01来歴

コレリア時代
惑星コレリアの首都コロネット・シティの貧民街で育ち、犯罪組織ホワイト・ワーム(首領レディ・プロキシマ)の手駒として子供時代を生き延びる。恋人キーラ・トリースと共にコアキシウム燃料カプセルを盗んで脱出を図るが、ハンだけが帝国保安検査線を抜けて先に船へ乗り込み、キーラと引き裂かれて別離する。逃亡先で帝国軍士官学校に志願し、家族名を持たないため登録官から姓「ソロ」を授かる。
ミンバン従軍とファルコン奪取
帝国軍歩兵としてミンバン地上戦に従軍するが、上官への侮辱で営倉送りとなり、捕虜のウーキー(チューバッカ)と檻に放り込まれる。二人は協力して脱走し、強盗団トバイアス・ベケットの一味に合流する。氷上列車強盗でコアキシウム輸送に失敗した後、ケッセルの塩鉱山でクリムゾン・ドーンのドライデン・ヴォスの依頼を受け、精製コアキシウム強奪に挑む。チューバッカと共に「ケッセル・ラン」をミレニアム・ファルコンで12パーセクで突破し、そのファルコンをランド・カルリジアンからサバックの賭けで勝ち取る。終盤にはクリムゾン・ドーンをマウルが支配していたことが明かされる。
密輸業者としての活動
ジャバ・ザ・ハットの密輸業者として活動するが、帝国巡視艇に追われてジャバの輸送貨物を投棄したことで巨額の負債を抱える。賞金稼ぎグリードがハンの首に懸賞をかけて執拗に追い、ハンはタトゥイーンのモス・アイズリーのカンティーナを根城とする。
ヤヴィンの戦い
モス・アイズリーのカンティーナでオビ=ワン・ケノービとルーク・スカイウォーカーに雇われ、ファルコンでオルデランへ向かう。途中でデス・スターに引き込まれ、レイア・オーガナの救出に成功する。報酬を得て一度は離脱を選ぶが、ヤヴィンの戦い終盤で帰還し、ダース・ベイダーのTIEアドバンストXを撃退してルークのプロトン魚雷投下を成功させる。
ホスとベスピンでの逃亡
ローグ部隊の隊長として反乱同盟軍ホス基地に常駐する。ホス陥落後、損傷したファルコンで小惑星帯と巨大ミンミン・スコークの胃の中を経て、旧友ランド・カルリジアンが行政官を務めるベスピン雲上都市に逃れる。しかしベスピンで帝国に売られ、レイアに「I love you」と告げられた直後にカーボナイト凍結処置を施され、賞金稼ぎボバ・フェットに引き渡される。
ジャバ救出とエンドアの戦い
ジャバ・ザ・ハットの宮殿の壁に飾り物として吊られた状態から、レイア・チューバッカ・ルーク・ランドらの連携作戦で救出される。一時的な視覚障害を負ったままセイル・バージ「カイヴェン2世号」上の戦闘に参加し、ジャバ討伐に貢献する。エンドアの戦いでは将軍として地上部隊を指揮し、シールド発生装置基地を破壊する。祝勝の場でレイアと愛を交わす。
派生小説での空白期補完
ディズニーによるルーカスフィルム買収後に整備された新カノンの派生小説群では、エンドア戦後から『フォースの覚醒』までの空白期が補完される。チャック・ウェンディグ著『Aftermath』三部作ではエンドア直後の新共和国成立期にチューバッカ救出作戦へ従事する姿が描かれ、ジョー・シュレイバーやティモシー・ザーンらの中編でも密輸業者復帰の経緯が断片的に描かれる。
新共和国期の家族と破綻
レイア・オーガナと結婚し、息子ベン・ソロを儲ける。一時期はチューバッカと共に新共和国の現役引退商船船長として安寧の生活を送るが、息子ベンがルークの新ジェダイ・オーダーで暗黒面に堕ち、寺院を焼き払ってカイロ・レンとなった事件を機に家族関係が破綻する。レイアとは別居し、ハンは再びファルコンに戻って密輸業に復帰する。過去の負債も再び表面化する。
スターキラー基地での最期
盗まれていたファルコンを偶然取り戻し、ジャクーから来た少女レイとフィンと共に行動する。マズ・カナタの城を経てレジスタンス本拠地ディカーで30年ぶりにレイアと再会する。スターキラー基地のオシレーター破壊作戦に志願し、基地内部の橋で息子ベン・ソロ/カイロ・レンに「ベン、家に帰ろう」と呼びかける。ベンは父の頬に触れた直後、ライトセーバーで貫いてハンを谷底に落とす。
息子の記憶としての再登場
『最後のジェダイ』では直接登場しないが、レイアがハンの形見のダイスを握る場面などに記憶が断片的に挿入される。『スカイウォーカーの夜明け』終盤では、エクセゴルから帰還したベン・ソロが父ハンの記憶(フォースの中の対話)と対面する。「父さん」と呼ばれた瞬間にハンは「I know」と短く告げ、ベンはカイロ・レンのライトセーバーを海に投げ捨て、ベン・ソロとしてレイの救援に向かう。
02能力・特徴

