エヴァンゲリオン百科事典

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映像バージョン完全ガイド

TVオンエア版・ビデオフォーマット版・DEATH系・旧劇場版・新劇場版の版番号を整理

『エヴァンゲリオン』の映像には、TVオンエア版とビデオフォーマット版、第弐拾伍話・最終話と旧劇場版第25話・第26話、DEATH・DEATH(TRUE)・DEATH(TRUE)²、新劇場版の1.0から3.0+1.11まで、複数の「版」があります。ここで重要なのは、同じ作品の修正版、総集編の再編集、別の終幕、新作映画を分けることです。本記事はシリーズ全体の映像系統を一枚の地図にし、初見で選ぶ版と研究用に比較する版を示します。

ネタバレ:物語の具体的な結末は避けますが、TV終盤と旧劇場版が別の映像であること、新劇場版の作品構成を説明します。

第弐拾伍話終わる世界と最終話を収録する新世紀エヴァンゲリオン公式Blu-ray第8巻
第弐拾伍話と最終話を、TVシリーズ正式の終幕として収録する公式Blu-ray第8巻。

最初に全体系を一望する

系列主な表記
TV版第壱話〜最終話
旧劇場版・総集編DEATH/DEATH(TRUE)/DEATH(TRUE)²
旧劇場版・完結編REBIRTH/Air/まごころを、君に
新劇場版:序1.0/1.01/1.11
新劇場版:破2.0/2.22
新劇場版:Q3.0/3.33/3.333
シン・エヴァ3.0+1.0/1.01/1.11

このうち、TV第弐拾伍話・最終話と旧劇場版『Air/まごころを、君に』は、同じ映像の修正版ではありません。逆に1.0と1.11は同じ『:序』の異なる仕上げです。「物語が別」なのか「編集・画・音が更新された」のかを先に判定します。

TVオンエア版―1995〜1996年に放送された全26話

TVシリーズは、第壱話「使徒、襲来」から最終話「世界の中心でアイを叫んだけもの」まで全26話です。オンエア版は放送時の編集を基準とし、当時の視聴者が週ごとに受け取った構成を残します。

第弐拾伍話・最終話もTVシリーズの正式な話数です。旧劇場版が後に公開されたからといって、TV最終二話を未完成の予告や消去された仮版として一覧から外しません。補完を人物の内面から描く映像として独自の構成を持ちます。

初見では全26話を話数順に見ます。映像差の研究をしない限り、途中で同じ話の別版へ何度も戻る必要はありません。まず一つの収録形態でシリーズの流れを保つことが理解に有効です。

第弐拾壱話〜第弐拾四話のビデオフォーマット版

映像商品向けに、第弐拾壱話から第弐拾四話には追加・修正を含むビデオフォーマット版が制作されました。資料や商品では話数表記にプライム記号を付けて区別されることがあります。現在の収録商品では、オンエア版とビデオフォーマット版を別枠で確認できる構成があります。

追加部分は、終盤の人物・組織・過去を補強し、旧劇場版へつながる情報を増やします。しかし第弐拾壱話'を第弐拾壱話の続編として数えるのではなく、同じ話数の後発映像版として扱います。全話数は30話には増えません。

初見でどちらか一方を選ぶなら、入手した正規商品に標準収録された版で全体を通せます。比較研究では、作品名、話数、オンエア/ビデオフォーマット、媒体、再生位置を一組にして差を記録します。

TV第弐拾伍話・最終話と旧劇場版第25話・第26話

TV第弐拾伍話「終わる世界」と最終話は、補完の中で人物が自分と他者の像を問い直す過程を中心にします。旧劇場版『Air/まごころを、君に』は、第25話「Air」と第26話「まごころを、君に」という別の映像として、NERV本部への侵攻から補完へ至る外的事件を描きます。

話数が対応しているため「劇場版はTV最終二話の完全版」と呼ばれることがありますが、単純な尺延長・作画修正ではありません。焦点、場面、映像表現が異なる作品として両方を視聴します。一方を見ればもう一方の全カットを見たことにはなりません。

順番はTV最終話まで見てから『Air/まごころを、君に』です。二つの関係を考察するのは両方を見終えた後にします。

『シト新生』―DEATHとREBIRTH

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』は、TVシリーズを再構成したDEATH編と、旧劇場版第25話「Air」の前半に相当するREBIRTH編を組み合わせて公開された作品です。DEATHは単純な時系列要約ではなく、人物と主題を編集と音楽で並べ直します。

