JOJOジョジョの奇妙な冒険 百科事典
Part 9 / スタンド

グローリー・デイズ

ぐろーりーでいず

第二世界線main_manga

ネタバレ範囲: Part 9第17話から第20話まで

# グローリー・デイズグローリー・デイズは、第9部『The JOJOLands』に登場するボビー・ジーンスタンドである。ボビーが通常の拳銃から撃った弾丸の速度を操作し、空中へ低速の弾道を長時間残す。遅い弾を別の時刻と方向から重ねることで、標的が発砲を認識する前に包囲を完成させる。

弾丸は着弾後も同じ角度からゆっくり身体へ食い込み、回避、防御、治療のすべてを同時に要求する。独立したスタンド像を持たず、射撃技術、消音器、病院の廊下やエレベーターという環境を殺傷装置へ変える現象型の能力である。

基本情報

使用者はHOWLER社の捜査官ボビー・ジーンである。第17話「ルルちゃんのバッグス・グルーヴ その2」で初登場し、同話で能力名も明かされる。英語表記はGlory Daysで、ブルース・スプリングスティーンの同名楽曲と同じ綴りを持つ。ボビー本人の身体や銃へ人型の像が付くのではなく、発射された弾丸の運動へ作用する。

スタンドの視覚的な印は、弾丸と軌跡の周囲に生じる光や輪として描かれる。

使用する拳銃

ボビーは正規の許可を得た実物の拳銃を携帯し、銃口へ消音器を装着する。銃はスタンドが生み出した物ではなく、弾薬も現実の物体である。発砲音を抑える働きは主に消音器が担い、グローリー・デイズは銃口を出た後の弾速を変える。実体弾であるため、壁板、水滴、肉体へ衝突し、薬莢も発射場所に残る。

ボビーは遅い弾が標的へ届くまでの間に薬莢を回収し、発砲の証拠を消すことができる。

弾速操作

グローリー・デイズが明確に示す能力は、発射した弾丸を通常より遅く進ませることである。弾は完全に停止せず、指定された直線上を一定の方向へ進み続ける。ボビーは複数の弾へ異なる速度を与え、到着時刻をそろえたり、時間差で次々に命中させたりする。能力名の説明では弾速を操作するとされるが、通常弾より速く加速させた実例は確認されていない。

したがって、百科事典上では低速化と速度調整を確定事項とし、無制限の加速能力までは含めない。

直線だけを進む

弾丸は射出後に曲がって標的を追跡する自動追尾弾ではない。撃った時の銃口方向と衝突までの直線を保ち、途中で標的が移動しても軌道そのものは変わらない。ドラゴナは最初の攻撃を観察し、弾が自動追尾ではないため、敵はすでに自分たちの位置を特定していると判断する。ボビーは追尾機能の代わりに、相手の進路、遮蔽物、逃げ込む場所を読み、先に弾を配置する。

能力の精度は、弾速だけでなく使用者の射撃と状況予測へ強く依存する。

見えるのに避けにくい理由

ジョディオたちは、低速で近づく弾丸を肉眼で認識できる。それでも発見した時点では、四方から複数弾が身体の近くまで到達し、避ける空間が残っていない。速度が遅いことは安全を意味せず、発射から着弾までの時間を敵の準備時間として使われた結果である。通常の銃撃なら発砲音と命中がほぼ同時に起きるが、グローリー・デイズでは発砲者が別の場所へ移った後に弾が現れる。

音、射手、弾道、着弾の時系列がずれることで、標的は攻撃開始を判断できない。

最初の一斉射撃

地下階へ到着したボビーは、ドラゴナの髪飾りを手掛かりに標的を見つける。確証を得る前に消音器付き拳銃を取り出し、ジョディオ、ドラゴナ、パコ、チャーミング・マンへ十二発を撃つ。弾丸は低速で進み、ボビーとルルが上階の待合へ移動した後に四人へ到達する。ジョディオはほとんど発砲音を聞かず、パコだけが一度の銃声を認識する。