- 操縦技術:銀河随一のファルコン操縦者。ヤヴィン戦、ホス脱出後の小惑星帯回避、ケッセル・ラン12パーセクなど、限界状況での即興操縦に圧倒的な実績を持つ。
- 射撃:DL-44重ブラスター・ピストルの精密射撃を得意とし、カンティーナでのグリード戦やジャバの宮殿戦など、片手撃ちでの瞬発的な命中精度に定評がある。
- 交渉・詐欺:密輸業者として銀河中の犯罪組織と取引し、サバックの名手でもある。即興の虚勢や偽装トリックで危機を切り抜けることが多い。
- リーダーシップ:反乱同盟軍将軍に昇格し、エンドア地上戦のシールド発生装置基地破壊作戦の指揮を執る。組織人としての適性は乏しいが、現場での即興判断と仲間の信頼を集める力に長ける。
- 整備:ファルコンの主要システムをチューバッカと二人だけで運用し、ハイパードライブ修理など整備士としての顔も見せる。
- 観察者代理視点:ジェダイでもシスでもない一般人として、フォースを使う者たちのドラマを観客と共に観察する代理人の役割を担う。
03関連人物

04登場・関連作品
05名場面

「Never tell me the odds.」(『帝国の逆襲』・小惑星帯):C-3POが生存確率を告げかけた瞬間に遮る場面。リスクを統計ではなく直感で踏み抜くハンの行動原理を示す名台詞。
「I love you」「I know」(『帝国の逆襲』・ベスピン):カーボナイト凍結直前、レイアの愛の告白にハンが返すアドリブ。脚本の「I love you, too」をフォードが変更提案した逸話で知られる。
「Han shot first.」(『新たなる希望』・カンティーナ):グリードに銃を向けられたハンがテーブル下から先に撃つ場面。1997年版でグリード先撃ちに改変され、ファン論争の的となった。
「ベン、家に帰ろう」(『フォースの覚醒』・スターキラー基地の橋上):息子カイロ・レンに本名で呼びかける場面。ベンは頬に触れた直後ライトセーバーで父を貫く。サーガ最重の別れのひとつ。
ベンとの記憶対話の「I know」(『スカイウォーカーの夜明け』終盤):ベン・ソロが父の記憶と対面し「父さん」と呼んだ瞬間、ハンが「I know」と返す。『帝国の逆襲』の名場面と対になる。
06制作背景

ハリソン・フォード(Harrison Ford/1942年7月13日米国イリノイ州シカゴ生まれ)が旧三部作から現役のハン・ソロを演じた。キャスティング段階では大工としてルーカスのオフィスを改装しつつ、他俳優のオーディション読み合わせ役として呼ばれた縁から起用に至った。『ブレードランナー』のリック・デッカード役、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のインディ・ジョーンズ役と並ぶ代表作とし、AFI終身功労賞(2000年)、英国アカデミー賞フェローシップ(2022年)を受けた。『フォースの覚醒』では約32年ぶりに再演している。
前日譚『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018年5月25日米国公開)では、オールデン・エアエンライク(Alden Ehrenreich/1989年11月22日米国カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ)が若き日のハンを単独主演で演じた。主演オーディションには3000人以上が応募し、最終候補の中から選出された。当初の監督フィル・ロード/クリストファー・ミラーは撮影開始後に降板し、ロン・ハワードが大半を再撮影したが、ファルコン格納庫のサバック対決など一部は前任者版が残っている。
旧三部作の監督はジョージ・ルーカス(『新たなる希望』1977年5月25日米国公開)、アーヴィン・カーシュナー(『帝国の逆襲』1980年5月21日米国公開)、リチャード・マーカンド(『ジェダイの帰還』1983年5月25日米国公開)が分担した。続三部作はJ.J.エイブラムス(『フォースの覚醒』2015年12月18日米国公開・『スカイウォーカーの夜明け』2019年12月20日米国公開)とリアン・ジョンソン(『最後のジェダイ』2017年12月15日米国公開)が担当。脚本ではローレンス・カスダンが、ハンの台詞回しを最も多く書いた作家として知られる。
本編スコアはジョン・ウィリアムズ(John Williams)が全エピソードを担当し、前日譚のメインスコアはジョン・パウエルが手がけたうえで、ハン・ソロ単独テーマ『The Adventures of Han』をウィリアムズが新規作曲して提供した。撮影は旧三部作が英国エルストリー・スタジオ、続三部作と前日譚がパインウッド・スタジオを主要拠点とし、チュニジアやノルウェーなどでロケが行われた。製作は続三部作と前日譚をキャスリーン・ケネディが統括し、配給は旧三部作の20世紀フォックスからウォルト・ディズニー・スタジオへ移った。前日譚は実写スター・ウォーズ初の低調な北米初週末興行となり、興行戦略の見直しを促した作品としても語られる。
07評価・考察

