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アントマン&ワスプ:クアントマニア

MCUフェーズ5の幕開け。ラング一家が量子世界へ落下し、新たな大敵カーンと対峙する、マルチバース・サーガの本格起動編。

媒体: 映画(実写) 米国公開: 2023年2月17日 日本公開: 2023年2月17日 監督: ペイトン・リード
アントマン&ワスプ:クアントマニア 公式ポスター

作品データ

作品
アントマン&ワスプ:クアントマニア
原題
Ant-Man and the Wasp: Quantumania
媒体
映画(実写)
米国公開
2023年2月17日
日本公開
2023年2月17日
監督
ペイトン・リード
脚本
ジェフ・ラヴネス
原作
マーベル・コミック
製作
ケヴィン・ファイギ/スティーヴン・ブルサード
音楽
クリストフ・ベック
撮影
ビル・ポープ
編集
アダム・ガースタル/ローラ・ジェニングス
視覚効果
ILM/Digital Domain/Framestore ほか
製作会社
マーベル・スタジオ
配給
ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
上映時間
124分
製作費
約2億ドル
興行収入
全世界 約4.76億ドル
MCU区分
フェーズ5・第1作/マルチバース・サーガ第2章
時系列上の前後
『ワカンダ・フォーエヴァー』 → 本作 → 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』
公式予告編は
劇場サイトで確認
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📖 全33章 / 約13K字 🔄 最終更新 2026年5月26日 ✍️ Anna Movies 編集部

『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は、2023年に公開されたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の映画作品である。スコット・ラング一家が偶然にも量子世界へと落下し、そこに君臨する新たな大敵カーンとの対決を強いられる姿を描く。MCUフェーズ5の第1作にして、マルチバース・サーガを本格的に起動させる重要な位置づけの一編となっている。

00概要

『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(Ant-Man and the Wasp: Quantumania)は、ペイトン・リードが監督、ジェフ・ラヴネスが脚本を手掛けたアメリカのスーパーヒーロー映画である。2023年2月17日に米国・日本で同時公開され、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の第31作にあたる。シリーズの章立てではフェーズ5の幕開けを飾る一作であり、『ロキ』シーズン1と『ワカンダ・フォーエヴァー』に続く「マルチバース・サーガ」の本格始動編として、重要な位置を担っている。

前2作までの『アントマン』シリーズが、強盗喜劇のリズムにヒーロー譚を重ねた小品的な仕上がりだったのに対し、本作は冒頭から終幕まで、その大半を量子世界(クアンタム・レルム)の中で進めていく。シリーズ単独で見ても、きわめて挑戦的な舞台設計だ。サンフランシスコでの日常はわずか序盤の数十分に圧縮され、観客はラング家・ヴァン・ダイン家とともに、未知の生命と政治が渦巻く異世界へと放り込まれる。

そしてその異世界の支配者として、シリーズの新たな大敵「征服者カーン」(演:ジョナサン・メジャース)が、初めて単独で全身を現す。『ロキ』シーズン1の終盤に登場した「残った者」と同じ顔を持つ別の変異体(バリアント)であり、その背後には数え切れぬほどのカーンが控えていることが、本作を通じて明かされていく。ヒーロー側ではスコット・ラングの娘キャシー・ラングが新世代として中心に据えられ、家族の継承が物語の縦糸となる。

本記事は結末はもちろん、ミッドクレジットの「カーンの評議会」、ポストクレジットで示される『ロキ』シーズン2への前哨に至るまで、すべての要点を含む。鑑賞前に物語の驚きを保ちたい読者は、観賞後の読み物として戻ってきてほしい。

概要

主要データ

原題
Ant-Man and the Wasp: Quantumania
監督
ペイトン・リード
脚本
ジェフ・ラヴネス
音楽
クリストフ・ベック
撮影
ビル・ポープ
米国公開
2023年2月17日
上映時間
124分
ジャンル
スーパーヒーロー、SF、アドベンチャー、コメディ
シリーズ区分
MCUフェーズ5・第1作

01あらすじ

ここでは結末までを含む全編のあらすじを紹介する。サンフランシスコで送る家族のささやかな日常に始まり、量子世界への落下、ジャネット・ヴァン・ダインが長く隠してきた過去、カーン(征服者)との対決、そしてMODOK の意外な正体へ。二つのクレジット・シーンに至るまでを、順を追って見ていきたい。

あらすじ

サンフランシスコのアベンジャー、量子世…

物語は、冷たく光る量子世界の宇宙空間から幕を開ける。傷だらけの宇宙船から脱出ポッドが射出され、見知らぬ女性ジャネット・ヴァン・ダインがそれを拾い上げる。ポッドの中で意識を失っていたのは、髭を蓄えた一人の流人——後に「カーン」と呼ばれることになる男だった。場面は一転し、現代のサンフランシスコへと移る。

