継承戦で、マラヤーム自身が争いへ踏み出す場面はない。彼をめぐる出来事の中心は、守護霊獣の変化と居住区の異変にある。守護霊獣は空中を優雅に泳ぐ龍のような姿から徐々に変様し、恐竜のような怪物になった。居住区の1013号室は、外から入っても元の1013号室へ戻される隔離空間へ変わっている。継承戦12日目の特殊戒厳令下では、ベンジャミンが1013号室を監視するサクエーレへマラヤームの拘束を命じた。No.413の時点で、隔離空間が続いているのかも、拘束が果たされたのかも確認されていない。

基本情報

マラヤーム=ホイコーロの基本情報
所属・役割カキン帝国の第13王子。14人の王子の一人で、年少の王子であるため実際の政治的影響力も権力も持たない。
初登場第349話
状態生存
家族父は国王ナスビ=ホイコーロ、母は第7王妃セヴァンチ=ホイコーロ。同じ母を持つ姉に第12王子モモゼがいる。
出身地カキン王国
能力・関係卵から孵った守護霊獣が守りにつく。寄生型のため本人に制御はできず、外見はマラヤームの感情を反映して、龍のような姿から棘に覆われた怪物へ変わった。
護衛警護隊長ウェルゲー、ハンゾー、ビスケット=クルーガー、ハンター協会のベレレインテ。
居住区1013号室。外から入っても元の1013号室へ戻される隔離空間になっている。
特殊戒厳令下の所在母セヴァンチ、隊長ウェルゲー、ビスケット、ハンゾーとともに異空間の1013号室にいるのが最後の確認。ベンジャミンはサクエーレへ拘束を命じ、期限を14時30分とし、間に合わなければリハンを送る方針を示した。

人物像

マラヤームは、短く逆立った青緑色の髪と、間隔の広いアーモンド形に近い黒い目をした小柄な少年である。数少ない公の場では、蝶ネクタイを合わせた濃い色のタキシードに、長ズボンではなく半ズボンを着る。自室で過ごすときの服装はもっと簡素になる。

飼っているハムスターをかわいがり、公式の行事にもかごごと連れて行く。テレビゲームを楽しむ一面もある。負の感情を表に出すことには消極的で、その一方、遊んでいるときの喜びは率直に示す。母セヴァンチと一緒にいる場面が多いものの、乳児の異母妹とは違い、母を伴わずに公の場へ出られる程度には自立している。

王族としての立場は重くない。第5王子ツベッパは、年少の王子であるがゆえに、王家の一員でありながら実際の政治的影響力も権力も持たなかったと評した。参照資料が挙げる血縁は広い。異母の兄姉弟妹としてベンジャミン、カミーラチョウライツェリードニヒ、ツベッパ、タイソンルズールスサレサレハルケンブルグカチョウフウゲツワブルが並び、半分血のつながった叔父にオニオール=ロンポウブロッコ=リー、異母の姉妹にモレナ=プルードが記載されている。

身上に関わる項目の多くは公表されていない。生年月日、年齢、血液型、身長、体重はいずれも明らかにされておらず、確認できるのは出身地がカキン王国であること、父が国王ナスビ、母が第7王妃セヴァンチであることにとどまる。

作中での動向

初登場の場面では、カキンの14人の王子の一人として、かごに入った3匹のハムスターを眺めている。継承戦にあたりカキンのウェブサイトへ募集を出した6人の王子の一人で、その募集に応じたビスケット=クルーガーが、暗黒大陸への渡航に同行する護衛として雇われた。出航前夜の祭典では、兄弟姉妹とビヨンドとともに壇上に立ち、群衆へ手を振る。このときもハムスターのかごを携えていた。まもなくカキン王族はブラックホエール号へ空路で送り込まれる。

同じ日にブラックホエール号で開かれた晩餐会では、スツールに腰かけてハムスターのかごを覗き込んだ。近くでは母の第7王妃セヴァンチと姉の第12王子モモゼが客をもてなしている。航海初日の昼の晩餐会にも兄弟姉妹とともに出席し、かごを頭上に掲げて中を覗きながらセヴァンチについて回った。本人の知らないところでは、脚のある優雅な龍の姿をした守護霊獣が他の念獣とともに1014号室へ入り込み、クラピカが第1層全体へ念獣に関する緊急の通達を出す発端となる。

