念 / 念能力
願望実現(説明名)
ナニカがアルカ=ゾルディックの体を通じて願いを一つ叶える力。三つの要求という発動手順、願いの規模に応じて重くなる代償、キルア=ゾルディックだけが使える「命令」を解説する。
願望実現は、アルカ=ゾルディックの体に宿るナニカが願いを一つ叶える力である。「願望実現」は内容から付けられた説明的な呼称であり、作中で示された正式名称ではない。ナニカは暗黒大陸の生物で、経緯の分からないままアルカに取り憑き、現在は同じ体で共存する。この力が念によるものかどうかは確定していない。
手順は要求と願いの交換で成り立つ。ある人物がアルカの出す要求を三つ果たすと、ナニカが表に出て願いを一つ叶える。叶えられる願いの規模に明確な上限は示されていない。一方で願いが大きいほど次の三つの要求は難しくなり、その負担は願いを叶えてもらった者ではなく、次に要求を向けられた人物にのしかかる。要求を果たせなければ死者が出る。この連鎖の外に立てるのはキルア=ゾルディックだけで、彼が出す「命令」は積み上がった反動を越えて通る。

願望実現(説明名)の使い手 ナニカ 引用『HUNTER×HUNTER』冨樫義博

キルアとアルカ

ナニカのおねだりを断った際の結果
基本情報
| 使用者 | ナニカ。暗黒大陸の生物で、経緯の分からないままアルカ=ゾルディックの体に宿り、二人は同じ体で共存する。身体能力は宿った体に依存し、現状は普通の子どもと同程度。アルカはナニカと感情のつながりを持ち、その情動を感じ取れる。 |
|---|---|
| 念系統 | 不明。願望実現が念によるものかどうかは確定していない。ゴン=フリークスを治した際に大量のオーラが放出され、イルミ=ゾルディックと十二支んの一部が強い印象を受けたが、そのオーラがナニカとゴンのどちらのものかは判明していない。 |
| 効果 | 願いを一つ叶える。キルア=ゾルディックの見立てでは叶う願いの程度はおそらく無限で、人を短時間宙に浮かせる程度から、確率と現実を書き換えて任意の結果を起こすところまで及ぶ。実例として他大陸への瞬間移動、ゴン=フリークスの誓約の解除と損傷した体の治癒がある。 |
| 発動条件 | ある人物がアルカ=ゾルディックの出す要求を三つ果たすと、ナニカがアルカの体の主導権を握り、願いを一つ叶える。願いを述べるのは要求を果たした本人でなくてもよく、ナニカが現れている間に口にされていれば、その場の別の人物の願いでも成立する。 |
| 一度に叶う願いの数 | 一つ。ただし一つの願いに複数の条件を付けられるため、次の三つの要求を果たすまでの間に頼める内容の幅は大きく広がる。 |
| 要求をめぐる制約 | アルカ=ゾルディックが特定の相手に要求を始めると、途中で別の相手へ移せない。その相手が身を隠すなどして応じられなくなると、アルカは他の誰にも要求を出せない。名前を知らない相手にも要求できず、同じ人物が続けて願いを頼むこともできない。 |
| 失敗したときの代償 | 三つの要求を負うのは願いを叶えてもらった者ではなく、次にアルカ=ゾルディックが要求を向ける相手。その人物が四度断るか果たせないと少なくとも二人が死ぬ。死者は直前の願いの規模に応じて増え、全員が瞬時に同時に死ぬ。本人と最愛の人は見えない力で押し潰され、追加の死者は関係の種類を問わず本人と過ごした時間が長い者から選ばれ、押し潰しではなくねじ切られて死ぬ。要求を引き受けた者が途中で死んだ場合も失敗となり、さらに最低一人が死ぬ。 |
| 治癒を願う場合の条件 | ナニカが対象に直接触れる必要がある。治癒はナニカへの負担が大きく、実行後はアルカ=ゾルディックが疲労で眠り込む。 |
| キルア=ゾルディックの特権 | アルカおよびナニカとの関係から、キルアだけは「命令」を出せる。命令による願いは積み上がった反動を回避して代償なく叶い、ナニカが別の相手に要求している最中でも、キルアの二度続けての願いでも通る。 |
能力の概要
ナニカは他の生き物に取り憑き、同じ体の中で共存する。条件が満たされたときだけ表に出て、その体の主導権を握る。物理的な力は宿った体に準じるため、アルカ=ゾルディックの体にいる現在は普通の子どもと同じ程度の力しか持たない。アルカとの間には感情の通じ合いがあり、アルカはナニカの情動を読み取れる。
