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人物

ビヨンド=ネテロ

ビヨンド=ネテロは暗黒大陸遠征隊の総責任者。父アイザックとの関係、V5とカキンを動かした計画、王子を狙う子供の呪いを解説する。

No.417まで対応更新 2026.08.13

ビヨンド=ネテロは、ハンター協会第12代会長アイザック=ネテロの息子であり、カキン帝国が掲げる暗黒大陸遠征の総責任者である。父と同じく未知への挑戦を人生の中心に置き、世界へ向けた演説で同行者を募った。その目的は新大陸の開拓という公的な看板ではなく、人類の生活圏外にある本物の暗黒大陸へ再び到達することにある。

50年以上前に暗黒大陸へ渡って帰還した経験を持ち、長い禁止期間の間に人材、国家、血縁まで準備してきた。王位継承戦では、複数のカキン兵がビヨンドの実子であり、誕生時から王子を標的とする呪いを刻まれていた事実が判明する。拘束されている姿だけを見れば受動的だが、航海開始よりはるか前から盤面を作っていた計画者である。

基本情報

ビヨンド=ネテロの基本情報
立場暗黒大陸遠征隊総責任者
アイザック=ネテロ
目的暗黒大陸への再渡航
所属カキン帝国の遠征計画
現在ブラックホエール1号内で十二支んが拘束
念系統作中では明示されていない

暗黒大陸から生還した探検家

ビヨンドは若い頃、父アイザックの命令に背いて暗黒大陸へ挑んだ。人類が把握する世界の外側では、既存の常識が通用しない生物、病、災厄が待つ。同行者の多くを失いながら、自身は精神と肉体を保ったまま帰還した数少ない生存者となった。

この遠征で得た成果だけでなく、持ち帰った犠牲も大きかった。アイザックは自分が生きている間、ビヨンドが再び暗黒大陸へ行くことを禁じる。父子の対立は目的の否定ではない。アイザック自身も未知を望みながら、息子の挑戦が準備不足の犠牲を繰り返すことを止めた。

ビヨンドは禁令へ正面から逆らわず、父の死を待った。その間に探検家、科学者、医療者、戦闘員を集め、遠征隊を作る。数十年を停止として過ごしたのではなく、次の一度を成功させるための準備期間へ変えたのである。

暗黒大陸の実地経験は、協会やV5が机上で持つ情報と異なる。ビヨンドの自信は血筋だけに由来しない。帰還できた技術と判断、次は失敗しないという執念があり、専門家たちも彼を遠征隊の中心として選んでいる。

カキン帝国を使った遠征計画

アイザックの死後、ビヨンドはカキン帝国と組み、世界へ暗黒大陸遠征を宣言した。従来の国際秩序を担うV5に属さないカキンなら、禁止条約の外側から計画を始められる。国王ナスビは新天地の開拓を国威発揚へ使い、ビヨンドは国家規模の船と人員を得る。

演説では、勇気がある者は誰でも家族だと呼びかけ、未知の土地へ連れていくと約束した。難解な危険説明より、挑戦へ参加する高揚を前面に出す話法は父に似ている。十二支んが驚いたのは容姿だけでなく、人を巻き込む気質まで同じだったからである。

V5は計画を無視すればカキンへ主導権を奪われ、禁止すれば自国民の熱狂を抑えられない状況へ追い込まれた。最終的にカキンを加えV6となり、ハンター協会へビヨンドの監視と遠征支援を依頼する。反対勢力を計画の運営者へ変えた形である。

ただし一般乗客が向かう『新大陸』と、その先の暗黒大陸は同じ場所ではない。ブラックホエール1号はまず中継地へ進み、大半の乗客を降ろす。ビヨンドの遠征隊と協会選抜隊だけが、その先の危険海域へ進む計画になっている。

十二支んへの投降と拘束

ビヨンドは協会との対立を避けず、自ら投降した。十二支んに拘束されても抵抗せず、望むように扱えばよいと告げる。そのうえで、最終的には自分が解放され、彼らも一緒に暗黒大陸へ行くと予言した。拘束を失敗ではなく予定された段階として受け入れている。

ブラックホエール1号では第1層の区画へ収容され、サイユウサッチョウカンザイらが監視する。読書をしながら静かに過ごし、王位継承戦の混乱へ直接介入する姿は長く見せない。外から見れば、最大の危険人物が最も落ち着いた場所にいる。

十二支んの中にはパリストンと通じる内通者がいると推測され、クラピカミザイストムは警戒した。内通者はサイユウだとギンタの推理で絞られるが、ビヨンド本人はスパイの存在を知らないと答える。彼が全ての末端計画を指示しているとは限らない。

航海10日目には、カンザイへ特定人物との面会を取り計らうよう求める。何を話すか、脱出へどうつなげるかはまだ明らかになっていない。長期準備を得意とする人物だけに、小さな要求も単なる暇つぶしと断定できない。

王子を狙う実子と呪い

ロンギの告白により、ビヨンドがカキン軍人の間へ多数の実子を作らせていたことが判明した。若い軍人同士へ形式上の結婚を勧め、自らが父となる子を王立軍で育てる。子供たちは王子と同年代になるよう計画され、護衛として近づける位置へ配置された。