昼の晩餐会を辞したあと、セヴァンチはマラヤームをモモゼの部屋である1012号室へ連れて行き、モモゼの班の大半をマラヤームの護衛へ回した。この中には、セヴァンチの警護隊長からそのままマラヤームの隊長となるウェルゲーと、ハンゾーが含まれる。マラヤームは母の服にしがみついていた。セヴァンチはマラヤームが怯えていることを配置換えの理由として説明し、守ることの重要性を強く主張する。警護兵と使用人は警戒しながらも、しぶしぶ従った。

出航から4時間後、マラヤームとセヴァンチは1013号室で食事をとる。セヴァンチは自分の食事を脇へ置いて、マラヤームが散らかしたものを嬉しそうに片付けた。マラヤームは気に留めず食べ続けている。二人が気づかないまま、大きくなった守護霊獣が背後に立ち、警護に就くハンゾーとビスケットと互いに見合っていた。のちに第8王妃オイトが裏窓で操るゴキブリを通じて、ミニカーで遊ぶマラヤームと付き添う母の様子を覗き見る。このとき守護霊獣は再び背後にとぐろを巻き、以前より大きく太くなっていた。

その夜、マラヤームは1014号室から連絡を受け、護衛をクラピカのもとへ念の習得に送ることへ同意した。送り出されたのは、セヴァンチの警護兵バリゲンとハンターのベレレインテである。講習は翌朝9時に1014号室で始まったが、開始からまもなくバリゲンがサイレントマジョリティーによって殺された。同じ時刻、ハンゾーとビスケットはマラヤームとセヴァンチの警護に立っている。1013号室の面々はバリゲンの死を知らないままで、セヴァンチが頭を抱える傍らで、マラヤームはハムスターのかごを見つめていた。

1013号室の消失とハンゾーの捜索

ハンゾーとビスケットは、守護霊獣がまた成長し、座った状態でマラヤームの背丈のおよそ10倍に達し、全身が棘に覆われていることに気づく。ハンゾーは、姉の死を知らされていないにもかかわらず、マラヤームが抱える不安、恐怖、心的外傷、ストレスが守護霊獣に影響していると推測した。ただし、不安やストレスが能力発動の原因だという説明は推測を含む。午前10時に当番が終わると、ハンゾーはモモゼの仇を討つために動いた。

ハンゾーは1013号室の警護控室から分身の術を発動し、モモゼの元警護兵が拘束されている房へ向かい、実行犯を絞め殺す。1013号室へ戻ると、部屋は放棄され、住人は消えていた。いくつかの部屋を確かめるうちに、以前より小さいがいっそう凶悪な姿になった守護霊獣に出くわす。座った状態でハンゾーとほぼ同じ背丈で、棘はさらに増え、背中からは棘のある蔓が伸びていた。守護霊獣はハンゾーをじっと見つめ、一歩踏み出すと、蔓の先端についた口を突きつけてきた。

敵と味方を区別できるのかどうか判断がつかず、ハンゾーは退いて1013号室へ連絡する手段を探す。まず1012号室を確かめたが、モモゼの死後に封鎖されていた。そこで、セヴァンチに雇われた外部の警護という立場で立ち入れる唯一の場所である1014号室へ向かい、クラピカの助力を求める。ハンゾーはクラピカに、1013号室の電話が通じないこと、マラヤームとセヴァンチを含む住人が消えたこと、そこには守護霊獣だけが残っていることを伝えた。守護霊獣が残っている以上、敵の襲撃ではないとハンゾーは考えたが、確かめる手立てはない。