この力の際立った点は、叶う願いに実質的な上限が見当たらないことにある。キルア=ゾルディックは、その程度をおそらく無限と表現した。小さい側には人を短時間だけ宙に浮かせる程度の願いがあり、大きい側には確率と現実そのものを書き換えて任意の結果を起こす願いがある。実際にナニカは人を苦もなく別の大陸へ送り、ゴン=フリークスが自らに課した誓約を解いたうえで、原形をとどめないほど損なわれた体を治した。
ナニカが姿を見せるのは、原作第322話の回想、第323話の顔見せ、第324話の本格登場とされ、TVアニメ2011年版では第138話と第139話にあたる。
仕組みと効果
発動は、アルカ=ゾルディックが出す要求を三つ果たすところから始まる。三つ目が満たされた時点でナニカがアルカの体の主導権を握り、願いを一つ叶える。願いを口にするのは要求を果たした当人でなくてもよい。ナニカが表に出ている間に述べられた願いであれば、その場に居合わせた別の人物のものでも成立する。
一度に叶えられる願いは一つに限られる。ただし一つの願いには複数の条件を付けられるため、次の三つの要求を果たすまでの間に頼める内容の幅は実質的に大きく広がる。願いの立て方しだいで、一回の機会から引き出せる結果は大きく変わる。
治癒を願う場合だけは追加の条件が付く。ナニカは対象に直接触れなければ治せない。治癒はナニカ自身の消耗も大きく、ゴン=フリークスを治した後、アルカ=ゾルディックは疲れ果てて眠り込んだ。この場面では大量のオーラが放出され、イルミ=ゾルディックと十二支んの一部が強い印象を受けている。ただし、そのオーラがナニカとゴンのどちらのものかは判明していない。願望実現が念と関わる力なのかどうかも、未確定のままである。
発動条件・制約・弱点
要求の相手は途中で差し替えられない。アルカ=ゾルディックがある人物に要求を出し始めた後、その役目を別の誰かへ移すことはできない。そのため相手が身を隠すなどして所在を失うと、アルカは他の誰にも要求を出せなくなる。相手の名前を知らない場合にも要求は始められず、同じ人物が続けて願いを頼むことも認められていない。
要求を引き受けた人物が途中で死んだときは失敗として扱われ、さらに最低一人が死ぬ。加えて、直前に叶えた願いが大きいほど次の三つの要求は難しくなる。大きな願いの後に要求を向けられた人物ほど重い立場に置かれる仕組みであり、願いの大きさは要求を果たす側の負担として跳ね返る。
願いの代償と犠牲者
代償を負うのは願いを叶えてもらった者ではない。次にアルカ=ゾルディックが要求を向ける相手が、その三つの要求を引き受ける。要求を四度断るか果たせなかったとき、少なくとも二人が死ぬ。死者の数は直前の願いの規模に応じて増え、死は全員に瞬時かつ同時に訪れる。まず要求を向けられた本人とその最も愛する人物が、見えない力で押し潰される。追加の死者は関係の種類を問わず、要求相手と過ごした時間が長い者から選ばれ、押し潰しではなくねじ切られて死ぬ。
具体例として、ゾルディック家の使用人カスガの件がある。カスガは要求を四度果たせず、以前に別の使用人ヤスハが行った10億ジェニーの願いの代償を引き継いだ。その結果、カスガ本人と恋人、さらに生涯でカスガと過ごした時間が長い65人が死んだ。願いの規模が後の犠牲者数に直結することを示す事例である。
要求を果たせずに死者が出ると、アルカ=ゾルディックの要求の難易度はレベル1に戻る。代償が支払われた直後は要求が軽く、次の願いを引き出しやすい。この時機こそ願いを頼むのに最も適しているとされる。
キルア=ゾルディックだけが使える「命令」
キルア=ゾルディックだけは例外的な立場にある。アルカおよびナニカとの関係から「命令」を出す特権を持ち、命令として告げた願いは、それまでに積み上がった反動を回避して代償なしに叶う。ナニカが別の人物に要求を出している最中でも命令は通り、キルア自身が二度続けて願う場合も認められる。通常なら発動を阻む条件を、命令はまとめて越える。
ただし命令が場の危険をすべて消すわけではない。キルア以外の人物が願った場合、その人物は本来与えられるはずだった前の願いの反動をそのまま受ける。命令自体は進行中の要求の流れには影響しない。なお、キルアが願いを叶えるのをやめるよう告げた後にナニカがこの力を保っているかどうかは、明らかになっていない。