- 公開年
- 2021年
- 追加場面
- ミッド1本+版別の終了映像
- 位置
- 主要クレジット後/全クレジット後
先に結論
ミッドクレジットでは、メキシコのバーにいるエディ・ブロックがバーテンダーからアベンジャーズ、サノス、ブリップ、アイアンマンについて聞き、知らない世界の情報量に困惑する。彼がニューヨークへ行ってスパイダーマンを探そうとした瞬間、ストレンジの最終呪文が働き、ヴェノムとともに元の宇宙へ戻される。しかしカウンターには黒い共生体の小片が残り、動き始める。
場面が確定するのは、ソニーのヴェノム世界から来たエディが短時間MCU側に滞在したこと、ピーター本人とは会わずに帰ったこと、共生体の一部だけが残ったことまでである。その欠片が誰と結び付くか、MCUのピーターが黒いスーツを着るか、ヴェノム本人が再来するかは映像内で決まっていない。

01エディはなぜMCUへ来たのか
前段は『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の追加場面にある。ヴェノムが共生体の集合知について語ろうとした時、ホテルの部屋とテレビ映像が変わり、J・ジョナ・ジェイムソンがピーター・パーカーの正体を報じるMCU側の放送へ切り替わる。エディは自分で次元移動を選んだのではなく、ストレンジの失敗した呪文に巻き込まれた。
『ノー・ウェイ・ホーム』本編では、ピーター・パーカーがスパイダーマンだと知る別宇宙の人物が引き寄せられたと説明される。エディ自身はMCUのピーターを知らないため、ヴェノムの集合知が別宇宙のスパイダーマンに関する情報へ接続していた可能性が示唆される。ただし仕組みの全容は台詞で確定していない。

02バーで聞いた情報の意味
エディは、宇宙人が石を集めて指を鳴らし、世界の半分が消えたという説明を聞く。彼にとっては荒唐無稽でも、観客にとってはインフィニティ・サーガの要約である。長いシリーズの歴史を外部から来た人物の質問に置き換え、ソニー側の世界とMCU側で共有されていない事件を明確にする。
彼はニューヨークのスパイダーマンに会う意志を示すが、実際にはバーから移動する前に送還される。予告や噂から想像されたトム・ホランド版ピーターとの共演は、この作品では起きない。会う直前まで近づけてすれ違わせること自体が、二つのシリーズが接続可能でありながら同一世界ではない状態を表す。

03なぜヴェノムの欠片だけ残ったのか
ストレンジの最終呪文は、ピーターを知る越境者を元の世界へ戻す。エディと本体のヴェノムが消えた後も小片が残った理由は、場面内で科学的・魔術的に説明されない。分離した瞬間に独立した個体として扱われたのか、呪文の対象判定から外れたのかは推測にとどまる。
重要なのは原因を埋めることより、結果としてMCU側に共生体が存在できる入口が作られた点である。小片はカウンターの上で自律的に動き、単なる汚れではないと分かる。しかし宿主、性格、記憶、能力は未確定で、ソニー版ヴェノムと同一の人格が複製されたと断定する材料もない。

04共生体の集合知は何を説明するか
ヴェノムは前作で、共生体が宇宙をまたぐ膨大な知識を持つと語る。その直後にピーターの映像へ反応したため、別のヴェノムが別のスパイダーマンと戦った記憶へ触れたという読みが生まれた。過去の『スパイダーマン3』を連想させるが、映画は具体的にどの個体の記憶かを名指ししない。
集合知はエディ来訪の条件を補う便利な鍵だが、すべての共生体がいつでも全宇宙の情報を完全共有するとは示されていない。場面が必要とするのは、ヴェノムがスパイダーマンという存在を認識し得たことまでである。説明されていない範囲を確定設定へ広げない方が、後続作の選択肢を正しく残せる。

05全クレジット後の映像と再上映版
劇場初公開版の全クレジット後には、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の予告映像が流れた。ワンダ、アメリカ・チャベス、別のストレンジらを見せ、マルチバースの混乱を次の作品へ渡す役割だった。独立した物語場面というより、次作の本予告を追加場面の位置へ置いた形式である。
後の拡張再上映版では、この予告に代わってベティ・ブラントの学校映像が置かれ、集合写真や記録からピーターだけが欠けていることを示す。どちらを見たかで「二本目」の内容が異なるため、記事や動画が本数を語る時は初公開版か再上映版かを確認しなければならない。

06ヴェノム映画側との関係
エディとヴェノムはソニー側の作品から来た人物であり、MCU本編で生活してきた人物ではない。二つの追加場面は相互に受け渡しを行うが、世界を恒久的に統合したわけではない。エディが戻った後も、自分の世界にアベンジャーズやブリップが存在したことにはならない。
後のヴェノム作品がバーの共生体を扱っても、それだけでMCU側に残った欠片の行方が完全に説明されたとは限らない。映像の場所、人物、移動の条件を照合し、似た小片を同一とみなす前に作品内の連続性を確認する必要がある。権利上の協業と物語内の同一宇宙は別の問題である。

07ピーターの黒いスーツを予告したのか
共生体の欠片が残る以上、MCUのスパイダーマンと接触する可能性は開かれた。原作や過去の映画を知る観客が黒いスーツを連想するのは自然である。しかし追加場面はピーターの近くへ移動するところも、スーツへ変化するところも描かない。可能性と確定を分ける必要がある。
本編の最後でピーターは誰の記憶にも残らず、自作の新しいスーツで再出発する。ここへ共生体を入れれば孤独や怒りを増幅する物語を作れるが、それは後続作が選ぶテーマである。追加場面の役割は答えを先取りすることではなく、再出発した世界に新しい危険の種が存在すると知らせることだった。

次に見る作品
越境の前段、同じ作品の続き、マルチバースの次作を分けて見ると混乱しません。
- 1ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジエディがMCU側へ移される直前の追加場面を確認する。
- 2スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム呪文の失敗、越境者、最終送還の条件を本編で確認する。
- 3ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス初公開版の全クレジット後予告が接続した次作。
- 4スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ記憶を失われたピーターの次の単独作。