スコット・ラング(ポール・ラッド)は、いまや街の人気者である。アベンジャーズの一員として世界の半分を救った男として行く先々で握手を求められ、自伝『リトル・ガイのために——アントマンの回想録(Look Out for the Little Guy)』のサイン会では客の波が途切れない。ブリップの五年間で離ればなれだった娘キャシーとの空白を埋めようと、懸命に父親をやってはいる。だが本物の手柄は誤って他人の名で呼ばれ、ホープ・ヴァン・ダイン(エヴァンジェリン・リリー)が率いる「ピム粒子で世界を支える先端企業」の活躍に比べると、自分の貢献は今ひとつ実感が湧かない。そんな等身大の不安と、それを照れ笑いで覆い隠す中年男のリズムから本編は走り出す。

一方、十八歳になったキャシー(キャスリン・ニュートン)は、父の不在中に大きく変わっていた。社会運動に身を投じ、ホームレス支援の現場で警察と衝突し、留置場に入っては保釈される日々を繰り返している。父と娘の関係は、抱擁とぎこちなさのあいだを行き来する。そんなある夜、キャシーは家族に一台の装置を披露する。ハンク・ピムの地下研究室で密かに完成させていた「量子レルム・スキャナー」——量子世界へ向けて信号を発し、返ってくる電波からその地図を描く装置だった。

装置の存在を知ったジャネット(ミシェル・ファイファー)は青ざめ、「いますぐ電源を切れ」と叫ぶ。だがすでに信号は発されていた。次の瞬間、装置から放たれた逆方向の引力が居間を歪ませ、ラング父子、ホープ、ハンク・ピム(マイケル・ダグラス)、そしてジャネット自身を一斉に光の渦へと飲み込んでいく。アントマンの愛猫まで含めた家族の全員が、量子世界へと落下していくのだ。

サンフランシスコのアベンジャー、量子世…

落下、分断、そして見知らぬ街

目覚めると、スコットとキャシーは赤い砂と奇怪な植物に覆われた荒野にいた。空には複数の天体がねじれて浮かび、地平線には流体のように姿を変えながら移動する都市の影が見える。地球の常識がまるで通用しない景観のなか、二人は別の場所へ飛ばされたらしいホープたちと連絡を取る手立てを失っていた。

やがて父子の前に、フードをまとった異種族たちが宙に浮かぶ機械の小舟で現れる。言葉は通じない。だが、ハンクの巨大蟻を使った過去の研究の偶然から、スコットの体内に取り込まれたマイクロ・ピム粒子に触れた者の言語が脳内で翻訳される——という、シリーズらしいおどけた処理で会話が成立してしまう。彼らはこの世界で「征服者」に住処を奪われた漂流者であり、わずかに残る抵抗の灯を細々と守る反乱軍の末端だった。

場面はもう一方の組へ移る。ホープ、ハンク、ジャネットは奇妙な歓楽街に紛れ込み、半液体の生命体や巨大な単眼の住人にもまれていく。そのなかでジャネットは、明らかに「ここを知っている」素振りを見せる。彼女は三十年もの間この量子世界に閉じ込められていた過去を持つが、その詳細は家族にすら語ってこなかった。長く伏せられてきた秘密の輪郭が、生きた風景となって家族の前に立ち現れ始める。

落下、分断、そして見知らぬ街

ジャネットの過去

ジャネットがようやく過去を語り始める。三十年前、量子世界に落下した彼女が出会ったのは、同じくこの世界に流れ着いた一人の男だった。男は自らを「追放された旅人」と名乗り、壊れた多次元コアの修復をジャネットに頼む。二人は力を合わせて鍵となる装置を組み上げていくが、起動の直前、コアに触れたジャネットは男の正体を視てしまう。無数の宇宙を征服し、星々と時間軸を焼き払ってきた虐殺者——「征服者カーン(Kang the Conqueror)」だったのだ。

暴走するこの男を、別のカーンたちが手を組んで量子世界へ追放したのだという。恐れと怒りに駆られたジャネットは、完成しかけたコアを引き剝がし、遠くへ隠した。以来、カーンは量子世界に閉じ込められたまま、装置の鍵を握る人物——ピム粒子を操るジャネット——が再びこの世界に現れる日を、何十年も待ち構えてきた。そしてキャシーが発した信号が、その招待状になってしまったのである。

「カーンを地球に解き放てば、宇宙の時間そのものが書き換わる」。ジャネットの口からそう語られる瞬間、観客は本作が一人のヴィランの脅威にとどまらず、シリーズ全体の規模を一変させる物語であることを悟る。ホープとハンクは、家族が長く守ってきた沈黙の理由を、ここでようやく知ることになる。

ジャネットの過去

反乱軍と漂流者たち

スコットとキャシーは反乱軍の隠れ里にたどり着く。そこで出会うのは、勇猛な戦士ジェントラ(ケイティ・オブライアン)、未来の断片を読み取るテレパス能力者クアズ(ウィリアム・ジャクソン・ハーパー)、ピンク色のゼリー状の体を持ち、人懐こい愛されキャラのヴェブ(声:デヴィッド・ダストマルチアン)、機械の体を持つ老兵シャラム、そして色とりどりの種族たちだ。いずれも長く征服者の支配に耐えてきた者たちで、外部世界から来たアントマンに、半信半疑ながらも希望を託す。

