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Part 7 / スタンド

スケアリー モンスターズ

すけありーもんすたーず

第二世界線main_manga

ネタバレ範囲: Part 7第3ステージから終盤のディエゴ対ヴァレンタイン戦まで

# スケアリー モンスターズスケアリー モンスターズは、第7部『スティール・ボール・ラン』に登場する恐竜化能力のスタンドである。最初の使用者は地質学者兼古生物学者のフェルディナンド博士で、接触した生物を恐竜へ変え、群れとして操る。博士の支配下で恐竜化したディエゴ・ブランドーは、聖人の遺体の左眼を取り込んだ後、自分の能力として同種の力を保持する。

感染、使役、自己変身、動体視力、化石化を組み合わせ、偵察、追跡、接近戦、騎乗の補助まで担う。同じ名称でも、フェルディナンド博士が他者を操る段階と、ディエゴが自分の身体を中心に運用する段階を分けて理解する必要がある。

名称と表記

日本語名は「スケアリー モンスターズ」で、語間に中黒を置かない表記が単行本で使われる。英字ではScary Monstersと表す。海外版では権利上の事情によりFrightening Monstersなどの変更名が使われる場合がある。作品内では能力名、同名のエピソード、単行本第6巻の副題が重なるため、検索や内部リンクではスタンド記事を明示する。

フェルディナンド博士版とディエゴ版は別個の使用者を持つが、能力の連続性が高いため一記事に統合する。

外見

スケアリー モンスターズは常時独立した人型像を出すスタンドではない。感染した生物の身体が獣脚類を思わせる恐竜へ変わり、能力の姿そのものとなる。ディエゴは全身を恐竜へ変えるほか、顔、顎、手足、尾など一部だけを変形できる。体表には規則的な模様と棘が現れ、長い尾、鋭い歯、鉤爪を持つ姿になる。

鳥や鼠、蚤のような小動物は元の大きさに応じた小型恐竜となり、形状と規模は一種類に固定されない。

能力の起源

フェルディナンド博士はレースの二年前、アリゾナで悪魔の手のひらを探す過程でスタンドを発現する。古生物を研究する博士の専門知識が、生物を恐竜へ変える能力として現れた。博士はファニー・ヴァレンタインへ協力し、聖人の遺体に関する情報を得る。第3ステージでは遺体の眼球を回収するため、ディエゴと村人を感染させてジョニィたちへ差し向ける。

能力を得た経緯と遺体の力は隣接するが、博士版そのものが左眼から直接生まれたわけではない。

恐竜化ウイルス

能力の中心は、接触した生物を恐竜へ変える感染である。使用者が標的へ触れると変化が始まり、感染した恐竜が噛む、引っかくなどして別の生物へ広げられる。人間だけでなく、馬、鳥、鼠、蚤、熊、山猫なども対象になる。小動物は小型の肉食恐竜に、人間や大型動物はそれに応じた大きさの恐竜へ変わる。

感染の媒介が増えるほど、使用者が一人ずつ触れなくても集団を急速に拡大できる。

変化の速度

初期の感染では、皮膚、顔、手足が段階的に変わり、標的が異常を自覚する時間がある。後のディエゴは自分の変身や小動物の変化をほぼ即時に行う。この差は能力への習熟、使用者の違い、描写上の省略が考えられるが、作中で一つの理由へ確定されない。感染したジャイロの変化は徐々に進み、思考や行動まで博士の指示へ引かれていく。

自発的に変身するディエゴは、人間としての判断を保ったまま形態を選ぶ。

支配と命令

フェルディナンド博士は恐竜化させた生物を命令下に置く。村人の集団を一斉に動かし、崖や地下水路を越えてジョニィとジャイロを追跡させる。感染者は単に外見が変わるだけでなく、博士が望む標的を捕らえる兵力へ変わる。博士自身は恐竜の体内へ隠れて移動し、敵の視界に入らず指揮を執る。

