01来歴

前史と評議会就任
ヨーダは正史上で約900歳まで生きるジェダイの一人として、ハイ・リパブリック時代を含む長期にわたりジェダイ騎士団に仕えた。長い在籍を通じてジェダイ騎士団のグランドマスターおよび高等評議会の議長格に到り、『エピソード1/ファントム・メナス』本編開始時には、すでにコルサントの評議会中央席に座る最古参の一人として描かれる。
アナキンの試験
ジェダイ高等評議会の場面で、ヨーダはクワイ=ガン・ジンが連れてきた幼少アナキン・スカイウォーカーを試験する側として登場する。アナキンの『恐れ』を見抜き、『恐れは怒りへ、怒りは憎しみへ、憎しみは苦しみへ』というシリーズ最重要級の台詞を語る。この場面は、プリクエル三部作からオリジナル三部作を貫く主題の出発点となる。
戦うヨーダの登場
『エピソード2/クローンの攻撃』では、ジオノーシス決戦の最終局面で、長らく謎とされてきたヨーダのライトセーバー戦が初めて画として実装される。アナキンとオビ=ワンを救うため駆けつけ、かつての教え子ドゥークー伯爵と緑刃で対峙する。杖を持つ小柄な老人が瞬時にフォームIV(アタル)の超機動戦士へ切り替わる衝撃は、シリーズ史に残る名場面となった。
クローン戦争の指揮
クローン戦争期のジェダイ最高位として、ヨーダは『クローン・ウォーズ』で多くの戦線を指揮する。共和国軍最高司令官かつ高等評議会議長格として、アナキン、オビ=ワン、アソーカ・タノら主要ジェダイの任務を統括する。シリーズ後半、フォースの幻視を通じてジェダイの没落を予感する第6シーズン『失われしもの』のヨーダ主題エピソード群は、物語の重要なターニングポイントとなる。
皇帝との対決と隠遁
オーダー66発令直後、ヨーダはキャッシーク戦線からウーキー族の助けで脱出し、コルサントで皇帝と直接対峙する。『エピソード3/シスの復讐』では、元老院議場のポッドを投げ合う屈指のフォース・ライトセーバー戦の末に皇帝を仕留めきれず、敗北を認めて姿を隠す選択を取る。本編末尾ではオビ=ワンとともに、生まれたばかりのルークとレイアを別々の場所に隠すことを取り決め、ダゴバへの長い隠遁が始まる。
ダゴバでのルーク修行
帝国期末期のダゴバ沼地で隠遁するヨーダの元へ、フォースゴーストのオビ=ワンに導かれたルーク・スカイウォーカーが訪れる。『エピソード5/帝国の逆襲』では、最初は正体を伏せた小柄な老人として現れてルークの忍耐を試したのち、正体を明かして修行を始める。『Do. Or do not. There is no try.』『Size matters not.』『Luminous beings are we, not this crude matter.』といった台詞群は、シリーズの哲学的中核として広く引用される。
フォースへの帰還
ダゴバに戻ったルークに対し、ヨーダは病床からダース・ベイダーがルークの父であること、そして妹がいることを確認する最後の対話を行い、安らかにフォースに還る。『エピソード6/ジェダイの帰還』で身体が消えてジェダイ・ローブだけが残る描写は、ジェダイがフォースと一体化することを視覚化する。以降、ヨーダはフォースゴーストとして断続的に登場する。
アニメ短編での補完
Disney+配信の短編アンソロジー『テイルズ・オブ・ザ・ジェダイ』第1シーズン全6話のうち、複数エピソードでヨーダはアソーカ・タノやドゥークーの過去を描く挿話に登場する。グランドマスターとして若いアソーカやドゥークーに関わる時期を補完するピースとして機能し、プリクエル三部作と『クローン・ウォーズ』の隙間を埋める正史アニメ枠の重要作となる。
フォースゴーストの再来
自身を見失ったルークがアク=トゥの島でジェダイ聖樹を焼き払おうとする場面に、『エピソード8/最後のジェダイ』ではヨーダがフォースゴーストとして数十年ぶりに登場する。過ぎ去ったものは過ぎ去らせる、失敗からこそ最大の師が生まれるという主題を体現する語り手として、聖樹を雷で焼きながらルークに『The greatest teacher, failure is.』と説く。
02能力・特徴