ちょうどその瞬間、1013号室のウェルゲーから1014号室へ電話が入った。ハンゾーは1013号室へ駆けつけたが、部屋は依然として空のままである。通話中のウェルゲーの近くでは、マラヤームとセヴァンチが玩具で遊んでいた。クラピカはウェルゲーへ、マラヤームの居室がどこかへ転移していると伝え、扉の外を確認するハンターを寄こすよう求める。ウェルゲーは信じようとせず頑なで、モモゼ殺害の犯人に関する情報と引き換えに、もとモモゼ付きだったハンターを送ると持ちかけた。

クラピカは第3王子、第5王子、第9王子との連合に加わるよう促したが、ウェルゲーは疑いを崩さない。1014号室での死とバリゲンの死の間で、クラピカに都合が良すぎるとまで非難した。通話はクラピカの側にさしたる進展のないまま終わる。ハンゾーは能力が切れる前に調べると申し出たものの、クラピカはマラヤームの安全のために情報を優先するよう告げた。ハンゾーが去ったあと、サカタがクラピカに1013号室の件を尋ね、クラピカは失踪が守護霊獣による防御行動だと示唆している。

能力・特徴・関係

兄弟姉妹と同じく、マラヤームも卵を与えられ、そこから孵った守護霊獣が守りについている。守護霊獣は念獣の一種で、寄生型の能力であるため本人に制御はできない。オーラでできており、念能力者にしか見ることも聞くこともできない。加えて、他の守護霊獣とは戦えず、守護霊獣を持つ者本人を直接攻撃することもできないという、規則のような二つの本能に縛られている。

能力の全容は不明で、確かめられているのは大きさが増すことである。外見の変化はマラヤームの感情を反映しており、姉モモゼの死後には巨大化して全身が棘に覆われた。ハンゾーは、より小さく獰猛な見た目で、ぎざぎざの触手を伸ばす姿にも出くわしている。姿の推移としては、空中を優雅に泳ぐ龍のようなものから、恐竜を思わせる怪物への変様が記録されている。

3日目の朝、ビスケットがハンゾーの能力を解除すると、ハンゾーは消えた1013号室と守護霊獣について話した。二人がマラヤームの主寝室に入ると、ウェルゲーが大声でセヴァンチにベレレインテの念講習をやめさせるよう進言しており、マラヤームは簡易ベッドで眠っていた。ビスケットとハンゾーは1013号室の職員に念を教えると申し出て、ビスケットは念の存在を納得させるため本来の筋肉質な姿へ変身する。ウェルゲーはその姿に見入り、ベレレインテを1014号室へ通わせることに同意した。

この過程で、一行は自分たちが一方通行の念空間にいると知る。外へ出た者は戻れなくなり、ビスケットはこれがマラヤームの守護霊獣の能力である可能性が高いとウェルゲーへ伝えた。本物の部屋の外に出た者は、扉が開いていても中の様子が見えず、物音も聞こえない。一方、中にいる者は何ら異常を感じない。居住区は、外から入っても元の1013号室へ戻される隔離空間になっている。異空間への転移能力が働いていること自体は確かだが、マラヤームの不安やストレスが直接の原因かどうかは確認されていない。

身辺の顔ぶれは、母セヴァンチのほか、警護隊長ウェルゲー、モモゼの班から移ったハンゾー、募集に応じたビスケット、ハンター協会のベレレインテが中心となる。ベレレインテはミュハンの死のあと、クラピカの念講習の参加者をなだめる役も担った。その見返りにクラピカはビルを貸し出す。ベレレインテが扉の外に立ってビルと会話しているふりをすれば、疑いを招かずに1013号室へ情報を伝えられるからである。

継承戦後半の動向

日曜にあたる8日目、マラヤームは晩餐会に出席しなかった。一方で使用人の数名は、晩餐会で演じるために1013号室を出ている。断れば、マラヤームやセヴァンチを呼び出して本物の1013号室から出させる口実に使われかねなかったためである。ビスケットとウェルゲーは、より自然に見せ、本物の1013号室に残る使用人の負担を減らすために、マラヤーム付きのハンターを現実の1013号室へ移すことを決めた。ビスケットは女手が要るとウェルゲーへ告げて自分は残り、マラヤームに呼ばれると振り返って一緒に遊んだ。