REBIRTHは独立した完結編ではなく、後に完成版の「Air」へ含まれる部分です。『シト新生』を見た後に『Air/まごころを、君に』を見ると一部が重複します。公開当時の体験を追う場合には重要ですが、初見の最短視聴ではDEATH系を任意とし、完成版本編を優先できます。

DEATH・DEATH(TRUE)・DEATH(TRUE)²

DEATH編には、劇場公開後の編集差を持つDEATH(TRUE)、DEATH(TRUE)²があります。これらはTV版の続編が増えたものではなく、同じ総集編系統を再編集・調整した版です。版名を省いて「DEATHを見た」とだけ書くと、比較対象が曖昧になります。

現在の映像商品や上映ではDEATH(TRUE)²が収録・上映される構成があります。公開時のDEATHとの違いを研究する場合、どのBOX・ディスク・上映プログラムを参照したかを記録します。総集編の目的で一度見るだけなら、入手した商品の正式版名を確認すれば十分です。

『REVIVAL OF EVANGELION』はDEATH(TRUE)²と『Air/まごころを、君に』を組み合わせた上映体系です。「REVIVAL」という名の新しい後日談ではありません。

新劇場版の版番号を読む規則

新劇場版の英題に付く小数は、公式説明上、映像商品化などに際して画・音の再調整、新作カット、一部内容変更を行った版を識別します。整数部は作品順と対応しますが、小数部を物語内の周回数や世界線番号として扱いません。

1.01、1.11、2.22、3.33、3.333、3.0+1.01、3.0+1.11の更新範囲は一律ではありません。新作カット追加を含む版、全カットの再撮影を行う版、主に画・音を再調整する版があるため、「数字が一桁増えるたび同じ量の変更」と考えません。

新劇場版だけの細かな版比較は新劇場版の各映像バージョン比較に分離しています。本記事ではTV・旧劇場版を含む全体地図を扱います。

『:序』1.0・1.01・1.11

1.0は2007年の劇場公開版です。1.01は映像商品向けに画・音を再調整した版、1.11はさらに再調整と新作カット追加を行った版です。現在の通常視聴では1.11が選びやすく、公開時の編集とフィルム工程を知る場合に1.0・1.01を比較します。

1.11を見た後に1.0を見ても物語が一段階巻き戻るのではなく、同じ第1作の差分を見ることになります。各版の公開日・発売日を作品の初公開年と混同しません。

『:破』2.0・2.22

2.0は2009年の劇場公開版、2.22は画・音の再調整と新作カット追加を含む映像商品版です。2.22の商品情報では本編111分49秒と示されます。初見で第2作を見る場合は2.22を選べます。

2.22の4K UHDは、公式説明ではBlu-ray用HD映像を使用して4K化し、BT.709内の色域で再現します。4Kディスクという名称だけから、ネイティブ4K撮影やHDR収録と判断しません。

『:Q』3.0・3.33・3.333

3.0は2012年の劇場公開版、3.33は映像商品向けに画・音を再調整した版です。3.333は3.33の全カットを2K解像度で再撮影し、一部内容を変更した版として公式に説明され、IMAX上映と4K UHD・Blu-ray商品へ展開されました。

3.333の4K UHDはIMAX上映用マスターを使用し、SDR・BT.2020色域です。1.11・2.22の4K化とは公式説明が異なるため、新劇場版4作の4K UHDを一律の元素材・色仕様としません。

『EVANGELION:3.0(-46h)』『EVANGELION:3.0(-120min.)』は本編3.333の次の修正版番号ではなく、周辺時間を補足する別タイトルの映像特典です。

『シン・エヴァ』3.0+1.0・3.0+1.01・3.0+1.11

3.0+1.0は2021年の劇場公開版です。3.0+1.01は画・音を再調整した後発上映・配信版、3.0+1.11は映像商品向けにさらに画・音を再調整した版です。別の結末を持つ三本の映画ではありません。

3.0+1.11の4K UHDはIMAX上映用にマスタリングされた映像と同じ仕様で、SDR・BT.2020と説明されます。3.0+1.01を見た人が3.0+1.11へ進む場合は、続編を見るのではなく仕上げの差を確認します。

