人物
ノヴ
ハンター協会のハンター、ノヴ。キメラ=アント討伐隊での役割、東ゴルトー王宮への単身潜入と離脱、放出系の4次元マンションと窓を開く者、パーム=シベリアとの師弟関係を解説する。
ノヴは『HUNTER×HUNTER』に登場するハンターで、キメラ=アント討伐の任務に参加した。パーム=シベリアの師にあたり、彼女から想いを寄せられている。初登場は原作第199話、TVアニメ2011年版では第85話。念系統は放出系で、任意の場所に出入口を仕込んで自作の空間と行き来する4次元マンションと、タラゲッテを一撃で斬首した窓を開く者を操る。眼鏡をかけた長身痩躯の若い男性で、黒いスーツに青いネクタイ、白いボタンダウンシャツという装いで描かれる。
アイザック=ネテロ、モラウ=マッカーナーシとともにNGLへ入り、討伐隊では戦闘そのものよりも移動と退路の確保を担った。東ゴルトー共和国では単身で王宮に出入口を仕込む役目を引き受けたが、シャウアプフの円に触れて心が折れ、髪が白く変わって討伐隊を離脱する。それでも王宮突入の夜には二度そこへ戻り、負傷したシュート=マクマホンとモラウを運び出した。メルエムの死後は第13代ハンター会長選挙に出馬し、ゴン=フリークスの救命にも自らの能力を差し出している。

ノヴ 引用『HUNTER×HUNTER』冨樫義博

四次元マンションの入口を開くノヴ

四次元マンション内で作戦を確認する討伐隊
基本情報
| 所属・役割 | ハンター協会所属のハンター。キメラ=アント討伐隊の一員として東ゴルトーでの作戦に加わり、協会内ではアイザック=ネテロを支持する側に立つ。隊内では戦闘より移動と退路の確保を担った。 |
|---|---|
| 初登場 | 原作第199話(単行本第19巻)。TVアニメ2011年版では第85話。 |
| 状態 | 生存。キメラ=アント討伐作戦を生き延び、第13代ハンター会長選挙にも出馬した。 |
| 念系統・念能力 | 放出系。任意の場所に出入口を仕込み、自作の空間と行き来する4次元マンションと、タラゲッテを一撃で斬首した窓を開く者を使う。 |
| 師弟・同志 | パーム=シベリアの師で、彼女から想いを寄せられている。モラウ=マッカーナーシとは討伐隊で組む同志。 |
| 会長選挙の結果 | 第13代ハンター会長選挙で、一回戦19位、二回戦・三回戦16位、四回戦18位。上位16人に入れず脱落した。 |
| 外見の変化 | 当初は中くらいの長さの黒髪。精神崩壊の後に白髪となり、最終的に頭髪を失ってハンチング帽をかぶる。 |
人物像
ノヴは眼鏡をかけた長身痩躯の若い男性で、黒いスーツに青いネクタイ、白いボタンダウンシャツを合わせた姿で描かれる。討伐任務の開始時点では中くらいの長さの黒髪だった。しかしキメラ=アントの王の王宮への突入が近づいた頃、シャウアプフの凄惨な円に触れて精神が崩壊し、髪は白く変わる。モラウ=マッカーナーシとシュート=マクマホンを助けるために城内へ入ったときには、髪はほとんど残っていなかった。最終的には完全に頭髪を失い、それを隠すためにハンチング帽をかぶるようになる。
経験を積んだハンターらしく、生真面目で内省的な人物である。キルア=ゾルディックと初めて会ったときには、彼とゴン=フリークスを子ども扱いする傲慢さをのぞかせた。任務中の警戒心は強く、疑り深いと言えるほど慎重に動く(単行本第24巻 第251話)。一方で堅実で計算高い態度とは裏腹に、根は勝負好きでもある。モラウが持ちかけた賭けには迷わず乗り、モラウが10万から始めた賭け金に100万を積み、大穴が好きだと言ってモラウを驚かせた(単行本第20巻 第206話)。