感染者の数に明確な上限は示されず、村全体を群れにできる規模を持つ。

第3ステージの村

ジョニィとジャイロが休息した村では、人間や動物がすでに恐竜化の影響を受けている。二人は熊の死骸や周囲の異常から、ディエゴが恐竜の姿になっていることへ気付く。地下水路へ逃れても小型恐竜に印を付けられ、村中の群れが崖を伝って追ってくる。攻撃者がディエゴだけに見える段階では、誰が群れ全体を操っているのか分からない。

フェルディナンド博士が姿を現すことで、ディエゴも感染させられた一人だったと判明する。

ジャイロへの感染

ディエゴの爪や接触を通じ、ジャイロは恐竜化ウイルスへ感染する。身体には恐竜の特徴が現れ、博士の命令に従ってジョニィを襲う危険が高まる。感染を通常の治療で止める方法は示されず、次の聖人の遺体が持つ力だけが対抗手段と判断される。ジョニィは遺体の左腕を所持しているため変化への抵抗を得ており、完全な恐竜化を免れる。

能力と遺体の影響が同じ身体の中で競合し、遺体争奪が治療の問題にもなる。

聖人の遺体の眼球

ロッキー山中で見つかった遺体の眼球は、恐竜化を打ち消す力を示す。ディエゴは二つの眼球を先に奪い、博士の指示を受けながら逃走する。ジョニィは自分が持つ遺体の左腕を一時的に手放し、博士の支配を避ける機会を作る。その隙に眼球の一つをジャイロへ渡し、感染を解除させる。

ジャイロは右眼の遺体を得て、物体の内部を調べる「スキャン」の力を一時的に使えるようになる。

フェルディナンド博士版の特徴

博士は自分自身を恐竜化して戦うより、他者を感染させて遠隔の兵力として使う。大量の村人と動物を操り、逃げ道を塞ぐ集団戦に優れる。恐竜の内部へ潜むことで本人の位置を隠し、敵が群れを倒している間に遺体を回収する。反面、博士本体が重傷を負うと支配が崩れ、感染者は元の姿へ戻る。

自ら接近戦を行う能力や身体強化を十分に見せないまま、山猫に襲われて死亡する。

博士の敗北と解除

ジョニィとジャイロは眼球を利用して感染を抑え、フェルディナンド博士を負傷させる。博士が操っていた山猫も恐竜から元の姿へ戻る。支配から解放された山猫たちは、自分たちを利用した博士へ襲いかかる。博士は食い殺され、村人を含む感染者の変身は解除される。

この結果から、フェルディナンド博士版では本体の重傷または死亡が群れ全体の維持へ影響すると分かる。

ディエゴへの継承

博士が倒れた後、ディエゴは遺体の左眼を奪って自分の眼窩へ取り込む。恐竜化は博士の死亡で一度解除されるはずだったが、ディエゴだけは左眼の力により同種の能力を保持する。以後のスケアリー モンスターズは博士の命令から独立し、ディエゴ自身のスタンドとして扱われる。遺体が博士の能力をそのまま移植したのか、ディエゴの資質から近い能力が定着したのかは断定されない。

使用者が変わることで、集団感染より自己変身と騎手としての感覚強化が前面へ出る。

自己恐竜化

ディエゴは全身を恐竜へ変え、高い速度、筋力、耐久力を得る。部分変身では人間の姿と判断力を残しながら、顎の力、鉤爪、尾など必要な部位だけを使う。身体に統合された能力であるため、恐竜化した手足で他のスタンドへ物理的に干渉できる。騎乗中は自分の身体だけでなく愛馬シルバー・バレットも補助し、地形へ対応する。

能力を解除して人間の姿へ戻る切り替えも速く、競走者としての活動を続けられる。

動体視力

恐竜化したディエゴの視覚は、動く物体を捉える能力に優れる。高速で飛来する攻撃や周囲の動きを察知し、回避と進路選択へ利用する。速く動くものほど見えやすい反面、極端にゆっくり動く対象を認識しにくい。敵はこの性質を利用し、遅い動きを視界へ紛れ込ませて接近できる。

