デッドプール&ウルヴァリンは、2024年公開のアメリカ映画で、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)フェーズ5の作品である。
『ローガン』で命を終えたはずのウルヴァリンが、デッドプールをめぐるタイム・ヴァリアンス・オーソリティ(TVA)の介入をきっかけに別宇宙から呼び出され、二人が共闘する。20世紀フォックスのX-MEN映画群をMCUへ正式に接続する一作であり、シリーズ初のR指定作品として公開された。
00概要
『デッドプール&ウルヴァリン』(Deadpool & Wolverine)は、ショーン・レヴィが監督したアメリカのスーパーヒーロー映画である。脚本はライアン・レイノルズ、レット・リース、ポール・ワーニック、ゼブ・ウェルズ、ショーン・レヴィの五名が共同で手がけた。製作はマーベル・スタジオ、配給はウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズが担当している。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)通算34作目にして、フェーズ5の第7作にあたり、マルチバース・サーガの中盤を担う一本だ。米国では2024年7月26日、日本では同年8月1日に公開された。
本作は、ライアン・レイノルズ主演の『デッドプール』(2016)と『デッドプール2』(2018)の続編であると同時に、ヒュー・ジャックマンが2000年の『X-MEN』以来24年にわたって演じてきたウルヴァリン/ローガンの、実写映画への復帰作でもある。『デッドプール』シリーズは20世紀フォックス時代の作品であり、ウルヴァリンを擁する一連のX-MEN映画——『X-MEN』『X2』『X-MEN: ファイナル ディシジョン』『X-MEN ZERO』『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』『ザ・ウルヴァリン』『X-MEN: フューチャー&パスト』『X-MEN: アポカリプス』『ローガン』など——もまた、同じ20世紀フォックスの系譜にある。2019年のディズニーによる21世紀フォックス買収を経て、これら旧宇宙の作品群はMCU側の管理下に入った。そしてマルチバース・サーガの開幕により、「廃絶された別宇宙の作品群」として正史に組み込まれる道筋が用意される。本作は、その正式な接続を初めて画面化した一作だ。
監督のショーン・レヴィは、レイノルズと『フリー・ガイ』(2021)、『ザ・アダム・プロジェクト』(2022)でタッグを組んできた長年のパートナーであり、本作で初めてMCUの監督陣に名を連ねた。MCUシリーズ全体としては初のR指定作品でもある。暴力描写、流血、性的表現、そして第四の壁を破る言葉の数々が、ディズニー傘下のMCU本流作品で正式に解禁された、記念碑的な一本といえる。
本記事は、冒頭の墓暴きシーンに始まり、TVAの介入、ウルヴァリン変異体ハンティング、ヴォイド到達、カサンドラ・ノヴァとの対峙、X-MEN旧宇宙のヒーローたちのカメオ、ジョニー・ストームの惨殺、デッドプール・コープス殲滅、タイム・リッパー阻止、Wadeとローガンの生還、そして二つのポストクレジット・シーンに至るまで、すべてをネタバレ前提で整理して書いている。
主要データ
- 原題
- Deadpool & Wolverine
- 監督
- ショーン・レヴィ
- 脚本
- ライアン・レイノルズ/レット・リース/ポール・ワーニック/ゼブ・ウェルズ/ショーン・レヴィ
- 原作
- マーベル・コミック『デッドプール』『ウルヴァリン』『ニュー・X-MEN』ほか
- 音楽
- ロブ・シモンセン
- 撮影
- ジョージ・リッチモンド
- 米国公開
- 2024年7月26日
- 上映時間
- 127分
- ジャンル
- スーパーヒーロー、マルチバース、ブラックコメディ、メタフィクション、R指定アクション
01あらすじ
以下では、結末と二本のポストクレジット・シーンを含む全編のあらすじを追っていく。〈アンカー・ビーイング〉ローガンの死によって、自分のいる世界が遠からず消滅すると告げられたWade Wilson。彼は別の宇宙からウルヴァリンの変異体をひとり連れ帰り、消えゆく世界を救おうとする——本作はそんな物語だ。
ローガンの墓と冒頭の墓暴き
映画の幕開けは、雪に覆われた荒野である。『ローガン』(2017)の終盤、息絶えたウルヴァリンが娘ローラ(X-23)の手で葬られた、あの墓地だ。Wade Wilsonがシャベルで土を掘り起こし、棺を割って、ローガンの白骨を引きずり出す。アダマンチウム合金で覆われた六本のクローを含むこの骨格は、肉体が朽ち果てても残り続ける、地球上で最も硬い武器の一つである。Wadeは骨を両手に握りしめ、TVAから送り込まれた武装兵の小隊と、無言のまま対峙する。
そこから、NSYNCの『Bye Bye Bye』に乗せて、ローガンの骨がTVA兵を次々と切り裂いていく、長い長いオープニング・アクションが始まる。Wadeはステップを踏み、踊りながら、骨を投げ、振り回し、串刺しにしていく。脚本陣はこの冒頭の振付について、振付師率いるダンスチームと数週間かけてリハーサルを重ね、その大半をライアン・レイノルズ自身が踊り切ったと、公開後のインタビューで明かしている。第四の壁の向こうの観客へ「これはR指定映画だ、もう何でもありだ」と高らかに宣言する開幕。本作の方針は、この五分間で言い尽くされている。
場面は数ヶ月前へと巻き戻る。Wadeはなぜローガンの遺体を必要としたのか、なぜTVAは彼を追うのか——その理由が、観客に一つずつ明かされていく。
Wadeの誕生日、TVAの介入
ウェイド・ウィルソンは、デッドプールとしてのヒーロー活動から半ば足を洗っていた。アベンジャーズの加入面接——トニー・スタークではなくハッピー・ホーガンが応対する一場面が回想で挿入される——で不合格を告げられ、以後の数年は中古車ディーラーの営業として、傭兵時代の相棒だったピーターらと月並みな日常を送っている。元婚約者ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)とは別れたものの、その関係をいまだ諦めきれずにいる。
六年が過ぎ、自宅のアパートには相変わらず盲目のルームメイト、ブラインド・アル(レスリー・アゲムス)と、雑用係に格上げされた善良で気弱な男ピーター(ロブ・デラニー)が同居している。誕生日パーティの最中、二つの組織がウェイドの家のドアを破って踏み込んでくる。
踏み込んできたのは、〈タイム・ヴァリアンス・オーソリティ(TVA)〉の武装した制服部隊である。Disney+ドラマ『ロキ』(2021/2023)で初登場した時間管理組織で、本来は〈聖なる時間軸〉以外の分岐を剪定(プルーン)する任務を負っていた。だが〈ロキ・シーズン2〉の終盤でその機能と性格は大きく改められており、本作はそれを前提に彼らを再び物語へ引き入れる。