未知の要素を抱えたまま単身で王宮へ近づいたときには恐怖を隠せなかった。それでも自分を繰り返し奮い立たせ、王宮まで到達して計画を実行している。弟子のパーム=シベリアに接するときには、自信に満ちた態度を崩さない。しかしその自信を含む人格は、シャウアプフの円と正面から向き合った後に失われた。短い精神崩壊を経て、彼は任務の間ずっと心の傷を引きずることになる。それでも仲間を助けるために王宮へ戻るだけの勇気は取り戻し、ハンター会長選挙の頃には元の人柄に戻っていた。理解できないものを人は過大評価しがちだとキルアをたしなめた本人が、別の護衛の円で同じ状態に陥った点は、彼自身の忠告をなぞる形になっている。
作中での動向
ノヴはパーム=シベリアの師であり、彼女の想いを向けられている相手でもある(単行本第20巻 第200話)。モラウ=マッカーナーシとは気心の知れた同志で、二人ともハンター協会内ではアイザック=ネテロを支持する側に立つ。V5が手段を問わないキメラ=アント駆除をネテロ会長に依頼すると、会長はパリストン=ヒルの妨害を受けながらもモラウとノヴを招集した。任務は王が産まれる前にキメラ=アントの女王を殺すことで、出産までは早くても2か月と見積もられていた。三人がNGLへ向かう際、ノヴとモラウは弟子たちを国境近くの町に残している。
ノヴが最初に姿を見せるのは、ネテロとモラウとともにNGLの国境を越えようとする場面である(単行本第19巻 第199話)。検問所で、意気消沈したキルアと意識を失ったゴンに出くわす。モラウがキルアの折れた自信を煽ると、ノヴは少年に手加減するよう促した。キルアがネフェルピトーのオーラを理由に、精鋭三人でも勝ち目はないと口にすると、ノヴは物の見方が歪んでいる、すべて任せろと告げ、ネテロとモラウとともにNGLへ入っていった。国境を越えるまでの間に、彼はさらに二度モラウをたしなめている。
ネテロがネフェルピトーは自分より強いかもしれないと漏らすと、ノヴは冗談だろうと返し、そうでなければどのハンターにも勝ち目がないと指摘した。会長が、自分の力は衰えて二人と互角程度だろうと言えば、それなら十分に強いと切り返す。続くネテロの軽口には、さすがに気分を害した。ピトーの円が広すぎて女王だけを狙う作戦が成り立たないと分かり、ネテロが二人に案を求めると、ノヴは笑いながら、自分たちを選んだ時点で会長は静かに一体ずつ削る腹づもりだったはずだと言い当てた。彼は自分の空間からモラウの煙管を取り出して手渡し、モラウは紫煙機兵隊の兎を大量に放って敵の数を調べた。
十日をかけて、三人は師団長から順に二個師団を潰した。ネテロが囮と罠を使ってくるだろうと読むと、ノヴは、あえて罠にかかることで、組織立った部隊が合流する前に叩き、同時に混乱を広げようと提案する。次の手を打たれるまでに三個から四個の師団は削れると見積もり、月末に弟子たちが着く前に任務が終わるかもしれないと楽観してみせた。続く作戦では、モラウが女王の巣の近くの森一帯を濃霧で覆い、ノヴが地面のあちこちに出入口を仕込んだ。踏み込んだキメラ=アントはノヴの作り出した広い部屋へ落ち、そこでネテロに討たれる。この方法で、さらに14個師団を壊滅させた。
モラウがこのやり方は卑怯ではないかと言うと、ノヴは、謙遜していてもネテロは今なお自分たちより強く戦う気も十分だから確実な手だと応じた。四週目の終わりには蟻が巣に籠もり、ノヴは動くべきかとネテロに連絡する。会長は弟子たちの到着を待つと譲らなかった。モラウがあの規模の戦いでは弟子は役に立たないと反対すると、ノヴは会長は賭け事が好きなのだと述べ、二人はどちらの弟子が翌日現れるかで賭けをした。モラウはナックル=バインとシュート=マクマホンに10万を賭け、双方が負けた場合は賭け金を会長のものとする条件を付けた。ノヴはゴンとキルア、パームも一緒に来る方に100万を積んだ。
女王の死とカイトの回収
翌日、三人はコルトが飛んでくるのを見つける。ノヴはすぐに出入口を開いたが、相手が白旗を掲げているのに気づいてその場に留まった。コルトは降伏するつもりで訪れ、王が予定より早く産まれたことを伝え、女王を助けてほしいと懇願する。彼は、女王が死ねば師団長たちが巣を離れて各地で子を増やすと警告し、ノヴもその可能性を認めた。三人はコルトを会長のもとへ連れて行くことを承知する。