- フォースの達人。900歳を超える人生の大半をジェダイ騎士団に捧げ、グランドマスターとしてフォース・ヒーリング、浮揚、予知、フォースゴーストとしての顕現まで運用する。『Luminous beings are we, not this crude matter.』がその哲学を示す。
- ライトセーバー戦闘。フォームIV(アタル)の最高位使用者として、跳躍・回転・突進を多用する超機動戦闘を緑刃ライトセーバーで行う。ジオノーシスのドゥークー戦や元老院議場の皇帝戦でその技量が描かれる。
- フォース・ライトニングへの対処。元老院議場戦で皇帝のフォース・ライトニングを素手で受け止め、ライトセーバー無しで両者が拮抗する。シスのライトニングに対するライトサイド側の対処として、シリーズ中もっとも強く描かれる場面の一つ。
- グランドマスターとしての判断。ジェダイ高等評議会の議長格として、共和国とジェダイの政治的・軍事的判断を統括する。アナキンのマスター昇格保留、アソーカ・タノの処遇、反乱組への対応など、シリーズ主筋の意思決定に深く関与する。
- 教導。多数のジェダイを育てた伝統的グランドマスター。本編で直接の師として描かれる代表格はダゴバで修行したルーク・スカイウォーカーであり、若い頃のドゥークーもヨーダのパダワンであったことが正史上で確認されている。
03関連人物

04登場・関連作品
05名場面

『帝国の逆襲』ダゴバ沼地:ルークが出会った小柄な老人が実はヨーダだったと明かす導入。シリーズ最重要級の正体伏せ演出。
『帝国の逆襲』修行:沈んだX-wingをフォースで引き上げ、『Do. Or do not. There is no try.』『Size matters not.』とルークに語る。
『クローンの攻撃』ジオノーシス:杖を捨て緑刃を抜き、ドゥークー伯爵と高速で交わる『戦うヨーダ』をシリーズ初の画として実装。
『シスの復讐』元老院議場:シディアスのフォース・ライトニングを素手で受け止め、議場のポッドを投げ合うシス対グランドマスター戦。
『最後のジェダイ』アク=トゥ:フォースゴーストとして数十年ぶりに現れ、聖樹を雷で焼きながら『失敗こそ最大の師』を語る。
06制作背景

フランク・オズ(Frank Oz)が1980年『帝国の逆襲』から2017年『最後のジェダイ』まで、37年にわたりヨーダの声と人形演技を一貫担当した。ジム・ヘンソンの『マペット・ショー』『セサミストリート』でミス・ピギー、フォジー・ベア、グローバー、コッキー・モンスターを長年演じた米国の俳優・人形遣い・映画監督で、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1986年)等の監督業でも知られる。アニメでは『クローン・ウォーズ』のトム・ケイン(Tom Kane)らが声を担当した時期がある。低くゆっくりした発声が、ヨーダ独自の語りのリズムをシリーズ全体に確立している。
キャラクターの創造はジョージ・ルーカス(George Lucas)が主導した。1980年作では英国のクリーチャー・デザイナー、スチュアート・フリーボーン(Stuart Freeborn/1925–2013)造形の実物パペットとして、オズが手とヘッドを操る主操演と複数オペレーターの分業による複合操演体制で撮影され、緑肌・尖耳・小柄の視覚的アイデンティティを確立した。監督はアーヴィン・カーシュナー、脚本はリー・ブラケットとローレンス・カスダン。造形は『クローンの攻撃』以降CGへ全面移行し、『最後のジェダイ』で実物パペットに回帰した。種族「未指定」の方針と、目的語・主語・動詞(OSV)の倒置構文を多用する話法もルーカスの指示で確立されたとされる。
音楽はジョン・ウィリアムズ(John Williams)が1980年作でヨーダ専用のライトモチーフ「Yoda's Theme」を作曲した。ホルンの主旋律をハープとフルートが装飾する穏やかな楽曲で、以降のプリクエル、オリジナル三部作、続三部作までヨーダ登場場面で繰り返し引用される。音響はベン・バート(Ben Burtt)が独自の声紋・効果音処理を確立した。『ジェダイの帰還』の監督はリチャード・マーカンド、『最後のジェダイ』はライアン・ジョンソンで、パペット回帰はルーカスとの合意のもと決定された。造形はルーカスフィルムとジム・ヘンソン工房、ILMが連動する特殊な共同体制下で行われた。
07評価・考察