TVAはウェイドを連行し、本部で〈ミスター・パラドックス〉(マシュー・マクファディン)と引き合わせる。出世欲の強い管理職タイプの分析官であるパラドックスは、ウェイドに二つの事実と一つの提案を告げる。第一に、ウェイドの暮らす時間軸——フォックスのX-MEN映画群の系譜であるEarth-10005——は、〈アンカー・ビーイング〉ローガンの死(2029年、『ローガン』終盤)によって、この後数千年をかけて緩やかに崩壊し、最終的に消滅することが確定している。第二に、TVAはその崩壊を待たず、新型装置〈タイム・リッパー〉でこの時間軸を能動的に剪定し、短縮する計画を進めている。そして提案はこうだ——崩壊を待つ間に、ウェイドだけを神聖な時間軸(MCU本流)へ転属させ、彼の歴史を救おうというのである。
アンカー・ビーイングとウルヴァリン変異…
Wadeはパラドックスの提案を蹴り、ヴァネッサも、ブラインド・アルも、ピーターも、そして自分が暮らす世界そのものを救う道を探りはじめる。発想そのものは単純だ。世界をつなぎ止める存在(アンカー・ビーイング)であるローガンが死んだせいで世界が崩壊するのなら、別の宇宙から「死んでいないローガン」を一人連れてくればいい。失われた損失さえ埋め合わせればよいというわけだ。やがてTVAのマルチバース閲覧装置を盗み出したWadeは、各時間軸のウルヴァリン変異体を片端から覗き見て、回収できる一人を探していく。
覗き見られるウルヴァリン変異体の連なりは、本作で最も贅沢なファン・サービスのモンタージュである。コミック準拠のアダマンチウム体ではなく筋骨隆々の「ヘンリー・キャヴィル版ウルヴァリン」(カメオ出演:ヘンリー・キャヴィル)、女性版ウルヴァリン、子供版ウルヴァリン、長身の異形版、最高齢の老ローガン、そしてコミックの正装である黄色と青のスーツに身を包んだ「コミック版ローガン」。ジョン・バーン以降のコミック史と、過去24年に及ぶX-MEN実写映画の意匠が、画面を一気に駆け抜けていく。
だが、Wadeが連れて帰るのは、こうした華々しい変異体のいずれでもない。最終的に拾い上げるのは、自分のチーム——X-MENそのもの——を一人残らず守りきれず、全員を死なせてしまったとされる、最も無残で、最も自分自身を許せていないウルヴァリンである。バーで一人飲み続け、酔って絡んでは厨房裏のヘラジカ呼ばわりされる男。そんな彼に、Wadeは半ば強引にスーパーヒーローの責務を押し付ける。このローガンは終盤までヒロイックなコスチュームを拒み、ただの飲んだくれの中年男として行動し続けるが、その造形こそ本作のテーマの核心に直結している。
ヴォイド到達とカサンドラ・ノヴァ
ワデと「最低のローガン」をTVA本部へ連れ戻したパラドックスは、自らの計画が露見する前に、この二人を剪定する側へと追放してしまう。剪定された者が流れ着く先は〈ヴォイド〉——『ロキ』シーズン1の終盤でモビウスとロキが足を踏み入れた、時間軸の外側に広がる無時間の荒野である。剪定されながらも完全には消滅しなかった人間や事物が漂着する場所であり、廃絶された別宇宙の住人たちが身を寄せ合い、奇妙な共同体を築いている。
ヴォイドの荒野に放り出された二人を出迎えるのは、巨大な怪物〈アリオス〉(ロキS1既出のヴォイドの番犬)と、この地を支配する独裁者カサンドラ・ノヴァ(エマ・コリン)だ。コミック版のカサンドラは、チャールズ・エグゼビア(プロフェッサーX)の双子の姉として母体内で姉弟の関係を結びかけるが、その悪意のままに弟チャールズの脳機能を破壊しようとし、逆に母体内で反撃され、子宮の段階で胚を剪定された存在として描かれる。映画版では設定が再構成され、母体内で殺されかけながら何らかの形で生き延び、剪定されてヴォイドへ流れ着いた末に、テレパシー能力と、相手の脊椎を引き抜いてその記憶を読む処刑術によって、ヴォイドの住人を恐怖で統べるに至ったとされる。
カサンドラはワデとローガンを捕らえ、ローガンの精神へ直接侵入する。彼女が読み取るのは、この最低のローガンが自分の世界のX-MEN——スコット、ジーン、ストーム、ナイトクロウラー、ビーストら——を守りきれず、死なせてしまった、あの夜の記憶である。テレパスにすべての記憶を覗かれた彼は、画面の前で再び自らの弱さを突きつけられる。やがてワデがカサンドラの脱出機にしがみつき、二人はようやくヴォイドの内部から脱出する。
レジスタンス
ヴォイドをさまよう二人を救うのは、剪定された別宇宙のスーパーヒーローたちが結成した小さなレジスタンスだ。隠れ家の扉を開けたのは、ニルブログ・ザ・スレイヤーを片手に立つブレイド(ウェズリー・スナイプス)。1998年の『ブレイド』、そして続編『ブレイド II』『ブレイド: トリニティ』で同役を演じた当人が、26年ぶりにそのスーツへ袖を通す瞬間である。
隠れ家には個性豊かな顔ぶれが揃う。二刀の刃を構えるエレクトラ(ジェニファー・ガーナー、2005年の『エレクトラ』以来19年ぶりの復帰)、トランプを掌に握るリュック・ルブラン/ガンビット(チャニング・テイタム、2014年に企画されながら頓挫した単独映画から10年越しの実現)、そして爪を抜いた静かな佇まいの若い女性ローラ/X-23(ダフネ・キーン、『ローガン』のラストでローガンを埋葬したあの少女の、数年後の姿)。剪定後の世界で互いを守りながら生き延びてきた、フォックス時代のヒーローたちの最後の同窓会である。
ローラは、最低なローガンのなかに父の面影を見いだし、心を開いていく。彼女の手からWadeが受け取るのは、ローガンが旧X-MENで実際にまとっていたという伝説の〈黄色と青のスーツ〉——コミック初代の意匠を完璧に再現した実物だ。これは観客に向けても重要なフックとなる。24年もの間、ジャックマン主演のX-MEN実写映画で、コミックのアイコンであるこの色彩のスーツは一度も披露されてこなかった。本作のこの瞬間、ヒュー・ジャックマンは初めてそのスーツに袖を通し、コミック版ウルヴァリンの実写化として長年待ち望まれてきた一枚絵を、ついに画面へ届ける。
レジスタンスの計画はこうだ。別宇宙から飛来した部外者であるWadeとローガンを使い、カサンドラがヴォイドの中枢に隠している装置——TVAの剪定タイマーに干渉できる端末——へとたどり着き、彼女を倒す。
ジョニー・ストームの惨殺
レジスタンスにはもう一人、剪定された別宇宙からの生き残りがいる。1990年代から2000年代にかけて、20世紀フォックス版『ファンタスティック・フォー』『シルバーサーファーの逆襲』でヒューマン・トーチを演じた、ジョニー・ストーム(クリス・エヴァンス)である。エヴァンスは2011年の『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』以降、MCUのスティーブ・ロジャースを演じてきた。それだけに観客は彼の登場を「キャプテン・アメリカの帰還」と直感する。ところがエヴァンスが復帰するのは、まったく別の役——2005年と2007年に演じたジョニー・ストームとしてなのだ。
