用語解説
ブリップを理解する
ブリップは、サノスの指鳴らしで宇宙の生命の半数が消滅し、5年後にハルクの指鳴らしで復活した一連の出来事を指す。消滅した瞬間だけでなく、不在の5年間と同じ場所へ戻った後の社会変化まで含む。作中人物や作品によって『スナップ』『デシメーション』など別の呼び方も使われる。
サノスの指鳴らしと消滅
サノスは六つのインフィニティ・ストーンを集め、全宇宙の生命を無作為に半数へ減らした。地球ではピーター、ティ・チャラ、ワンダ、サム、バッキー、ストレンジ、多数の民間人が灰のように消える。身分、善悪、地域で選別されず、残った者にも理由や名簿がすぐ共有されない。
『インフィニティ・ウォー』終盤の消滅は後にブリップの前半として扱われるが、公開当時や制作側ではデシメーション、スナップなどの語も使われた。厳密な用語は話者と作品時点で変わるため、『ブリップ=戻ってきた瞬間だけ』と限定せず、一般には消滅と復活をまたぐ社会的事件として理解するとよい。

残された5年間
生存者は家族の喪失、人口急減、放棄された家、労働力と行政の混乱へ直面する。スティーブは支援グループを開き、ナターシャはヒーローたちの連絡拠点を守り、クリントは家族を失って犯罪組織を襲うローニンになる。ソーは失敗を自責し、ニュー・アスガルドの統治から退く。
同時に残った人々の生活も5年進む。子どもは成長し、死亡したと考えられた人の配偶者が再婚し、住宅や国境の利用者が変わる。スコットの娘キャシーは幼児から十代になり、モニカ・ランボーは病院で復活して母マリアが自分の不在中に死亡したと知る。復活しても失われた時間は返らない。

ハルクによる復活
アベンジャーズは過去からストーンを集め、トニー製のガントレットへ装着する。ガンマ線への耐性を理由にブルースが使用し、サノスに消された生命を現在へ戻す。ナターシャの死やブリップ以外の死者まで復活させようとするが、ソウル・ストーンの代価などは変更できない。
復活した人々は消えた場所付近へ安全に戻されたと考えられる描写があるが、作中で全条件が詳細に説明されるわけではない。飛行中や危険な場所にいた人の扱いを推測だけで確定しない方がよい。重要なのは時間が巻き戻ったのではなく、5年後の世界へ人だけが復帰した点である。

学校と日常生活への影響
『ファー・フロム・ホーム』では学校の映像を使い、消えた生徒が同じ年齢で戻り、残った年下の生徒が追い越して同級生になる状況を説明する。ピーター、MJ、ネッドら主要生徒が同じ旅行へ参加できるのは偶然多くが消滅側だったためで、全員の5年間が停止したわけではない。
家や銀行口座、戸籍、職場をどう戻すかは大きな社会問題になる。メイは復活者支援の活動へ関わり、ピーターはトニーの死と世界から寄せられる後継者期待を抱える。ブリップは背景のギャグだけでなく、若者の進学、家族構成、ヒーローの役割を再編する出来事である。

国境、住宅、フラッグ・スマッシャーズ
人口が半減した期間、各国は労働者や避難民を受け入れ、国境を越えた共同体が形成された。復活後、元の住民が戻ると、世界再定住評議会GRCはブリップ中に移住した人々を強制的に移動させようとする。戻った側の権利を回復する政策が、5年間そこで生きた側の生活を奪う。
カーリ・モーゲンソウらフラッグ・スマッシャーズは『一つの世界、一つの人々』を掲げ、ブリップ中の国境を越えた連帯を守ろうとするが、暴力と殺害へ進む。サムは行為を止めながら、政治家へ難民を単なるテロリストとして処理せず原因を見ろと訴える。復活が正義でも、その実施後の配分は自動的に公正にならない。

人物関係と後続作品での確認
エレーナはブリップで消滅し、同じ部屋に数秒後の感覚で戻るが、外では5年が経っている。この主観描写により、消えた側には時間経過の記憶がないことが分かる。モニカ、エレーナ、ピーターなどは、戻った直後に家族や指導者の死を知らされるため、復活と喪失が同時に起きる。
後続作品の人物年齢や関係を考える時は、誰が消え、誰が残ったかを確認する。全作品で一覧が示されるわけではなく、台詞や年齢から判断する場合もある。ブリップは『エンドゲーム』で解決済みの設定ではなく、人口、政治、住宅、家族、ヒーロー継承を長く変えた歴史的事件として関連ページへ影響する。
混同しやすい点
スナップはサノスが生命の半数を消した瞬間、ブリップは消滅した人々が五年後に戻った出来事や社会的混乱を指す文脈で使われる。作品や登場人物によって呼称が揺れるため、消滅期間の五年間、帰還の瞬間、帰還後の政策を一語でまとめず区別すると因果が読みやすい。