絶対的な反射神経ではなく、動きの速度へ依存する感覚である点が弱点となる。

小動物の恐竜化

ディエゴは鳥、鼠、蚤などを小型恐竜へ変え、偵察や攻撃へ使う。愛馬の毛へ触れただけで付着していた蚤を変化させ、目立たない兵力を作れる。小型恐竜は隙間へ入り、集団で敵を囲み、大型の恐竜より発見されにくい。一匹の力は小さくても、感染を運ぶ媒介や位置を知らせる監視役として有効である。

ディエゴ本人が遠くにいても、周囲の生物を利用して戦場の情報量を増やせる。

化石化

ディエゴ版には、恐竜化させた生物を硬い化石のような休眠状態へ変える応用がある。生物を岩や樹木へ融合させて隠し、必要な時に戻すことで待ち伏せへ使う。形を整えて燭台などの道具に見せかけることもできる。感染による生物兵器だけでなく、擬装、保存、環境への埋め込みへ能力の用途を広げる技である。

化石化した対象が通常の化石と同じ地質学的物質へ完全に変わるのかは説明されない。

サイレント・ウェイでの連携

第5ステージでは、ディエゴが小型恐竜を作り、サンドマンが音の攻撃を載せる。恐竜は標的を追う移動体となり、イン・ア・サイレント・ウェイの切断や燃焼の性質を運ぶ。スケアリー モンスターズ単独の噛みつきへ、触れただけで発動する音の罠が追加される。二つの能力が互いの射程と追跡性能を補い、ジョニィとジャイロを川へ追い詰める。

ディエゴ本人は姿を隠し、サンドマンとの契約的な共闘によって遺体を狙う。

ヴァレンタインとの戦い

ディエゴは終盤、聖人の遺体をめぐってファニー・ヴァレンタインと対決する。恐竜化した身体の速度と感覚でD4Cへ食らいつき、接近戦でも互角に迫る。小動物や周囲の生物を利用し、別次元を移動する相手の位置と攻撃を探る。しかしD4Cは並行世界のディエゴを接触させる状況を作り、同一存在が重なる消滅を狙う。

スケアリー モンスターズの身体能力だけでは、次元移動の規則そのものを無効化できない。

強み

感染した生物を増やすほど、戦力と索敵範囲が同時に広がる。使用者は小型動物を使って姿を隠し、大型恐竜で正面の圧力を作れる。ディエゴ版では自分の身体を強化し、騎乗技術へ動体視力を加えるためレースにも直接役立つ。生物の大きさを問わないので、街、森、草原など生命がいる場所の多くを武器へ変えられる。

感染、変身、化石化を切り替えれば、攻撃だけでなく潜伏と追跡にも対応する。

弱点と対抗法

フェルディナンド博士版では本体を重傷にすると感染者が元へ戻る。恐竜化した個体による感染は接触を必要とするため、噛みつきや爪を避ければ拡大を防げる。聖人の遺体は変化へ抵抗し、眼球は感染したジャイロを治す作用を示す。ディエゴの動体視力は高速物体に強い一方、ゆっくりした動きを見落としやすい。

自己変身で高い身体能力を得ても、次元移動や間接的な規則型能力への万能な防御にはならない。

物語上の役割

スケアリー モンスターズは、レースを人間同士の競争から遺体をめぐる集団的なスタンド戦へ変える。ディエゴを一時的な被害者として登場させた後、遺体によって能力を自分の武器へ変える展開が、彼の適応力と野心を示す。フェルディナンド博士の古生物研究、悪魔の手のひら、聖人の遺体という三つの要素を一つの能力へ接続する。また、感染者の群れと主人公側の遺体による抵抗を対比し、遺体が治癒や能力獲得にも作用することを示す。

複数の使用者を経て運用方法が変化する、Part 7でも例外的な継承型のスタンドである。

関連項目

- フェルディナンド博士- ディエゴ・ブランドー- ジョニィ・ジョースター- ジャイロ・ツェペリ

- 聖人の遺体- 悪魔の手のひら- タスク- スケアリー モンスターズ(エピソード)