ジョニーは、剪定されてヴォイドへ流れ着いた経緯を軽口まじりに語りながら、Wadeたちと合流して計画に加わる。一方で彼は、カサンドラ・ノヴァに個人的な恨みを抱えていた。再会の場では、彼女に向かって過激な侮辱を延々と並べ立てる長台詞を放つ。ところが言い終わった瞬間、カサンドラは何の前触れもなく彼の皮膚を全身から剥ぎ取り、ジョニーは一言も返せないまま絶命する。
この場面は、MCU史上でも特に唐突で、特に決定的な「キャプテン・アメリカ」を演じてきた俳優の使い方として、本作で最も話題を呼んだ一場面である。Wadeが第四の壁越しに、観客へ「リアクションは俺が代わりに取った」と表情だけで返す——そこには、フォックス時代のヒーローたちがいかに無造作に扱われ、MCUの本流へはもう巻き戻れない存在なのだという宣言が込められている。
デッドプール・コープスとアダマンチウム棺
ウェイドとローガンは、レジスタンスとともにカサンドラのアジトへ突入する。だが侵入の途中で、二人はカサンドラの軍勢に襲撃される。ウェイドの過去の映画作品から流れ着いた〈デッドプール・コープス〉——別宇宙のデッドプール変異体たちの大集団である。これはコミック『デッドプール・コープス』(2010)の映画的な翻案であると同時に、ウェイドが「全員、俺の変種だ」と発見し、自我を高々と膨らませる場面でもある。
戦闘は、画面を埋め尽くす赤いスーツの群れのなかで、ウェイドとローガンが暴力の限りを尽くす過剰なバイオレンス・ダンスとして描かれる。本作のR指定を象徴する一場面だ。首をはねる一撃から内臓を貫く描写まで、PG-13では決して映せない場面が次々と続く。挿入歌として流れるマドンナ『Like a Prayer』が、賛美歌めいた荘厳さと激しい暴力との不釣り合いを、意図的に際立たせる。
その前後、ウェイドはローガンに、二人で自分の宇宙へ帰る前にひとつ約束してほしいと頼む。最低のローガンは、自分のチームを死なせたあの夜の記憶から逃げ続けてきた。だがウェイドに引きずられるようにして、ようやくその記憶と決着をつける覚悟を決める。やがて二人はデッドプール・コープスを退け、カサンドラのアジトの奥深くで、彼女が秘匿していた本作の真の目的——タイム・リッパーの起動鍵——にたどり着く。
ミスター・パラドックスの裏切りとタイム…
ヴォイドから帰還したWadeとローガンは、TVA本部に潜入し、ミスター・パラドックスの企みを暴く。彼はTVAの正規手続きを踏まず、独断で〈タイム・リッパー〉を稼働させようとしていた。タイム・リッパーとは、本来なら数千年をかけて自然に消滅するはずのEarth-10005を、一気に短縮して消し去る装置である。パラドックスの狙いは出世にあった。廃絶が確定した時間軸を早めに「掃除」してしまえば、TVA内での評価が上がる——そう踏んでいたのだ。
装置の起動が始まるなか、Wadeとローガンは最後の決断を迫られる。タイム・リッパーは、起動後、内部に入った二人の人間が物理的にエネルギーを吸収し、燃焼させない限り止められない構造になっている。装置に踏み込めば、強烈なエネルギーに身体を焼かれ、ほぼ確実に死ぬ。だが二人は賭けに出る。Wadeの治癒能力(細胞単位で再生する不死性)と、ローガンの治癒能力(アダマンチウム骨格と再生因子)を同時に注ぎ込めば、装置を破壊しながら、わずかな確率で生き延びられるかもしれない、と。
Wadeとローガンは互いの手を握り合い、タイム・リッパーの中央エネルギー流へと飛び込む。二人の身体は炎に包まれ、装置は破壊され、Earth-10005の崩壊は阻止される。長い暗転の後、黒焦げとなった二人が目を覚ます。信じがたい確率をくぐり抜け、生き延びたのだ。
TVA本部に戻ったパラドックスは、ヴォイドの番犬アリオスを連れたWadeに足首を握られ、画面外で剪定される。やがてTVA側のもう一人の管理官——B-15エージェント(ウーノミ・モサク、『ロキ』シリーズからの再登板)——が状況を確認し、Wadeに正式な感謝を伝える。こうして本作のTVA側の物語は幕を閉じる。
別れと再会、Earth-10005の継続
TVAは、Earth-10005の正史を守るため、別宇宙のローガンを宇宙の〈アンカー・ビーイング〉として再固定する処置を認める。これにより、最低のローガンは二度と元の世界へは帰れないものの、別宇宙の住人としてWadeの世界に正式に滞在する権利を得る。Wadeは彼を自宅へ連れ帰り、ブラインド・アル、ピーター、かつての傭兵仲間、そして復縁したヴァネッサとともに、食卓を囲んでローガンを家族に引き合わせる。
本作のラストショットは、Wadeのアパートで開かれる、遅れた誕生日と歓迎を兼ねた二重パーティの一場面だ。Wadeはローガンに、自分とローガンの二人でビールを一杯飲む権利を主張し、そこで画面は暗転する。
この結末は、「失敗した自分自身を、仲間がもう一度居場所として迎え入れる」という本作のテーマを、一枚絵に凝縮して見せる構造になっている。最低のローガンも、ヒーローを引退して中古車を売っていたWadeも、ともに社会的には「失敗」と見做されていた。その二人が互いを救うことで、はじめて自分の居場所を取り戻すのである。
ポストクレジット・シーン
本作にはエンドロール後、二本のポストクレジット・シーンが用意されている。一本目は、フォックス時代のX-MEN実写映画——『X-MEN』(2000)から『ローガン』(2017)まで——の撮影現場で撮られた、出演者やスタッフの未公開メイキング映像のモンタージュだ。ヒュー・ジャックマンが初めて姿を見せた若き日の表情、亡きスタッフへの献辞、24年に及ぶシリーズの舞台裏が、本作の幕引きを飾る感謝として観客に差し出される。立ち上がりかけた身体をもう一度座席に戻し、フォックス時代のX-MENがMCUへと受け継がれていく瞬間を、観客は見送ることになる。
二本目のポストクレジットは、ぐっと肩の力を抜いた一場面である。Wadeのアパートで、盲目のブラインド・アル(レスリー・アゲムス)が、Wadeがかねて隠していたコカインの在りかを「ようやく見つけた」と告げ、机の上に粉をまき散らしながら陽気に騒いでみせる。アル自身がコカインへ手を伸ばす身体を張ったコメディと、すっかり板についたWadeの家族関係のクセとが交錯し、本作がたどり着いた「我が家へ帰ってきた」温もりを観客へと送り出す。
登場要素
本作に登場、あるいは言及される主な要素を分類して紹介しよう。フォックス時代の『X-MEN』映画群と本流MCU、その双方からの参照が入り混じるため、ここでの分類は二つの系譜にまたがることになる。
- Wade Wilson/デッドプール(Earth-10005)
- ローガン/ウルヴァリン(最低のローガン、別宇宙の変異体)
- ヴァネッサ・カーライル
- ブラインド・アル
- ピーター
- ドピンダー
- コロッサス(声・モーション)
- ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド
- ユキオ
- カサンドラ・ノヴァ(プロフェッサーXの双子の姉、ヴォイドの独裁者)
- ミスター・パラドックス(TVA管理官、本作の真の黒幕)