攻撃者が現場から離れた後に弾だけが到着するため、誰がどの位置から撃ったかを即座に特定できない。

着弾後の侵入

グローリー・デイズの弾は、身体へ当たった瞬間に通常速度へ戻って貫通するとは限らない。接触した角度を保ち、皮膚と筋肉へゆっくりねじ込まれるように進む。パコの身体には六発が食い込み、時間の経過とともに傷が深くなる。低速であるため即死を免れる余地はあるが、放置すれば内臓や血管へ到達する。

標的は次の弾を防ぎながら、すでに刺さった弾を抜く処置まで行わなければならない。

四人の防御

ドラゴナはスムース・オペレターズを使い、パコへ食い込む弾を一発ずつ体外へ移す。チャーミング・マンはビッグマウス・ストライクス・アゲインで首の皮膚を砂状に崩し、弾が肉を押す接点をなくす。ジョディオは頬を貫こうとする弾へ、口内からノーヴェンバー・レインを当てて軌道を外す。能力の異なる三人がそれぞれ、除去、接触回避、進路変更という別の方法で低速弾へ対処する。

スタンド防御を持たない人物が同じ位置で撃たれれば、遅い侵入を止める手段はほとんどない。

エレベーターの罠

ボビーとルルは地下階を歩き、上へ向かうパコとすれ違う。ボビーは拳銃を背後へ隠し、歩き去る前にエレベーター内へ複数の弾を撃っている。パコが一人で扉の内側へ入った後、空中に残されていた弾丸が周囲から近づく。狭い箱の中には回避方向がなく、射手もすでに扉の外へ移動している。

パコはTHE ハッスルで壁パネルをはがし、身体へ巻き付けて即席の盾にする。弾を空間へ事前配置し、標的が入ってから包囲を完成させる代表的な使用例である。

ヨコハマへの流れ弾

エレベーターでパコを狙った弾の一発は、本来の射線を外れて病院入口の方向へ進む。ドルフィン銀行のヨコハマが建物へ入ろうとした瞬間、その弾が頭部へ命中する。低速弾はボビーがその場を離れた後も直進するため、経路へ別人が入れば無差別に当たる。グローリー・デイズには標的を識別して命中を止める安全機能がない。

ヨコハマの負傷はジョディオたちがHOWLER社の債務資料を得る偶然へつながり、暗殺者の一発が雇用主側の危機を進める。

背後への予防射撃

ジョディオは廊下でボビーの背後へ回り、ノーヴェンバー・レインを発動しようとする。しかしボビーは、振り返る前から自分の後方へ低速弾を撃っている。ジョディオが攻撃位置へ入る時には、数発の弾がすでに進路上へ到達している。ボビーは相手の気配を見てから反射的に撃つのではなく、奇襲され得る場所へ先に射線を置く。

遅さを弱点ではなく、未来の空間へ罠を残す時間差へ変えた使い方である。

弾道による包囲

ボビーは廊下、曲がり角、トイレの入口を移動しながら、異なる方向から弾を発射する。それぞれの速度を調整すると、別の位置で撃った弾が同じ時刻にジョディオの周囲へ集まる。ジョディオから見れば、一人の射手がいる方向だけでなく、通過してきた複数の方向から死線が迫る。弾を曲げなくても、使用者が先に移動して射点を変えれば立体的な包囲を作れる。

弾数と準備時間が増えるほど安全な回避経路は減り、低速弾の視認性は救いにならなくなる。

トイレでの最終戦

ジョディオが男性用トイレへ逃げると、ボビーは各個室の隙間へ向けて弾を撃つ。直線しか進めない制約を、個室ごとに射線を通す数の多さで補う。ジョディオは自分の周囲へノーヴェンバー・レインを降らせ、重い水滴で弾丸を別方向へ反射する。ボビーは個室へ入り、肺水腫で倒れたジョディオへ銃を向け、溶岩を出すよう要求する。