10日目には、第2王子カミーラの警護隊長サラヘルが、敵が呪いを用いる可能性や除念師の存在について部下へ説明している。その説明を受けた者の中に、マラヤームへ呪いをかける役目を負ったカミーラの部下ターラーがいた。サラヘルの能力は、死後の念を使って王子を呪い殺すものである。サラヘルの一族が死後に王子と伴侶になる特殊な民族であるという経緯によって成り立つ。ヨモツヘグイと呼ばれるこの能力は「死後伴侶」の風習に由来し、死後伴侶は死んで王子と伴侶になる風習である。そのため第2王子の私設兵たちは担当する王子と異性になるよう割り当てられているが、サラヘルは見るからに女性であり、ワブル王子も女性なので伴侶という関係が成り立たず、以前からこの点には矛盾があった。

航海11日目の午前6時から8時50分の間には、第11王子フウゲツがカイザル司法省に付き添われて第1層を回り、亡くなった第10王子カチョウが自分の死に備えて各王子宛てに書いていた手紙を届けた。マラヤームはこの手紙を受け取らなかった。同じ日の後刻には、自室で玩具遊びをする姿が描かれる。積み上げたブロックの上に立って高い場所へブロックを置こうと手を伸ばすため、セヴァンチは落ちはしないかと気を揉んでおり、ビスケットともう一人の使用人が付き添っていた。

特殊戒厳令下では、棺の場面で光っている位置が敗退した王子と連動していた。ベンジャミンの命令には「第1層、即殺対象は非国王軍私設兵」という言葉がある。ベンジャミンの私設兵や王妃所属の兵は正規国王軍の資格を持つため、この対象には含まれない。所在と安否が不明だったチョウライとルズールスについては、監視していたベンジャミンの私設兵コベントバが主寝室で焦る様子も描かれた。チョウライは脱出経路がはっきりしているのに対し、ルズールスは軍の情報網に一切引っかかっていない。

マラヤームについては、ベンジャミンが1013号室で監視にあたるサクエーレへ拘束を命じ、14時30分までに達成できなければリハンを送る方針を示した。1014号室のクラピカと偽のワブルについて、ベンジャミンはバビマイナからワブルが偽物だとすでに聞いている。発令時の最終確認では、マラヤームは母セヴァンチ、隊長ウェルゲー、ビスケット、ハンゾーとともに異空間の1013号室にいた。隔離空間がその後も続いているのか、拘束が果たされたのかは、いずれも描かれていない。

第2回念講習会と継承戦12日目の時系列

マラヤームの護衛ベレレインテが指導係を務める念講習会は、継承戦の推移を追う目印にもなる。2日前にあたる継承戦10日目の火曜日に第1回念講習会が終了し、この時点で残りの参加者は全員念に覚醒した。前日の11日目、水曜日の朝には、まずハルケンブルグとバルサミルコが人格を交換する。カイザルが司法省の情報網から得た暴露情報の手紙は、フウゲツが各王子とオイト王妃へ渡し、クラピカのもとにも届いた。第2回念講習会が行われるのはこの時間帯で、この後の正午からハルケンブルグの葬送が始まり、遺体が第3層から第2層へ運ばれるタイミングでボークセンがモレナ一味にさらわれる。つまり第2回念講習会は、特殊戒厳令が出される前の出来事である。

ハルケンブルグの肉体は12日目になったばかりの深夜に死亡し、バルサミルコの肉体に入ったハルケンブルグの人格が朝8時にベンジャミンへ電話をかけ、朝9時から第2回念講習会が始まる。第1回の終了、暴露情報の手紙の配布、ハルケンブルグの肉体の死亡を経て第2回が開かれるという順序である。手紙によって各王子側は、他の王子が自分の情報を握っているのではないかと疑心暗鬼になっており、第2回念講習会はその緊張した状況の中で行われた。同じ12日目、特殊戒厳令の発令は14時15分である。棺の場面はその30分前の13時45分にあたり、ナスビの場面にハルケンブルグの鳴動を示す擬音があったことから、その鳴動を使った人格交換とベンジャミンのTSK-17の発症も、ほぼ同じ13時45分頃と分かる。