キャシーはこの抵抗運動の理想に即座に共鳴する。地上で続けてきた社会活動の延長をここに見出したかのように、ためらいなく拳を上げ、父スコットを驚かせる。一方スコットは、「世界を救う」前に「娘を地上へ帰す」ことを何より優先したい。この食い違いが、父と娘の最初の本格的な衝突として描かれる。

やがて反乱軍はホープたちと別の街で再会し、量子世界を横断する旅が始まる。途中で立ち寄るのは、スコットの旧友クライラー卿(ビル・マーレー)が営む、宙に浮かぶ高級酒場だ。クライラーは三十年前、量子世界に流れ着いたばかりのジャネットを匿った人物で、二人の関係はかつて恋愛感情を含んでいたと匂わせる演出が挟まれる。だが今のクライラーはすでに征服者カーンの懐に取り込まれており、もてなしの裏で一行を売り渡そうとしていた。ホープがワスプとしての戦闘力で罠を破ると、最後はジャネット自身が拳銃でクライラーを撃ち、決着をつける。

反乱軍と漂流者たち

カーンとの対面、人質となるキャシー

ジャネットを失った絶望から我に返ったスコットは、反乱軍の戦士たちとともにカーンの宮殿都市へ攻め込む。だがカーンは古典的な戦術と桁違いの兵力を投入してきた。巨大ロボット軍団に空中艦隊。突入はあっという間に押し返され、崩れていく。乱戦のさなか、キャシーは捕らえられ、宮殿の玉座室へと連れ去られてしまう。

玉座に座すカーン(ジョナサン・メジャース)と対面し、スコットは初めてその静かな威圧を肌で感じる。脅すでもなく、カーンは淡々と「家族を地球へ帰してやってもいい」と持ちかける。条件はただ一つ。量子コアの心臓部にアントマンの縮小能力で入り込み、起動を阻む結界を解くことだ。コアを取り戻せば、カーンは流刑の地である量子世界から銀河の表舞台へ脱出し、ふたたび宇宙を征服する計画を完成させる。

キャシーを人質に取られたスコットは、ホープとともにカーンの船の中枢へ潜入する。亜原子サイズに縮んだ二人が目にするのは、量子コアが生み出す「無限に分岐するスコット」だ。時間と確率を曲げる装置の効果によって、同じ瞬間のスコットが何百も折り重なる、本作で最も実験的な映像である。物理を超えて互いを支え合い、何百ものスコットがコアを覆う柱を一斉に押し倒していく。観客の体感としても、この場面こそ本作の白眉となった。

カーンとの対面、人質となるキャシー

MODOK

宮殿でキャシーを拘束していたのは、巨大な頭部に不釣り合いな小さな手足、空中浮遊用のハーネスを備えた機械化人間「MODOK」だった。仮面の奥から現れたのは、第1作『アントマン』で命を落としたはずの実業家ダレン・クロス(コリー・ストール)の顔である。ピムの量子トンネルで縮小し続けた果てにカーンに拾われ、改造を施されて、忠実な刺客へと作り変えられていたのだ。

父と娘の前に立ちはだかったMODOKだが、戦いの最中、キャシーから問いかけられる。「あなたは本当にこんな姿で死にたいの?」「いまからでも『リトル・ガイのために』戦える」と。ダレンの中に残っていた誇り、そしてかつて嫉妬したスコットへの屈折した思いが、最後の瞬間だけ反転する。MODOKは寝返りをカーン陣営への自爆攻撃へと転じ、致命傷を負って息絶える。シリーズ初代のヴィランが家族の側で死ぬという皮肉な決着は、ファンサービスと喪のあいだで静かに処理されていく。

MODOK

量子コアでの決戦と父娘の継承

コアを支える柱が倒れ、カーンの脱出は目前に迫る。だがその瞬間、サンフランシスコの自宅と量子世界を結んできた「家族の旅」の総決算として、ヴァン・ダイン家とラング家が一斉に反撃へ転じる。キャシーは独力で組み上げたスーツを身にまとい、新世代のヒーロー「スタチュア(コミック名)」、すなわちキャシー・ラングとして、巨大化と戦闘技術で前線に立つ。ホープのワスプ、ハンクのピム博士が呼び寄せたのは、巨大蟻の大群だ。時間の遅れによる歪みのなかで何世代にもわたって繁殖し、量子物理学を理解するに至った「進化した蟻」——数千匹がカーンの軍勢を蹂躙していく。

ジャネットは、三十年間隠し続けてきた量子レルムの理(ことわり)を最後に解き放ち、エネルギーフィールドを家族と反乱軍へ分け与える。キャシーは父の制止を振り切り、最前線で巨大化を繰り返しながらカーンの艦隊を次々と打ち砕いていく。スコットは縮小と巨大化を切り替え、最後の一対一の格闘戦でカーンに挑む。