天井へ付着していた重い水滴が帽子を経由してボビーの頭を貫き、使用者の死亡によって戦闘は終わる。

ノーヴェンバー・レインとの相性

グローリー・デイズは空間へ時間差の弾を置くため、接近前にジョディオを包囲できる。一方のノーヴェンバー・レインは、限られた範囲へ多数の重い水滴を継続して落とす。水滴の壁は直線弾の進路へ繰り返し接触し、速度の遅い弾を横へ弾く。ボビーは雨の有効範囲を約三メートルと読み、その外から射線を増やそうとする。

ジョディオは飛んでくる弾だけを狙わず、天井へ水を残し、射手が接近した時の落下攻撃へ使う。弾速操作と重力を伴う局地的な雨が、時間差の罠を置き合う戦いになっている。

証拠を隠す運用

ボビーはHOWLER社のために調査者を消す任務を受け、病院のような公共施設でも発砲する。消音器で音を抑え、弾を遅らせ、発射後に薬莢を拾えば、射手の位置と時刻を特定されにくい。監視カメラの記録についてもルルと消去を相談し、攻撃後の証拠処理まで計画する。通常の狙撃は命中地点から直線を戻れば射点を推定できるが、ボビーは着弾前に別の階へ移れる。

能力は銃の威力を増すより、暗殺の時間と場所を分離して捜査を難しくする。

強み

複数の弾を空中へ残し、異なる方向と時刻から標的へ集められる。発砲者がその場を離れた後に命中するため、攻撃者の発見と反撃が遅れる。狭い部屋、廊下、エレベーターでは射線を避ける空間が少なく、事前配置の効果が高い。着弾後も弾が体内へ進み、標的へ継続的な処置を強いる。

実体弾なので非スタンド使いにも致命傷を与え、能力を視認できない一般人にはさらに対処しにくい。

弱点と制約

弾丸は直線しか進まず、発射後に曲げて逃げる標的を追い直すことはできない。銃と弾薬が必要で、残弾を使い切れば新しい射線を追加できない。速度が遅い弾は十分な距離があれば視認でき、軌道を読んで遮蔽物を置く余地が生じる。壁パネルのような硬い物体や、ノーヴェンバー・レインの重い水滴で防御と反射が可能である。

味方や無関係の人物が射線へ入っても止まらず、ヨコハマのような予期しない被害を出す。

ボビー・ジーンとの対応

ボビーは銃の扱いに慣れ、相手の行動を観察して待ち伏せを作る捜査官である。グローリー・デイズは本人に超人的な格闘力を与えず、訓練済みの射撃を時間差の罠へ変える。彼は対象が未成年でも確認が不十分でも撃ち、一般人が巻き込まれても攻撃を続ける。能力の危険性は弾速操作そのものだけでなく、公共空間で多数の射線を置く使用者の判断にある。

最後はジョディオを追い詰めた自信から雨の有効範囲へ入り、頭上に残された水滴を見落とす。

物語上の役割

グローリー・デイズは、「遅い弾なら避けやすい」という直感を逆転し、遅さを包囲の準備時間へ変える。ジョディオたちは見える弾へ反応できても、バッグス・グルーヴで身体内部を攻撃されながら複数の射線を処理しなければならない。病院は治療の場所である一方、狭い動線、患者、医療機器が戦闘の制約として働く。ヨコハマへ当たった流れ弾は、ボビーの任務と反対にHOWLER社の債務情報をジョディオへ運ぶ。

弾の到着を遅らせる能力が、意図した殺害だけでなく、使用者の死後まで続く次の計画を呼び込む。

関連項目

- ボビー・ジーン- ルル- ジョディオ・ジョースター- パコ・ラブランテス

- ノーヴェンバー・レイン- THE ハッスル- バッグス・グルーヴ- 「ルルちゃんとボビー・ジーン」