- アリオス(ヴォイドの怪物)
- デッドプール・コープス(別宇宙のデッドプール変異体集団)
- セイバートゥース(ヴォイドの旧X-MEN敵)
- パイロ(ヴォイドの旧X-MEN敵)
- ハッピー・ホーガン(アベンジャーズ加入面接の回想)
- B-15エージェント(TVA)
- ローラ/X-23(『ローガン』終盤のキャラの後年版)
- ガンビット/リュック・ルブラン(Earth別宇宙)
- エレクトラ(Earth別宇宙)
- ブレイド(Earth別宇宙)
- ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ(Earth別宇宙、フォックス版F4)
- TVA(タイム・ヴァリアンス・オーソリティ)
- Earth-10005のX-MEN(過去映画群の正史)
- ヴォイドのレジスタンス
- デッドプール・コープス
- 20世紀フォックスX-MEN宇宙の旧勢力
- Earth-10005の現代地球(『デッドプール2』直系の継続世界)
- TVA本部
- ヴォイド(時間軸外の荒野)
- カサンドラ・ノヴァのアジト
- ローガンの墓地
- Wadeのアパート(誕生日パーティ/ラストの宴)
- タイム・リッパー(時間軸短縮装置)
- TVAのマルチバース閲覧端末
- アダマンチウム製ローガンの白骨
- ウルヴァリンの黄色と青のコミック版スーツ
- デッドプールの二刀短刀/拳銃
- ブレイドの剣
- アンカー・ビーイング(時間軸を支える存在)
- 剪定(プルーン)
- 聖なる時間軸/神聖タイムライン
- マルチバース変異体
- テレパシーによる脊椎引き抜き
- 再生能力(治癒因子)
- 第四の壁の破壊(メタフィクション)
- フォックス時代X-MEN映画群の未公開メイキング映像
- ブラインド・アルのコカイン場面
13主要登場人物
物語の重心となるのは、ウェイド・ウィルソンと最低のローガン、そして敵側のカサンドラ・ノヴァとミスター・パラドックスの四名だ。ヴォイドのレジスタンス側にまわるブレイド、エレクトラ、ガンビット、X-23、ジョニー・ストームは、短いカメオ的な見せ場を分け合う。以下、それぞれの立ち位置と演じる顔ぶれを整理しておきたい。
Wade Wilson/デッドプール
本作の主人公にして語り手。『デッドプール』(2016)『デッドプール2』(2018)の延長線上に立つ、不死身の元傭兵で、画面の外の観客に直接語りかける「第四の壁破り」を得意とする男だ。傭兵としても、ヒーローとしても、家族の一員としても、どの肩書きをうまく着こなせずにいる。中古車ディーラーで生活費を稼ぎながら、結局は「何者にもなれなかった男」である自分を冗談でごまかしている——物語はそんなWadeの姿を冒頭で映し出す。
Wadeが本当に取り戻したいのは、ヒーローとしての名誉ではない。ヴァネッサ、ブラインド・アル、ピーター、傭兵仲間、ドピンダー、ネガソニックたちと過ごす日常——つまり自分が生きる世界そのものだ。ローガンを別の宇宙から連れ帰ろうとする彼の暴走じみた行動は、自己保存ではなく「世界保存」の動機に突き動かされている。本作の感情の核は、まさにここに置かれている。
ライアン・レイノルズは2016年の第一作以来この役を演じ続けており、本作では脚本と製作にも深く関わっている。彼自身の制作会社マキシマム・エフォートが共同製作にクレジットされ、数々の第四の壁ジョーク、楽曲の選定、衣装の細部、ジャックマンとの会話シーンの即興部分には、その直接の関与がはっきりと刻まれている。
関連リンク
ローガン/最低のウルヴァリン
本作のローガンは、ヒュー・ジャックマンが2017年の『ローガン』で完結させたはずの同じ役を、別宇宙の変異体として再び演じる一人だ。彼は自らのX-MENを誰一人守れず、全員を死なせてしまったとされる過去を背負う。ヴォイドのバーで一人飲み続けていたところを、Wadeに見出される。本作の彼が頑なに拒むのは、ローガンとしてのアイデンティティそのもの——とりわけ、コミックでおなじみの黄色と青のスーツに袖を通すことだ。だが、X-23のローラからじかにそのスーツを手渡された瞬間、彼は拒絶を解く。
ジャックマンは『X-MEN』(2000)から24年にわたり、ローガン役を実写映画10本以上(カメオを含む)で演じてきた。本作への出演は、かつて本人が『ローガン』を「最後のウルヴァリン」と公言していた経緯と矛盾する。それでもレイノルズが再三にわたって懇願し、最終的にジャックマンが「ローガンとしての完結はそのままに、別宇宙の別のローガンとして戻る」という形を受け入れたと、二人はインタビューで語っている。
本作のローガンが終盤で身にまとうコミック版の黄色と青のスーツは、過去24年間のX-MEN実写映画で一度も披露されたことのない、ファン長年の悲願である。ジャックマンとレヴィ監督は撮影中、観客が劇場でこのスーツ姿のジャックマンを初めて目にする瞬間の反応を意識し、衣装をお披露目するカットの構図を慎重に練り上げたと、公開後に明かしている。
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カサンドラ・ノヴァ
本作の悪役。チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーXの双子の姉という、原作コミックの設定を映画版に持ち込んだキャラクターである。コミック版(グラント・モリソン『ニュー・X-MEN』からの登場)では、母胎のなかで姉が弟チャールズの脳を破壊しようとし、逆に反撃を受けて胚の段階で剪定された——いわば「生まれなかった双子」として描かれている。映画版ではこの設定が再構成され、彼女は何らかの形で生き延び、剪定されたものたちの集まるヴォイドへと流れ着き、テレパシー能力で住人を支配する独裁者になったとされる。
彼女が処刑に用いるのは、相手の頭部に指を差し込み、脊椎をそのまま引き抜いて記憶を読み取るという手段だ。サムライ的な美意識を持たないテレパスとして造形され、相手を屈服させる手立てに肉体破壊そのものを織り込む。そこが彼女の異質な恐ろしさを生んでいる。クライマックスでは、ローガンの精神に潜入し、彼が守れなかったX-MENの記憶を内側から再生してみせ、ローガンを長く沈黙させる。
演じるエマ・コリンは、Netflixドラマ『ザ・クラウン』シーズン4(2020)でダイアナ妃を演じた俳優で、MCU登場は本作が初となる。コリンはノンバイナリーであることを公表している。制作インタビューによれば、キャスティング当時、コミックの「双子」という設定を映画でどう翻訳するかをめぐり、レヴィ監督と幾度も打ち合わせを重ねたという。
ミスター・パラドックス
TVAの管理職分析官であり、本作の真の黒幕。表向きはTVAの正規手続きに従う善良な官僚だが、その実、自らの出世のために、本来なら自然に消滅するはずのEarth-10005をタイム・リッパーで強制的に消し去ろうとしている。Wadeを神聖な時間軸へ転属させるという当初の申し出も、本心は別にあった。Wadeを彼の世界から引き離し、装置の発動を阻む障害を取り除くための、体のいい口実にすぎなかったのだ。