四人は豪奢な部屋へ移り、ネテロはハンター協会に、李博士と腕利きの外科医、人工臓器の専門家を女王の巣へ送るよう要請した。ノヴとモラウは、会長が本気の戦いのときにだけ着る「心」の字が入ったシャツを身につけたのを見て気を揉む。さらに、ネテロのオーラを見たコルトが、会長は王に届く前に王直属護衛軍の誰かに殺されるだろうと評したことに驚かされた。それでも高揚を隠さない会長の様子に、ノヴは落ち着かないものを感じている。
一行は外科医たちを伴って巣へ戻った。ノヴは、キメラ=アントの中に人間だったころの記憶を残す者がいると知って驚く。医師たちが手を尽くしても、女王の死を数分先延ばしにするのが精一杯だった。女王の体内から赤子を見つけたコルトに、モラウが煙管を突きつけたときには、ノヴは何をしているのかと当惑した。
ナックルとシュートが巣の中でカイトの操られた体を見つけて確保すると、ノヴはパームに伝えていた期日の二日前に国境の町へ戻り、ゴンとキルアがカイトの姿に耐えられるかを確かめようとした。彼は許可なく能力を使ったパームを叱り、血は限りある大切なものだから自分のためだけに使えと言い添えて、彼女を改めて夢中にさせる。続けて彼女の装いについても尋ねた。少年たちの様子はシュートに探らせている。ハンターたちは城に集まり、シュートが暗い宿からカイトを解き放った。ゴンは自分から近づいて打たれ、キルアとノヴはそれが意図的だと見抜いた。
東ゴルトーでの作戦
討伐隊はコルトを通じて「選別」の存在と、王直属護衛軍が念を強制的に目覚めさせる術を知っていることを把握した。ネテロは東ゴルトー共和国へ単身潜入し、決めた日までに連絡がなければ最悪の事態を想定するよう討伐隊に告げる。マサドルデイーゴが告知した式典の十日前、ノヴ、モラウ、ナックル、シュート、ゴン、キルアは東ゴルトー行きの列車に乗った。全員を連れて行くのはネテロとの約束に反するとモラウが言うと、ノヴは、あの取り決めはNGLについてのものであって東ゴルトーには及ばないと切り返し、そのまま本を読み始める。このとき彼が開いていたのは、フランシス・ホジソン・バーネットの『秘密の花園』だった。
食堂で食事をとりながら、ノヴは選別の進み具合とネテロの動きを仲間に伝えた。ネテロから届いた短信には、ゴンとキルアとパームが加わることも、モラウが直前に漏らした言葉も見透かした内容が書かれており、彼は思わず笑みを漏らす。モラウがゴンの力を試したときには、少年のオーラを感じ取って身震いした。会長の指示に従い、討伐隊は二人一組の三班に分かれた。モラウとノヴがシャウアプフ、ナックルとシュートがモントゥトゥユピー、ゴンとキルアがネフェルピトーを受け持ち、護衛軍を王から引き離す手筈である。
決行の九日前の夕方、ノヴとモラウは政権の軍幹部マルコスと接触し、軍の情報をすべて開示する代わりに本人と家族を第三国で保護するという合意に署名させた。ノヴは、この取引の欺瞞に苛立つモラウの気配を察し、目線で制している。その後、選別がすでに始まったとゴンかキルアから知らせが入った。マルコスの屋敷でモラウが電話口で叫び出すと、ノヴは何があったのかと尋ねた。二人はハンター協会の腐敗について話し、動じないノヴの態度がモラウの神経を逆撫でする。彼は、会長が犠牲の出る可能性まで計算に入れたうえで王を確実に殺そうとしていることを説いた。三つの戦いを捨てても、一つ勝てればよいという考えである。
まもなく、ゴンとキルアが選別を止めるために動いたことが分かる。モラウは安堵したが、ノヴは、公然と戦端が開かれれば護衛軍が国を封鎖して戒厳令下に置けると見ていた。500万の国民が虐殺されるのを防ぐため、モラウはノヴの助けを借りて首都ペイジンを紫煙機兵隊で包囲する。決行の六日前、モラウはヂートゥと遭遇し、その能力で遠くへ飛ばされた。ノヴは相棒の消失に気づいたが、紫煙機兵隊が働き続けていることから計画は生きていると判断する。このとき彼はフラッタに見つかっており、位置はレオルへ伝えられていた。