戦いの終盤、カーンは自らエネルギーを暴走させて限界に達し、装着スーツの増幅器を引き裂きながらスコットを殴り続ける。「私は別の宇宙を征服してきたお前を、何度も殺してきた」「お前ごときに敗れるはずがない」と凄むカーンに、スコットは「俺は誰のことを救うために何回でも負ける男だ」と返し、家族のもとへ帰ることだけを胸に肉弾戦を続ける。やがてホープが横から加勢し、二人がかりでカーンの暴走装置を量子コアの引力場へと突き落とす。コアに飲み込まれたカーンの体は、引力に裂かれて消滅する——少なくとも、画面上ではそう見える描かれ方をするのだ。

量子コアでの決戦と父娘の継承

帰還、そして消えない不安

コアの暴走によって、量子世界からの脱出経路は閉じかける。最後にジャネットが介入し、ラング=ヴァン・ダイン一家は地上へと送還される。だが家族を量子世界に留まらせるわけにはいかない——そう判断したジャネットの選択により、世界の再建は反乱軍と漂流者たちだけに託される形となった。ヴェブは「私たちは大丈夫だ」と笑い、ジェントラはキャシーに「あなたは戻ってきていい」と告げる。

サンフランシスコの自宅に戻ったスコットは、家族が無事に揃った食卓で談笑する。だが、すぐに不安が頭をもたげる。本当にカーンを倒したのか。もし倒せていなかったら、地球で何が始まるのか。観客が抱いたのと同じ問いを、スコット自身が口にする。それでも娘の声に呼ばれ、「いまはこの時間を生きる」と決める。やがて場面は街角に移り、見覚えのある男——別のカーンの変異体——が振り向きかける一瞬を挟んで、本編は幕を閉じる。

ここまでが全編のあらすじである。直後に二つのクレジットシーンが続く——本作の真の重力は、ここから先のミッドクレジットでようやく姿を現す。

ミッドクレジット/ポストクレジット

ミッドクレジット・シーンの舞台は、巨大な円形闘技場「カーンの評議会(Council of Kangs)」へと移る。玉座にずらりと居並ぶのは、衣装も時代も様式も異なる無数のカーンの変異体だ。征服者カーン、ルネサンス様式の鎧をまとった「学究者カーン(Scholar)」、宇宙軍の総司令を思わせる「鬼神カーン(Immortus 風)」。コミックでお馴染みの面々が次々と映し出されていく。彼らは「あの一人が線を越えた。我々の存在が露見し始めた」と語り、地球と多元宇宙への大規模な介入を決議する。多元的な脅威の規模が、シリーズの観客にようやく可視化される瞬間である。

ポストクレジット・シーンは、『ロキ』シーズン1の最終話で示唆された「ヴィクター・タイムリー」を、初めて実写映像で描く。20世紀初頭を思わせる古びた劇場の舞台で、興行師タイムリーが機械仕掛けの新装置を披露している。その様子を、客席からロキ(トム・ヒドルストン)とモビウス(オーウェン・ウィルソン)が見守る。「ああ、これは厄介になる」とロキが呟き、本作は『ロキ』シーズン2への明確な橋渡しとして幕を閉じる。

ミッドクレジット/ポストクレジット

登場要素

本作に登場・言及される主な要素を分類して示す。量子世界(クアンタム・レルム)ならではの固有名詞が一気に増えるため、初見ではあまり気にせず物語を追い、後から本表で確認していくと頭に入りやすいだろう。

  • スコット・ラング/アントマン
  • ホープ・ヴァン・ダイン/ワスプ
  • キャシー・ラング
  • ジャネット・ヴァン・ダイン
  • ハンク・ピム
  • 征服者カーン
  • MODOK(ダレン・クロス)

  • 征服者カーン
  • MODOK/ダレン・クロス
  • クライラー卿
  • カーン親衛兵
  • カーンの巨大ロボット軍団

  • ジェントラ
  • クアズ
  • ヴェブ
  • シャラム
  • 量子世界の漂流者たち
  • 進化した量子蟻(ピム家系の蟻の子孫)

  • カーンの評議会(Council of Kangs)
  • ピム・ヴァン・ダイン研究所
  • 量子世界の反乱勢力
  • 多元宇宙監視機構(TVA・言及)

  • サンフランシスコ(地上)
  • 量子世界(クアンタム・レルム)
  • 反乱軍の隠れ里
  • クライラー卿の浮遊酒場
  • カーンの宮殿都市
  • 量子コア(多次元コア)
  • カーンの旗艦

  • ピム粒子
  • 量子レルム・スキャナー(キャシー作)
  • 多次元コア
  • ピム・ディスク(縮小/巨大化)
  • アントマン/ワスプ/キャシーのスーツ
  • MODOKハーネス
  • ピム蟻の集合体
  • 言語伝播のピム粒子

