DアンG
でぃーあんじー
ネタバレ範囲: Part 6「AWAKEN 目醒め」まで
# DアンGDアンGは、第6部『ストーンオーシャン』に登場するグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所の囚人である。元警察官であり、職権を利用して複数の殺人と証拠隠滅を行ったため服役している。エンリコ・プッチが厳正懲罰隔離房へ配置した四人のスタンド使いの一人で、空条徐倫の抹殺を命じられる。
本体から離れて自律行動するスタンド「ヨーヨーマッ」を送り、湿地帯を移動する徐倫とナルシソ・アナスイを毒性の唾液で攻撃する。本人は戦場へ赴かず、負傷して搬送される間もスタンドへ任務を続けさせるが、フー・ファイターズに本体を殺されて敗北する。
基本情報
DアンGは男性の囚人であり、収監前の職業は警察官だった。氏名の「D」と「G」が何の略か、作中では説明されない。アニメ公式情報では厳正懲罰隔離房の囚人、元警官、大量殺人と証拠隠滅を行った人物とされる。刑期は20年で、一般房ではなく隔離された区画へ収容されている。
元警察官という身分が他の囚人へ知られれば報復される可能性が高く、隔離には本人の保護という意味もある。好きな映画として『ショーガール』が挙げられるが、家族、生年月日、出身地などの個人情報は明かされない。
外見
DアンGは長身で筋肉質の体格を持つ。頭には先端の尖った兜をかぶり、左目を円形の穴が並ぶ眼帯で覆う。眼帯の下の目は瞳が判別しにくく、何らかの損傷があるように描かれる。毛皮状の生地を重ねた片袖の衣服、腕輪、幅の広いベルトを身に着ける。
兜の突起はヨーヨーマッの頭部にも対応するため、本体とスタンドの視覚的なつながりになる。アニメ版では青銀色の兜、暖色の衣服、紫色の毛皮が組み合わされ、暗い懲罰房の中でも輪郭が識別しやすい配色になっている。
性格
DアンGは徐倫抹殺の任務を単純な仕事として捉え、命令を確実に遂行する姿勢を見せる。標的へ自分から近づかず、遠隔自動型のヨーヨーマッへ追跡と攻撃を任せる。元警察官時代には、自分が嫌う相手を殺し、捜査権限と組織上の立場を使って証拠を消している。犯罪は衝動だけでなく、発覚を避ける計画性と職権の悪用を伴う。
一方、アナスイがグッチョの身体へ仕掛けた罠で腕を貫かれると、冷静さを失って子供のように泣き叫ぶ。他者の命を遠くから狙う時の無感情さと、自分の身体が傷ついた時の取り乱し方には大きな落差がある。ヨーヨーマッも本体の泣き声を話題にするが、DアンGを救うため戻らず、受けた命令を優先する。
元警察官時代の犯罪
1999年、DアンGはノストラダムスの終末予言を信じ、2000年に世界が終わると考える。新しい千年紀を前に、自分が気に入らない複数の人物を銃撃して殺害する。警察官として事件の捜査や記録へ接触できる立場を利用し、自分へつながる証拠を隠滅する。予言への社会的な騒ぎが収まると犯行は発覚し、逮捕されて20年の刑を受ける。
世界が終わるという思い込みを殺人の口実へしたが、実際には対象を選び、痕跡を消しているため、無差別なパニックだけでは説明できない。自分の欲望を警察権力で守った過去は、スタンドへ攻撃を代行させて責任と危険から離れる現在の戦い方とも共通する。
刑務所と隔離房
DアンGはグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所の厳正懲罰隔離房棟へ入れられる。この区画には重大な規律違反者や危険人物が集められ、看守も暴力を黙認する閉鎖的な環境がある。プッチは徐倫が隔離房へ送られる状況を作り、DアンG、ケンゾー、ヴィヴァーノ・ウエストウッド、グッチョを刺客として配置する。四人は統一されたチームとして行動せず、それぞれの能力と欲望で徐倫を襲う。
DアンGがプッチからスタンド能力を与えられたのか、収監前からヨーヨーマッを持っていたのかは確定しない。ただし彼がプッチの命令を受け、ホワイトスネイク側の作戦へ組み込まれていることは明確である。
サバイバー戦後の負傷
隔離房ではサバイバーの能力により、看守と囚人が互いの闘争心を刺激されて乱戦になる。アナスイは生き残ったグッチョの体内へダイバー・ダウンを潜ませ、肋骨を外へ飛び出させる罠を作る。DアンGがグッチョの肩へ触れると、肋骨が突然伸びて腕を貫く。腕へ深い傷を負ったDアンGはその場で泣き崩れるが、徐倫を殺すという命令は撤回しない。
負傷した本体を守りながら直接戦う代わりに、ヨーヨーマッを湿地帯へ向かった徐倫たちへ放つ。自動型スタンドの長い射程と自律性が、本体の戦闘不能を補う。
緑色の赤ちゃんと任務