商品には本編以外の特典短編、メイキング、プロモーション映像も収録されます。特典の追加と本編版の変更を分けて一覧化します。

4K・HD・SDR・HDRを混同しない

4K UHDはディスク規格、4Kは出力解像度、ネイティブ4Kは元素材・制作工程、HDR/SDRは輝度・信号形式、BT.709/BT.2020は色域に関わる別の属性です。「4KだからHDR」「SDRだからBlu-rayと同じ」とは限りません。

比較時はテレビやプレイヤーのアップコンバート、HDR変換、映像モード、配信圧縮を統一します。再生環境が違う状態で見え方が変わっても、作品側の修正とは断定できません。

公式が示す再調整、新作カット、一部内容変更、マスター、色域を基準にし、非公式な修正カット数は実際の正規媒体を照合してから記録します。

BOX商品で何が見られるか

TV版・旧劇場版のBlu-ray BOX、新劇場版の通常BOX、主要な全版を集めるComplete BOX、TV・旧劇場版まで範囲を広げるFull Complete系では、同じ「BOX」でも収録対象が異なります。商品名だけで全シリーズ・全版収録と判断しません。

初見で物語を通す用途なら、TV全26話、旧劇場版本編、新劇場版4作の後発本編版があれば足ります。公開版・中間版・総集編の全編集差を調べる用途では、Complete系のディスク構成表を確認します。

購入前には、作品名、版番号、ディスク種別、特典、字幕・音声、再生環境を確認します。4K UHDは通常Blu-rayプレイヤーだけでは再生できないため、画質比較以前に対応機器が必要です。

目的別に選ぶ版

目的選び方
初見で物語を追うTVは入手商品の標準版、旧劇場版本編、新劇場版は1.11・2.22・3.333・3.0+1.11
1990年代の放送体験TVオンエア版と劇場公開時のDEATH/REBIRTHを確認
終盤TV話数の追加差第弐拾壱話〜第弐拾四話のオンエア版とビデオフォーマット版を比較
旧劇場版の編集史DEATH系三版、REBIRTH、Air完成版の範囲を分ける
新劇場版の修正研究各.0公開版と後発版を同一環境・同一場面で比較
4K環境を活用作品ごとのマスター・色域・SDR仕様を確認して選択

正確な差分記録の方法

「色が違う」「場面が増えた」と書く前に、作品名、話数または映画名、版番号、媒体、再生時間位置、再生機器を記録します。TV版ならオンエア/ビデオフォーマット、新劇場版なら1.0/1.11のように対象を明示します。

カットの有無、尺、台詞、音響、撮影、色、解像感を別項目にします。一つの場面で色が変わったからといって、脚本や世界設定まで変更されたとは限りません。反対に短い新作カットが人物関係の読みを変える場合もあります。

配信は更新や地域差があり得るため、確認日と表示版名を残します。画像比較を公開する場合も、圧縮・キャプチャー・表示変換による差を作品側の差と誤認しないようにします。

よくある疑問

全部で何話ありますか

TVシリーズは全26話です。第弐拾壱話〜第弐拾四話のビデオフォーマット版を別話として足さず、旧劇場版第25話・第26話は別の劇場映像として扱います。

最新版だけ見れば物語は分かりますか

物語の一周には後発本編版で十分です。公開史、編集、追加カット、色・音を研究する場合に旧版を比較します。

DEATH(TRUE)²は旧劇場版本編ですか

TVシリーズの再構成総集編です。『Air/まごころを、君に』とは内容の役割が違います。組み合わせ上映・商品では同じパッケージに入ることがあります。

3.333は3.33の続きですか

続きではありません。同じ『:Q』の後発版で、全カット2K再撮影と一部内容変更を含む版です。

どの版を見たか分からない時は

再生画面や商品パッケージの英題・版番号、収録時間、商品コードを確認します。作品名だけで推測しません。

まとめ―「別作品」と「同じ作品の別版」を分ける

TVオンエア版とビデオフォーマット版、DEATH系の再編集、TV最終二話と旧劇場版、新劇場版の小数版は、それぞれ違いの種類が異なります。話数、作品、版、媒体の四層に分ければ、同じ映像の重複と必要な別作品を取り違えません。

初見は本編を一度ずつ通し、後発版で物語をつかむ。次に興味のある作品だけ公開版へ戻り、同じ環境で差を確認する。版の多さを障壁にせず、作品が時間をかけてどの画・音・編集を選び直したかを読む地図として活用してください。