演じるのはマシュー・マクファディン。HBOのドラマ『サクセッション』(2018-2023)でトム・ワムスガンスを演じ、エミー賞助演男優賞に輝いた実力派で、本作で初めてMCUに足を踏み入れた。その演技の核にあるのは、職場の上司や同僚の前では従順にふるまい、Wadeのような部外者の前では露骨な傲慢さをのぞかせる二面性だ。本作のヴィランのなかでも、最も「身近にいそうな嫌な人物」として観客の胸に迫る造形に仕上がっている。
本作のパラドックスは、『ロキ』シーズン2の終盤で混沌に陥ったTVA内部の派閥対立の延長線上に位置づけられる。後のフェーズ5・フェーズ6でTVAという組織がどう再編されていくのか、その伏線としてシリーズ全体のなかでも意味を持つ展開だ。
ヴォイド・レジスタンスのカメオ陣
ヴォイドの隠れ家で初めて姿を見せる四名は、いずれもフォックス時代のスーパーヒーロー映画から、長く待たれた俳優本人の手で復帰を果たす。ウェズリー・スナイプスのブレイドは、1998年から続いた『ブレイド』三部作の主役を26年ぶりに演じ、本作で「I'm the only Blade」という台詞を残す。これはMCU側で進むマハーシャラ・アリ版『ブレイド』新作の存在を、メタ的にいじる第四の壁の台詞でもある。
ジェニファー・ガーナーのエレクトラは、2005年の単独映画『エレクトラ』以来、19年ぶりの復帰だ。本作では二刀の刃を操る戦闘シーンが用意されている。チャニング・テイタムのリュック・ルブラン/ガンビットは、2014年に企画されたまま頓挫した単独映画から、10年越しの実現となった。本人がカメラの前でガンビットを演じるのは、映画史上初の瞬間である。テイタムは撮影中、ガンビットが愛用するカードさばきの習得に熱中していたと、レイノルズが舞台挨拶で繰り返し語っている。
ダフネ・キーンのローラ/X-23は、2017年の『ローガン』のラストで初代ローガンを葬った、その後年版である。ローガンの墓を暴く本作冒頭のWadeの行動が、彼女の感情の側からはどう映るのか。本作のテキスト上で明示されることはないが、観客の想像に委ねる余地として残されている。クリス・エヴァンスのジョニー・ストームは、2005年と2007年のフォックス版『ファンタスティック・フォー』からの復帰だ。彼が後にMCUのキャプテン・アメリカへ転身する以前の、フォックス時代の役へわざわざ戻ってきた構造になっている。
舞台と用語
本作の舞台は三層で構成される。現代の地球(Earth-10005)、TVA本部、そして〈ヴォイド〉だ。現代パートのEarth-10005は、デッドプール三部作の世界をそのまま受け継ぎ、〈フォックスのX-MEN映画群へと連なる時間軸〉として正史に位置づけられている。Wadeのアパート、車のディーラー、ヴァネッサと暮らした街角、ピーターのキッチン——過去作でおなじみの場所が画面に次々と並ぶ。
TVA本部は、Disney+ドラマ『ロキ』(2021/2023)の美術設計から色味と機能をそのまま引き継いだ空間である。70年代風のアナログ計器とコンクリート造の通路が同居し、シリーズ全体を通して一目でそれと分かる舞台になっている。本作で初めてじっくりと映し出されるのは、TVA内部の管理職フロアと、剪定処理を担う作業フロアだ。これにより組織内の階層構造が明確に示される。
ヴォイドは、『ロキ』シーズン1の終盤で初登場した「時間軸の外側」に広がる荒野である。剪定された人や物が漂着し、時間に剝ぎ取られた残骸の中で、別宇宙の住人たちが寄り集まって暮らしている。本作のヴォイドはカサンドラ・ノヴァが支配する独裁領として描かれ、彼女のアジトには、剪定されたヒーローたちを閉じ込める地下牢が設けられている。
用語面の中心となるのは、〈アンカー・ビーイング〉〈聖なる時間軸〉〈剪定〉〈変異体(ヴァリアント)〉〈タイム・リッパー〉だ。このうち〈タイム・リッパー〉は本作で初登場する装置だが、それ以外はすべて『ロキ』シリーズや『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)以降のMCUですでに導入済みの概念である。本作はそれらを応用し、新たな物語を組み立てる位置に立っている。
20制作
本作の企画は、2019年に実現したディズニーによる21世紀フォックス買収の延長線上にある。フォックス傘下にあった『X-MEN』『デッドプール』『ファンタスティック・フォー』の映画化権がディズニーへ移ったことで、これらの資産をMCUの正史にどう接続するかが、フェーズ4以降のマーベル・スタジオにとって中心的な経営課題となった。本作は、その接続を初めて正式に映像化した作品である。
企画と脚本
本作の企画が動き出したのは2020年代初頭、ライアン・レイノルズ主導によるものだった。フォックス時代の『デッドプール』『デッドプール2』を手がけたレット・リースとポール・ワーニックが脚本陣に再合流。さらにマーベル・コミックスの『デッドプール』本誌を長く担当してきたライターのゼブ・ウェルズ、そしてレイノルズと長く組んできたショーン・レヴィ監督が加わり、五名共同のクレジットとなった。
脚本の方針について、レイノルズは「本作はあえて『デッドプール3』のナンバリングを捨て、ウルヴァリンとの並列タイトルにする」と明言している。本作をレイノルズ個人のプロジェクトの続編にとどめず、ジャックマンのウルヴァリン・シリーズの非公式な11本目としても機能させる、という狙いを示すための選択だ。タイトルが二人の名前を並べ、副題を持たない形に固定されたのも、「ジャックマンとレイノルズ、二人の役者の共演作」であることを観客に直接届けるためだった。
脚本の構造はこうだ。まずフォックス時代のX-MEN映画群とデッドプール三部作の継続を「Earth-10005」として正史に位置づける。その全体をいったんTVAのマルチバース構造の中に包み込み、別宇宙のローガンを呼び寄せることで物語を動かしていく。過去作の遺産を否定せず、それでいてMCU本流の継続性も損なわない。企画段階から練り上げられた、巧妙な合流戦略である。
脚本陣はインタビューで、本作の構造的な参照軸として三本の映画を挙げている。二人組の道中を描いたピーター・ジャクソン監督『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』(2002)、喪失と継承を描くコーマック・マッカーシー原作『ザ・ロード』(2006)、そして本作の核心であるバディ・ロードムービー構造の典型として『ミッドナイト・ラン』(1988)の二人組である。
キャスティング
ライアン・レイノルズの続投は本作の大前提であり、企画の立ち上げ当初から決まっていた。一方、ヒュー・ジャックマンの参加は長らく不透明なままだった。2017年の『ローガン』で本人が「これが最後のウルヴァリンだ」と公言していたからである。風向きが変わったのは2022年9月。レイノルズが自身のSNSに「ヒュー、ウルヴァリンを一回だけやってくれないか?」と語りかける動画を投稿し、その中でジャックマンが「ああ、いいよ」と応えたことで、参加が公になった。