ノヴはネフェルピトーの操る人形をたやすく退けながら、慎重に王宮へ近づいた。さらに人形が現れると自分の作った部屋へ退避してやり過ごし、出てきたところでフラッタを見つける。彼はこの蟻が偵察に特化していること、首都の周囲で見かけた蜻蛉が能力によるものだと推し量り、走り寄って仕留めにかかった。ノヴはフラッタの翅を切り落として無力化し、自分の部屋へ引きずり込む。そこでウェルフィンとブロヴーダの姿も目にした。ヂートゥとの戦いから戻ったモラウには、状況をまとめて報告している。
王宮への潜入と精神の崩壊
ネフェルピトーが人形をすべて解いて円を引き上げたとき、モラウとノヴはその理由を推し量った。王が自ら負った傷の手当てのためだったが、ノヴはこれを罠ではないと確信し、いずれにせよ王宮の近くに出入口を仕込む必要があると述べる。二人は別れ、モラウはペイジンに残った。
雨と闇に紛れ、ノヴは恐怖を抑え込みながら王宮の近くまで這って進んだ。彼は5,000人の人間が繭に収められた場所へ忍び込むことに成功する。繭からは念を使う兵士が孵り、ネフェルピトーの制御下で世界へ攻め入る手筈になっていた。ノヴはそこに出口を仕込み、王宮へ走る。入口の近くにもう一つ据えた。二階への中央階段へ向かう途中でタラゲッテと鉢合わせし、窓を開く者で首を落とす。逃げる用意をしたが、他の蟻は現れなかった。彼はタラゲッテの血を踏んでしまい、靴を捨てざるを得なくなる。この靴は後にウェルフィンに見つかることになる。
階段にたどり着いた瞬間、シャウアプフが円を展開した。そのオーラはノヴを震え上がらせる。彼が恐れたのは死ではなく、捕まれば王についての情報を残酷な手口で残らず引き出され、抵抗する術もないまま作戦全体を崩壊させることだった。それでも彼は階段の下に、王宮への最後の入口となる出入口を据えて現場を離れる。失敗しても別の道はあるのだから恐れずに進めと、自らに言い聞かせながらの行動だった。立ち去る際にトラックの近づく音を聞き、彼は、それがマルコスがビゼフのために用意した女たちであり、その中に潜入任務中のパームがいるはずだと察している。
目的を果たしたノヴは、見つかる前に王宮から離れた。その過程で精神状態は急速に悪化し、ネフェルピトーの円が届く範囲を抜けたところで彼は崩れ落ちる。オーラを見ただけで心が折れた自分に対し、より近くでそれに触れたゴンとキルアがなぜ立ち向かえるのかを問うた。パームには無茶をしないでほしい、捕まればすべて終わりだと願い、自分はもうあの場所へ戻れないと漏らす。モラウたちに詫びる言葉も口にした。この精神崩壊によって髪は完全に白くなり、気力を失った彼は討伐隊を離脱する。
それでも王宮突入の当日、ノヴは護衛軍の動きを見張る役を自ら引き受けた。自分は誰よりも蟻を恐れているのだから無理はしないと仲間に言い添えている。日没時には、シャウアプフが王宮へ向かう群衆に鱗粉を撒くのを目撃し、鱗粉に催眠作用があると報告した。戦闘が始まっても群衆が混乱しない点で、討伐隊はこれを好材料と受け取っている。18時、彼は罪悪感に苛まれながら再び蟻の様子を見に出た。その後、王宮内に仕込んだ入口へ仲間を運ぶ。突入の七分前には護衛軍の動きと位置を伝え、変化があれば知らせると約束して外へ戻った。まもなく討伐隊は彼の能力を通じて王宮へなだれ込む。
突入後と選挙編以降
モントゥトゥユピーとの戦いで重傷を負ったシュートを、ノヴは外科医と医療設備をそろえた部屋へ運び出して治療を受けさせた。ネテロが王を所定の場所へ連れ出したという知らせを受けると、心の傷を抱えたまま王宮へ戻って討伐隊に伝える。モントゥトゥユピーをもはや敵とは思えないと語るナックルには、王の一声で兵たちはまた変わりうると釘を刺した。パームの消息も尋ねたが、イカルゴは彼女を見つけられていなかった。