ハン・ソロは「フォースを持たない男」としてサーガに重要な役割を果たす。ジェダイでもシスでもない一般人の視点から、フォースを使う者たちのドラマを観客と共に観察するキャラクターであり、オビ=ワンの言葉に対する「フォースなんてものを信じる根拠は見たことがない」という懐疑こそが、観客が銀河の宗教観へ踏み込む入口になっている。
二人の演者は四十年以上の時間差で同じ人物の「現役」と「青年」を演じ分けている。青年期を描く前日譚は、皮肉な口調・斜に構える姿勢・ファルコンへの愛着が「どこから来たのか」を逆算的に描く構造となっており、シリーズ全体で人物造形の連続性を担保している。
ハン・ソロの最終的な意味は「父親の物語」に集約される。旧三部作では孤独な密輸業者からチューバッカやレイアという家族への帰属を描き、続三部作では息子に手を伸ばし続ける父親を描いて、ベン・ソロとの記憶対話でその円環が完結する。血統や運命の重力の外側に立ち、関係性の呼びかけで息子に届こうとする姿こそが、スカイウォーカー家以外の人間でありながらサーガ全体の感情の支点となる所以である。
08トリビア
- 「I know.」のアドリブ:『帝国の逆襲』のベスピン凍結シーンで、脚本の「I love you, too」を「I know」に変える案をフォード本人がリハーサルで提案し、監督が採用した。
- 「Han shot first.」論争:『新たなる希望』初公開版ではハンが一方的に先撃ちしたが、1997年スペシャル・エディションでグリード先撃ちに改変され、以降も微調整が続きファン論争が長く続く。
- オールデン・エアエンライクのキャスティング:前日譚の主演オーディションには3000人以上が応募した。当初監督のロード/ミラーは撮影開始後に降板し、ロン・ハワードが大半を再撮影した。
- 「The Adventures of Han」テーマ:前日譚のためジョン・ウィリアムズが新規作曲したハン・ソロ単独メインテーマ。サーガでハン専用テーマが正式に作曲されたのはこれが初である。
- ハリソン・フォードの起用経緯:『新たなる希望』のキャスティング段階で、フォードは大工としてルーカスのオフィスを改装しつつ、他俳優の読み合わせ役として呼ばれていた縁から起用された。
09よくある質問
旧三部作と続三部作の現役・記憶のハン・ソロはハリソン・フォードが演じています。前日譚『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の若き日のハンはオールデン・エアエンライクが演じています。
『フォースの覚醒』終盤、スターキラー基地の橋で息子ベン・ソロ(カイロ・レン)に「ベン、家に帰ろう」と呼びかけた直後、ライトセーバーで貫かれて谷底へ落下します。『スカイウォーカーの夜明け』では記憶として再登場します。
前日譚冒頭、帝国軍士官学校への入隊登録で家族名を持たないため、帝国登録官が「独りで来た」ことにちなみ即興で「ソロ」の姓を与えました。
前日譚終盤、ランド・カルリジアンが所有していたファルコンを、ハンがサバックの賭けで勝ち取ります。
『帝国の逆襲』のベスピンで、凍結直前にレイアの「I love you」にハンが「I know」と返す場面です。脚本を変えたフォードの即興で、『スカイウォーカーの夜明け』でも父子の構造で反復されます。
10出典
- StarWars.com 公式キャラクターデータベース: Han Solo
- IMDb: Harrison Ford
- IMDb: Alden Ehrenreich
- Wookieepedia: Han Solo
- IMDb: Star Wars: Episode IV - A New Hope (1977)
- IMDb: Star Wars: Episode V - The Empire Strikes Back (1980)
- IMDb: Star Wars: Episode VI - Return of the Jedi (1983)
- IMDb: Star Wars: Episode VII - The Force Awakens (2015)
- IMDb: Solo: A Star Wars Story (2018)
- IMDb: George Lucas
- IMDb: J.J. Abrams
- IMDb: John Williams