  • 縮小・巨大化
  • 量子のもつれによる多重存在
  • 時間遅延(量子世界と地上の時間差)
  • テレパス予知(クアズ)
  • 多元宇宙バリアント
  • 「線を越える」(評議会の禁忌)

  • カーンの評議会の集結
  • ヴィクター・タイムリー初登場
  • ロキとモビウスの観劇
  • 『ロキ』シーズン2への直接的接続

12主要登場人物

本作は『アントマン』三部作の締めくくりであると同時に、マルチバース・サーガの幕開けを担う転換点でもある。家族の物語と新たなヴィランの登場、その両面で世代交代と未知の脅威が同時に動き出していく点に注目したい。

スコット・ラング/アントマン

シリーズ三度目の主演となる本作のスコットは、世界の半分を救った英雄として持ち上げられる一方、自伝のサイン会で名前を取り違えられる「中堅の有名人」の落ち着かなさをまとっている。大事件を前にすると自分の貢献が小さく思えてくる——その揺れる自己評価を、ポール・ラッドは過去2作以上に丁寧にすくい上げ、軽口の裏に父親としての不安をにじませる。

クライマックスでカーンに「お前ごときが私を倒せるはずがない」と凄まれ、「俺は誰かを救うために何度でも負ける男だ」と返す場面がある。本作のスコット像を一行で言い切る台詞であり、シリーズが積み重ねてきた低姿勢な笑いと家族の物語を、最後にもう一度結び直す役割を担っている。

スコット・ラング/アントマン

キャシー・ラング

幼い少女時代を経て、本作では十八歳の活動家として描き直されるキャシー。新世代のヒーローを担う役割が明確に与えられている。社会運動と科学技術の双方に通じ、量子レルム・スキャナーを自作し、独自のスーツを作り上げるという二つの技術的功績で、物語の引き金そのものを担う存在だ。

演じるのは『フリーキー』『ペーパー・タウンズ』などで知られる若手、キャスリン・ニュートン。父スコットの軽妙さと真っ向から噛み合う、真剣でありながらどこか抜けた頑固さを好演する。コミックでのヒーロー名「スタチュア(Stature)」が本作で公式に呼ばれることはないが、巨大化スーツでの戦いぶりは、その名乗りを意識した動線で組み立てられている。

キャシー・ラング

ホープ・ヴァン・ダイン/ワスプとピム家

ホープは前2作で確立した戦闘力を土台に、本作では母ジャネットの過去を受け止める役割を担う。三十年にわたり沈黙してきた量子世界の真相に向き合い、家族の秘密が宇宙規模の脅威へと直結していく事実を引き受けていく。

ハンク・ピム博士は、家族のなかで「老いと喪失」を最も強く意識する役どころだ。量子世界で進化した蟻の大群を呼び寄せるクライマックスは、シリーズ全体を貫いてきた彼の研究テーマを締めくくる演出として組み立てられている。

ジャネット・ヴァン・ダインを演じるミシェル・ファイファーは、シリーズで初めて、ジャネットを単に「行方不明だった母」としてではなく、「カーンを孤立させた張本人」、そして「量子世界の人々を裏切ったと自らを責め続ける旅人」として前面に押し出した。クライラーを撃つ一発、コアを再び封印する最後の判断、家族を地上へ送り返す決断——本作のドラマの重心は、随所でジャネットへと移っていく。

ホープ・ヴァン・ダイン/ワスプとピム家

征服者カーン

本作で真の主役と呼ぶにふさわしい存在感を放つのが、ジョナサン・メジャース演じる征服者カーンである。『ロキ』シーズン1の終盤に登場した「残った者」と同じ顔を持ちながら、性格も来歴もまったく異なる変異体(バリアント)——この一点が物語の核となる。征服を重ねた果てに、ほかの変異体たちから「危険すぎる」と判断され、流刑地である量子世界へ追放された者として描かれる。

メジャースの演技は、声を張らず、姿勢をわずかに傾けることで威圧を生み出すタイプだ。怒声ではなく、沈黙の長さで観客を緊張させる。スコットに「家族を返そう」と静かに持ちかける場面の不気味さは、本作で最も語り継がれる名演の一つである。

なお現実には、公開直後の2023年春以降、ジョナサン・メジャースの逮捕と有罪判決が報じられ、マーベル・スタジオは彼をシリーズから降板させる決定を下した。これにより、当時計画されていた『アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ』はタイトルも敵役も変更され、本作が掲げた「カーンこそ次なる大敵」という路線そのものが、現実の事情で大きく書き換えられることになった。この経緯は、本作が描こうとした作劇上の意図と、後年あらためて見たときの印象、その双方を理解するうえで欠かせない背景である。