もう一度王宮へ戻ることはできないだろうと前置きしたうえで、ノヴは討伐隊の面々にどうしたいかを問うた。王が護衛軍から引き離された後も戦い続けると決めた仲間をたたえ、負傷したモラウを治療のために運び出している。メルエムの死が確認された後は、ゴン、モラウ、シュートらが収容された病院に、突入に加わった者たちとともに姿を見せた。
ゴンが極めて危険な状態だと年長の医師から告げられると、ノヴは、病院を建て直すことになっても命を救うために手を尽くすと言い切った。費用は全額自分が負担し、英雄であるゴンにはそれだけの扱いを受ける資格があるという考えである。彼はキルアに、4次元マンションで必要な人材と機材をすべて病院へ運ぶと伝えた。後にモラウがゴトーと救出の条件で折り合うと、モラウはノヴに連絡し、ゴン以外に何もない窓のない隔離された部屋を用意するよう頼んでいる。
第13代ハンター会長選挙では、一回戦でルーペ=ハイランドと並ぶ19位、二回戦と三回戦ではカンザイと並ぶ16位だった。四回戦ではカイトおよびゴンと並ぶ18位となり、上位16人に入れずに脱落している。その後、ノヴは以前の賭け金をモラウに渡した。約束の日に現れたのがモラウの弟子たちだったためである。モラウは二人が賭けた金で高価なワインを買い、亡きネテロの写真の前にグラスを置いて故人を偲んだ。新大陸への探索については、ノヴは参加に同意しているものの新大陸の境界より先へは進まないと、ギンタが明かしている。
能力・特徴・関係
ノヴはハンターの資格に伴う特権をすべて有する。戦いでは支援に回ることが多いが、正面からの戦闘でも十分に立ち回り、念能力で相手から離脱してから不意を突く戦い方をたびたび見せる。かつて世界最高の念能力者と目されたネテロは、ノヴの技量は自分と同等だと語った。ノヴ本人はこれを否定している。
彼の意志の強さは、王と三体の王直属護衛軍が居座る東ゴルトー王宮の奥へ、命を捨てる覚悟で単身踏み込めるほどのものだった。しかしシャウアプフの円を目にしたことで受けた傷は深く、任務続行は不可能と判断される。それでも彼は望遠鏡で護衛軍を監視できる程度には持ち直し、突入の夜には護衛軍が王宮を出る前を含めて二度そこへ戻った。三度目は自分には無理だと本人が認めている。
速度と反応の鋭さも高い。王宮への潜入では、開けた場所で姿をさらす時間を減らすために高速の短距離走を繰り返した。タラゲッテに不意を突かれたときには、相手が何もできないうちに気づいて仕留め、首のない体を抱えて出血が始まるまで数メートル走っている。屋根の上を走り、屋根から屋根へ跳び移る身のこなしも備えている。
洞察力に優れ、マルコスに対するモラウの嫌悪や、自分とモラウを選んだネテロの意図を言い当てた。戦場でも同様で、フラッタがどう自分を監視していたか、キメラ=アントが討伐隊の攻撃にどう反応するかを正しく読み切っている。潜入の腕は特に高く、キメラ=アントの巣となった城の奥深くまで気づかれずに入り込み、出入口を仕込んだ。雨や闇による視界の悪さを利用し、小枝で身を隠すこともできる。高所に陣取り超複眼を使うフラッタに、仲間へ知らせる隙も与えずに接近して倒した点も、その技量を示している。体術の程度は明らかでないが、ネフェルピトーの武装した人形を素手だけで退けたと語られる。その際には、念能力を極めて速く発動してみせた。
彼の能力は周囲からも高く評価されている。ギンタは4次元マンションを、代わりを見つけるのが難しい極めて便利な希少能力だと評した。運搬を専門とする別のハンターも、自分の能力ははるかに劣り、ノヴに並ぶには運搬役が何人か必要だと認めている。念系統は放出系だが、トガシの展示会で公式に確認される前は別の系統と見なされていた。人物関係としては、パーム=シベリアの師であり、モラウ=マッカーナーシとは同志、ハンター協会ではネテロを支持する側に属する。他作品では、『僕とロボコ』第189話に、精神崩壊時のノヴを思わせるロボコJr.が登場する。