実子の身体には、凝を使わなければ見えない呪いの印がある。誕生時から念へ目覚め、死亡を引き金として、あらかじめ定めた王子または守護霊獣を殺す『呪いの生贄』へ変えられていた。本人が自分の役割を知らない例もある。

通常の持たざる者の呪いは、対象の近くで長い時間を過ごし、死の直前に相手の目を見るなど厳しい条件を要する。それでも守護霊獣の防御を突破できるとは限らない。ビヨンドの呪いは遠距離から王子を殺し得ると推測され、除念師が経験した中でも極めて強いと評した。

No.413では、ビヨンドが必要な時に実子を死亡させ、呪いを起動できるという情報まで語られる。これは実子を仲間や後継者でなく、数十年後の政治目的へ使う装置として設計したことを意味する。挑戦者を家族と呼ぶ演説との落差が大きい。

ロンギ、ヒュリコフと血縁計画

ロンギは第5王子ツベッパ側へ仕える軍人で、自分がビヨンドの娘であると突き止めた。守護霊獣の性質と呪いの配置から、王位継承戦へ父の意図が組み込まれていると考え、クラピカへ情報を明かす。誰が標的なのかは子供ごとに異なる。

ヒュリコフもビヨンドの息子であり、ベンジャミン私設兵へ入った。彼は誕生時から念を使え、観察眼と戦闘力で地位を得た。No.413で自分の血筋と呪いをベンジャミンへ告白し、王子本人ではなく守護霊獣を死後も残す計画を優先したと説明する。

実子が全員同じ命令で動くわけではない。ロンギは父の計画を警戒し、クラピカと協力する。ヒュリコフはベンジャミンを家族として選びながら、自分の呪いを王子の永続へ利用しようとする。血縁を仕込んだビヨンドの意図と、成長した子供の意思は一致しない。

マカハを含むほかの実子も示唆されるが、人数、標的、能力の全貌は未確定である。王子自身がビヨンドの実子であるという推測も作中で論点になるものの、誰が該当するかは断定されていない。確定した兵士の血縁と仮説を分ける必要がある。

父アイザックとの共通点と違い

ビヨンドは長い髪とひげ、強い自信、退屈な長話で注意がそれる性格まで父に似る。危険を知っても挑戦そのものをやめず、強い相手や未知の環境を歓迎する。十二支んに向けた態度も、相手へ自分を止める課題を与える父の振る舞いを思わせる。

違いは、挑戦へ他者をどう組み込むかにある。アイザックも協会と討伐隊を動かしたが、自分が最前線で代償を引き受けた。ビヨンドは国家と国際機関を競わせ、まだ生まれていない子供の人生まで遠い目的へ配置する。計画の時間と規模が大きい。

仲間を大切にし、昔の遠征仲間を再び集めたいとも語る。その情の深さと、実子を呪いの生贄にする冷酷さは同時に存在する。自分で選び挑戦へ加わる仲間と、選択前から役割を与えた子供を区別している可能性がある。

ビヨンドを父のコピーとして片付けると、王位継承戦へ張った長期計画を見落とす。二人は未知を愛する点で似るが、アイザックの禁止を50年待ち続け、国際秩序そのものを動かした執念はビヨンド固有のものだ。

未公開の戦闘力と今後の焦点

暗黒大陸から生還し、各分野の専門家を従える以上、身体能力と念の実力は高いと考えられる。しかし本編で本格的に戦った場面はなく、念系統、固有の発、父との強さの比較は明示されていない。呪いを設置した方法も本人の系統を直接示さない。

王子を狙う生贄の呪いはビヨンドが施したものだが、それが戦闘時に使う発の全てとは限らない。長期間の準備、対象の出生、死という重い条件が威力を支えており、対面の敵へ即座に同じ効果を与えられるわけではない。

今後の焦点は、王位継承戦がビヨンドの暗黒大陸計画へどう接続するかである。特定王子の即位を望むのか、守護霊獣を利用するのか、混乱そのものが脱出の条件なのかは未解明である。王子たちの戦いと遠征を別々の事件として見られなくなった。

拘束された本人が動かない間にも、半世紀前の選択が船内で発火している。ビヨンドの脅威は、今この場の腕力より、他者が自分の人生だと思って進んだ道を遠い計画へ収束させるところにある。その計画が子供の意思で崩れるかが、次の対立になる。

ビヨンドの計画で確定していないこと

ビヨンドが暗黒大陸へ行きたいこと、カキンと遠征隊を準備したこと、実子へ王子を狙う呪いを刻んだことは判明している。一方、王位継承戦の最終勝者として誰を望むかは、本人の口から明かされていない。

王子の中にも実子がいるという推測は、ロンギらの配置から導かれた仮説である。王妃とビヨンドの関係、該当王子、国王ナスビがどこまで知るかは未確定で、容姿や年齢だけで人物を決められない。

カキン国王を操って遠征を始めたとも断定できない。ナスビは王位継承戦と国家の拡大へ独自の目的を持ち、利害が一致して協力している可能性がある。巨大計画に複数の計画者がいることが、船内の予測を難しくする。

ビヨンドが全てを知る万能の黒幕なら、子供の反発やパリストンの独自行動を説明できなくなる。準備範囲は広いが、他者は配置後も自分で考える。計画と予想外がどこで衝突するかを追う必要がある。

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