征服者カーン

MODOK/ダレン・クロス

巨大な頭部に縮こまった手足、宙に浮かぶハーネス——MODOKのこのルックは、原作コミックのファンにとって長年の悲願だった。だがその一方で、実写化のたびに「ギャグに見えない造形は果たして可能か」が論じられてきたキャラクターでもある。本作は原作のシルエットを大胆にそのまま採用し、コミカルさを隠さない方向へと振り切った。

その中身が第1作『アントマン』の悪役ダレン・クロスだという設定は、シリーズの円環を閉じる狙いと、原作とは別系統の出自を新たに作る試みを兼ねている。最終的にキャシーの呼びかけに応え、「リトル・ガイのために」死んでいく——この展開はファンの賛否を分けたが、本作の主題である小さき者の戦いを反復してみせる役割は、確かに果たしている。

MODOK/ダレン・クロス

舞台と用語

舞台はサンフランシスコの自宅と、量子世界(クアンタム・レルム)の二つに大別される。地上の場面に割かれるのは冒頭と終幕のみで、本編のほぼ全編が量子世界で進む。この量子世界は、『アントマン&ワスプ』で「亜原子の彼方に文明がある」と予告された発想を、本作で本格的に視覚化したものだ。流体のように動く街、空に浮かぶ複数の太陽、機械生物と植物生物が共存する生態系、場所ごとに時間が歪む物理法則。SF的な飛躍を惜しまずに描いていく。

用語の中心は、まず多次元コア(マルチバース・コア)である。量子世界から外宇宙へ抜けるための「鍵」であり、本作の物語を駆動する装置だ。ピム粒子は引き続きシリーズの根幹に据えられ、縮小も巨大化も、言語の伝播も、進化した蟻の存在も、すべてこの粒子の働きで説明される。「カーンの評議会」「ヴィクター・タイムリー」「線を越える」といった語は、本作以降のシリーズを読み解くうえで前提となる語彙であり、ここで初めて画面に登場する。

舞台と用語

19制作

本作は『アントマン』三部作の最終章であると同時に、マルチバース・サーガの土台を築く役割も担う。二重の使命を背負って企画された作品である。以下、企画から完成までの主な経緯をたどっていく。

制作

企画と脚本

脚本を手がけたのはジェフ・ラヴネス。Disney+のドラマシリーズ『ロキ』シーズン1で「残った者」を造形した手腕を買われての起用である。監督は前2作から続投のペイトン・リードが務めた。量子世界(ミクロの極小空間に広がる異次元)を舞台に全編を冒険として描く大胆な構成は、シリーズ第3作で「もう一段大きな絵」を求めた監督と、マルチバース・サーガの幕開けに強大な敵を据えたかったマーベル・スタジオ、双方の思惑が一致して生まれたものだ。

脚本づくりの初期段階で掲げられた狙いは明快だった。カーンを単発の悪役ではなく、サーガ全体を貫く脅威として観客に強く刻みつけること。そして、シリーズ第1作で命を落としたダレン・クロスをMODOK(巨大な頭部を持つ生体兵器)として復活させ、『アントマン』三部作としての完結性を保つこと。物語のスケールが一気に銀河の歴史を語る規模へと跳ね上がるなかでも、家族喜劇ならではの軽快なリズムを最後まで手放さない——この狙いこそ、本作の評価が大きく割れる中心となった。

キャスティング

ポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリー、マイケル・ダグラス、ミシェル・ファイファーら主要キャストが続投した。前作『アントマン&ワスプ』でエンドクレジット直後にしか姿を見せなかったジャネットは、本作ではドラマの実質的な軸を担い、ミシェル・ファイファーの出番は大幅に増えている。

キャシー・ラング役は、本作からキャスリン・ニュートンへと演じ手が代わった。前2作では幼い少女としてアビゲイル・フォーティアやエマ・フールマンが演じていたが、年齢設定が進んだことに合わせ、若手俳優への切り替えが行われている。MODOKの中身を演じるコリー・ストールは、第1作『アントマン』以来のシリーズ復帰となった。ハーネスの上に頭部だけを合成するという撮影方法で、MODOKを表現している。

そしてカーン役のジョナサン・メジャースは、『ロキ』シーズン1の「残った者」役で初登場した俳優の続投であり、本作で初めて「征服者」としてのフルスケールの活躍を見せた。脇では、量子世界の支配層であるクライラー卿にビル・マーレーがカメオに近い形で出演。反乱軍側には、ケイティ・オブライアン、ウィリアム・ジャクソン・ハーパー、デヴィッド・ダストマルチアン(ヴェブの声)らが配されている。

キャスティング

撮影とプロダクション

撮影監督は『マトリックス』や『スパイダーマン』シリーズで知られるビル・ポープが務めた。量子世界の異形の生態系を、デジタル合成だけに頼らず、現場の照明とパースによって「奇妙でありながら手触りのある場所」として撮りあげる。その狙いから、ポープの古典的なライティング感覚が起用の理由として語られている。