DIOの骨から生まれた植物は、周囲の囚人から生命を吸い取り、やがて緑色の赤ちゃんと卵のような状態へ変化する。DアンGは隠れて現象を観察し、植物化と骨に関係があると考える。徐倫、アナスイ、F・Fは緑色の赤ちゃんを確保しようとし、懲罰房棟から湿地帯へ移動する。DアンGの任務は緑色の赤ちゃんの回収ではなく、徐倫を始末することである。
ヨーヨーマッは赤ちゃんを体内へ飲み込み、従順な案内役を装って徐倫とアナスイのボートへ乗る。本体は赤ちゃんを運ぶスタンドと標的をまとめて遠方から追跡できる配置を得る。
ヨーヨーマッ
ヨーヨーマッは、小柄で丸みのある人型の自動操縦スタンドである。高い知性と言語能力を持ち、命令を受けると本体から遠く離れて行動する。複数の人物から見張られている間は、荷物を運び、椅子を用意し、靴を磨こうとする従順な召使いとして振る舞う。監視が一瞬でも外れると、唾液や蚊のような小動物を使って標的へ溶解性の液体を付着させる。
攻撃された部分は徐々に崩れ、舌や顎、皮膚の機能が失われる。スタンド本体は銃撃や殴打を受けても大きな損傷を示さず、ダイバー・ダウンによる内部攻撃にも耐える。力で破壊しにくいため、徐倫たちはヨーヨーマッを監視しながら本体のDアンGを倒す必要がある。
湿地帯での遠隔攻撃
徐倫とアナスイは緑色の赤ちゃんを刑務所内へ持ち帰るため、ボートで湿地帯を進む。ヨーヨーマッは操船、荷物運び、道案内を買って出て、二人の警戒を自分の滑稽な態度へ向ける。徐倫たちが同時に見ている時は攻撃せず、片方の視線が外れた短い時間だけ唾液を付ける。毒性の作用はすぐには痛みとして現れず、花が生える、皮膚が溶ける、舌の感覚が失われるなど、時間差で進行する。
アナスイはカエルの脳へダイバー・ダウンを潜ませ、ヨーヨーマッの思考へカエルを好む性質を組み込む。スタンドはカエルを追う行動へ引きずられ、徐倫への攻撃を続けにくくなる。この対処はヨーヨーマッを完全に倒さず、本体を追うF・Fが到着するまで時間を稼ぐ策である。
F・Fによる追跡
F・Fは徐倫とアナスイから離れ、ヨーヨーマッの本体を捜す。刑務官は負傷したDアンGを救急車へ運び、治療のため搬送しようとする。プッチはDアンGの近くへ現れ、ホワイトスネイクでF・Fの追跡を妨害する。F・Fはこの場面でプッチがホワイトスネイクの本体だと知る。
DアンGを守る戦いは、徐倫を狙う刺客の処理から、記憶とスタンドのDISCを奪った黒幕の発見へ変わる。F・Fは銃撃だけではプッチを突破できず、自分の身体を構成するプランクトンを利用して本体へ接近する。
死
F・Fは自分自身を撃ち、飛び散ったプランクトンをDアンGの体内へ侵入させる。内部へ入った群体は首の組織を切断し、DアンGを内側から斬首する。本体が死亡すると、遠くの湿地帯にいたヨーヨーマッも形を保てず崩壊する。飲み込まれていた緑色の赤ちゃんは解放され、徐倫たちの前へ再び現れる。
DアンGは自分が直接傷つかない距離から殺人を行うが、最後は自分の体内へ入り込んだ敵に倒される。警察官時代に証拠を隠し、スタンド戦では本体を隠した人物が、身体の内側という最も近い場所から攻撃される結末である。
アニメ版
テレビアニメ版では竹内良太がDアンGを演じ、ヨーヨーマッは山口勝平が演じる。DアンGは第15話から姿を見せ、第19話で緑色の赤ちゃんを観察し、第21話でF・Fに倒される。公式キャラクター紹介は、元警官が職務を利用して大量殺人と証拠隠滅を行った経歴を明記する。第19話の公式あらすじは、植物化の原因を骨と結び付けて考えるDアンGの観察を扱う。
第20話では従順に見えるヨーヨーマッの見えない攻撃、第21話では本体を追うF・Fとプッチの遭遇が中心になる。媒体によって配色、場面の間、台詞の演出には違いがあるが、犯罪歴、任務、スタンドの性質、死亡までの因果は共通する。
物語上の役割
DアンGは本人の出番より、遠隔自動型スタンドと本体追跡を分離する戦いを成立させる役割が大きい。徐倫とアナスイは目前のヨーヨーマッへ対処し、F・Fは離れた本体を追うため、同じ戦闘が湿地帯と搬送路へ分かれる。本体を倒さなければ止まらない能力が、F・Fをプッチの前へ導く。その結果、刺客一人を倒す行動からホワイトスネイクの正体が判明し、物語はDISCを奪った敵との直接対決へ進む。
DアンGの敗北はヨーヨーマッの消滅だけでなく、緑色の赤ちゃんの解放とF・Fの最終戦を同時に引き起こす。短い登場期間でも、三つの展開を接続する位置に置かれている。
関連項目
- 空条徐倫- フー・ファイターズ- ナルシソ・アナスイ- エンリコ・プッチ
- 緑色の赤ちゃん- ヨーヨーマッ- ホワイトスネイク- グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所