TSK-17の発症は感染から約6時間後であるため、ヒュリコフが感染させたのは、タブレットでハルケンブルグの死亡を確認していた約6時間前、朝7時45分頃となる。413話の最後で、ベンジャミンがV・VIPエリアの自室からカミーラの部屋へ向かう場面は特殊戒厳令の15分前で、特殊戒厳令準備の14時ちょうどである。410話でベンジャミンが軍隊を引き連れて司法省へ向かう場面には、発症から30分経ったというせりふがある。13時45分の30分後は14時15分となるため、「残る王子は4人」という場面は特殊戒厳令の発令直後にあたる。その後に司法省へ着いた場面は、発令から40分経過した14時55分である。TSK-17は初期症状が感染性胃腸炎に酷似するが、実際には別のものである。この時点で3人の王子が死亡している。

ヒュリコフの「鋼の錬金術師」は、標的のそばに一定時間いなければ発動できない能力だった。ヒュリコフは念講習会にも参加するが、講習会が終われば基本的にベンジャミンの護衛を担当していた。この能力を持ちながらロンギを「11人いる!」の能力者だと誤認したのは、ベンジャミンの命令による標的がクラピカであり、読み取っている間は発が使えず1人しか読み取れないためである。ベンジャミンの念獣の能力はいまだ不明だが、ロンギの説明では、あくまで推測ながら王子それぞれに強いソエモノがいるとされる。人格交換の矢を放つ場面ではバルサミルコの肉体を椅子に縛っており、この肉体ではバルサミルコ本人の人格が優先され、もう1つの人格としてハルケンブルグがいる。ハルケンブルグは睡眠剤でバルサミルコの人格を眠らせ、自分の人格が強制的に肉体を使える状態にしていた。

第2回念講習会の指導係は3名で、第13王子護衛のハンター協会員ベレレインテ、第1王子警護の私設兵ヒュリコフ、第14王子ワブルの警護をしながら第1王子の私設兵でもあるバビマイナである。この3名は前回も指導係として参加していた。前回の参加者にはほかに、念を開花させたテンフトリダンジンマオールサトビユウリイラルディアラジオラスの7名がいる。指導係3名と念を開花させた7名を合わせた10名が前回から継続して参加している。ハルケンブルグの警護兵たちは、ハルケンブルグが死亡を偽装したことにより念自体は10日目までに開花したが、今回は参加していない。新たに加わった新人は、ギッパー、ガトー、ハピエッチナイペイリズルラトネアスタロッコリー、サラヘルの8名で、合計18名が参加した。

ワブル王子をめぐる経緯と特殊戒厳令下の状況

18名に加え、スラッカが急きょ参加しようとしている。スラッカは第3王子チョウライの警護をしている第2王妃所属の警護兵だが、今回は第1王妃ウンマの命令で、ワブル王子の警護サポートとして第3王子の警護兵とともに1014号室に付いている。第4王子護衛のギッパー伍長は、もともと下層でモレナの捜索任務に就いており、ボークセンと交代する形で王子居住区へ上がってきた。第7王子護衛で第2王妃所属のガトーとハピエッチの2人は、前回から参加している第2王妃兵隊長サトビの部下にあたり、以前に第1王子の私設兵が近くで見せた不審な行動の謎を探った際にも名前が挙がっていた。第13王子従事者のナイペイは、8日目の第1回晩餐会で踊りを披露するために1013号室の別空間から抜け、以後は本物の1013号室にいた人物である。最も注目されるのは第2王子兵隊長サラヘルで、兵隊長でありながら従事者になりすまして講習会に参加した。第1回に来ていなかった第2王子側の人間が来ることから、クラピカは強く警戒して何か仕掛けてくるとほぼ確信しており、第1王子護衛のバビマイナも同じ想定をしている。サラヘルの目的はハンター協会の除念師をあぶり出すことにある。第2王子の私設兵たちの能力は死後の呪いで、時間をかけて王子を呪い殺すため、除念師が天敵となるからである。