ヴィラン側では、2023年初頭にカサンドラ・ノヴァ役へエマ・コリンが決まった。コリンは『ザ・クラウン』S4でダイアナ妃を演じた直後で、シリアスな歴史劇からの転身が話題を呼んだ。ミスター・パラドックス役のマシュー・マクファディンは、HBOドラマ『サクセッション』完結直後のキャスティング。エミー賞受賞俳優の起用としても注目を集めた。
ヴォイドに登場するカメオ陣は、本作最大の機密事項として扱われた。撮影では、メインキャストのスケジュールとは別に、ウェズリー・スナイプス、ジェニファー・ガーナー、チャニング・テイタム、クリス・エヴァンス、ダフネ・キーンらが個別に呼ばれてシーンを撮影。彼らの登場は、完成版が劇場公開されるまで公式には完全に伏せられた。とりわけチャニング・テイタムのガンビット出演は、2014年に頓挫した単独映画から10年越しの実現であり、撮影現場では本人が感極まる瞬間も記録に残っている。
脇を固めるのは、モリーナ・バッカリン(ヴァネッサ)、レスリー・アゲムス(ブラインド・アル)、カラン・ソニ(ドピンダー)、ステファン・カピチッチ(コロッサスの声)、ブリアナ・ヒルデブランド(ネガソニック)、シオリ・クツナ(ユキオ)、ロブ・デラニー(ピーター)。いずれも前作からの再演である。さらにタイラー・メイン(セイバートゥース、『X-MEN』2000)、アーロン・スタンフォード(パイロ、『X2』)も、それぞれヴォイドに巣食う旧X-MENの敵側として復帰を果たした。
撮影とロケ地
主要撮影は2023年5月に始まる予定だった。しかし同月に始まった全米脚本家組合(WGA)のストライキ、さらに7月から続いた全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキの影響で、スケジュールは大きくずれ込むことになる。本格的に撮影が動き出したのは2023年11月のロンドン近郊で、ストライキ終結後にいち早く現場を再開した作品の一つとなった。クランクアップは2024年1月。
ロケ地は英米にまたがる。イギリスではロンドン近郊(パインウッド・スタジオ)、そしてノーフォーク州(ヴォイドのロケ撮影パートに使われた海岸線と採石場跡地)。アメリカではニューヨーク(限定的な外景撮影)と、ニュージャージー(Wadeの街並み再現の一部)でカメラが回された。
TVA本部のセットは、Disney+ドラマ『ロキ』でパインウッド・スタジオに組まれたものをベースに、本作用へ大幅に拡張された。ヴォイドの広野はパインウッド近郊の採石場跡地で実景を撮影し、空模様や荒野の質感はノーフォークの広大な平地で撮った素材を合成して作り上げている。
撮影監督ジョージ・リッチモンドは、レヴィ監督の前作『ザ・アダム・プロジェクト』『フリー・ガイ』からの続投である。本作では狙いが三つあった。コメディとアクションを両立させる可動感あふれるカメラワーク、過去のフォックス製X-MEN映画群への画調のオマージュ(とりわけ『ローガン』の禁欲的なシネスコ構図を引用したカット)、そしてR指定らしく血飛沫を鮮明に解像してみせる描写だ。
視覚効果
視覚効果はFramestore、Weta FX、Rising Sun Pictures、Rodeo FX、Industrial Light & Magic(ILM)など複数のスタジオが分担した。中心を担ったのはFramestoreで、デッドプール・コープスの大群衆シーン、カサンドラ・ノヴァのテレパシー演出(脊椎を引き抜く一場面を含む)、ヴォイドの広野の合成、そしてタイム・リッパーの中央エネルギー流のシミュレーションを手がけている。
とくにデッドプール・コープスのシーンでは、ライアン・レイノルズ自身のフルパフォーマンス・キャプチャに、体格の異なる複数のスタント・ダブルを組み合わせ、画面上に同時に200体以上の赤いスーツを並べた。各個体の動きがぴたりと揃わないよう、モーション・データには一体ごとに微妙なずれが加えられている。その結果、単なる群衆ではなく「一人の意識を持った何百体ものWade」として観客に届く構成になった。
アダマンチウム製のローガンの白骨は、本物の人骨をスキャンしたモデルにアダマンチウムの金属シェーダーを重ねて造形した。冒頭の墓暴きシーンで見せる肉の質感も、後半で剣のように振るわれる質感も、すべて同じモデルから派生している。本作のR指定がもっとも視覚的に活きるのは、このアダマンチウム骨が人体を貫く瞬間に飛び散る血の解像であり、過去のジャックマン主演X-MEN映画ではPG-13の制約ゆえ描けなかった瞬間が、ここで初めて画面に焼きつけられた。
音楽と音響
音楽を手がけたのはロブ・シモンセン。レヴィ監督作『フリー・ガイ』『ザ・アダム・プロジェクト』に続く起用で、本作ではメインテーマに、ジョン・オットマンが2000年の『X-MEN』と続編で確立したX-MENテーマの旋律を、現代的なオーケストレーションで部分的に引用した。本作がフォックスX-MEN宇宙の正式な後継であることを、音楽の側からも宣言する仕掛けである。
劇中歌の選曲も、本作を支えるもう一つの中心装置だ。NSYNC「Bye Bye Bye」(オープニングの墓暴きアクションで使用、振付と同期)、マドンナ「Like a Prayer」(デッドプール・コープスとの戦闘で、荘厳と暴力の対比として使用)、ハフー「You're All I Want for Christmas Is You」のパロディ的引用、グリーン・デイ、ボーン・ジョヴィ、ホイットニー・ヒューストン「I Will Always Love You」など、1990年代から2000年代のヒット曲が場面ごとに巧みに配置されている。
選曲の方針は、Wadeというキャラクターらしく「軽くて、軽率で、それでいて感情の核を突く曲」を優先することだった。なかでも「Like a Prayer」の起用は、デッドプール・コープス殲滅という過剰なバイオレンス・シーンに、宗教的な高揚感をあえて重ねるためのレヴィ監督の選択であり、公開時にもっとも議論を呼んだ音楽演出となった。
編集とポストプロダクション
編集を手がけたのはディーン・ジマーマンとシェイン・リード。ジマーマンはレヴィ監督と長く組んできた人物で、『ストレンジャー・シングス』シリーズの編集も担当している。リードは『デッドプール2』からの続投だ。本作の編集における最大の判断は、冒頭の墓暴きアクションの置き方にある。これを「物語の発端」としてではなく「物語の中盤からの抜粋」として配置した。観客をいきなり「すでに動き出した話の途中」に巻き込み、そこからTVA介入前の状況へと巻き戻して見せる構成である。
ヴォイドのカメオ・ヒーローたちが初登場する場面は、本作で最も慎重に組まれたパートだ。ブレイドがドアを開ける瞬間、エレクトラの二刀が画面に入る瞬間、ガンビットがトランプを切る瞬間、そしてローラの姿を引きで捉える瞬間——。いずれもファンの劇場での反応音を最大化するため、カットの尺と音響の入り方が一つずつ調整された。公開週末、これらの登場場面に劇場で沸いた歓声を記録した観客動画がSNSで急速に拡散したのも、編集側があえて設けた余白の設計が生んだ結果である。