ヨーダはフォースの哲学を最も明確に言語化するキャラクターとして設計されており、『Do. Or do not. There is no try.』『Size matters not.』『Luminous beings are we, not this crude matter.』『Fear is the path to the dark side.』など、シリーズの倫理的中核を成す台詞のほぼ全てがヨーダの口から発される。プリクエル三部作からオリジナル三部作、続三部作までヨーダの語りは、シリーズ主題のジェダイ側の旗印として一貫して機能する。
視覚的にはヨーダは、杖を突く小柄な老人と、跳躍と回転を多用するフォームIVの最高位戦士というギャップを抱えたデザインを持つ。ジオノーシスのドゥークー戦と元老院議場のシディアス戦は、その衝撃を主題化する。外見と力の不一致、すなわちフォースの本質はサイズではないという宣言に直結させる名場面群である。『帝国の逆襲』のX-wing引き上げ場面と併せて読めば、『Size matters not.』が20年越しにプリクエル本編で視覚化された構造として読める。
『最後のジェダイ』では、ヨーダは『失敗こそ最大の師』という主題の語り手となり、過去に囚われるルークを解き放つ。老いた弟子を再び導き直すこの登場は、ヨーダの教えがフォースの勝敗を超えて世代を継ぐものであることを示し、キャラクターの思想的一貫性をシリーズ全体で完結させる。
08トリビア
- ヨーダの種族は、ルーカスの強い指示で公式上『未指定(unknown species)』として一貫して伏せられている。同種族としてヤダル・マスターとグローグーが知られるが、正式な種族名は公式にも開示されていない。
- 声と人形演技を担当するフランク・オズは、ヘンソンの『マペット・ショー』でミス・ピギーらを演じた俳優・人形遣い・映画監督で、1980年から2017年まで37年にわたり同一キャラクターを一貫担当した。
- 『最後のジェダイ』のヨーダ再登場はCGではなく実物パペットで撮影され、ルーカスとライアン・ジョンソン監督の合意のもと、オリジナル三部作期の造形・操演体制を可能な限り再現した。
- ヨーダ専用の『Yoda's Theme』は、ジョン・ウィリアムズが1980年『帝国の逆襲』のために作曲した楽曲で、メインタイトルやインペリアル・マーチと並ぶサーガ代表曲の一つとして繰り返し引用される。
- 英語原語版の話法は目的語・主語・動詞(OSV)の倒置構文を多用し、『Do or do not. There is no try.』などシリーズで最も引用される象徴台詞の多くがこの構文を採用している。
09よくある質問
『帝国の逆襲』の劇中でヨーダ自らルークに『When nine hundred years old you reach, look as good you will not.』と語り、その時点で900歳という設定が公式に確立されている。
公式には『未指定(unknown species)』として伏せられている。同種族としてヤダル・マスターとグローグーが知られるが、正式な種族名は開示されていない。
実写正史全作でフランク・オズが声と人形演技を一貫担当している。ヘンソンの『マペット・ショー』でミス・ピギーらを演じた俳優・人形遣い・映画監督で、1980年から2017年まで務めた。アニメでは『クローン・ウォーズ』のトム・ケインらが担当した時期がある。
『マンダロリアン』から登場するグローグーは、ヨーダおよびヤダルと同じ『未指定種族』に属することが公式に確認されている。ただし三者が血縁だという描写はなく、同種族・別個体として整理されている。
緑色の刃のライトセーバーを使う。フォームIV(アタル)の最高位使用者として跳躍と回転を多用する超機動戦闘を行い、ジオノーシスのドゥークー戦や元老院議場の皇帝戦でその運用が確認できる。
10出典
- StarWars.com 公式キャラクターデータベース: Yoda
- StarWars.com 公式映画ページ: The Empire Strikes Back
- StarWars.com 公式映画ページ: Return of the Jedi
- StarWars.com 公式映画ページ: The Last Jedi
- IMDb: Frank Oz
- Wookieepedia: Yoda
- StarWars.com 公式映画ページ: The Phantom Menace
- StarWars.com 公式映画ページ: Attack of the Clones
- StarWars.com 公式映画ページ: Revenge of the Sith
- StarWars.com 公式キャラクターデータベース: Grogu
- IMDb: George Lucas
- IMDb: John Williams
- IMDb: Stuart Freeborn
- IMDb: Irvin Kershner
- IMDb: Richard Marquand
- IMDb: Rian Johnson
- IMDb: Tom Kane