この時期のクラピカは、センリツからフウゲツ経由で手紙を受け取っていたことから、王子ではないながらオイト王妃へ二つのことを伝えていた。一つは継承戦に望みができたこと、もう一つはあることの許可を求めたことである。継承戦が終わらない場合はホイコーロ一族が陥落するとクラピカは推測している。クラピカ本来の目的は第4王子ツェリードニヒに近づくことにある。なお第10王子カチョウはすでに死んでいるにもかかわらず、第10王子の従事者が第2回念講習会に参加した。411話では、ベレレインテがサイレントマジョリティーの能力である黒ぼっこを「マスク姿の女の子」と表現している。継承戦の資格は作中のせりふから、国王ナスビ=ホイコーロの正室の子であること、ブラックホエール号に乗船していること、出航セレモニーに参加していることの三つとされる。ワブル王子は乗船しており、セレモニー会場への参加もコマで確認できる。継承戦の時間制限の解説では、選択肢のない場合は誓約と制約が成り立たないとされていた。セレモニー会場では、ずっと姿を現さないとされてきた第5王子ツベッパの念獣も初めて現れており、王子たち自身には視認できないものの確かに顕現していた。

412話で明らかになったのは、初登場時にクラピカが会った人物と、1014号室にいるワブルが別人だったという事実である。後者はオイト王妃の妹の息子であり、性別も女性から男性に変わっていた。オイト王妃は最初の面談で「娘」と言っていたが、第12王子モモゼが亡くなってクラピカと口論した際には「息子」に「ワブル」とルビが振られている。発音にも伏線があり、カキンの発音で話すオイト王妃は一貫して「シマヌ」と発音していたのに対し、第3王子から電話が来た場面で、クラピカは口に出すときは「シマノ」、心の中で考えるときは「シマヌ」となっていた。偽のワブルは正室の子ではなく壺中卵の儀も行っていないため資格がなく、本物のワブルもセレモニーに参加していないため資格がない。つまり2人とも資格がないことになる。オイト王妃は以前、5人兄弟で兄、姉、妹、弟がいると発言していた。すり替えに気づいたのはビルである。

第1王子私設兵バビマイナと第3王子私設兵サカタは、本来女性であるはずのワブルが男性であることを確認しており、この2つの王子側にはワブルに継承戦の資格がないことがはっきり発覚している。それでもクラピカが資格のなさを証明しないのは、第2王子私設兵がいる状況ではより危険であり、証明すれば他の王子側から罪を問われる危険もあるためである。実際、クラピカはカチョウの手紙も温存している。時系列では、ワブル王子の真実がオイト王妃から判明した場面に「特殊戒厳令48時間前」と表記されており、丸2日前の10日目14時頃にあたる。この時間帯は、第1回念講習会の最終日に、ロンギが詛贄者であることやビヨンドの娘であることをクラピカへ伝えた後である。クラピカが述べた「2か月前」は、クラピカとオイト王妃、ワブル王子が初めて顔を合わせた面談の場面を指す。

拘束室では、ビヨンドがこの場面より前の10日目14時に、同じ拘束室でカンザイへ連れてきてほしい人物を伝えていた。カンザイはあまり頭が良くなく、ヒソカ評価で85点、ビヨンドから本で頭をぶっ飛ばせると言われるほどの実力とされる。サイユウは実はビヨンド側の人間でハンター協会の裏切り者だが、パリストン元副会長を経由して仲間になっているため、ビヨンド自身はサイユウが仲間だと知らない。当初はビヨンドの監視に十二支んサッチョウも付いていたが、拘束室で10日目と11日目には姿が見当たらない。クレアパトロは第1層・最高裁判官室の最高裁判官で、初登場はサイレントマジョリティーでのロベリーの件、次いでベンジャミンとカミーラの裁判に裁判官として登場した。カイザルが勤める司法省は名称に「司法」と付くが、日本の法務省にあたり検察などが在籍する行政の機関である。最高裁判官のクレアパトロは司法の側の人間であり、両者は上司関係にあたらず、それぞれ国のエリートとして行政と司法に属する。

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