二本のポストクレジット・シーンの配置も入念に練られている。第一のフォックス時代の未公開メイキング集は、本作と過去24年のX-MEN映画群への観客への感謝であり、最後のスクロールに対して「劇場の座席を立ちかけた観客を、もう一度座らせる」役割を担う。第二のブラインド・アルのコカイン場面は、張りつめた緊張を解き、観客を笑顔で送り出すための「綴じ」として置かれた。
27公開と興行
米国公開は2024年7月26日、日本公開は同年8月1日。米国初週末の興収は約2億1100万ドル、全世界初週末興収は約4億3850万ドルを記録し、いずれもR指定映画の歴代1位となった。最終的な米国内興収は約6億3680万ドル、海外興収は約7億190万ドル、全世界興収は約13億3870万ドルに達した。これにより、2019年の『ジョーカー』(約10億7800万ドル)が保持していたR指定映画の歴代世界興収1位の座を奪い取った。
製作費は約2億〜2億5000万ドル前後(マーケティング費用を含まないネット製作費)。これに照らせば、本作は明確な大ヒットの部類に入る。MCUシリーズとしては『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)以来の興収13億ドル超えであり、フェーズ5の全作品中で最高の数字を記録した。
批評面では、ロッテン・トマトの批評家支持率が約78%、メタスコアは55点、CinemaScoreはAを獲得した。批評家が高く評価したのは、ヒュー・ジャックマンとライアン・レイノルズの掛け合い、エマ・コリンとマシュー・マクファディンが演じるヴィラン、ヴォイドに登場するカメオ陣の使い方、そしてレヴィ監督のテンポ管理である。一方で、ファン・サービスの密度が物語の重みを覆い隠す場面や、MCUの過去シリーズへの参照の多さについては賛否が分かれた。
本作の興行は、フェーズ5全体の流れにとっても重要な意味を持った。前作『マーベルズ』(2023)が興収面で苦戦した直後だっただけに、本作の大ヒットは、MCUというフランチャイズ全体の継続性を業界の側から再確認させる役割を果たした。その興行成果は、後続のフェーズ5・フェーズ6作品の公開戦略にも直接の影響を与えている。
28批評・評価・文化的影響
本作の文化的影響は、いくつかの層に分けて捉えられる。第一に挙げたいのは、20世紀フォックスが築いてきたX-MEN/デッドプール/ファンタスティック・フォーの映画資産を、MCUの正史に正式に接続した最初の作品という記念碑的な位置である。2000年の『X-MEN』から24年に及んだフォックス時代のスーパーヒーロー映画群が、これによってマルチバース・サーガの一部として連続性を保って扱われることになった。
第二は、ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンが実写映画へ復帰したこと、それ自体の文化的意義である。2017年の『ローガン』で完結したと思われていたシリーズが、別宇宙の変異体という形で再び動き出した。しかも24年待たれてきた黄色&青のコミック版スーツがついに初めて画面に登場する。X-MENファンが長く抱いてきた期待への正面からの応答であり、シリーズ史に残る一場面となった。
第三は、MCV初のR指定作品としての解禁である。ディズニー傘下のMCU本流作品でR指定が認められたのは本作が初めてで、暴力描写、流血、性的表現、そしてWadeの第四の壁破りの言葉が制限なく画面化された。本作の興行的成功は、MCUにおいてR指定作品を継続して制作できることを業界の側から証明し、フェーズ6以降のR指定企画への前例ともなった。
第四に、レイノルズとジャックマンの友情、そして長年にわたるSNSでの掛け合いがある。両者は2010年代初頭から、互いの作品をネタにしたコメディ的なやり取りを公の場で続けてきた。それが本作で物語上の友情として完全に画面化されたことも、本作の文化的記憶の一部をなしている。プロモーション期間中の二人の対談、宣材写真、公開後の舞台挨拶でのやり取りは、いまもSNS上で流通し続けている。
舞台裏とトリビア
ヒュー・ジャックマンがまとう黄色と青のコミック版ウルヴァリン・スーツは、本作のためにゼロから新たに作られた。屋外の日光下でも、ヴォイドの暗いシーンでも同じ発色を保つため、素材には過去のフォックスX-MEN映画群で使われた皮革ではなく、最新のテキスタイル技術によるハイブリッド素材を採用している。色のサンプルは複数案が用意され、ジャックマンとレヴィ監督はそのなかから、コミックの初代意匠(1975年のレン・ウェイン&ハーブ・トリンプ版)に最も近い黄色を選んだ。
ライアン・レイノルズは冒頭の墓暴きアクションのため、振付師率いる専門チームと約3週間のリハーサルを重ね、NSYNC「Bye Bye Bye」の振付の大半を自ら踊り切った。R指定ゆえ、ローガンの白骨を使った各殺害シーンは無修正で撮影されている。
ジョン・オットマンによる『X-MEN』(2000)のテーマ旋律は、正式にライセンスを取得したうえで本作のメインテーマの一部に組み込まれた。ディズニー傘下のMCU作品が、フォックス時代の作品の音楽を正史として正式に引用したのは、これが初めてである。
カサンドラ・ノヴァを演じたエマ・コリンは、撮影前にコミックの『ニュー・X-MEN』(グラント・モリソン、作画フランク・キャシー)を全巻読み込んだと、公開後に明かしている。本作で彼女が見せる脊椎引き抜きの処刑術は、コミック版のカサンドラがプロフェッサーXに仕掛けたテレパシー上の侵略を、物理的な所作へと翻案したものだ。
ロケ地となったノーフォーク州の採石場跡は、かつて『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)のスカリフ海岸シーン近隣のロケや、ほかのスーパーヒーロー映画の異星撮影にも使われてきた。英国の映画撮影業界では「異世界の代用地」として長く知られる場所である。
ウェズリー・スナイプス演じるブレイドが放つ「I'm the only Blade」という台詞は、第四の壁を破るメタジョークだ。MCUが2025年以降の公開を予定していたマハーシャラ・アリ版『ブレイド』新作が、たび重なる延期と監督交替に見舞われていた件を皮肉っている。アリ版『ブレイド』はその後も製作の難航が続き、本作公開の時点でも公開時期は未定のままだった。
ロブ・デラニー演じるピーターは、『デッドプール2』(2018)に登場した「特殊能力を持たないごく普通の中年男」の続投である。本作では文字どおり「家族の一員」として、Wadeのアパートの食卓に座る最終ショットに姿を見せる。デラニーは舞台挨拶で「ピーターは何も特別なことをしない。だが、それこそが彼の役割なのだ」と、本作のピーター像を言い表している。
30テーマと解釈