撮影は2021年夏から2022年初頭にかけて、主に英国のパインウッド・スタジオ周辺で行われ、後にロサンゼルスでの追加撮影が加わった。量子世界はほぼ全編が、LEDウォールを用いたバーチャル・プロダクションとグリーンスクリーンの併用で築かれている。『マンダロリアン』以降ハリウッドで一般化したStageCraft的な技術を、フェーズ5の幕開けを飾る本作で大規模に活用した。そこに本作の技術的な特徴がある。

視覚効果

視覚効果はILM、Digital Domain、Framestoreをはじめとする複数社の分業で進められた。量子世界の建築物も生物も大気も、すべてCGで描き出されている。街全体が流体のように動く描写、コアに無数のスコットが重なり合う場面、進化した蟻の群れ――本作の見せ場の多くは、VFXの貢献なしには成立しなかった。

公開時には、量子世界の生物の合成バランスや、MODOKの顔の処理を巡って議論が起きた。制作スケジュールの圧縮を指摘する関係者の証言も出回り、本作は当時の北米VFXワーカーの労働環境を語るうえで象徴的な存在として扱われた。一方、コアで分裂していくスコットの場面など、「映画でしか味わえない体験」として高く評価されたカットも少なくない。この評価の振れ幅そのものが、本作のVFXを語るうえで欠かせない論点になっている。

音楽と音響

音楽は前2作に続き、クリストフ・ベックが手がけた。シリーズおなじみの軽快なテーマを受け継ぎつつ、量子世界の異様さを表現するため、合唱、シンセサイザー、低音域の打楽器を厚く重ねている。『アントマン』シリーズ屈指の重厚なスコアに仕上がった。

カーンが姿を見せる場面では、人物の沈黙に呼応する重低音のドローンが多用される。画面で説明するのではなく、音響によって観客の緊張を生み出す。その設計は徹底している。マルチバース・サーガの「次なる強敵」を一作で観客に焼きつけなければならなかった本作だけに、抑制の効いたメジャースの演技と音響設計が互いを補い合っているのが見どころだ。

編集と公開準備

編集はアダム・ガースタルとローラ・ジェニングスが手がけた。124分という上映時間は『アントマン&ワスプ』とほぼ同じだが、舞台が一つに絞られているため、複数の場面を並行して切り返すカットが多い。物語の枝葉が広がっていた前作までと比べ、構成はおのずと直線的にならざるを得なかった。

公開当時、米国の業界紙には「VFXとポストプロダクションの作業が締め切り直前の数週間に集中した」という関係者の証言が相次いで報じられた。編集と仕上げに残された時間の短さは、後年の批評でも繰り返し取り上げられることになる。

26公開と興行

2023年2月17日、米国や日本などで一斉に公開された。北米初週末の興収は約1億600万ドル。MCUフェーズ5の幕開けとして力強い数字を叩き出したものの、口コミが伸び悩んで2週目に急落し、最終的な全世界興行は約4億7600万ドルにとどまった。約2億ドルの製作費に巨額の宣伝費が上乗せされることを考えれば、興行的には「期待を下回った」との評価が定着している。

週末興行ランキングでは公開から3週連続で全米1位を守った。だが上映期間を通じての観客動員はシリーズの前作『アントマン&ワスプ』にも及ばず、続編へ勢いを引き継ぐことはできなかった。日本でも2023年公開の輸入大作としては中位の数字にとどまり、配信は同年5月17日にDisney+で始まった。

27批評・評価・文化的影響

批評集計サイトでの評価は厳しかった。Rotten Tomatoesのトマトメーターは、公開当時のMCU実写映画で最低水準となる40%台後半まで沈み、Metacriticでも中程度のスコアにとどまった。批判は四点に集中している。脚本の段取りの粗さ、家族喜劇と銀河規模のヴィランという語り口の噛み合わなさ、MODOKの扱い、そしてVFXの仕上がりの不均一さである。

一方で、カーンを演じたジョナサン・メジャースの演技や、量子世界の異形の生態系を描いた美術・コンセプトデザインには、批判派からも一定の評価が寄せられた。ミシェル・ファイファーの存在感、ベックによるスコア、コア内部での多重スコット描写など、個別のディテールを熱心に擁護する声も多い。評価そのものが大きく割れる作品となった。

そして本作は、MCUフェーズ5の幕開けを飾る一作でありながら、「マルチバース・サーガが当初の青写真通りには進めなかった転機」として歴史的に振り返られる位置に立ってしまった。のちに主演俳優ジョナサン・メジャースの個人的事情を受けて、サーガの構造そのものがカーン中心からドクター・ドゥーム中心へと書き換えられたためである。本作はその「最初にして最後の本格的なカーン映画」として、シリーズの文脈でたびたび言及されるようになっている。

舞台裏とトリビア

脚本を手がけたジェフ・ラヴネスは、本作の好評を受けて『アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ』の脚本も任される予定だった。だが、本作に対する批評の受け止めとマルチバース・サーガの再編成を経て、後にプロジェクトを離れたと報じられている。