中心の主題は「失敗した自分自身を、誰かが居場所として迎え入れること」だ。本作のWadeは、ヒーロー候補としてのアベンジャーズ加入に失敗し、車のディーラー営業で生活費を稼ぐ、「失敗の自覚」を抱えた中年男として描かれる。最低のローガンもまた、自分のX-MENを全員守りきれなかったという「失敗の自覚」を抱え、ヴォイドのバーで飲み続けてきた。クライマックスでこの二人が手を握り合い、タイム・リッパーへ飛び込む——それは互いの失敗を許し合い、自分自身を許す物語の極点として組まれている。
もう一つの軸は「物語の遺産をどう継承するか」だ。本作は、20世紀フォックスのX-MEN/デッドプール/ファンタスティック・フォーの映画群——24年間で20本以上に及ぶ作品の連なり——をMCUの正史へ接続する役割を負う。そこで本作が選んだのは、過去の作品を「無効化して書き直す」道ではない。「Earth-10005として正史化したまま、別宇宙の存在として永続させる」という選択だった。シリーズ作品の遺産の扱い方として、フランチャイズ映画の業界全体に一つの参照点を示す方針である。
三つ目の軸は「メタフィクションの暴力と感情の両立」だ。Wadeは画面の外の観客に絶えず話しかけ、撮影所、製作会社、出演料、過去作の評判、ストライキ後の業界の状況といったメタな話題を脚本に持ち込む。だが、その第四の壁破りの軽口は、ローガンとの友情、ヴァネッサとの再会、ブラインド・アルとの再会といった感情の核を覆い隠さない。むしろ、その核を観客に直接届けるための導線として機能している。誰よりも軽口を叩く男だからこそ、誰よりも自分の世界を救うことに本気だ——その構造が、物語と語り口の両面から組み立てられている。
視覚的には、Wadeの赤いスーツと、ローガンの黄色&青のコミック版スーツ、その色彩の対比が本作のテーマを一目で観客に届ける。終盤、二人がタイム・リッパーへ飛び込む場面のロングショット。赤と、黄+青の二つの身体が、中央のエネルギー流に同時に呑み込まれていく。本作の127分が「二色の魂の合流の物語」だったことを、画面の側から確認させる構造になっている。
31見る順番
本作はMCUフェーズ5の第7作(通算34作目)にあたり、マルチバース・サーガの中盤に位置する作品である。はじめて観るなら、まず『デッドプール』(2016)と『デッドプール2』(2018)の二本を押さえ、続いてDisney+のドラマ『ロキ』のシーズン1(2021)とシーズン2(2023)でTVAの基本設定とヴォイドの存在を頭に入れておきたい。そのうえで本作に臨むのがおすすめだ。とりわけ『ロキ』S1終盤のヴォイド回は、本作中盤の舞台をそのまま準備するエピソードである。未見のまま飛び込めば、作中で飛び交う用語の半分を取りこぼすことになる。
フォックス時代のX-MEN映画群——『X-MEN』(2000)、『X2』(2003)、『X-MEN: ファイナル ディシジョン』(2006)、『ローガン』(2017)、『デッドプール』『デッドプール2』、そして2005年版『ファンタスティック・フォー』など——は、本作の舞台「Earth-10005」の前提として参照される。すべてを観る必要はない。だが少なくとも『ローガン』を観ているかどうかで、本作冒頭の墓暴きシーンが背負う感情の重みは大きく変わってくる。
本作のあとは、フェーズ5以降のMCU本流——『キャプテン・アメリカ/ブレイブ・ニュー・ワールド』(2025)、『サンダーボルツ*』(2025)、『ファンタスティック・フォー/ファースト・ステップス』(2025)、さらに『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』、『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』へと続いていく。本作で正式にMCUへ接続されたX-MEN系統が、今後どう本流へ合流していくのか。そこがシリーズ全体の次の焦点となる。
32よくある質問
「あらすじだけ知りたい」場合は、以下の流れを押さえれば十分である。TVA管理官ミスター・パラドックスから「お前の住むEarth-10005はアンカー・ビーイングのローガンの死で消滅する」と告げられたWade Wilsonは、別宇宙のウルヴァリン変異体を一人連れ帰ろうとする。やがて自分のX-MENを死なせた「最低のローガン」を選び連れ帰る途中、二人はパラドックスによってヴォイドへ追放されてしまう。そこで出会うのが、ヴォイドの独裁者カサンドラ・ノヴァ(プロフェッサーXの双子の姉)と、ブレイド/エレクトラ/ガンビット/X-23/ジョニー・ストームからなるレジスタンスだ。Wadeとローガンはレジスタンスとともにカサンドラを倒し、TVA本部でパラドックスのタイム・リッパー計画を阻止する。さらに治癒能力を使って装置を破壊しながら、二人とも奇跡的に生還。こうしてEarth-10005の崩壊は止まり、ローガンはWadeの世界の新しいアンカー・ビーイングとして滞在許可を得る。
「結末・ネタバレを知りたい」場合は、次の点が核となる。本作の真の黒幕はTVAのミスター・パラドックスで、出世のために自然崩壊予定のEarth-10005をタイム・リッパーで早めに消そうとしていた。カサンドラ・ノヴァはプロフェッサーXの双子の姉であり、母胎内で剪定されたあとヴォイドへ流れ着いた存在だ。ジョニー・ストーム(クリス・エヴァンス、フォックス版F4からの復帰)はカサンドラに皮膚を剝がされて死亡する。ウルヴァリンは終盤、24年待たれたコミック版黄色&青スーツを初めて着用。Wadeとローガンはタイム・リッパー内部で互いの治癒能力を燃焼させて装置を破壊し、奇跡的に二人とも生還する。ローガンはEarth-10005の新しい〈アンカー・ビーイング〉として滞在許可を得て、Wadeのアパートで家族と暮らすことになる。ポストクレジットは二つ。第一はフォックス時代のX-MEN映画群の未公開メイキング集(24年への感謝)、第二はブラインド・アルがコカインの隠し場所を発見する軽い場面である。
「評価を知りたい」場合は、次のように整理できる。批評家評約78%、全世界興収約13億3870万ドル(R指定映画の歴代世界興収1位)、MCU初のR指定作品、フォックスX-MEN映画群とMCUの正式接続第1作、そしてヒュー・ジャックマンのウルヴァリン復帰(2017『ローガン』以来7年ぶり)と、話題には事欠かない。「見る順番」では、『デッドプール』『デッドプール2』『ローガン』『ロキ』S1&S2を観てから本作へ進み、続けてフェーズ5後半→フェーズ6へと進むのが最もスムーズだ。R指定のため小さな子どもとの鑑賞には向かない点も、視聴前に確認しておきたい。
33参考資料・脚注
作品名、キャラクター名、画像、その他の権利は、いずれも各権利者に帰属する。公開年や興行成績、配信状況、外部の評価は変動するため、視聴の前に公式サイトおよび各データベースの最新情報を確認されたい。本記事の本文は、各種の公開情報をもとに、Anna Movies独自の日本語記事として構成したものである。