MODOKをダレン・クロスの再来として描くという案は、脚本の初期段階から選ばれていた。ペイトン・リードによれば、その狙いは「『アントマン』第1作で結ばれた絆を回収しつつ、コミック原典版のMODOKとは差別化する」ことにあったという。コリー・ストールはモーション・キャプチャー・スーツをまとって演じ、その上に頭部のみを合成する手法で撮影された。表情の芝居には、彼自身の顔をデジタル合成して活かしている。

ヴェブの声を演じたデヴィッド・ダストマルチアンは、第1作『アントマン』ではクルジー(ラング配下の元服役囚仲間)役として実写出演していた。シリーズ三作目では、別のキャラクターの声優として復帰した形になる。

クライラー卿を演じたビル・マーレーには、ジャネットとの過去を匂わせる芝居がつけられている。これについて監督のペイトン・リードは、撮影現場で「ここは観客の判断に委ねる」とあえて余白を残したと、後のインタビューで明かしている。

29テーマと解釈

中心にあるのは、「小さき者が、大きすぎる物語の中でどう振る舞うか」という問いだ。スコットの自伝のタイトル『リトル・ガイのために(Look Out for the Little Guy)』は、銀河を征服する者と、家族のために立つ者という本作の対立構図を、一語で言い切っている。スコットはカーンに格闘では勝てない。それでも、何度倒れても立ち上がる。カーンには理解できない次元のしぶとさが、そこにある。

もう一つの軸は、世代の継承である。前作までは「父スコットと幼い娘キャシー」の物語だったが、本作のキャシーはもはや守られる存在ではない。独自の理念と装備を手に、自ら前線へ立つ次世代のヒーローだ。新世代の独立と、それを見守る親世代の戸惑い——『アントマン』三部作は、ここでヒーロー映画の「親子もの」として一度の完結を迎える。

三つ目の軸は、嘘と継承の重さだ。ジャネットが三十年隠してきた量子世界の事実は、家族を守るための沈黙であると同時に、量子世界の住人たちにとってはカーンの暴政を放置した結果でもあった。家族の幸福と、見知らぬ他者への責任。その二つが、ジャネットのなかで絶えず競合している。「家族」を主題に据えてきた『アントマン』が、最後にこの矛盾と正面から向き合った——本作が賛否を分けながらも長く語り継がれる理由は、まさにそこにある。

テーマと解釈

30見る順番

MCU公開順では、直前に『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエヴァー』、直後に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』が並ぶ。「カーン」という縦軸で追うなら、まずDisney+シリーズ『ロキ』シーズン1の最終話「残った者」を観てから本作へ。そして本作のポストクレジット直後に『ロキ』シーズン2へ進む。これが最も無駄のない順序だ。

アントマン三部作の流れだけを追うなら、第1作『アントマン』、『アントマン&ワスプ』、本作の順で観ればいい。家族の顔ぶれの変化を、時系列のまま自然に追える。MODOKの正体に触れる場面は、第1作のラストを覚えているかどうかで衝撃がまるで違う。ぜひ記憶を呼び起こしてから臨みたい。

見る順番

31よくある質問

「あらすじだけ知りたい」なら、量子世界へ落ちたラング・ヴァン・ダイン一家が、追放されていた征服者カーンと対決し、ジャネットの過去と家族の絆を武器に勝利を収め、地上へ帰還する——この骨格さえ押さえれば足りる。「結末・ネタバレを知りたい」なら、中核となるのは四点だ。MODOK の正体がダレン・クロスであること、カーンが量子コアに飲み込まれること、ミッドクレジットで無数のカーンが集結すること、そしてポストクレジットでヴィクター・タイムリーが登場すること——である。

「カーンって誰?」という疑問には、Disney+『ロキ』シーズン1最終話に登場した「残った者」と、本作の征服者は別人格の変異体(バリアント)である、と押さえるのが最短だ。「先に何を見ればいい?」と問われたら、まず『アントマン』第1作、続いて『アントマン&ワスプ』、できれば『ロキ』シーズン1も勧めたい。「なぜ評価が割れているのか?」については、家族喜劇のリズムと銀河規模のヴィランの語り口が噛み合わない、という指摘が最も多い。

32参考資料・脚注

作品名、キャラクター名、画像、ならびに各種権利は、いずれもそれぞれの権利者に帰属する。公開年や興行成績、制作・配信の状況、外部からの評価は変動しうるため、視聴の前には公式情報および各データベースの最新の表示を確認されたい。なお本記事の本文は、各種の公開情報をもとに、Anna Movies独自の日本語記事として構成したものである。

参考資料・出典 (5件)
  1. Marvel 公式作品ページ
  2. IMDb: Ant-Man and the Wasp: Quantumania (2023)
  3. Rotten Tomatoes: Ant-Man and the Wasp: Quantumania
  4. Box Office Mojo: Ant-Man and the Wasp: Quantumania
  5. Marvel Database (Fandom): Quantumania